JPS596615B2 - つり竿 - Google Patents

つり竿

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JPS596615B2
JPS596615B2 JP49061809A JP6180974A JPS596615B2 JP S596615 B2 JPS596615 B2 JP S596615B2 JP 49061809 A JP49061809 A JP 49061809A JP 6180974 A JP6180974 A JP 6180974A JP S596615 B2 JPS596615 B2 JP S596615B2
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fishing rod
wound layer
prepreg
fiber
mandrel
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明 西村
尚幸 柴田
信則 上林
大蔵 久井
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Toray Industries Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、繊維強化樹脂製釣竿に関するものである。
1940年代初めに米国で開発されたガラス繊維や、近
年開発された炭素繊維などの高強度、高弾性補強繊維で
熱硬化性樹脂を強化してなる、いわゆる繊維強化樹脂C
以下、FRPという)は、比強度、比弾性率が高いこと
から、釣竿の材料として注目されている。
FRP製釣竿としては、たとえば実公昭34−3855
号公報に記載されているようなものが知られている。
この釣竿は、補強繊維としてガラス繊維を使用し、そ9
ガラス繊維を釣竿の長手方向に引き揃えて配列してなる
、いわゆる軸方向巻層と、円周方向に巻回して配列りで
なる、いわゆる周方向巻層とを有し、周方向巻層を軸方
向巻層の外側に配置したものである。
すなわち、釣竿の表層部には、いわゆる周方向巻層が配
置されている。
しかしながら、かかる従来の釣竿は、釣竿の生命ともい
える曲げ強度が、補強繊維の使用量の割には低いという
欠点があった。
すなわち、FRPは、補強繊維の繊維軸方向には大きな
補強効果を有するが、その補強効果は繊維軸方向から離
れるにしたがって急激に低下し、繊維軸方向と直交する
方向の強度はほとんど樹脂のみによって与えられるとい
う、極めて異方性の大きい材料である。
しかるに、上記従来の釣竿は、曲げの力が加わった場合
に曲げ応力が最も大きくなる表層部に、曲げの力に対し
てはほとんど補強効果をもたない周方向巻層を配置して
いるので、補強繊維の使用量の割には曲げ強度が低いわ
けである。
しかして、釣竿にかかる応力のほとんどは曲げ応力であ
って、ねじシ応力などはほとんど問題にならないから、
曲げ強度が低いということは、釣竿にとって致命的な欠
点である。
もつとも,曲げ強度は、内側の軸方向巻層を厚くして長
手方向に延在する繊維の量をより多くすれば向上する。
しかしながら、そうすると、重量が増大するという、釣
竿にとって極めて不都合な別の欠点を生じてし1う。
すなわち、釣人は、極めて長時間、場合によっては日の
出から日没までもの長い間,しかも悪い足場の上で釣竿
を操作し続ける。
したがって、釣人の疲労は大変なもので、たとえ10t
でも軽い釣竿が望まれている。
また、釣人によっては、幾種類もの釣竿を釣場に運び、
釣場の状況や魚の種類に応じて使いわけているが、その
ような場合、釣竿1本あたりの重量増加はたとえわずか
であっても、全体の重量は無視し得ないほど大きなもの
になってしまう。
このように、重量の軽減は、曲げ強度の向上とともに釣
竿にとって極めて大きな解決課題であるわけで、FRP
