JPS5946164B2 - スライドフアスナ−チエンのスペ−ス形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、連続した噛合務歯列を有するスライドファス
ナーチェンの務歯列に、一定間隙ごとに務歯が除去され
たスペース部分を形成する装置の改良に関するものであ
り、ファスナーテープを損傷することなく、完全なスペ
ース部分を形成でき、しかも能率的な自動化を図りうる
装置を提供することを目的きしている。

スライドファスナーチェンに対するスペース形成装置と
して既に提案されているものは、何れもスペース形成部
分のファスナーテープを、スライドファスナーチェンに
対し横方向に強く引張り、噛合している務歯列とファス
ナーテープ端縁との間に広い間隔部を形成し、この間隔
部にカッターを進入させる機構であるため、前記引張り
によりファスナーテープの組織崩れ、糸切れ等を生じや
すく、該テープを損傷させるのみでなく、ファスナーテ
ープの横引きという工程が入るため、高速化が図り難い
欠点も有していた。

本発明は、特許請求の範囲に記載する構成とすることに
より、上述のごとき欠点がなく、生産効率を向上させう
る装置を得たものである。

以下、図示例についてその構成を説明する。

第１図、第２図に示されるように機枠１に固定された支
承台２の上面３には、第３図、第４図に示されるごとく
、スライドファスナーチェン４のガイド溝５が削設され
ている。

このガイド溝５は、噛合した務歯列６を下向きに配置し
た際、これを収納する深い溝部７と、務歯列６の両側に
位置するファスナーテープ８，９を収納する浅い溝部１
０，１１（ｌ！：で構成されている。

支承台２の中央部分には、前述のガイド溝５を中心線上
に位置させ、上面３に開口する収納腔部１２が形成され
ている。

この収納腔部１２内には、ガイド溝５と中心線を合致さ
せたダイブロック１３が、その前後両端１４．１５にお
いて支承台２に固定されて配置されており、その頂面１
６は、支承台２の上面３、正しくはガイド溝５の深い溝
７の底面に臨ませられている。

また収納腔部１２内には、プレッシャーパッド１７が上
下動自在に配設されており、このプレッシャーパッド１
７の配設位置は、支承台２のガイド溝５の位置に合致さ
せられている。

上述のプレッシャーパッド１７の上面１８を含む支承台
２の上面３には、ガイド溝５の長さ方向にに走る間隙Ｗ
を存して対向する固定ガイドプレート１９と、可動ガイ
ドプレート２０とよりなるかイドプレートが配置されて
いる。

そして前述のプレッシャーパッド１７の上面１８と、固
定ガイドプレート１９および可動ガイドプレート２０の
下面との間に、スライドファスナーチェン４のガイド凹
所２１が形成されている。

プレッシャーパッド１７は、その中央に摺動溝２２が上
下方向に貫設されており、この摺動溝２２内に前記ダイ
ブロック１３が配置されている。

前述のダイブロック１３には、頂面１６に開口するスリ
ット２３がガイド溝５の長さ方向に、その中心線を合致
させて縦方向に貫設されている。

また支承台２の収納腔部１２内の下部には、ノックアウ
トホルダー２４が上下動自在に内装されており、その膨
出頭部２５は、プレッシャーパッド１７の摺動溝２２内
のダイブロック１３より下方の位置に摺動自在に嵌装さ
れている。

この膨出頭部２５は、その頂部２６に、ダイブロック１
３のスリット２３に摺動自在に嵌装されるノックアウト
２７が突設されている。

ガイド溝５の長さ方向におけるノックアウト２７の長さ
は、スライドファスナーチェノ４上に形成すべきスペー
ス部分の長さに等しくされている。

上述の膨出頭部２５は下顎部２８を有しており、プレッ
シャーパッド１７の摺動溝２２の下部には、この下顎部
２８に係合する下顎部２９が内向きに突設されている。

前述のノックアウトホルダー２４の下端には、外波フラ
ンジ３０が形成されており、この外波フランジ３０の上
面部３１とプレッシャーパッド１７の下面３２との間に
コイルバネ３３が縮設され、また前記上面部３１と支承
台２の下面３４との間にコイルバネ３５が縮設されてい
る。

