JPS5965934A - 磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 磁気テープ、磁気ディスクなどの磁気記録媒体。

従来例の構成とその問題点 鉄、コバルト、ニッケルまたはそれらを主成分とする合
金、あるいは、それらの酸化物薄膜を、真空蒸着、スパ
ッタリング、イオンブレーティングなどの真空製膜法で
ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルムなどの高分
子フィルムや、非磁性金属薄膜などより成る基板台に形
成した強磁性薄膜型磁気記録媒体は、従来の塗布型磁気
記録媒体に比べて記録密度を飛躍的に向上せしめること
が可能であるが、この高密度化のためには、磁気ヘッド
のギャップを小さくシ１、併せて磁気記録媒体の表面を
平滑化せしめて、スペーシ７グロスを極力減少せしめる
必要がある。しかし、表面の平担化によって、ヘッドタ
ッチ、走行性に支障をきたし、摩耗、走行耐久性に大き
な問題が生じる。

そのため、表面層に種々の滑性層を設けることが行なわ
れている。

表面酸化層を設ける方法があるが、この方法では、耐摩
耗性、耐久性の点では改善が見られるが、滑性、走行安
定性、高湿条件下での走行性については丑た問題が残っ
ている。

飽、和服肪酸などの有機滑剤をＬａｎｇｍｕｆｒ−Ｅｌ
ｏｄｇｅｔｔ法によって、均一な吸着膜を形成する方法
（特公昭５６−３０６０９号公報）がある。この方法で
は耐摩耗性、滑性では、改善されているが、走行耐久性
については、まだ問題が残っている。

また、Ｌａｎｇｍｕｉｒ　−Ｂｌｏｄｇｅｔｔ法によっ
て、長尺の磁気記録媒体の表面上に均一な吸着層を安定
に工業的規模で形成することは非常に困難であり、実用
化には問題点が残っている。

発明の目的 本発明は、強磁性薄膜型磁気記録媒体の滑性。

走行耐久性および高湿条件下での走行性の改善を行ない
あわせて、再生画質を改善し、高密度記録に適した金属
薄膜型磁気記録媒体を得るものである。

設けた磁気記録媒体において金属薄膜表面上に突起状有
機滑剤を吸着させたことを特徴とするものである。

チレンテレフタレート、−またはその共重合体、混合体
などから成るポリエステルフィルム、ポリイミド系フィ
ルム、ポリアミド系フィルムなどのプラスチックフィル
ム、アルミ板、ガラス板などであって、特に表面平滑性
の秀れたものが適当である。ポリエステルフィルムを例
に掲げれば、重合残渣からなる微小突起を殆んど含寸な
いか、あっても微小突起の大きさが数百Å以下のものが
適当である。

本発明における強磁性金属薄膜としては、例えば、斜め
蒸着、あるいは、垂直蒸着法にて形成されるＣｏ、Ｎｉ
、Ｆｅなどを主体とする金属薄膜、それらの合金を主体
とする金属薄膜（たとえば、Ｃｏ−Ｃｖ垂直磁化膜）が
、使用できるが、プラスチックフィルムとの付着強度改
善、あるいは強磁性金属薄膜自体の耐蝕性、耐摩耗性改
善の目的で、蒸着時の雰囲気を酸素ガスが支配的となる
雰囲気で得られる酸素を含む強磁性金属薄膜を使用する
ことが望ましい。

酸素の含有量としては、基板フィルム表面近傍の強磁性
金属に対する原子数比で少なくとも３％以上好ましくは
５係以上が適当である。

上記のような、酸素を含む強磁性金属薄膜と突起状有機
滑剤との組み合せによって、走行耐久性においても、大
巾な改善が可能となる。

本発明における突起状有機滑剤の形状としては、粒状、
しわ状、板状あるいは針状でも良く、形状に依存するも
のではない。

有機滑剤突起の高さは、高密度の触針式表面粗す測定装
置（ＴＡＬＹＳＴＥＰ−１，ＴＡＹＬＯＲ−ＨＯＢＳＯ
Ｎ社製）にて実測されるもので、■工５ＢＯ６ｏ１に規
定されている表面粗さ最大値、Ｒｍａｘに準じて凹凸の
山頂から谷底までの距離にて表わすものとする。