が釣竿材料として注目されるようになったもの、それが
強くて軽い材料であるからにほかならない。
しかしながら、そのFRPもまた、上述したように、実
際に使用するときの条件を適格に把握し、その条件に見
合った使い方をしなければ、その優れた特性を十分に利
用することができない。
また,上記従来の釣竿は、曲げの力に対する補強効果を
ほとんどもたない周方向巻層を表層部に配置しているか
ら、曲げの力が加わった場合に、折損しないまでも周方
向巻層に円周方向初期破壊(クラツク)を発生しやすく
、繰り返し使用していると曲げ剛性が変化してきて、調
子、ひいては釣人が受けるフィーリングが変わってくる
という欠点もあった。
すなわち、釣竿には、魚信、つま如魚の引きに対してた
わみかよく追従すること、反発力がよく、しかも粘りが
あること、魚の浮き上がりが早くて取り込みが楽である
こと、衝撃的な力が加わってテグスが切れたり、魚のあ
ごが切れたりしないことなど、極めて多様な特性が要求
されているが、これらはすべて曲げ剛性,すなわちたわ
みからきており、そのたわみの調子が適当で、かつ一定
でなければよい釣竿とはいえない。
釣人は、極めて多種類の釣竿のなかから、自分に最もよ
く合った調子のものを選び出して講入するが、それを何
十年もの長い間愛用しているのをよく見かけるのも、調
子が自分によく合っていて、他の釣竿に変え難いという
強い意識が働いているからにほかならない。
このように、調子というものは釣人が受けるフィーリン
グを左右するもので、多分に感覚的ではあるけれども、
釣人にとっては極めて重要なことなのである。
一方、実開昭48−32592号公報には、ガラス繊維
の織物を巻回してなる釣竿の長手方向に沿って、炭素繊
維の補強帯を設けてなるFRP製釣竿が記載されている
すなわち、この従来の釣竿は、炭素繊維の補強帯によっ
て曲げ強度を向上させようとするもので、補強帯は細幅
の帯であるから、そう著しい重量増加はきたさない。
しかしながら、補強帯によって曲げ強度がそれほど大き
く向上するわけではなく、また補強帯による凹凸が表面
に形成されるので釣人に違和感を与えるはかυか、表面
研磨仕上加工などの後加工が困難になるという欠点もあ
る。
本発明の目的は、従来の釣竿の上記欠点を解決し、軽量
で、曲げ強度が高く、適度な曲げ剛性を有していてたわ
みの調子が釣人によくフィットし、しかもその調子が一
様で釣人にフィーリングの変化を与えないはかシか、表
面の凹凸が少なくて釣人に違和感を与えず、また製造が
簡単であるFRP製釣竿を提供するにある。
上記目的を達成するための本発明は、熱硬化性樹脂を補
強繊維の糸条または一方向性織物で強化してなる釣竿で
あって、前記糸条または織物は、全体として釣竿の円周
方向に延びる巻層を形成しており、その巻層は、前記糸
条の繊維軸方向または前記織物の繊維密度の犬なる方向
が釣竿の長手方向である軸方向巻層および釣竿の円周方
向に対して+(0°〜100)である周方向巻層とを有
し、前記軸方向巻層は前記周方向巻層の外側に位置し、
前記周方向巻層における円周方向の輔強繊維は、釣竿の
1円周長よりも長いが釣竿の長手方向においては互に独
立していて連続していない繊維強化樹脂製釣竿を特徴と
するものである。
次に、本発明の釣竿をその製造方法とともに詳細に説明
する。
本発明においては、素材として、補強繊維の糸条を互に
並行かつシート状に引き揃えたものに熱硬化性樹脂を含
浸、予備硬化してなる、いわゆる一方向性プリプレグC
以下,UDプリプレグという)か、または補強繊維の一
方向性織物に熱硬化性樹脂を含浸、予備硬化してなる、
いわゆる一方向性織物プリプレグ(以下,織物プリプレ
グという)を使用する。
補強繊維は、最も高強度、高弾性である炭素繊維である
のが好ましい力ζガラス繊維であってもよく、また炭素
繊維とガラス繊維とを併用することであってもよい。
熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂などが好ましい。
なお、以下においては、上記UDプリプレグと織物プリ
プレグを総称する場合は単にプリプレグという。
上記一方向性織物は、経方向と緯方向とで補強繊維密度
(糸の密度×糸の繊度)が異なるもので、経または緯方
向に配列した糸に緯または軽方向から補助的な糸を交錯
させ,これらを織組織したものである。
したがって、この織物は、繊維密度の犬なる方向には大
きな補強効果を発現するが、それと直交する方向の補強
効果はあまり有しない。
本発明において、経方向と緯方申とで繊維密度の均衡が
とれている、通常の、いわゆる二方向性織物を使用せず
,上述したような一方向性織物を使用するのは、次のよ
うな理由による。
すなわち、一方向性織物は、二方向性織物と同様、経お
よび緯方向の糸が織組織されてはいるが、緯または経方
向の繊維密度が経または緯方向のそれにくらべて低いか
ら、二方向性織物のように交錯部分で糸が大きく屈曲(
クリンプ)することがない。
そのため、これを使用すると、特定の部分つまシ屈曲部
に応力が集中するようなことがなく,応力が均等に加わ
って補強繊維の特性を十分利用することができるばかり
か、厚みが薄くて単位体積当りの繊維量が高いことと相
まって、肉厚を薄くしても釣竿に高い曲げ強度を付与す
ることができ、釣竿の重量を軽減することができる。
また、糸の屈曲が少ないことから表面が極めて平坦で、
凹凸の少ない表面をもつ釣竿を得ることができるばかり
か、研磨仕上げに際して糸の一部(凸部)が削り取られ
るようなこともない。
このように、一方向性織物は、実質的には,補強繊維の
糸条を一方向に互に並行かつシート状に引き揃えたよう
なもので、釣竿材料として極めて好適なものである。
なかでも、本発明においては、経または緯方向の繊維密
度に対する緯または経方向の繊維密度の比が2以上であ
るようなものが好ましい。
さて、本発明においては、まず、上記プリプレグを適当
な大きさに裁断してマンドレルに巻く。
すなわち、第1図に示すように、マンドレル2に、プリ
プレグ1を、UDプリプレグにあっては糸条の繊維軸方
向が、また織物プリプレグにあってはその繊維密度の大
なる方向が、それぞれマンドレル2の長手方向に対して
士(80°〜900),つまシマンドレル20円周方向
に対して士(0°〜100)になるように所望の回数巻
き付ける。
次に、第2図に示すように、上記プリプレグ1の巻層の
上に,プリプレグ3を、UDプリプレグにあっては糸条
の繊維軸方向が、また織物プリプレグにあってはその繊
維密度の犬なる方向が、それぞれこんどはマンドレル2
の長手方向になるように所望の回数巻き付ける。
このようにして形成した2種類の巻層の上にさらにラツ
ピングテープを巻き,加熱してプリプレグの樹脂を硬化
させた後、マンドレル2およびラツピングテープを除去
し、表面研磨仕上加工を施して、第3図に横断面で示す
ような,補強繊維の糸条または一方向性織物が全体とし
て釣竿の円周方向に延びる巻層を形成している釣竿を得
る。
第3図において、4は糸条の繊維軸方向または一方向ヰ
織物の繊維密度の犬なる方向が釣竿の長手方向である軸
方向巻層であり、5は糸条の繊維軸方向または一方向性
織物の繊維密度の犬なる方向が釣竿の円周方向に達して
±(0°〜10°)である周方向巻層である。
そして、軸方向巻層4は周方向巻層5の外側、つまり釣
竿の表層部に配置されている。
また、周方向巻層5における円周方向の補強繊維は、裁
断したプリプレグをマンドレルに巻き付けることから、
釣竿の1円周長よシは長いものの、その長手方向におい
ては互に独立していて連続していない。
本発明の釣竿はまた,第4図に示すように、2枚のプリ
プレグ1,3をあらかじめ重ね合わせてマンドレル2に
巻き付けることによっても製造することができる。
すなわち、第4図において、まずプリプレグ3を、UD
