JPS6010545Y2 - 洗濯機のパネル装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、洗濯機本体の上部に配するパネル装置の改良
に関するもので、パネルを堅牢にすると共に、パネルと
化粧板との嵌合状態をより一層堅牢にし、更にその嵌合
部分の美観をも高め、また、パネル構成上において、コ
スト的にアップする要因は少なくし、逆にパネルの堅牢
度を高めた分だけ肉厚を薄くして、総合的に安価となし
、かつ、洗濯機全体の堅牢度合を増すものである。

第６図および第７図は、従来のパネルと化粧板との嵌合
状態を示す。

従来より洗濯機においては、操作部や各種スイッチ類を
収納したパネル装置を、洗濯機の上方後部に配するのが
大半であった。

そのパネル装置は、主に断面路り形のパネル１と化粧板
２の組み合せにより構成されており、パネル１の背面壁
３と化粧板２の上端部が係止され、ネジ等にてボス部６
などに固定されていて、パネル１の背面壁３の壁上端４
には化粧板２の上部が乗っていた。

従来は、パネル１の背面壁３が平面板状で構成されてい
るものが大半であり、その背面壁３の数カ所に化粧板２
とネジ等にて締付ける為の窪み部５が設けてあった。

しかし、背面壁３の各窪み部５の間は平面板状である為
に、化粧板２と結合した際に、どうしても窪み部５以外
の化粧板２との当り部、つまりパネル１の背面壁３にお
ける壁上端４は不安定であり、しかも、パネル１が合成
樹脂等にて成形されるものにおいては、背面壁３のそり
が発生しやすい為に、背面壁３は外方にはみでて、３′
の状態となりやすく、壁上端４は化粧板２の押えがきか
ず、４′の如くはみ出てしまい、美観上見苦しい。

また、ネジ締めされる各窪み部５の相互間は、化粧板２
内面側からの背面壁３の支えがないため、上方からの力
に対して容易に変形し化粧板２の上方部がべこつくもの
であった。

また、パネル１の背面壁３における壁上端４がはみ出す
為に、化粧板２との間より水等が入りやすく、内部に収
納された各スイッチ類に水がかかり、絶縁劣下を起こす
危険性を有していた。

従来は、上記背面壁３の外方へのそりを防ぐ為に、リブ
７などを背面３の内方に設けたりしていたが、リブ７を
パネル１内方に設ける為に、パネル１と化粧板２で構成
される収納部８が部分的に狭くなり、各スイッチ類の収
納や操作部の収納に大きな制約を加えるものとなり、収
納部８内の各スイッチや操作部の配列に非常な無理が発
生するものであった。

本考案は上記従来の欠点を解消するもので、以下、その
実施例を説明する。

第１図〜第５図において、洗濯機本体９の上部後方には
パネル１が設けてあり、このパネル１の前面部にはスイ
ッチや操作部を配した化粧板２が係止されている。

パネル１は断面路り字状をなしており、化粧板２の下端
側を前方側で係止させ、パネル１の後方上部にて化粧板
２の上端側をネジ１１により固定している。

パネル１の背面壁には、ネジ締めつけ用の窪み部５が数
カ所設けてあり、この窪み部５はネジ１１の頭部がパネ
ル１の背面から突出しない程度に窪んでいる。

また、パネル１の背面壁の各窪み部５の間を階段状（実
施例では４段）にし、詳しくは、パネル１の底部から上
端４へと階段状にする。

１２，１３．１４，１５は各階段部分における背面壁を
示し、１６．１７．１８は各段差を示す。

背面壁１２．１３，１４，１５は各窪み部５間でそれぞ
れ横方向に長手の平面板状となっており、これら相互は
、段差１６．１７．１８にてつながっている。

上記したような背面壁１２，１３，１４．１５および段
差１６．１７．１８の存在により、従来の様な一枚の平
面板と異なり、パネルの背面壁のソリや変形に対しても
強度的に強くなり、壁上端４の内外へのソリが発生しに
くい構造となるものであり、化粧板２の上部の受は面と
してのパネル１の壁上端４は、充分な効力を生み出すも
のである。

又、更に各窪み部５間が従来の様な一枚平面板であれば
、上部よりの外力に対して、背面壁が容易に背面中央部
近辺でふくらんだり、へこんだりし７てしまうが、本実
施例の如き、数段の背面壁１２．１３，１４−．１５を
具備することにより、従来の数倍に及ぶ上方からの外力
によっても、へこみ、ふ（らみ等が生じないものである
。

ゆえに、パネル１背面の変形は勿論のこと、化粧板２上
方部の変形も防止でき、美観をそこねることはないもの
である。

又、従来の一枚の平板状の背面壁に比べ、上方からの力
に対する強さが大きいので、逆に各平面部１２，１３，
１４，１５の肉厚を薄くすることができ、材料の節約に
つながり、更に背面壁のそり防止用のリブ等が不必要と
なり、これも材料節約につながり、しかも、パネル１と
化粧板２にて構成される空間部８を狭くすることがなく
、各スイッチや操作部の収納に支障をきたさない。

そして、より一層パネル１の背面壁の強度を増す為に、
化粧板２取付は用の窪み部５を、パネル１の両サイド近
傍に形成し、残る窪み部５はその間に適宜配するのが良
い。

さらに、パネル１の背面壁の両側部より曲率半径の大な
る壁部１０によって側面へつなぎ、その側面側の壁部１
０を二重壁構造にしておけば、より一層強度を増すと共
に、背面壁のそりを両サイドにて防止する効果がある。

以上のように本考案によれば、パネルの背面壁を階段状
に構成することにより、上方および側方からの外力に対
する強度の向上がはかれると共に、背面壁上端のそりを
防ぐことができ、化粧板の受は部となる前記上端が化粧
板内面より外方へはみ出してしまうといったことが生じ
ず、美観をそこねることがなく、更に、背面壁のはみ出
しによる上方からの水の侵入が防止でき、パネル内部に
配されるスイッチ類の絶縁性能を充分に保つことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例における洗濯機の背面方向から
の外観斜視図、第２図はそのパネルの斜視図、第３図お
よび第４図はそのパネルと化粧板との関係を示す断面図
および側面図、第５図は同パネルの平面図、第６図は従
来のパネルの斜視図、第７図はそのパネルと化粧板との
関係を示す断面図である。 １・・・・・・パネル、２・・・・・・化粧板、５・・
・・・・窪み部（化粧板取付部）、１２，１３，１４，
１５・・・・・・背面壁、１６，１７．１８・・・・・
・段差。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗濯機本体上方に配し、スイッチ類及び操作部等を収納
   配設するパネル装置であって、化粧板とパネルとを備え
   、前記パネルを断面り形とし、このパネルの背面壁に複
   数の化粧板取付部を設け、更にこの化粧板取付部間の背
   面壁を上下方向への階段状になし、かつ、前記化粧板取
   付部のうち２個をパネルの両側壁近傍にそれぞれ設けて
   なる洗濯機のパネル装置。