JPS6011729Y2 - 交流電動機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は交流電動機に係り、特に防塵用或はコイルの保
護・絶縁用樹脂製カバーを専用のねじ等を使用せずに簡
単な作業で装着しうるよう構成してなる交流電動機を提
供することを目的とする。

第１図及び第２図は、従来の交流電動機を示す。

交流電動機は、枠状の鉄心１の中央に、回転軸２及び回
転子３を上下の軸受ハウジング４，５により回転可能に
支持し、鉄心１にボビン６を嵌入し、これにコイル７を
設けた構成としである。

８は防塵用或はコイル保護・絶縁用の枠状の樹脂製カバ
ーであり、上下側にボビン６のコイル７を覆うように装
着しである。

この樹脂製カバー８はその四隅部をリベット９により取
付けられている。

このため、樹脂製カバー８の装着に専用の部品を必要と
し、組立てがそれだけ面倒となる欠点があった。

本考案は上記欠点を除去したものであり、以下図面と共
にその一実施例について説明する。

第３図及び第４図は夫々本考案になる交流電動機の一実
施例の斜視図、縦断面図を示し各図中、第１図及び第２
図に示す構成部分と同−構成部分には同一符号を示し、
その説明は省略する。

本考案になる交流電動機１０は、例えば４極シンクロナ
スモータで、その基本的構成については従来と同様であ
る。

コイルボビン１１は第５図Ａ、Ｂ、Ｃに示す形状を有し
、防塵用或はコイル保護・絶縁用の枠状の樹脂製カバー
１２は第６図Ａ及びＢに示す形状を有し、夫々樹脂成形
品である。

コイルボビン１１は、中空角柱部１１ａの両端に鍔部１
１ｂ、ｌｌｃを形成し、内側鍔部１１ｂに突条部１１ｄ
を形成し、更に鍔部１１ｂ、１１Ｃの上下部の外側に突
部１１ｅ、ｌｌｆ、１１ｇ１ｌｈを形成してなる。

樹脂製カバー１２は、略四角形状の枠部１２ａと、この
外周及び内周に沿う帯状垂下部１２ｂ。

１２ｃと、各帯状垂下部１２ｂ、１２ｃの各辺中央の下
端部より和尚うように内方に突出した爪部１２ｄ、１２
ｅとよりなる。

各爪部１２ｄ、１２ｅの先端下部は傾斜面１２ｆ、１２
ｇとしてある。

カバー１２の装着は、カバー１２を第４図中矢印へ方向
又はＢ方向にコイルボビン１１に押付けることにより行
なわれ、コイルボビン１１に固定されて交流電動機１０
に装着される。

カバー１２を位置決めして矢印Ａ方向に押付けると、ボ
ビン１１の鍔部１１ｂ、ｌｌｃが各爪部１２ｅ、１２ｄ
の傾斜面１２ｇ、１２ｆにより第５図Ｃ中二点鎖線で示
すように弾性的に互いに近づく方向に湾曲され、爪部１
２ｅ、１２ｄが突部１１ｅ、１１ｇの外側を下方に移動
する。

カバー１２が、その枠部１２ａの下面が鍔部１１ｂ、ｌ
ｌｃの頂部に当接する位置まで押下げられると、爪部１
２ｅ、１２ｄが夫々突部１１ｅ。

１１ｇを乗り越える。

これにより鍔部１１ｂ、１１ｃが弾性復元し、突部１１
ｅ、１１ｇが夫々カバー１２の凹部１２ｉ、１２ｈ内に
嵌入する。

これにより、カバー１２の装着が完了する。

即ち、カバー１２は、第４図に示すように、外周側爪部
１２ｄと内周側爪部１２ｅとで夫々鍔部１１ｃの突部１
１ｇ１鍔部１１ｂの突部ｌｉｅを掛止めして、且つ枠部
１２ａの下面がボビン１１の各鍔部１１ｂ、ｌｌｃの頂
部に当接し十分な防塵効果及びコイル保護効果を奏しう
る状態で装着され、コイル７を覆う。