プリプレグにあってはその糸条の繊維軸方向が、また織
物プリプレグにあってはその繊維密度の犬なる方向がそ
れぞれマンドレル2の長手方向になるように置き、その
上に、こんどはプリプレグ1を,UDプリプレグにあっ
てはその糸条の繊維軸方向が、また織物プリプレグにあ
ってはその繊維密度の犬なる方向がそれぞれマンドレル
2の長手方向に対して士(80°〜90°)1つまりマ
ンドレル20円周方向に対して+(0°〜10°)にな
るように置き、両プリプレグ1.3を同時に,かつプリ
プレグ1が内側になるようにマンドレル2に巻き付け、
以下上記と同様にして第5図に示すような釣竿を得る。
第5図に示すものは、糸条または一方向性織物がうず巻
状に層状をなしているが、全体としてみるとやはり軸方
向巻層4が周方向巻層5の外側に配置されている。
以上説明したように、本発明の釣竿は、軸方向巻層と周
方向巻層とを有するもので、しかも軸方向巻層を周方向
巻層の外側に配置している。
つまシ、曲げの力が加わった場合に曲げ応力が最も犬き
〈なる表層部に、曲げの力に対して最も効果的に作用す
る軸方向巻層を配置しているので、少ない補強繊維の使
用量で高い曲げ強度を得ることができる。
したがってまた、重量も大変軽減することができる。
すなわち、曲げ強度の向上と軽量化という、釣竿にとっ
て最も重要な2つのことが同時に満足されている。
また、本発明の釣竿は、軸方向巻層の内側に周方向巻層
があるから、曲げの力が加わった場合の周方向巻層の円
周方向初期破壊、つまシクラツクの発生を防止すること
ができる。
そのため、繰り返し使用しても曲げ剛性の変化がなく、
たわみが一様で調子に変化がなく、釣人の受けるフィー
リングが変わらない。
さらに、本発明の釣竿は、補強繊維の糸条または一方向
性織物を使用しているから、表面の凹凸が少なくて釣人
に違和感を与えず、また表面研磨仕上加工などの後加工
も極めて容易である。
また、本発明の釣竿は、周方向巻層の円周方向の補強繊
維が、釣竿の長手方向では互に独立していて連続してい
ないので、クラツクの伝播を阻止することができ、曲げ
強度が高い。
すなわち、FRP製釣竿は、成形後冷却するときに長手
方向に収縮しようとする。
このとき、軸方向巻層ぱ、釣竿の長手方向に延在する補
強繊維があたかもつっかい棒のように作用して収縮が阻
止されるが、周方向巻層は、長手方向にはそのようなつ
っかい棒の役目を果すものがないので大きく収縮し、そ
の結果両層間に大きな残留応力が発生する。
この残留応力は,著しい場合には周方向巻層の円周方向
クラツクにまで発展するが、本発明の釣竿は、円周方向
における補強繊維が、釣竿の長手方向では互に独立して
いて連続していないので、仮にクラックを発生したとし
てもそれが補強繊維を伝って釣竿全体に伝播するような
ことがなく、極く限られた範囲に制限されるから,曲げ
強度がより高くなるばかりか、使用中にクラツクが成長
することによる調子の変化をも防止することができる。
実施例 1 東レ株式会社製炭素繊維゛トレカ”T−300(繊度1
800デニール)を互に平行かつシート状に配列したも
のに、東レ株式会社製プリプレグ用エポキシ樹脂≠25
00を重量割合で約41係になるように含浸してなるU
Dプリプレグと、上記炭素繊維(ただし、繊度600デ
ニール)を平織組織してなる東レ株式会社製一方向性炭
素繊維織物≠6153(経方向の糸の密度7本/cm,
緯方向の糸の密度3本/crI′L、経方向の繊維密度
4200デニール/C1′rL、緯方向の繊維密度18
00デニール/l)に上記樹脂を重量割合で約47係に
なるように含浸してなる織物プリプレグと、外径8 v
atのステール製マンドレルとを準備した。
次に、上記マンドレルにシリコーン系離型剤を塗布した
後、上記織物プリプレグをその経方向、つまシ繊維密度
の犬なる方向がマンドレルの円周方向に対してO0であ