なおコイルバネ３３は、コイルバネ３５よりその弾性を
弱くされている。

前述の可動ガイドプレート２０は、支承台２側の枠材３
６との間にバネ３７を張設され、常時、固定ガイドプレ
ート１９から遠ざかるよう付勢されている。

他力、枠材３６側には、可動ガイドプレート２０の摺動
面４０に出没するストッパー３８が、バネ３９で突出位
置を保つよう付勢されて設けられている。

このストッパー３８は、可動ガイドプレート２０が正し
い前進位置を占めたとき、該プレート２０の後端と係合
してその位置を保持させるもので、カム４１を有するバ
ンドル４２を回動させると、該カム４１と係合する係合
部４３が押し下げられることにより、可動ガイドプレー
ト２０をバネ３７の弾力で後退させるべく枠材３６内へ
没入するよう配設されている。

前述のノックアウトホルダー２４は、機枠１に固着され
ている下部プランジャ４４に結合されている。

また、ノックアウト２７の直上位置には、固定ガイドプ
レート１９と可動ガイドプレート２０との間隙Ｗを通過
しうると共に、該間隙Ｗの中心刃先５１を合致させた刃
部４５を有するパンチ４６が配置され、上部プランジャ
４７に結合されている。

なお、前述のノックアウト２７の先端４８は第７図に示
されるように鋸歯状に形成されている。

このパンチ４６のガイド溝５の長さ方向における長さは
ノックアウト２７と等長とされている。

なお、第１図、第２図において符号４９，５０は、機枠
１に立設された支柱であって、パンチホルダ６０を摺動
自在に案内している。

本発明は以上説明した構成よりなるものであり、第６図
に示されるように、バンドル４２を回動させ、カム４１
によりストッパー３８を下げ、可動ガイドプレート２０
を矢印入方向に後退させ、ガイド凹所２１を広く開口さ
せ、斜め方向から務歯列６が溝部７に入るようにしてス
ライドファスナーチェン４をガイド凹所２１内へ挿入、
配置させ、次いで可動ガイドプレート２０を押進させ、
ハンドル４２を旧位置に戻すと、ストッパー３８は摺動
面４０上に突出して可動ガイドプレート２０を第７図に
示す位置につかせる。

第７図から明らかなように、ダイブロック１３の頂面１
６は、プレッシャーパッド１７の上面１８よりも、静止
位置において、若干凹陥させ、プレッシャーパッド１７
の上面１８とダイブロック１３の頂面１６とが、支承台
２の上面３に形成されているガイド溝５の浅い溝部１０
．１１および深い溝部７と同一位相を維持するようにし
ておくと共に、ダイブロック１３の頂面１６部分が位置
するプレッシャーパッド１７の摺動溝２２の開口部分の
大きさは、該頂面１６部分の横断面形状に合致させ、か
つガイド溝５と直交する方向における前記開口部分の開
口幅は、固定ガイドプレート１９と可動ガイドプレート
２０との間隙Ｗに等しく形成しておく。

そして、間隙Ｗの寸法は、スペースを形成すべきスライ
ドファスナーチェン４の務歯列６寸法に合致させておく
ものとする。

かくすることにより、務歯列６の噛合中心線は間隙Ｗの
中心線と合致することとなる。

第７図の状態としたのち、上部プランジャ４７を下降さ
せると、パンチ４６も下降し、第８図に示されるように
、パンチ４６の刃部４５の刃先５１はファスナーテープ
５２，５３の対向縁の間隙５４を通り、ダイブロック１
３の頂面１６との協働により、務歯列６の下脚部５５を
切断するに至る。

