JPS5946043B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は磁気記録再生装置に係り、殊に、再生出力によ
り記録系の利得、イコライザ特性、バイアス電流などを
自動設定するに好適な磁気記録再生装置に関する。

現在カセットデッキなどの磁気記録再生装置には、磁気
テープの種類別に記録バイアス電流と記録再生イコライ
ザ特性を切換えるためのスイッチが別個に備えられてい
る。

これはノーマルテープ、フェリクロームテープ、クロー
ムテープなど磁気テープの種類によつて磁気記録再生時
の感度、周波数特性、歪などを左右するバイアス電流値
が異なるためであるが、同一種類のテープ間でも磁気テ
ープのメーカやロッドにより最適と称されるバイアス電
流がかなり幅広い値をとることは衆知の事実である。こ
のため最近各磁気テープ毎に最適なバイアス電流、イコ
ライザを設定して磁気テープ毎のダイナミックレンジ、
周波数特性、Ｓ／Ｎ）歪などの諸性能を最大限に引出そ
うとする試みがなされている。この方式を第１図に示し
、その動作を説明すると、まずテープ切換スイッチ５１
でテープの種類を磁気テープ記憶回路１に入力し、スタ
ートスイッチ５２を操作してスタート信号ａを制御回路
２に入力する。するとテープ走行系（図示せず）が駆動
され、同時に制御回路２からの指令により磁気テープＴ
ｉの種類に応じ゛一感度、イコライザ、バイアス電流の
平均値が、感度記憶回路３、イコライザ記憶回路４、バ
イアス記憶回路５から、各々、感度設定回路８、イコラ
イザ設定回路９、バイアス記憶回路５に設定される。ま
た同時に信号切換スイッチ５３は図の如く下側に接点が
閉じ、基準信号発生回路Ｔはまず一定出力で１ＫＨ２の
基準信号ｂを発生する。この基準信号ｂは感度設定回路
８、イコライザ設定回路９、記録回路１０を介して、バ
イアス電流ｃに重畳して記録ヘツドＨ１に流れ込み、磁
気テープＴ１に記録される。この記録信号は例えば３ヘ
ッドの磁気記録再生機では直ちに再生ヘッドＨ２で再生
され、再生回路１１、整流回路１２を経て直流になり、
Ａ／Ｄ変換回路１３でデイジタル信号に変換されて、基
準値記憶回路１４の基準デイジタル信号と演算回路１５
で比較演算される。この結果は感度記憶回路３に制御回
路２からの制御指令で入力され、感度記憶回路３は今ま
での平均値にかわり磁気テープＴ１に応じた感度を感度
設定回路８に入力する。以上、磁気テープＴ１の感度を
自動的に測定し記録系を設定する方法を述べた。次にバ
イアス電流の設定は、１ＫＨｚあるいは他の周波数の基
準信号ｂに、バイアス設定回路６が出力する徐々に可変
したバイアス電流ｃを重畳させ、再生信号が最大となる
ときのバイアス電流を最適バイアス電流として設定する
。イコライザの自動設定は前記の感度の場合と同様で、
例えば基準信号を７ＫＨｚにして６ｄＢ／０ｃｔ．の中
域イコライザ、１４ＫＨｚにして高域のピーキングイコ
ライザを設定する。以上述べた方式は磁気テープ毎の前
記諸特性を自動的に測定し、記録系の電気的特性をその
磁気テープ毎に自動設定するので非常に有効であり、制
御と設定結果の記憶は、最近普及してきたマイクロコン
ピユータを使用することにより、比較的容易かつ経済的
に実現できる。

しかし実際に上記した装置を作成し、磁気テープを装着
して種々実験を行なうと上記方式が動作しない場合があ
る。その内の１つに磁気テープの終了近くでの動作不良
、磁気テープのキズによる動作不良やテープ走行時の事
故等における動作不良がある。すなわち、上記自動測定
、自動設定中に磁気テープが終了間近になりこれを過ぎ
ると磁性体のないリーダーテープ部分になるので再生信
号が出力されず、Ａ／Ｄ変換回路１３のアンダーフロー
などにより上記機能が動作しない、あるいは誤動作する
こと、同様のことは磁気テープにキズがある場合にも生
じること、また磁気テープによつては不安定な走行にな
るものがあり、記録再生が満足に行われず上記と同じ現
象を呈することがあること、稀には磁気テープが巻取り
リールに巻取られず、ピンチローラに巻きつき、キャプ
スタンとピンチローラ間で力セツトハーフ外に引き出さ
れてしまいやはり動作不良になるなどの場合であり、こ
れらの現象は上記自動測定、自動設定を円滑に行わしむ
る上で欠点となる。本発明の目的は、上記した欠点をな
くし、誤動作を防止し円滑に自動測定、自動設定を行え
る磁気記録再生装置を提供するにある。