る・ように2回巻き付け、さらにその上に上記UDプリ
プレグを繊維軸方向がマンドノルの長手方向であるよう
に4回巻き付けた。
次に、上記UDプリプレグの巻層の上にシリコーン系離
型剤を塗布したポリエステル製ラツピングテープを重ね
巻きし、130℃のオーブン中で2時間加熱してプリプ
レグの樹脂を硬化させた後マンドレルおよびラツピング
テープを除去し,周方向巻層の外側に軸方向巻層を配置
してなる本発明の釣竿素管を得た。
さらに、この素管を長さ300mmに切断し、試験片C
以下、発明品Aという)を得た。
この発明品Nは、外径9.40mm,肉厚0.70mm
.重量8.72であった。
次に、上記発明品八について、株式会社島津製作所製万
能試験機”AUTOGRAPR” IS−5000を使
用し、圧子半径40mm、スパン間隔260mζ荷重印
加速度2.5mi/分という条件で3点曲げ試験を行っ
たところ、曲げ強度38.8k97 mn2 .初期曲
げ弾性率8. 2 X 1 0 31c9/myn2を
得た。
また、このときの荷重し( lcg )とたわみB (
mりとの関係、すなわち荷重−たわみ線図は、第6図に
曲線Iで示すようなものであった。
一方、比較のため、土記UDプリプレグと織物プリプレ
グとを使用し、発明品八の場合と全く同様の方法によっ
てはいるが、こんどはまずUDプリプレグを繊維軸方向
がマンドレルの長手方向であるように4回巻き付け、そ
の上に織物プリプレグをその経方向がマンドレルの円周
方向に対して0°であるように2回巻き付け、発明品A
とは内外層の配置が逆の釣竿素管を得た。
さらに、この素管を長さ300+icに切断し、試験片
(以下、比較品八という)を得た。
この比較品Nは、外径9.38mm,肉厚0.69mi
,重量8.62であった。
また、この比較品Nについて発明品八と同様に測定した
曲げ強度は3 4. 0 kg/vnn2.初期曲げ弾
性率は8. 3 X 1 0 3k97mx2であシ、
荷重−たわみ線図は第6図の曲線Pのようであった。
上記から、発明品Nは、比較品八と外径、肉厚、重量が
ほとんど同じであるにもかかわらず、曲げ強度が比較品
八のそれより4.8kg/mm2 も高いこ・とがわか
る。
すなわち、本発明の釣竿は曲げ強度が高い。
このことは才だ、仮に発明品八の曲げ強度を比較品Nの
それとと同一でよいとするならば、発明品Nの肉厚をも
つと薄くしてもよいということ、つまり釣竿の重量を軽
減することができるということもある。
計算によると、発明品Nの曲げ強度を比較品八の34、
Ok9/ynw”並にすると、重量は約10%も軽減さ
れる。
また、初期弾性率は、発明品八も比較品Aもほとんど変
わらないが、第6図に示すように、発明品Nぱ、荷重と
たわみとがほぼ正確な比例関係を示しているのに対し、
比較品Nは破壊に至るまでの過程で荷重一たわみ特性に
階段状の変化を生じてお沙、そのたびに荷重一たわみ特
性の勾配が小さくなり,曲げ弾性率が低下している。
これば、周方向巻層に円周方向クラツクを生じたためで
、.事実、周方向巻層の炭素繊維に沿って発生したクラ
ツクが肉眼でも明瞭に観察できた。
このことは、比較品Nのように軸方向巻層の外側に周方
向巻層を配置するという構成の釣竿では、使用中に曲げ
剛性が変化し、調子が変わってくるということを・意味
している。
そして、比較品Aにおいてクラツクの発生を防止し、調
子の変化を防止するためには、軸方向巻層の層数をさら
に増し、より肉厚にして曲げ応力を小さくする必要があ
るが、そうすると釣竿ぱより重くな如、寸た曲げ剛性が
犬きくなシすぎて剛直になってしまう。
加えて、クラツクは繰シ返し使用している間に成長し、
さらに疲労で屈服座屈強度が低下してくるので、比較品
八の構成の釣竿は曲げ強度も徐々に低下してくる。
さらに、プリプレグは補強繊維の配列方向(繊維軸方向
)には剛性が高く、その方向には巻きにくいという特性
を有している。
