JPS60110835A - 犠牲陽極効果にすぐれたＡｌ合金ブレ−ジングシ−ト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は・犠牲陽極効果にすぐれたアルミニウム合金プ
レージングシートの改良に関するものである。

アルミニウム合金は・軽量であシ・熱伝導性にすぐれて
おり、耐食性も良好なことから、自動車用等の空調機器
として多用されるようになった。これらの多くはＳ材の
両面にろう材をクラッドしたプレージングシートフィン
材と、押出法によって製造された管材とが、真空ろう付
は等によって接合されて熱交換器部材として使用されて
いる。

従来、熱交換器用管材としては、海岸地帯や寒冷地で凍
結防止剤（ｃａｃｌｚ）などが散布された地域など、強
い腐食環境下では、材料の孔食発生の問題がありたので
、Ａｉ！−Ｍｎ合金（ＪＩ８３００３）が主として使用
されている。管材としてのｋｌ　−Ｍｎ合金は、耐食性
という点で優れているばかシでなく、フィン材料と比べ
ると、電気化学的に責な合金であるため、フィン側が犠
牲陽極材となり、管材の腐食を抑制するという利点を持
っていた。

しかしながら、ｋｌ　−Ｍｎ合金は、押出性が悪ろく、
生産性に欠ける面を持つので、最近では、複雑化した断
面形状を持つ型材パ熱交換器管材として使用される場合
が多くなシ、このような場合には、むしろ純ＡＪ系材料
の方力（管材として選択される場合が多くなってきた。

ＡＪ製熟熱交換器管材料として純Ａｌ系材料を使用する
場合、前記したような厳しい腐食環境下での管材料の防
食の問題を解決する必要があったのである。

本発明者らは、上記観点にもとすきＪ　Ａｌ系材料を熱
交換器管材として使用した場合に、すぐれた犠牲陽極特
性を示す材料につき種々研究している段階で、次の様な
事実を見出した。すなわち、１、Ｓｎ成分は、クラツド
材としてプレージングシートのろう材中に含有させた方
バ芯材中に含有させるよシも、フィン材の電気化学的特
性をよシ卑なものとすることができる、したがって、芯
材中にＳｎ成分を含有させるよりも・Ｓｎ成分の絶対量
が少量でもその効果を発揮することができ、かつ、ろう
材中へのＳｎ成分を添加しても・ろう付作業に。

は何ら悪影響を生じない。

２、　８０成分のみを含有するプレージングシートろう
拐は２耐食性が低下するが、これに極く微量のＺｎ成分
を共存すると、プレージングシートの耐食性が著しるし
く改善されすぐれた犠牲陽極特性を持つようになる。し
かしながら、Ｚｎ成分は蒸気圧が高いので、プレージン
グシートろう材中に含有させてもそのな１とんどが、ろ
う接待の加熱の際に揮散するので、その効果を十分に発
揮できない。それ故Ｚｎ成分は、初めに芯材の中に適当
量含有させてお１ば、真空ろう何工程に於ける熱処理で
拡散現象が起シ、芯材中よシろう材素地中に移行させる
ことができる。

上記研究結果に基づき、更に種々検討を加えた結果本発
明に到達したもので、その特徴とするところは Ｍｎ：ｏ、　３〜１．５％（重量％・以下同じ）　Ｚｎ
；Ｑ、　１〜０，５％Ｚｒ：０．０５〜０．２％を含み
、必要に応じ−ｃ　Ｃｒ：ｏ、ｏ　ｓ　〜ｏ、ａ％Ｍｇ
：ｏ、　１〜０．５％のうち１種又は２種を含むアルミ
ニウム芯材の両面にＳｉミニフル１２、　Ｓｎ：０．０
２〜０．１％を含み必要に応じテＭｇ：０．３〜２．０
％Ｂｉ：０．０２〜０．２％のうち１種又は２種を含む
ろう材をクラッドした合金で構成する管材特に純Ａｌ系
管材に対して、すぐれた犠牲陽極特性を有する熱交換器
フィン材用ブレーンングン〜トにある。

ｃ′二の発明において、含金成分を上記のように定め／
このは下記の用！由による。

■、　ろうイＡ０ Ｓｉ：Ｓｉ成分はＪルミニウム冶金中に含有すると、合
金の融点を下げ、ろう材としての基本的性質を付鳥する
だめのものであるが、Ｓｉ成分が７９ｃ未満及び１２％
を越えて含有する場合には、その融点降下に対する効果
が十分に出ない。

Ｓｏ　：　Ｓｎ成分は、ろう材中に含有されて、フィン
材側を管材側に比較して電気化学的に卑な状態とし、犠
牲陽極効果を付与することを目的として添加される。Ｓ
ｎの添加量が０．０２％未満で（丈この効果が十分でな
く、一方、０．１％を越えて含有されてもさらに一層の
効果が発揮できないばかシでなく、材料の耐食性を著し
るしく低下するようになるので−その成分範囲を０，０
２％〜０．１％と定め／Ｙ。

