JPS595907Y2 - 電子楽器におけるニ−レバ−式スイツチ操作装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は電子楽器における二−レバ一式スイッチ操作
装置に関する。

電子楽器においては、演奏中に例えばサステイン効果を
手を使わずに任意に得ることができるようにするために
、演奏者の右足膝に対応する箇所に二一レバーと称する
操作レバーを設けて、このレバーを演奏者が右足膝で予
め定められた方向に押すことにより、サステイン効果用
スイッチが切り換えられてオンになってサステイン効果
が得られるようになされている。

このようなスイッチ操作装置としては、従来一例として
第１図乃至第３図に示すように構威されたものが知られ
ている。

すなわち、電子栗器の棚板１の下面に取付金具２，２を
介して回動可能に取り付けられかつ演奏中においては通
常棚板１の下側に垂下されている二一レバー３を、その
先端部３ａと棚板１の上面に設けられたスプリング支持
部材４との間に設けられたスプリング５の力に抗して、
矢印Ａ方向にその一部が棚板１の下面に設けられた一方
のストツパ部材６に当接するまで押すと、この二一レバ
ー３の先端部３ａによって、棚板１の上面に設けられた
スイッチ支持部材７に軸８を介して回動可能に取り付け
られた駆動片９がその一端部に植設された作動子１０と
ともに棒バネ１１の力に抗して第２図中反時計方向に回
動され、これに伴い前記スイッチ支持部材７に取り付け
られたスイッチ１２の可動接片１３が前記作動子１０に
よる押圧を解除されて上側の固定接片１４から離れて下
側の固定接片１５に当接し、これによりスイッチ１２が
切り換えられてオンになってサステイン効果が得られる
。

そして、この状態からニーレバ−３に対する押圧操作を
止めると、ニレパー３はスプリング５の力によって矢印
Ｂ方向に回動されて元の垂下位置に戻り、これに伴い駆
動片９が棒バネ１１の力によって第２図中時計方向に回
動されて元の位置に戻り、作動子１０が可動接片１３を
押し上げて上側の固定接片１４に当接させ、これにより
スイッチ１２が切り換わって元のオフの状態になるよう
になされている。

また、演奏中にサステイン効果を一定時間連続して得た
い場合には、垂下状態にある二一レバー３を矢印Ｂ方向
にその一部が棚板１の下面に設けられた他方のストツパ
部材１６に当接するまで倒すと、ニーレバ−３はスプリ
ング５の作用によって当該位置に保持され、またこの二
一レバー３の予め定められた箇所に溶接された作動片１
７によって駆動片９が棒バネ１１の力に抗して第２図中
反時計方向に回動され、これにより上述した場合と同様
にしてスイッチ１２が切り換えられてオンになってこの
オン状態に保持されるようになされている。

なお、このような状態は不使用時に二−レバ−３を棚板
１の下側に収納した状態でもある。

しかしながら、従来のこのようなスイッチ操作装置にあ
っては、スイッチ１２を切り換える部分の部品点数が多
く、しかもこの部分の構或が複雑であるばかりか、その
組み立ても極めて面倒であり、延いてはコストがアップ
するという欠点があった。

また、二一レバー３の作動片１７が取り付けられている
部分は普通直径が略８ｍｍ程度の九棒であるから、この
丸棒に作動片１７を設計通りに溶接するのは極めて大変
であり、しかもこの溶接強度が弱いと作動片１７が取れ
てしまう場合があるという欠点があった。

この考案は上記事情に鑑みてなされたもので、部品点数
が少なく、また構造も簡単で容易に組み立てることがで
き、しかも従来の如き溶接作業が不要になり、延いては
コストの低減を無理なく計ることができる電子楽器にお
ける二−レバ一式スイッチ操作装置を提供することを目
的とするものであり、スイッチとしてマイクロスイッチ
を用い、かつ二一レバーの一部からなる回動軸にカムを
装着して、前記二−レバーの回動に伴う前記カムの回動
によって、前記マイクロスイッチが切り換えられるよう
にしたものである。

以下、この考案の一実施例について第４図乃至第６図を
参照して説明する。

図中２１は電子栗器の棚板で、その所定位置には方形状
の孔２２が形或されており、またその下面にはケーシン
グ２３が後述するように取り付けられている。

ケーシング２３は合或樹脂製であって、その予め定めら
れた複数の箇所には円孔２４・・・が夫々形威されてお
り、またその予め定められた２箇所には断面略Ｕ字状の
溝２５． ２５が夫々形或されている。

前記ケーシング２３の上面の予め定められた箇所には合
成樹脂製のストツパ支持部材２６ １〜２６Ｃが接着さ
れており、これらストツパ支持部材２６ａ〜２６ Ｃに
は一方のストツパ部材２７がねし２Ｂ・・・によって取
り付けられている。