しかして、比較品Aにおいては、外側に周方向巻層を配
置するので巻端に割れやしわができやすく、表面に視認
し得るほどの凹凸が発生することがあるが、発明品八に
おいては、内側の周方向巻層にそのような凹凸が発生し
ても外側の軸方向巻層で補正され、表面は極めて平滑に
なる。
つまり,本発明の釣竿は、表面の凹凸が少なく,釣人に
違相感を与えることがないばかりか、表面研磨仕上加工
などの後加工が容易で、しかも研磨の際に補強繊維が削
り取られるようなこともない。
実施例 2 実施例1におけるUDプリプレグとマンドレルを使用し
、マンドレルに、捷ずUDプリプレグを繊維軸方向がマ
ンドレルの円周方向に対して0°であるように2回巻き
付け、さらにその上にUDプリプレグを、こんどは繊維
軸方向がマンドレルの長手方向であるように4回巻き付
け、以下実施例1と全く同様にして試験片C以下、発明
品Bという)を得た。
この発明品Bぱ、外径9.62mm,肉厚0.81mm
,重量10.0,@であった。
また、実施例1と全く同様に測定した曲げ強度は37.
0kg/m1IL2であり、初期曲げ弾性率は7.O
X 1 031cg/,2てあった。
この発明品Bの荷重一たわみ線図を第7図に曲線Iで示
す。
一方、比較のため、上記UDプリプレグを使用し、発明
品Bの場合と全く同様の方法によってはいるが、こんど
はまずUDプリプレグを繊維軸方向がマンドレルの長手
方向であるように4回巻き付け、その上にUDプリプレ
グを繊維軸方向がマンドレルの円周方向に対して0°で
あるように2回巻き付けて発明品Bとは内外層の配置が
逆の釣竿素管を作シ、それから試験片C以下、比較品B
という)を切シ出した。
この比較品Bは、外径9.64mx.肉厚0.82++
+i,重量10.0,@であった。
また、同様に測定した曲げ強度は3 3. 7 k9/
mm2であシ、発明品Bのそれより3k97mn2 も
低く,初期曲げ弾性率は6. O X 1 0 3k9
/vnn2でやはシ1 03k97mu2 も低かった
さらに、この比較品Bの荷重一たわみ線図を第7図に曲
線Pで示すが、発明品Bにはみられない周方向巻層の円
周方向クラツクによる曲げ剛性の低下かやはシ認められ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明の釣竿の一製造例を示す
概略斜視図、第3図は、上記第1図および第2図で示し
た方法によって製造した本発明の釣竿を示す概略横断面
図、第4図は、本発明の釣竿の他の製造例を示す概略斜
視図、第5図は、上記第4図に示した方法によって製造
した本発明の釣竿を示す概略横断面図、第6図および第
7図は、本発明および比較の釣竿素管について測定した
荷重−たわみ線図である。 1,3:プリプレグ、2:マンドレル、4:軸方向巻層
、5:周方向巻層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 熱硬化性樹脂を補強繊維の糸条または一方向性織物
    で強化してなる釣竿であって、前記糸条または織物は、
    全体として釣竿の円周方向に延びる巻層を形成しており
    、その巻層は、前記糸条の繊維軸方向または前記織物の
    繊維密度の犬なる方向が釣竿の長手方向である軸方向巻
    層および釣竿の円周方向に対して士(0°〜10)であ
    る周方向巻層とを有し、前記軸方向巻層は前記周方向巻
    層の外側に位置し、前記周方向巻層における円周方向の
    補強用繊維は、釣竿の1円周長よりも長いが釣竿の長手
    方向においては互に独立していて連続していないことを
    特徴とする繊維強化樹脂製釣竿。
JP49061809A 1974-06-03 1974-06-03 つり竿 Expired JPS596615B2 (ja)

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