Ｍｇ：Ｍｇ成分は、真空ろう付けの場合に蒸発を向上さ
せるため必叩に応じて含イｆされる。０．３％未満では
上記効果が十分でなく、一方、２％を越えて含有されて
も効果に変わりなく、かえって加熱炉の汚染などの問題
が生じて好ましくないので・その成分範囲を０３％〜２
９６′と定めた１゜Ｂｉ：Ｓｎ成分は、Ａ／−Ｍｇ　−
Ｄｉの比較的低温域の三元共晶体を形成し、低い真空度
でも、流動性が改善されＭｇ含有睦が少くてすむなどの
た昼必要に応じて含有される。０，０２％未満では上記
効果が十分でなく、一方０．２％を越えて含有されても
・その効果に影響がないはかりでなく、かえって芯材を
侵食するようになり好ましい結果を与えないので・その
成分範囲を０．０２％〜０．２％と定めた。

■、芯材。

Ｍ　ｎ成分：　Ｍｎ成分は・高温サグ性を改善するため
に含有される。０．３％未満では効果が十分でなく・１
．５％を越えて含有されてもその効果に影響がなく、か
えって加工性を損うようになるのでその罰Ａ臼１５ＥＩ
Ｂ　か　１１　Ｑ　”１−−１　ζ　リ　ム　９ン払　
与Ｚｎ成分：Ｚｎ成分は、真空ろう付けに於ける熱処理
中に芯材からろう材中に拡散して、Ｓｎ成分との共存に
よシ、フィン材料の耐食性が著しるしく改善されるばか
りでなく、管材に対するフィン材料の犠牲陽極効果を著
しるしいものにする。０．１％未満では、効果が十分で
なく、０．５％を越えて含有されると耐食性を劣化させ
、Ｚｎ成分の蒸発により炉の汚染等が起って好ましくな
いので、その成分範囲を０．１％〜０．５％と定めた。

Ｚｒ　：　Ｚｒ成分は、フィン材の高温サグ性を改善す
るために含有される。０．０５％未満では添加の効果が
十分でなく、一方０．２％を越えて含有されてもさらに
一層の改善効果が発揮されず・かえって、鋳造時に巨大
晶を形成して加工性を損うようになるので、その成分範
囲を０．０５％〜０．２％と定めた。

Ｃｒ：Ｃｒ成分は、Ｍｎ、Ｚｒと同様に・フィン材とし
ての高温サグ性を改善するので、さらに高い特性が要求
される場合に添加される。０．０５％未満では添加の効
果が十分でなく、添加量が０．３％を越えて含有される
と、巨大晶を形成して加工性を損うようになシ、好まし
くないので、その成分範囲を０．０５％〜０．３％と定
めた。

Ｍｇ：Ｍｇ成分は、ツーイン材としての機械的強度を増
加させる目的で必要に応じて添加される。

０．１％未満ではこの効果が十分でなく、０．５％を越
えて含有されると、真空ろう何時の結晶粒が微細化して
ろうの侵入を促進し、ろう付性、高温ザブ性を低下させ
るので、その成分範囲を０．１−０．５％と定めた。

以下本発明の実施例につき具体的に説明する。

通常の溶解法によシ、表中の合金成分に示す最終成分組
成をもった本発明プレージングシート用の芯材工〜３、
ろう材７〜８、管材１０〜１工、及び比較プレージング
シート用材の芯材４〜６、ろう材９の鋳塊をそれぞれ作
成した仏者鋳塊に所定の均熱化処理を施した。

尚、これらの′鋳塊は表には表示を省略したが、いずれ
も不可避不純物として、Ｚｒ：０．０１％以下、Ｚｎ：
０．０２％以下、Ｍｎ　：　０．０１％以下、Ｃｒ：ｏ
、ｏ１％以下、Ｍｇ　：　ｏ、ｏ　ｉｘ以下、Ｃｕ＋０
．０５％以下、Ｓｉ：０．２％以下、　Ｆｅ：０．４−
以下を含有するものであった。

つぎに、上記各種アルミ合金鋳塊に熱間圧延を施して、
プレージングシート芯材の場合には厚さ８　ｍｍに、プ
レージングシートろう材及び管材用シートの場合には、
５　ｍｍ　の板厚とした後で、冷間圧延をほどこして各
々板厚孔ｍの冷間圧延板とした。上記１ｍｍ　の芯材用
冷間圧延板の両面に、板厚１ｎ＋ｒｎ　のろう材用アル
ミニウム合金冷間圧延板を重ねて熱間圧延によｊｌＪ３
ｍｍ　のプレージングシート用クラツド材を得た。この
プレージングシート用クラツド材に、最終圧下率３０チ
にて冷間圧延を行い、板厚９．５ｍｍ及び０．１６ｍｍ
のプレージングシートを作成、試験片の一部とした。