上部プランジャ４７の下降は、第８図に示されるように
刃先５１で下脚部５５が切断された位置で停止されるよ
う予めセットしておくものとする。

第８図の状態となったのち、下部プランジャ４４を上昇
させる。

下部プランジャ４４の上昇により、ノックアウトホルダ
ー２４も上昇しはじめるが、この上昇は、コイルバネ３
５を圧縮し、かつコイルバネ３３を介してプレッシャー
パッド１７を同時に上昇させる。

またノックアウト２７は、ノックアウトホルダー２４の
上昇につれ、除徐にダイブロック１３のスリット２３内
を摺動して上昇し、その先端４８がダイブロック１３の
頂面１６から突出しはじめる。

そしてプレッシャーパッド１７は、その上面１８が、固
定ガイドプレート１９の下面５６と、可動ガイドプレー
ト２０の下面５７との間に、ファスナーテープ５２，５
３を挟圧保持した時点でその上昇が停止し、爾後は下部
プランジャ４４の上昇により、コイルバネ３３のみが圧
縮されるようになり、ノックアウト２７の先端４８は務
歯列６の上脚部５Ｂを押し上げはじめる。

第９図が上述の作用状態を示している。

上述のファスナーテープ５２，５３の挟圧保持を良好と
するため、図示例ではプレッシャーパッド１７の上面１
８、固定ガイドプレート１９の下面５６、可動ガイドプ
レート２０の下面５７に、それぞれ小突起５９群が形成
されており、また上脚部５８さの保合を確実にするため
、ノックアウト２７の先端４８は、前述の如く鋸歯状に
形成されている。

上述のようにノックアウト２７の上昇が進むと、前記上
脚部５８は上昇させられ、遂に該上脚部５８はパンチ４
６の刃先５１に当接させられ、ノックアウト２７の先端
４８とパンチ４６の刃先５１との間で上脚部５８が挟圧
保持されるようになる。

第９図はこの状態を示している。第９図に示す状態とな
った時点で、下部プランジャ４４の上昇を継続させたま
５、上部プランジャ４７を、下部プランジャ４４と等速
で上昇行程に移行させる。

ノックアウト２７にある程度の長さを保有させておくと
、下脚部５５をパンチ４６の刃先５１で切断された部分
の務歯列６のみが、他の務歯列から切り離され、パンチ
４６の刃先５１とノックアウト２７とに挟圧、保持され
たま５第１０図に示すように上昇し、ファスナーテープ
５２．５３から離脱させられる。

第１０図に示される状態となったのと下部プランジャ４
４の上昇を停止し、上部プランジャ４７のみを上昇させ
て務歯列６の挟圧保持を解き、エアーの吹き付は等によ
り務歯列６をノックアウト２７の先端４８から取り除く
ものである。

次いで下部プランジャ４４を下降行程に移行させると、
ノックアウトホルダー２４の膨出頭部２５の下顎部２８
がプレッシャーパッド１７の下顎部２９に係合すること
により、ノックアウトホルダー２４と共にプレッシャー
パッド１７も引き下げられ、ファスナーテープ５２，５
３に対する挟圧保持が解かれ、スライドファスナーチェ
ン４は自由状態となり、ノックアウト２Ｔ、パンチ４６
も旧位に戻り、次位のスペース部分の形成に備えられる
ものである。

上述の操作により得られたスライドファスナーチェン４
には、第１１図に示されるように、長さＬの区間にわた
り、務歯列６の除去されたスペース部分が形成されるも
のであり、このスペース部分の長さしは、前述のノック
アウト２７およびパンチ４６のガイド溝５の長さ方向に
おける長さでもある。

