JPS596198Y2 - 屋外設置型ガス器具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、湯沸器付風呂釜等の屋外設置型ガス器具で、
特に、壁面に近づけて設置し且大容量の燃焼部及びこれ
に関連する制御装置等を箱型の器体内に収容する形式の
ものに関する。

この種ガス器具として、すでに、実開昭５２−１３０１
５３号公報に開示のものがあるが、これは器体内の熱交
換器の下方に設けた主バーナと同じ位置に制御機構部（
バルブ装置等）を設けたもので、制御装置のうち、大部
分を占め且大型のこれら機構部が熱交換器の下部に並設
されることがら、器具の平面寸法が大型化する。

熱交換器の上方に続く排気集合箱は、上方に向って縮小
する形状であることから、この縮小部より上位に制御装
置部を集中させれば、器具の平面寸法はその分小型化で
きる。

ところが、この場合には、熱的強度に於いて劣る制御装
置部が、排気集合箱及びそれに続く排気筒からの副射熱
及び伝導熱により加熱され、十分な耐久性が得られない
。

これは、前記排気集合箱等からの副射温度又は伝導温度
は器体内で異常に高く、排気集合箱等と制御装置部との
間に仕切板を設けるだけの場合には、十分に熱的悪影響
を防止できないからである。

本考案は、排気集合箱等の近傍にバルブ装置等の制御装
置を配設した場合のこれら部分の耐久性を向上させるた
め、制御装置設置部近傍の排気集合箱及び排気筒からの
熱移動を低く抑えられるようにすることをその課題とす
る。

上記課題を解決するための本考案の技術的手段は、排気
筒を熱交換器の上方で住宅壁面側に偏らせて設け、熱交
換器の上方の排気集合箱の上方に前記住宅壁面側に開放
する吸気室を設け、該吸気室の側方の空室拡大部にバル
ブ装置等の大型制御部品を収容するようにしたことであ
る。

本考案の上記技術的手段相互は以下の如く作用する。

排気集合箱及び排気筒は吸気室から吸引される非加熱空
気あるいは吸気室の非加熱空気により空冷されることか
ら、排気筒とは該吸気室側壁及び仕切板をはさんで位置
する大型制御部品の温度上昇は低く抑えられる。

すなわち、排気集合箱及び排気筒の表面温度は低く抑え
られ、空気層を介する伝導熱も抑えられるからである。

本考案は、上記技術手段の相互作用から、次の特有の効
果を有する。

（１）バルブ装置等の大型制御部品が排気集合箱より上
方の空気拡大部に収容されるから、その分器具の平面寸
法が小さく設置され、しかも、吸気室内の外気及びこれ
からの吸気による空冷作用から前記制御部品の温度上昇
が抑えられ、耐久性が向上する。

（２）一方に開放する吸気室は、住宅壁面側にのみ開放
することから、外観の見苦しさがなク、シかもこの吸気
室へのゴミの集積等が少ないものとなる。

以下、本考案の実施例を図面に従って説明する。

第１図に本考案実施例の湯沸器付風呂釜の外観斜視図を
示すが、同図に於いて、１は器具本体で、その内部は仕
切板２により二室に区画され、一方の空室３には湯沸用
熱交換器４及び風呂用熱交換器５が並設されている。

この内、一方の熱交換器５には一対の水管６，７が突設
されて仕切板２に対向する一方の側壁８から貫通突出し
、該側壁に対向する浴室壁面９内の浴槽（図示せず）に
連通接続される。

他方、熱交換器４には導水管１０が巻回し、同様に浴室
内のシャワー装置（図示せず）等に接続されるようにな
っている。

また、前記二つの熱交換器には排気集合箱１１が一体的
に被冠し、その上方に延長する排気筒１２は側壁８側に
偏らせて位置するように威し、さらに、該排気筒は排気
集合箱１１の上方に形或し且つ側壁８側にのみ開口する
吸気室１３を通り天板１４上方に突出して、その先端部
にこれを内包するように排気トップ１５を止着している
。

また、熱交換器４，５の下方にはバーナ１６，１７が配
設されており、これらの一次空気孔部１８．１８は仕切
板２で区画される他方の空室１９側に開口し、これら一
次空気孔部１８．１８に対向してノズル２０ ．２０及
びこれらノズルを取着するマニホールド２１．２１が配
設され、さらにこれらマニホールドは空室１９の上部に
設けたバルブ装置２２に連通接続されている。

既述の如く、吸気室１３は側壁８側にのみ開放し、しか
も排気筒１２も側壁８側に偏らせているため、仕切板２
の上部は側壁８側に屈曲して空室１９の上部は、その下
部よりも拡大した幅をもつように形威され、該拡大部に
バルブ装置２２等の大型制御部品が収容されるようにな
っている。

吸・排気構造については、吸気室１３周壁に形威した吸
気孔２３．２３及び空室１９の側壁２４上部に形威した
吸気孔２５．２５から一次空気及び二次空気が供給され
、他方、排気は、排気集合箱１１から排気筒１２を経て
排気トップ１５の側壁に形威した複数の排出口２６ ．
２６から排出されるようになっている。

上記構造の湯沸器付風呂釜では、高温度となる排気筒１
２の大部分が器具本体１の空室３の外部に位置する構造
となっているため、この部分からの熱放散が、熱的強度
に於いて劣るバルブ装置２２等に直接影響するものとな
らない。

しかも、前記装置と排気筒１３との間には、吸気室１３
周壁及び仕切板２さらにはこの間に介在し空室３と連通
ずる空気層の間隔２７により断熱されているため、前記
効果はさらに向上したものとなっている。

また、大型制御部品を収容する空室１９上部は、器具本
体１の側壁８側に拡大させるようにしているため、器具
の占有乎面積は熱交換器４，５の占有平面とマニホール
ド２１．２１の占有平面との和に近似するため、器具の
占有平面が極少に設定し得るものとなる。

従って、設置面積の制約が厳しく、逆に高さ条件に余裕
を持つ設置条件の多いこの種の器具にあって、適用範囲
が著しく拡大する効果がある。

尚、図示実施例の場合には、吸気孔２３ ．２３を吸気
室１３周壁に形或した構戒であるから、有風時に於いて
これら吸気孔２３ ．２３が風向、風圧の直接的な影響
を受けず、バーナ１６，１７は、常に良好に燃焼するも
のとなる。

尚、排気集合箱１１の一部又は全部を吸気室１３内に露
出させるようにすれば、燃焼排気熱の空室３，９内への
蓄積が一層減少し前記効果はさらに向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の斜視図、第２図はその要部断面
図であり、図中、１・・・・・・器具本体、２・・・・
・・仕切板、３・・・・・・空室、８・・・・・・側壁
、１２・・・・・・排気筒、１９・・・・・・空室。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 器具本体１内部を仕切板２により二室に区画して住宅壁
   面に対向する側壁８側の一方の空室３に熱交換器を収容
   し、他方の空室１９に制御部品を収容するようにし、さ
   らに、熱交換器の上方に排気集合箱１１を介して接続さ
   れる排気筒１２を前記側壁８側に偏らせて位置させると
   共に、該排気筒の全部又は大部分を空室３外部で上記側
   壁８側に開放すべく形威した吸気室１３からその上方の
   天板１４を貫通すべく位置させて、他方の空室１９上部
   を前記吸気室１３側に拡大させて該拡大部にバルブ装置
   等の大型制御部品を収容するようにしたことを特徴とす
   る屋外設置型ガス器具。