こ）でカバー１２は、各ボビン１１に対して、内周側と
外周側の二個所で掛止めしてあり、充分に強固に装着固
定される。

下側のカバー１２についても、上記の上側のカバーと同
様に装着される。

なお、ボビン１１の鍔部１１ｂ、ｌｌｃは巻回されたコ
イル７より付与される応力により互いに外方へ拡がる方
向に変形する傾向にある。

この鍔部１１ｂ、ｌｌｃの外方へ拡がる方向への変形力
は、突部１１ｅ、ｌｌｆの爪部１２ｅへの喰い込み及び
突部１１ｇ、１１ｈの爪部１２ｄへの喰い込みを夫々深
くするように作用し、カバー１２はより堅固に装着され
た状態となる。

同時に、カバー１２は鍔部１１ｂ、ｌｌｃの拡がる方向
への変形を防止する。

上述の如く、本考案になる交流電動機によれば、樹脂製
カバーをカバ一本体部とこのカバ一本体部より相向き合
うように突出した爪部を有する形状とし、またコイルボ
ビンを一対の鍔部の外側に突部を有する形状とし、爪部
を夫々対応する突部に弾性的に掛止めして、相対向する
該爪部を上記一対の鍔部の外側に係合させ、且つ該カバ
一本体部を該一対の鍔部の端面に当接させて、該カバ一
本体部が該コイルボビンに巻回されたコイルを覆うよう
に該カバーを該コイルボビンに装着してなる構成としで
あるため、カバーの取付けをリベット又はネジ等を使う
ことなく簡単に行なうことが出来、部品点数の削減及び
組立性の向上を図り得、更には、掛止め個所が各コイル
ボビンについて２個所ずつであり、しかも拡がる方向に
変形する傾向にある個所を外側より係止するため係合の
度合が時間の経過と共に深くなることになるため充分に
強固に装着し得、更にはカバ一本体部が鍔部の端面と当
接した関係にあるため、十分な防塵効果とコイル保護効
果を得ることができ、また更には、一対の鍔部が外方へ
拡がる方向へ変形するのを防止出来る等の特長を有する
。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の交流電動機の一例の斜視図、第２図は第
１図に示す交流電動機の縦断面図、第３図は本考案にな
る交流電動機の一実施例の斜視図、第４図は第３図の交
流電動機の縦断面図、第５図Ａ乃至Ｃは夫々第３図の電
動機に組込まれるコイルボビンの平面図、正面図及び側
面図、第６図Ａは樹脂製カバーの部分平面図、第６図Ｂ
は同図Ａ中Ｂ−Ｂ線に沿う断面矢視図である。 １・・・・・・鉄心、２・・・・・・回転軸、３・・・
・・・回転子、４．５・・・・・・軸受ハウジング、１
０・・・・・・交流電動機、１１・・・・・・コイルボ
ビン、１１ｂ、１１ｃ・・・・・・鍔部、ｌｌｅ、ｌｌ
ｈ・・・・・・突部、１２・・・・・・樹脂製カバー、
１２ａ・・・・・・枠部、１２ｂ、１２ｃ・・・・・・
帯状垂下部、１２ ｄ、 １２ ｅ”””爪部、１２
ｆ、１２ｇ・・・・・・傾斜面、１２ｈ、１２ｉ・・・
・・・凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 防塵用或はコイルの保護・絶縁用樹脂製カバーを有する
   交流電動機において、該樹脂製カバーをカバ一本体部と
   該カバ一本体部より和尚き合うように突出した爪部を有
   する形状とし、また、コイルボビンを一対の鍔部の外側
   に突部を有する形状とし、該爪部を夫々対応する該突部
   に弾性的に掛止めして、相対向する該爪部を上記一対の
   鍔部の外側に係合させ、且つ該カバ一本体部を該一対の
   鍔部の端部に当接させて、該カバ一本体部が該コイルボ
   ビンに巻回されたコイルを覆うよう該カバーを該コイル
   ボビンに装着してなる交流電動機。