この一方のストツパ部材２７は、第４図及び第５図中左
側に垂直な面からなる保合面２９を有し、またその右側
に予め定められた角度をもって傾斜するストツパ面３０
を有し、更に右方に向かって平行して延びる１対の突出
片３１． ３１を有する構或とされている。

この一方のストツパ部材２７のストツパ面３０には緩衝
部材３２が接着されている。

また、前記ケーシング２３の上面の予め定められた箇所
には合或樹脂製の他方のストツバ部材３３が接着されて
おり、このストツパ部材３３の上面には緩衝部材３４が
接着されている。

前記ケーシング２３の溝２５， ２５には、ニーレバー
３５の一部からなる回軸３６が、前記一方のストツパ部
材２７の両突出片３１． ３１の下面に接触させられた
状態で、回動可能に嵌合されている。

この回動軸３６の予め定められた箇所には丸棒３７が溶
接されて直交するように植設されており、この丸棒３７
は前記一方のストツパ部材２７の両突出片３１，３１間
に扶持されている。

すなわち、ニーレバ−３５の回動軸３６は、ケーシング
２３の溝２５， ２５に嵌合されて左右方向への移動を
阻止され、またケーシング２３の溝２５， ２５と一方
のストツパ部材２７の突出片３ｉ，３１とによって上下
方向への移動を阻止され、更にその丸棒３７が一方のス
トツパ部材２７の両突出片３１．３１間に挾持されてい
ることによって前後方向への移動を阻止された状態で、
ケーシング２３に回動可能に取り付けられている。

前記ケーシング２３の上面の予め定められた箇所には合
戒樹脂製のスプリング支持部材３８が接着されている。

このスプリング支持部材３Ｂは断面略逆Ｕ字状であって
、その上壁の下面には断面略Ｔ字状の溝３９が左右方向
に延びて形或されている。

この溝３９には断面略逆Ω字状のスプリング係止部材４
０が摺動可能に嵌合されて、ねじ４１によって前記スプ
リング支持部材３８の土壁に固定されている。

このスプリング係止部材４０の溝４２にはスプリング４
３の一方のフツク４３ ａが係止されており、このスプ
リング４３の他方のフツク４３ ｂは前記丸棒３７の先
端部に形或された溝４４に係止されている。

なお、スプリング係止部材４０のスプリング支持部材３
８に対する取付位置は、ニーレバ−３５が第５図及び第
６図中実線で示すように棚板２１の下側にまっすぐに垂
下された際に、スプリング４３が略水平で丸棒３７すな
わち二一レバー３５に対して何ら作用しない状態になる
位置とされている。

前記ケーシング２３の上面の予め定められた箇所には合
戊樹脂製のスイッチ支持部材４５が接着されている。

このスイッチ支持部材４５には、例えばサステイン効果
を得るためのマイクロスイッチ４６がねに４７によって
取り付けられている。

このマイクロスイッチ４６は、レバー４Ｂの先端に設け
られたローラ４９が押されると押釦５０が押されてオン
になり、他方この状態から前記ローラ４９に対する押圧
が解除されると押釦５０が元の位置に復帰してオフにな
るように構威されている。

このマイクロスイッチ４６のローラ４９に対応する位置
で前記回動軸３６の予め定められた箇所には、カム５１
が嵌着されている。

このカム５１は、第６図に示すように、円板５２の周面
５３の予め定められた箇所に略半円状の凹部５４を有す
る構或とされている。

そして、二一レバー３５が第５図及び゛第６図中実線で
示すように棚板２１の下側にまっすぐに垂下された位置
にある際、マイクロスイッチ４６のローラ４９がカム５
１の凹部５４に進入していて、マイクロスイッチ４６は
オフの状態にあり、他方この状態から後述するように二
一レバー３５が矢印Ｃ方向またはＤ方向に回動された際
、これに伴い二一レハー３５の回動軸３６とともにカム
５１が同方向に回動して、マイクロスイッチ４６のロー
ラ４９がカム５１の凹部５４から抜け出てカム５１の周
面５３に当接し、これによりマイクロスイッチ４６は切
り換えられてオン状態になるように構或されている。

次に、上述したようにユニット化されたスイッチ操作装
置を棚板２１に取り付ける場合について説明する。

この場合、ますケーシング２３の上面側に設けられた各
部品を棚板２１の孔２２に下から挿入して、一方のスト
ツパ部材２７の係合面２９を棚板２１の孔２２の対応す
る壁面２２ ａに当接させて位置決めするとともに、ケ
ーシング２３の取付面を棚板２１の下面に当接させ、次
いで図示しないねじをケーシング２３の円孔２４に挿入
して棚板２１にねじ込み、これにより上述したようにユ
ニット化されたスイッチ操作装置を棚板２１に取り付け
るものである。

