JPS6026511Y2 - 交流電動機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は交流電動機に係り、特に防塵用或はコイルの保
護・絶縁用樹脂製カバーを専用のねじ等を使用せずに簡
単な作業で装着しうるよう構成してなる交流電動機を提
供することを目的とする。

第１図及び第２図は、従来の交流電動機を示す。

交流電動機は、枠状の鉄心１の中央に、回転軸２及び回
転子３を上下の軸受ハウジング４，５により回転可能に
支持し、鉄心１にボビン６を嵌入しこれにコイル７を設
けた構成としである。

８は防塵用或はコイル保護・絶縁用の枠状の樹脂製カバ
ーであり、上下側にボビン６のコイル７を覆うように装
着しである。

この樹脂製カバー８はその四隅部をリベット９により取
付けられている。

このため、樹脂製カバー８の装着に専用の部品を必要と
し、組立てがそれだけ面倒となる欠点があった。

本考案は上記欠点を除去したものであり、以下図面と共
にその一実施例について説明する。

第３図、第４図、及び第５図は夫々本考案になる交流電
動機の一実施例の斜視図、縦断面図、及び平面図を示し
、各図中、第１図及び第２図に示す構成部分と同一構成
部分には同一符号を示し、その説明は省略する。

本考案になる交流電動機１０は、例えば４極シンクロナ
スモータで、その基本的構成については従来と同様であ
る。

コイルボビン１１は第６図Ａ、Ｂ、Ｃに示す形状を有し
、防塵用或はコイル保護・絶縁用の枠状の樹脂製カバー
１２は第７図Ａ及びＢに示す形状を有し、夫々樹脂成形
品である。

コイルボビン１１は、中空角柱部１１ａの両端に鍔部１
１ｂ、ｌｌｃを形威し、内側鍔部１１ｂに突条部ｌｉｄ
を形威し、更にこの突条部ｌｉｄの上下部より舌部１１
ｅ、ｌｌｆを鍔部１１ｂと平行に突設して形威しである
。

この舌部１１ｅ。１１ｆに、細長矩形状開口（係止孔）
ｌ１ｇ、１１ｈが形成しである。

コイルボビン１１が鉄心１に固定されている状態で、鍔
部１１ｂ、ｌｉｅは、交流電動機１０の回転軸２のスラ
スト方向に延在しており、舌部１１ｅ、ｌｌｆは夫々内
側鍔部１１ｂより回転軸２のラジアル方向に突出した部
分に配しである。

樹脂製カバー１２は、略四角形状の枠部カバ一本体部１
２ａと、この外周及び内周に沿う帯状垂下部１２ｂ、１
２ｃと、内周帯状垂下部１２ｃの各辺中央の下端部に内
方に突出する爪部１２ｄとよりなる。

各爪部１２ｄは上記開口１１ｇ、１１ｈに対応した寸法
とされ、先端下部は傾斜面１２ｅとしである。

カバー１２の装着は、カバー１２を第４図中矢印Ａ方向
又はＢ方向にコイルボビン１１に押付けることにより行
なわれ、コイルボビン１１に固定されて交流電動機１０
に装着される。

カバー１２を位置決めして矢印Ａ方向に押付けると、ボ
ビン１１の舌部１１ｅが各爪部１２ｄの傾斜面１２ｅに
より第６図Ｃ中二点鎖線で示すように弾性的に内方に押
し広げられ、爪部１２ｄが舌部１１ｅの内側を下方に移
動する。

爪部１２ｄが開口１１ｇに対向する位置に到ると、舌部
１１ｅが弾性復帰して、爪部１２ｄが相対的に開口１１
ｇ内に嵌入する。

この状態で、カバー１２の枠部１２ａの下面がボビン１
１の鍔部１１ｂ、１１Ｃの両側又は片側最上端に当接す
る。

これにより、カバー１２の装着が完了する。

即ち、カバー１２は、第４図に示すように、各爪部１２
ｄが各コイルボビン１１の開口１１ｇ内に嵌入し、枠部
１２ａの下面がボビン１１の鍔部１１ｂ、１１ｃの両側
又は片側上端に当接して押付は方向について位置決めさ
れた状態で離脱不可能に且つガタのない状態で装着され
、コイル７を覆う。

従って、このカバー１２によれば、枠体１２ａの下面と
鍔部１１ｂ、ｌｌｃの上端の間を通つてのボビン１１内
へのゴミの侵入が完全に防止出来、コイル保護効果は勿
論のこと防塵効果も十分に得ることが出来る。

下側のカバー１２も上側のカバーと同様に装着される。

上述の如く、本考案になる交流電動機によれば、樹脂製
カバーを、カバ一本体部と爪部とよりなる構造とし、該
爪部を、コイルボビンに形成された舌部に穿設しである
係止孔内に弾性的に嵌入させ、且つカバ一本体部をコイ
ルボビンの鍔部の端面に当接させて、該コイルボビンに
巻回されたコイルを覆うように該カバーを該コイルボビ
ンに装着してなる構成としであるため、カバーの取付け
を専用のリベット又はネジ等を使うことなく簡単に行な
うことが出来、部品点数の削減及び組立性の向上を図り
得、しかも十分なコイル保護効果と防塵効果を図り得、
更には、カバーを位置決めされた状態で位置ズレの虞れ
なく更にはガタッキ無く装着し得る等の特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の交流電動機の一例の斜視図、第２図は第
１図に示す交流電動機の縦断面図、第３図は本考案にな
る交流電動機の一実施例の斜視図、第４図及び第５図は
夫々第３図の交流電動機の縦断面図及び平面図、第６図
Ａ乃至Ｃは夫々第３図の電動機に組込まれるコイルボビ
ンの平面図、正面図、及び側面図、第７図Ａは樹脂製カ
バーの部分平面図、第７図Ｂは同図Ａ中Ｂ−Ｂ線に沿う
断面矢視図である。 １・・・・・・鉄心、２・・・・・・回転軸、３・・・
・・・回転子、４．５・・・・・・軸受ハウジング、７
・・・・・・コイル、１０・・・・・・交流電動機、１
１・・・・・・コイルボビン、１１ｂ、ｌｌｃ・・・・
・・鍔部、ｌｌｅ、ｌｌｆ・・・・・・舌部、１１ｇ、
ｌｌｂ・・・・・・細長矩形状開口、１２・・・・・・
樹脂製カバー、１２ａ・・・・・・枠部、１２ｂ、１２
ｃ・・・・・・帯状垂下部、１２ｄ・・・・・・爪部、
１２ｅ・・・・・・傾斜面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 防塵用或はコイルの保護・絶縁用樹脂製カバーが、固定
   子鉄心に固定されたコイルボビン内のコイルを覆うよう
   に取付けられてなる交流電動機において、該コイルボビ
   ンは、該交流電動機の回転軸のスラスト方向に複数の鍔
   部を有し、この鍔部の間に上記コイルを設けると共に一
   方の鍔部より上記回転軸の略うジアル方に突出した部分
   に、係止孔が穿設してあり、弾性的に撓みうる舌部を有
   する構成とし、かつ該カバーは、上記コイルボビンを覆
   う枠状のカバ一本体部と該カバ一本体部に連設しており
   、上記回転軸の略ラジアル方向に突出した爪部とよりな
   る構成としてなり、上記、カバーは、それに設けられた
   爪部を上記係止孔内に弾性的に嵌入し、上記カバ一本体
   部を上記コイルボビンの上記鍔部の端面に当接した状態
   で装着してなる構成の交流電動機。