次にスライドファスナーチェン４を所定距離送って次位
のスペースを形成すべき務歯列６の部分をダイブロック
１３の頂面１６上に位置させる。

このとき、可動ガイドプレート２０は開く必要がなく、
また上述の送りは自動的に行なうことが望ましい。

本発明は、上述の構成、作用のものであって、スペース
部分の形成に当り、スライドファスナーチェンを平面的
に挾圧し、ファスナーテープに全く変形を与えない状態
で必要部分の務歯列のみを除去しうるので、ファスナー
テープに全く損傷を生ぜしめることがないし、ノックア
ウトとパンチとで務歯列を挟圧保持したま５、その除去
を行ないうるので完全なスペース部分を形成できる効果
を奏しうる。

また各構成部材の単純な上下動のみで作業を行なわしめ
うるので自動化、高速運転化を図ることができるさ共に
、下部プランジャによるノックアウトの運動によりプレ
ッシャーパッドを連動させるものであるから、プレッシ
ャーバンドを作動させるための作動機構を必要とせず、
プレッシャーパッド作動のための動力を省くことができ
、機構を簡単ならしめると共に能率的なスライドファス
ナーチェンのスペース形成を行ないうる効果を有してい
る。

【図面の簡単な説明】 第１図は実施の１例の正面図、第２図は第１図中■−■
線断面図、第３図はパンチおよびパンチホルダーを取り
除いて示した支承台上部の平面図、第４図は第１図中■
−ＩＶ線断面拡大図、第５図はノックアウトホルダーと
他部材との構造関係を示す要部のみの縦断面図、第６図
はスライドファスナーチェンをセットする準備作業時の
各部構造関係を示す要部の縦断面図、第７図、第８図、
第９図および第１０図は、工程順に、各部構造とスライ
ドファスナーチェンとの関係を示した要部の縦断面図、
第１１図はスライドファスナーチェンの一部の平面図で
ある。 ２・・・・・・支承台、３・・・・・・支承台の上面、
４・・・・・・スライドファスナーチェン、５・・・・
・・ガイド溝、１３・・・・・・ダイブロック、１６・
・・・・・頂面、１７・・・・・・プレッシャーバンド
、１８・・・・・・プレッシャーパッドの上面、１９・
・・・・・固定ガイドプレート、２０・・・・・・可動
ガイドブ１．・・−ト、２１・・・・・・ガイド凹所、
２７・・・・・・ノックアウト、４４・・・・・・下部
プランジャ、４５・・・・・・刃部、４６・・・・・・
パンチ、４７・・・・・・上部プランジャ、Ｗ・・・・
・・間隙。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ スライドファスナーチェンを案内するガイド溝が上
   面に削設され、該ガイド溝を含む上面から下方に向って
   空洞状の収納腔部が削設された支承台； 該収納腔部内に上下動自在に配設され、前記ガイド溝の
   長さ方向に走る摺動溝を上面に開口して有するプレッシ
   ャーパッド； 該プレッシャーパッドの摺動溝と対向する間隙部を、間
   において支承台上に配設された一対のガイドプレート； 前記プレッシャーパッドの摺動溝内で前記支承台に対し
   て不動に固定され、かつ頂面でスライドファスナーの務
   歯列を支持するよう配置されていると共に、前記摺動溝
   と同方向に延び、頂面と下面とを貫通して穿設されたス
   リットを有するダイブロック； 該ダイブロックのスリット内を挿通し、ダイブロックの
   頂面から出没自在なノックアウト：ノックアウトの直上
   方でノックアウトと対向して配設され前記ガイドプレー
   トの間隙部を通ってノックアウトに向って昇降する先端
   に刃を備えたパンチ； および前記ノックアウトとパンチをそれぞれ駆動させる
   プランジャーを備え； 前記プレッシャーパッドとガイドプレートおよびダイブ
   ロックとガイドプレートは共同してその間に支承台のガ
   イド溝と連続するガイド凹所を形成すると共に； 前記プレッシャーパッドとノックアウトは連動機構で結
   合されている； ことを等徴とするスライドファスナーチェンのスペース
   形成装置。