次に、上記構或のスイッチ操作装置の作用について説明
する。

今、ニーレバ−３５が第５図及び第６図中実線で示すよ
うに棚板２１の下側にまっすぐに垂下された位置にある
とする。

そして、演奏中にサステイン効果を一時的に得たい場合
には、二一レバー３５をスプリング４３の力に抗して矢
印Ｃ方向にその丸棒３７が一方のストツパ部材２７のス
トツパ面３０に接着されている緩衝部材３２に当接する
まですなわち第５図及び第６図中１点鎖線で示す位置ま
で回動させると、マイクロスイッチ４６のローラ４９が
カム５１の凹部５４から抜け出てカム５１の周面５３に
当接し、これによりマイクロスイッチ４６がオンになっ
て、サステイン効果が得られる。

他方、この状態から二一レバー３５に対する回動操作を
止めると、ニーレバ−３５はスプリング４３の力によっ
て矢印Ｄ方向に回動されて第５図及び第６図中実線で示
す元の状態に戻り、これにイ半いマイクロスイッチ４６
のローラ４９がカム５１の凹部５４に進入し、これによ
りマイクロスイッチ４６がオフになる。

次に、演奏中にサステイン効果を一定時間連続して得た
い場合には、ニーレバ−３５をスプリング４３の力に抗
して矢印Ｄ方向にその丸棒３７が他方のストツパ部材３
３の上面に接着された緩衝部材３４に当接するまですな
わち第５図及ひ゛第６図中２点鎖線で示す位置まで回動
させると、マイクロスイッチ４６のローラ４９がカム５
１の凹部５４がら抜け出てカム５１の周面５３に当接し
、これによりマイクロスイッチ４６がオンになって、サ
ステイン効果が得られる。

なお、この状態において二一レバー３５に対する回動操
作を止めても、二一レバー３５はスプリング４３の作用
によって当該位置に保持される。

次に、この状態を解除したい場合には、二一レバー３５
を矢印Ｃ方向に回動させると、ニーレバ−３５はスプリ
ング４３の作用によって第５図及び第６図中実線で示す
元の位置に復帰させられる。

なお、第５図及び第６図中２点鎖線で示す状態は不使用
時に二一レバー３５を棚板２１の下側に収納した状態で
もある。

また、上記実施例においては、ストッパ支持部材２６
ａ〜２６ Ｃ、ストッパ部材３３、スプリング支持部材
３８及びスイッチ支持部材４５等をケーシング２３の予
め定められた箇所に夫々接着しているが、これらをすべ
て合或樹脂によって一体に形威してもよく、上記実施例
に限定されるものではない。

更に、上記実施例においては、１つのカム５１に対して
１つのマイクロスイッチ４６を設けているが、これに限
られることなく、例えば第７図に示すように１つのカム
５１に対して２つ（あるいはそれ以上）のマイクロスイ
ッチ４６． ４６を設けた構或としてもよく、また二一
レバー３５の回動軸３６に複数のカムを設けるとともに
これらカムに対応して夫々マイクロスイッチを設けた構
或としてもよい。

また、カム５１の形状も上記実施例に限定されるもので
はない。

以上詳細に説明したように、この考案による電子楽器に
おける二一レバ一式スイッチ操作装置によれば、スイッ
チとしてマイクロスイッチを用い、かつ二一レバーの一
部からなる回動軸にカムを装着して、前記二−レバーの
回動に伴う前記カムの回動によって、前記マイクロスイ
ッチが切り換えられるようにした構戒であるから、部品
点数が減少し、また構或も簡単で容易に組み立てること
ができ、しかも従来の如き溶接作業が不要になり、延い
てはコストの低減を無理なく計ることができる等の効果
を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電子楽器における二−レバ一式スイッチ
操作装置の一例を示す平面図、第２図は第１図のＩＩ
− ＩＩ線に沿う縦断面図、第３図は第１図のＩＩＩ−
ＩＩＩ線に沿う一部省略縦断面図、第４図はこの考案
による電子楽器における二一レバ一式スイッチ操作装置
の一実施例を示す平面図、第５図は第４図の■一Ｖ線に
沿う縦断面図、第６図は第４図のＶＩ−ＶＩ線に沿う一
部省略縦断面図、第７図はこの考案の他の実施例を示す
一部の平面図である。 ２１・・・・・・棚板、２３・・・・・・ケーシング、
２７・・・・・・ストツパ部材、３３・・・・・・スト
ツパ部材、３５・・・・・・ニーレバ−３６・・・・・
・回動軸、３７・・・・・・丸棒、４３・・・・・・ス
プリング、４６・・・・・・マイクロスイッチ、５１・
・・・・・カム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 棚板の下側に垂下された二一レバーを回動操作すること
   により、スイッチが切り換えられるようにした電子楽器
   における二一レバ一式スイッチ操作装置において、前記
   スイッチをマイクロスイッチによって構或し、かつ前記
   二一レバーの一部からなる回動軸にカムを装着して、前
   記二一レバーの回動に伴う前記カムの回動によって、前
   記マイクロスイッチが切り換えられるようにしたことを
   特徴とする電子楽器における二一レバ一式スイッチ操作
   装置。