また、上記０，５ｒｒ＋ｎ＋板厚のそれぞれのプレージ
ングシートから、添付斜視図に例示するように、巾４Ｑ
ｍｍ、長さ−ばｍｍの試験片（図中：Ａ２にて表示）を
切シ出して、これを水平に保持した管材用１ｍｍ厚のア
ルミニウム板（図中ＡＩにて表示）（ＪＩＳＨ４０００
アルミニウム合金Ｎ、１１０合金相当する巾３０ｍｍ、
長さ５０ｍｍのもの）に垂直に接触させた所謂、逆Ｔ字
形継手を作り、所定の前処理を施した後、Ｉ　Ｘ’ＩＯ
−’　Ｔ　ｏ　ｒ　ｒの真空中で、６２０℃に５分間保
持してろう付けしたものを水道水浸漬試験、及びＣＡＳ
　Ｓの試験の試験片とした。各種試験の結果は表中に示
すが、これを要約すると下記の様になる。

１、　本発明プレージングシートは、いずれもすぐれた
耐垂下性を示し、ろう伺は時にへたりや変形の発生が極
めて少なく、良好なろう付が実施できた。

２、本発明プレージングシートは、比較プレージングシ
ートに比べて電気化学的に著じるしく卑となっておシ、
すぐれた犠牲陽極効果を発揮した。

３、本発明プレージングシートと組み合せた管材用純ア
ルミニウム板においては、局部腐食の発生はほとんど見
られなかった。

４、比較プレージングシートとの組み合せ管材には、著
しるしい局部腐食が発生した。

上述のように、本発明のプレージングシートはすぐれた
耐垂下性と共に犠陽効果を有しているので、これをＡＡ
’合金製熱交換器のフィン材として使用した場合には、
組み合せて使用される管材に対して電気化学的により卑
な状態となり、特に純ＡＡｔ系管材のような押出加工性
にすぐれた管材を使用した場合でも、使用寿命を著じる
しく伸ばすことが可能となシ、製造工程におけるろう付
は作業性も良く製造歩留シも極めて高いものとすること
ができるなどＪ業生産上その効果は絶大である。

表中の各試験は、次のような条件で実施した。

１．　耐垂下性試験。

上記のように調製した板厚０．１６ｍｍのプレージング
シート単板を、巾３０ｍｍＸ長さ１４０ｍｍの試験片と
して用意するうこの試験片の長さ方向の一端から、３０
ｍｍの部分を水平に保持した状態で、約１　ｘ　１０−
４Ｔｏｒｒの真空雰囲気中に６２０℃で５分間保持した
後、上記試験片の他端における元の位置よシの垂下量ｔ
　ｍｍ単位で測定し表示した。

２、　犠牲陽極特性試験。

上記条件で調製した板厚０．１６ｍｍのプレージングシ
ート単板を、所定の熱処理を実施した後。

３．５−食塩水中で孔食電位（飽和カロメル電位を基準
とする。）を測定して犠牲陽極効果を評価する。評価は
マイナスの電極電位で表示され、絶対値の大きな方がよ
り犠牲陽極特性が優れているものである。

３、　水道水試験。

上記逆Ｔ字形ろう付試験片が用い、１　ｐｐｍ　の銅イ
オン含有の４０℃水道水中に３０日間浸漬後、発生する
孔食の数とこの孔食の最大のものの深さを測定した。

４、ＣＡＳＳ試験。

上記の逆Ｔ字形ろう付試験片を用い、ＪＩＳ　Ｈ８６８
１の方法で３０日間のＣＡＳＳ試験を行い、試験後、管
材用の冷延板に於ける孔食の発生数と最大孔食深さをそ
れぞれ測定する。

【図面の簡単な説明】

添付図は腐食試験用部材の概略斜視図であり、各部名体
は下記に示す。 １・・・管材用アルミニウム合金板 ２・・・アルミニウム合金プレージングシート。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. Ｍｎ：０．３〜１．５％（重量％、以下同じ）　Ｚｎ　
   ：０、１〜０．５％Ｚｒ　：　０．０５〜０．２％を含
   み、必要に応じてさらにＣｒ　：　０．０５〜０．３％
   Ｍｇ　：　０．１〜０．５％のうち１種又は２種を含む
   、アルミニウム合金芯材の両面に、Ｓｌ　ニア〜１２％
   、Ｓｎ：００２〜０．１％を含み、必要に応じて　Ｍｇ
   ：０．３〜２．０％１３ｉ：０．０２〜０．２０％のう
   ち１種又は２種を含むろう材をクラッドしたことを特徴
   とする犠牲陽極効果のすぐれたアルミニウム合金プレー
   ジングシート。