本発明に適した突起状有機滑剤の高さとしては３０〜１
０００人の範囲であり、好ましくは５０〜５００八、更
に好ましくは、１００〜３００八である。３０八以下で
は走行耐久性が得られ難く、１０００Å以上では、エン
ベロープの乱れを生じやすくなる。

突起状有機滑剤の平面的な広がりとしては、それらの高
さの１〜２０倍、好ましくは２〜１０倍が適当である。

１倍以下では、十分な付着強度が得られず、２０倍以上
では滑性向上効果が低くなる。

突起状有機滑剤の密度としては、表面１ｍｊ当り１００
０ケ以上、好ましくは５０００ケ以上が適当である。１
０００ケ以下では、走行耐久性および高湿度中での安定
走行性が得られない。

本発明における有機滑剤としては、金属薄膜に吸着する
極性基部分と、滑性を良くするため、長鎖アルキル基を
無極性部分としてもつ化合物が適当である。すなわち、
高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、
高級脂肪酸金属塩、高級脂肪族アルコールなどが適当で
ある。これらの有機滑剤を単独あるいは混合で用いても
良い。

高級脂肪酸とｌ−ては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸
、セロチン酸などである。

高級脂肪酸エステルとしては、ステアリン酸オクチル９
ステアリン酸ステアリルなどｍ個アルコールの脂肪酸エ
ステル、トリステアリン、ペンタエリスリトールテトラ
ステアレートなどの多価アルコールの脂肪酸エステルな
どである。

高級脂肪酸アミドとしては、ラウリン酸アミド。

シリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン
酸アミド、ベヘン酸アミド、リグノセリン酸アミド、セ
ロチン酸アミドなとである。

高級脂肪酸金属塩としては、ラウリン酸、ミリスチン酸
、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、リグノセリ
ン酸、セロチン酸などのナトリウム塩、カルシウム塩、
バリウム塩、亜鉛塩、スズ塩、アルミニウム塩、マグネ
シウム塩、コバルト塩、ニッケル塩、鉄塩などである。

高級脂肪族アルコールとしては、ラウリルアルコール、
ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリル
アルコ拳ル、ベヘールアルコールなどである。

本発明の突起状有機滑剤を形成する方法としては、ブラ
ビア法、リバールロール法、エアーナイフ法などの通常
のコーティング法によって、形成されるものである。塗
布溶剤としては、トルエン。

キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ヘキ
ザン、ヘプタン、アルコ−ルナトノ通常の有機溶剤を用
いる。また、有機蒸着法によっても形成することができ
る。

磁気テープ表面上に潤滑剤を離散して設ける方法につい
ては、特開昭５４−９７４０３号公報に記載されている
が、本発明においては、金属薄膜型磁気記録媒体表面に
金属に吸着する能力を表する有機滑剤を突起状に吸着さ
せたもので、金属表面への吸着、特に化学吸着によって
高い付着力を有するもので、有機滑剤を突起状に吸着さ
せることによる形状効果によって、高い滑性と耐久性を
持つ、磁気記録媒体を提供するものである。

次により具体的な実施例の説明を行う。

実施例１ 重合残うＫに起因する突起を大幅に抑制して表面粗さを
３０Å以下にした平滑なポリエチレンテレフタレート二
軸延伸フィルム上に、連続真空斜め蒸着法により、Ｃｏ
　、Ｎｉ強磁性金属薄膜（Ｎ　ｉ　＝２０　ｗ　ｔ％、
膜厚１００〇人）を微量の酸素の存在下に形成させた。

