JPS596797Y2 - 脱水機の安全装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は脱水機の安全装置に関し、脱水中は操作釦を押
圧して脱水槽に制動を与えてからでないと上蓋を開放で
きないようにして、安全性を高めんとするものである。

以下図に基き説明する。

第１図及び第２図は従来例を示し、機枠１内に、洗濯兼
脱水槽２を内設した外槽３が防振機構を有する吊棒４に
て吊下され、外槽３の底部には、前記脱水槽２や脱水槽
底部に設けた回転翼５を回転せしめる駆動モーター６が
装着されている。

７はクラッチ装置や脱水槽への制動装置を有する駆動部
である。

クラッチ装置や制動装置は図示しないソレノイドにより
操作されるもので、ソレノイドが励磁されると駆動モー
ター６の動力を脱水槽２へ伝えると共に脱水槽への制動
を解除し、ソレノイドの励磁が断たれると脱水槽への動
力の伝達を断つと共に脱水槽に制動を与えるものである
。

機枠１の上端には衣類投入口８を有する上面板９が装着
され、衣類投入口８は上蓋１０にて施蓋される。

１１は上蓋１０の開閉により制御される安全スイッチで
、第２図から明らかな如く脱水時の回路１２（以下脱水
回路という）に直列に挿入され、上蓋１０の開放時開或
するものである。

１３は電源である。このような従来のものは、上蓋１０
を閉じた際、上蓋前端と上面板９間に図の如き指の挿入
できる間隙Ａがあり、この間隙Ａより指を上蓋前端に引
っ掛けて上蓋を開放するものである。

そこで脱水中上蓋１０を開放すると安全スイッチ１１が
開或し、駆動モーター６への通電を断つと共に前記ソレ
ノイドの励磁を断って脱水槽２へ制動を与えるようにな
っていたが、上蓋１０を開放してから脱水槽２が完全に
停止するまでには時間がかかり、この間に使用者が誤っ
てまだ高速で回転している脱水槽内に手を挿入して怪我
をするといったことがあった。

本考案はかかる点に鑑みてなされたもので、第４図から
明らかな如く、上蓋１０を閉じた際、上蓋前端と上面板
９との間には指を挿入することができない小さな間隙Ｂ
があるのみで、手を引っ掛けて開放することができない
ようになっている。

つまり、衣類投入口１０の周縁は上蓋１０とほぼ合致す
る外周を有する一段低い段面１４となっている。

１５は上面板９に支軸１６にて枢支された操作レバーで
常時スプリング１７にて第５図で反時計方向に附勢され
、一端１８は上蓋１０の裏面と対面し、他端１９は上面
板に設けた操作釦２０の押圧子２１と対面している。

２２は第６図の如く安全スイッチ１１と直列に接続され
た釦スイッチで、操作釦２０により操作されるものであ
る。

次に動作を説明すると、上蓋１０を閉じて操作釦２０を
押圧しなければ第５図ａの如き状態になり、前記釦スイ
ッチ２２は閉じている。

脱水中はががる状態となり、安全スイッチ１１及び釦ス
イッチ２２を介して脱水回路１２へ通電される。

上蓋１０を開放したい場合は、操作釦２０を押圧する。

すると第５図ｂの如く押圧子２１によって釦スイッチ２
２が開或せしめられ、脱水回路１２への通電が断たれつ
まり前記ソレノイドの励磁が断たれ、脱水槽へ制動が加
えられる。

同時に押圧子２１によって操作レバー１５をスプリング
１７に抗して回動してその一端１８で上蓋１０を持ち上
げるので、上蓋１０に手を掛けて開放することができる
。

上蓋を開放すると安全スイッチ１１が開戒するので、操
作釦２０の押圧を解除して釦スイッチ２２を閉或せしめ
ても、脱水回路１２へ再び通電されるようなことはない
。

従って本考案によれば、脱水中上蓋を開放するには、必
ず操作釦２０を押して脱水槽へ制動を与えてからでない
とできないので、制動を与えてから上蓋を開放するまで
の時間差により、上蓋を開放した時には脱水槽はかなり
低速回転になっており、仮に誤って脱水槽内へ手を挿入
したとしても怪我をするようなことはなく、安全性を高
めることができる。

又本考案によれば、脱水中上蓋を施錠するわけではなく
、単に手を引っ掛けられないように衣類投入口周縁の低
段面１４に嵌合せしめるだけであるので、機構的にみて
も簡単にできるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来例を示し、第１図は洗濯兼脱水
機の縦断面図、第２図は電気回路図、第３図乃至第６図
は本考案の洗濯兼脱水機を示し、第３図は上部斜視図、
第４図は第３図ＩＶ−ＩＶ線断面図、第５図ａ， ｌ）
は第３図Ｖ−■線に基く夫々異なる状態の断面図、第６
図は電気回路図である。 １０・・・上蓋、１１・・・安全スイッチ、２・・・脱
水槽、８・・・衣類投入口、１４・・・低段面、１５・
・・操作レバー、２２・・・釦スイッチ、２０・・・操
作釦。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上蓋の開放時、安全スイッチを開或してブレーキ解除用
   ソレノイドの励磁を断ち脱水槽に制動を与えるものにお
   いて、衣類投入口の周縁を、閉蓋時の上蓋が嵌まり込ん
   でその周縁に手を掛けられなくなる一段低い段面とし、
   押圧されることにより、前記閉蓋時の上蓋を操作レバー
   を介して持ち上げると共に、前記安全スイッチと直列接
   続された釦スイッチを開或する操作釦を設けてなる脱水
   機の安全装置。