上記目的を達成するため、本発明においては、再生出力
の有無を検出し、再生出力が一定時間継続してないとこ
れを使用者に表示警報するようになしている。

以下本発明を図面と共に説明する。

第２図に本発明による磁気記録再生装置の一実施例の回
路プロック図を、また第３図に第２図の主要箇所の波形
図を示す。なお第２図では、一般的な磁気記録装置が有
する部分は省略してある。第２図において、磁気記録さ
れ再生された基準信号は再生信号として増幅回路１６で
、次段のシユミツトトリガ一などで構成される波形整形
回路１７で充分整形されるに必要なレベルまで増幅され
る。

再生信号およびこの波形整形回路１７の出力波形図を第
３図ａおよびｂに示す。波形整形回路１７の出力は次段
の整流回路１８で直流に変換される。磁気テープ走行中
に、リーダーテープの部分になつたりあるいは故障によ
り途中で再生出力が出現しない場合の整流回路１８の出
力波形図を第３図ｃに示す。整流回路１８は通常ダイオ
ードとコンデンサで整流平滑され、コンデンサに並列に
放電用の抵抗が挿入されるので、図示の如くコンデンサ
と抵抗の時定数により再生出力がなくなると整流された
電圧は減衰する。そして波形整形回路１９で矩形波に整
形され（第３図ｄ）、次段の微分回路２０で微分されて
、第３図ｅの如き波形を得る。この微分波形は設定され
た時間ｔを発生する単安定マルチバイブレータなどで構
成される時間発生回路２１をトリカーし、第３図ｆに示
す出力を出力する。この出力と、波形整形回路１９の出
力を反転回路２５で反転した信号（第３図ｇに示す）を
ＡＮＤゲート２２に入力し、両者のＡＮＤととる。この
出力波形を第３図ｈで示すが、次にこれをラッチあるい
はフリップフロップなどで構成される記憶回路２３で記
憶した上で、表示警報回路２４を駆動する。すなわち第
３図に示されるように、再生信号がなくなつてから、微
分回路２０からトリガ信号が出力される時間と、時間発
生回路２１により設定されるｔなる時間の間再生信号が
ない場合、発光ダイオードによる点滅表示あるいはブザ
ーにより音を出すなど使用者に表示警報する。また表示
警報回路２４を動作させると同時に磁気テープ走行系に
指令を送出し、その動作を停止させる。以上本発明によ
れば、自動測定自動設定中に、磁気テープが終了しリー
ダーテープの部分になつたとき、あるいは磁気テープに
キズがある場合や磁気テープやテープ走行系が故障し再
生出力が得られず自動測定、自動設定機能が不能になつ
たとき、これを自動的に検出して使用者に表示警報する
ので、使用者は値ちに気がつき、磁気テープを巻きもど
すなり故障を発見できるなどの効果がある。

また表示警報するとともに磁気記録再生装置の動作を停
止させてもよく、また時間発生回路によつて別に定めら
れた時間だけ巻きもどして待機させたり、更に再度自動
測定を開始させたりしてもよい。前記自動測定、自動設
定は最近普及してきたマイクロコンピユータを使用する
のが最適であるが、本発明の制御はマイクロコンピユー
タのプログラムで実現できるので極めて経済的である。

【図面の簡単な説明】 第１図は感度、イコライザ、バイアス電流を自動設定す
る磁気記録再生装置のプロツク図、第２図は本発明の一
実施例を示すプロツク図、第３図は第２図の主要部の動
作波形図である。 １６・・・・・・増幅回路、１７，１９・・・・・・波
形整形回路、１８・・・・・・整流回路、２０・・・・
・・微分回路、２１・・・・・・時間発生回路、２２・
・・・・・ＡＮＤゲート、２３・・・・・・記憶回路、
２４・・・・・・表示警報回路、２５・・−・・・反転
回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 基準信号を磁気テープに記録再生し、記録系の利得
   、イコライザ特性およびバイアス電流のうち、少なくと
   も１つを磁気テープに応じて自動的に設定する磁気記録
   再生装置において、基準信号の再生出力を検出する信号
   検出回路と、該検出出力により制御され設定された時間
   信号を発生する時間発生回路と、前記検出出力と時間信
   号を論理演算する論理演算回路と、該演算出力を表示警
   報する表示警報回路とを備え、基準信号の再生出力の有
   無が設定された時間継続するときこれを表示警報するよ
   うに構成したことを特徴とする磁気記録再生装置。