磁性層の酸素含有量は金属に対する原子数比で６係であ
った。この強磁性金属薄膜上に下記の液組成を塗布厚約
１ｏμとなるようにバーコーティング法によって、連続
塗布、乾燥し、表面にステアリン酸アミドから成り、突
起高さ５００八、密度４０万個／−の突起状有機滑剤を
有する長尺フィルムを得た。これを所定の幅に裁断し、
磁気テープとしだ。この試料を八とする。

〔ステアリン酸アミド１１００ｐｐエタノール溶液〕実
施例２ 実施例１において、液組成を下記のものに変更したとき
、ベヘン酸から成り、突起高さ１２０人。

密度１０万個／　：ｒｌａの突起状有機滑剤を有する長
尺フィルムを得た。これを所定の幅に裁断し、磁気テー
プとした。この試料をＢとする。

〔ベヘン酸６０ｐｐｍエタノール溶液〕実施例３ 実施例１において、液組成を下記のものに変更したとき
、ステアリルアルコールから成り、突起高さ６０人、密
度１′ｏＯ万個／７〃Ｉの突起状有機滑剤を有する長尺
フィルムを得た。これを所定の幅に裁断し、磁気テープ
とした。この試料２ｃとする。

〔ステアリンアルコール３００ｐｐｍ）ルエン溶液〕実
施例４ 実施例１において、液組成を下記のものに変更したとき
、ステアリン酸ステアリルエステルから成り、突起高さ
３０人、密度８０万個／ｍΔの突起状有機滑剤を有する
長尺フィルムを得た。これを所定の幅に裁断し、磁気テ
ープとした。この試料をＤとする。

実施例６ 実施例１において、液組成を下記のものに変更したとき
、ステアリン酸ニッケルから成り、突起高さ４０人、密
度１６万個／−の突起状有機滑剤を有する長尺フィルム
を得た。これを所定の幅に裁断し、磁気テープとした。

この試料をＥとする。

〔ステアリン酸ニッケル３０ｐｐｍメチルエチルケトン
溶液〕 実施例６ 実施例ｉと同様に、強磁性金属薄膜を形成した。

続いて、同一真空蒸着装置内で、該金属薄膜表面に、ス
テアリン酸アミドを蒸発させて、積層させた。表面に突
起高さ２００人、密度６０万個／　ｍａの突起状有機滑
剤を有する長尺フィルムを得た。

これを所定の幅に裁断し、磁気テープとしだ。この試料
をＦとする。

比較例１ 実施例１と同様に強磁性金属薄膜を形成した。

続いて、同一真空蒸着装置内で該金属薄膜表面にステア
リン酸を蒸発させて、積層させた。表面に、均一な有機
滑剤層、厚さ２００人を有する長尺フィルムを得た。こ
れを所定の幅に裁断し、磁気テープとした。この試料を
Ｇとする。

実施例 実施例１から６．及び、比較例で得られた磁気テープＡ
　＝　Ｇを用いて、３０Ｃ，９０係の高湿条件下におけ
る。動摩擦係数の測定、また市販ＶＴＲと同等の機能を
有する試作ＶＴＲで高湿条件下における走行中の鳴き、
およびスチル寿命を測定した。以上の結果について下の
表に示す。

発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明の磁気記録媒体
は、高い滑性、高湿度条件下においてすぐれた走行性を
示す。更に、高湿度条件下におけるスチル寿命も良好で
あり、実用的価値の高いものである。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）非磁性基体上に強磁性金属薄膜を設け、かつ上記
   強磁性金属薄膜の表面上に突起状有機滑剤を吸着させた
   ことを特徴とする磁気記録媒体。
2. （２）突起状有機滑剤が、高さ３０〜１０ｏＯ人。 １０００ル偏以上であることを特徴とする特許請求の範
   囲第１項に記載の磁気記録媒体。
3. （３）突起状有機滑剤が、高級脂肪酸、高級脂肪酸エス
   テル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪族アルコール、およ
   び高級脂肪酸金属塩からなるグループのなかから選択さ
   れた少なくとも一種から成ることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項に記載の磁気記録媒体。