JPS599368Y2 - 磁気記録再生装置のブラインド装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は磁気記録再生装置において、磁気テープを巻
回収納するカセット、カートリッジ等のケース（以下カ
セットと称する）を収容すべく磁気記録再生装置本体（
以下装置本体と略称する）に用意された可動の収容箱（
以下パケットと称する）の移動部に設けられるブライン
ド装置に関する。

一般に磁気記録再生装置、とりわけビデオテープレコー
ダ等においては、パケットはカセットを挿入するときの
位置と、そのカセットが装置本体の所定の位置にセット
されているときの位置とが大きく相違することが多い。

そして、カセットを挿入するときのパケット位置が装置
本体から大きく離間するように上部に設定された場合、
パケットの納まっていた空間から装置本体内部が直視で
きるし、またちりとかほこりもはいりやすい。

このようなことを防ぐため従来は、パケットを充分に持
ち上げずに装置本体上面すれすれでカセットが挿入でき
るような形に設計することが多かったが、近来、単にカ
セットの挿入が可能であるということにとどまらず、人
間工学的にも意匠的にも良好な方向が要望され、装置本
体と挿入されるカセットの間に充分な間かくをもたせて
、カセットを指で持って挿入するとき、最も持ちやすい
やり方で挿入することが要望されている。

この場合問題となるのは、パケットが装置本体から持ち
上げられたときに形或されるパケット下部の空間であり
、この空間を通して装置本体内部の機構が外部から直視
できることである。

また、ちりとかほこりもはいりやすく故障の原因となる
ことである。

これを防止するには、パケットを動作させる機構（リン
ク機構とかリフト機構）の一部部材にブラインドとして
の役割を持たせるとか、直接装置本体内部にブラインド
を別途設けることも考えられるが、前者の場合は機構部
品の一部であるからブラインドとして要求される機能以
上に、強度や精度が必要となってしまい、不要な重量の
増加や経費の増大につながりやすい。

また後者の場合は、ブラインドし得る範囲が限られてし
まい、磁気ヘッドとかピンチローラなどのように重要な
部分をパケット持ち上げ時に隠すことができない。

また、パケット下方の機構部分をおおっている固定のブ
ラインドにすると作業性、サービス性が悪くなる。

この考案は上記の事情に鑑みてなされたものでブライン
ド効果が良く必要最小限の強度、精度、材質ですむよう
な磁気記録再生装置のブラインド装置を提供することを
目的とするものである。

以下この考案の実施例を図面を参照して詳細に説明する
。

すなわち、第１図において１１は磁気記録再生装置本体
であり、上面部には、外部と内部を連通ずるような記録
体挿脱用の開口１２が形或されており、この開口を通し
て、パケット１３が装着される。

このパケット１３は、たとえば、前後方向（図示矢印Ａ
−Ｂ）の側面が開口した樽箱体状であって、これが持ち
上げられたときは、前方開口からはカセットを挿入する
ことができる。

また装置本体１１内においてこのパケット１３の後方開
口は、テープ引き出し装置（ビンチローラとかテープ係
止具）１４に対応している。

さらにまた、前記パケット１３は、図示していないが装
置本体内に設けられてこのパケットを支持しているリン
ク機構とかリフト機構を用いた昇降装置によって前記装
置本体の開口１２を塞いだりあるいは第２図に示すよう
に開放したりすることができる。

また、開口１２をこのパケット１３が閉したときは、セ
ットされた状態であり、第２図に示すように持ち上げら
れたときは、カセット１３の交換時等である。

この場合、パケット１３は、たとえばリンク機構によっ
て図示矢印Ｃ方向へ持ち上げられるが、ある程度持ち上
げられると図示矢印Ｄの方向へ回動されカセット１５の
挿入を容易にする。

これは、たとえば、パケット１３と支持手段とのガイド
孔の形状とかあるいは、スプリング作用に上ってこの上
うな？勢をとれるようにしてある。

上記パケット１３は、その底壁１３の一部にブラインド
板１６の取付部１７． １８ （１８は図示せず）が設
けられる。

このブラインド板１６はたとえば第３図に示すように前
記底壁１３と略同じ面積であり、回動支点側とは反対側
の辺１６がら突出した弾性板１９をたとえば溶着などで
取付けられている。

すなわち、前記ブラインド板１６は、前記パケット１３
の取付部１７． １８に回動自在に取付けられるための
支軸１６，１６３を有し、底壁１３とは平面的に対向し
、回動端側には弾性板１９を突出させている。

この場合、弾性板１９の突出長は、前記パケット１３と
ともに開口１２から持ち上がる方向へ移動した際第２図
に示すように開口１２のふちに係止する程度に設定され
ている。

さらに、前記パケット１３とブラインド板１６間には取
付部に図示していないがうず巻ばねが介在されており、
互いに回動端が近寄る方向へ偏倚力が与えられている。

さらにまた、パケット１３が図示矢印Ｄ方向へ必要以上
に回動するのを規制するストッパーとしては、前記パケ
ット１３の側壁に一体或形されたＬ字状の係止レバ２０
， ２１ （２０は図示せず）がその役割を果し、前記
ブラインド板１６の側縁に係止する。

上記した実施例によるとブラインド板１６が図矢印Ｅ方
向へ、パケット１３とともに回動するのを規制するのは
、弾性板１９を開口１２のふちに係止させることによっ
て行ったが、第４図に示すようにブラインド板１６′そ
のものが弾力的に開口１２のふちに係止するようにして
もよい。

この考案によると、まず第１図、第２図に示した実施例
において、パケット１３が持ち上げられて図示矢印Ｄ方
向へ弾力的に回動されると第５図に示すような状態とな
り、ブラインド板１６は装置本体内を隠すことができる
。

また、ちりとがほこりの侵入をも防止することができる
。

また、第４図に示した実施例はその効果がさらに顕著で
ある。

とくにこの考案によると、ブラケットの底壁側にこれと
面対向する如く、かつこの底壁に対して弾力的に回動自
在なブラインド板を設けたことに特徴を有する。

この構造によると、まずブラインド板は、バスケットと
共に持ち上げられて、装置本体の開口に係止するから、
ブラインド範囲が大きく、その本来の目的を充分に達或
することができる。

そして、パケットをもつとも都合の良い高さ位置に設定
するのに寄与し得る。

さらに、ブラインド板はブラインドのための目的であり
、他の機能たとえばパケットの持ち上げ機能を有した部
品と兼用させていないために、部品材質とか強度の面で
は必要最小限で良く軽量化、低価格化が容量である。

また、パケットをとり離せばブラインド板も一体となっ
ているから交換性とか組立作業性が良いなど種々の利点
を備える。

以上説明したように本考案はブラインド効果が良く必要
最小限の強度・材質ですむような磁気記録再生装置のブ
ラインド装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案に係るブラインド装置の一実
施例を示す側断面図、第３図はブラインド板の平面図、
第４図は本考案の他の実施例を示す側断面図、第５図は
本考案の実施例の動作を説明するのに示した斜視図であ
る。 １１・・・・・・磁気記録再生装置本体、１２・・・・
・・記録体挿脱用開口、１３・・・・・・パケット、１
６・・・・・・ブラインド板、１７・・・・・・取付部
、１９・・・・・・弾性板、２０・・・・・・係止レバ
。

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１） 磁気記録再生装置本体の記録体挿脱用開口と
   、この着脱用開口に対して、装置本体内に設けられた昇
   降装置によって開口内あるいは開口外部へ移動されるパ
   ケットと、このパケットの底面に面対向する如くこのパ
   ケットに一端部が回動自在に取付けられ、他端部の回動
   端側は前記パケットが開口外へ移動したときに前記開口
   のふちの下部に係止する如く位置するように設定された
   ブラインド板とを具備したことを特徴とする磁気記録再
   生装置のブラインド装置。
2. （２）前記ブラインド板は前記パケットの底面に対して
   弾力性を有した回動力が付勢されるようにその支点部に
   弾性材がとりつけられたことを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の磁気記録再生装置のブラインド
   装置。
3. （３）前記ブラインド板はその回動端側を延長する如く
   弾性板を有し、この弾性板を介して前記開口のふちの下
   部に係止するように設定されたことを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第ｌ項記載の磁気記録再生装１置のブ
   ラインド装置。
4. （４）前記ブラインド板は、弾力性を有しその回動端自
   体が前記開口のふちの下部に係止するように設定された
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   磁気記録再生装置。
5. （５）前記パケットは前記ブランド板に対して適当な開
   き角以上を規制するための係止レバを有し、これを該ブ
   ラインド板に係止可能としたことを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の磁気記録再生装置。