JPS59426Y2 - コ−キング材を備えた防水パツキン台座 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、特に防水性が要求される軽量形鋼工事等にお
ける外壁面、あるいは小波張りや角波張り屋根のグラス
ライト張り工事等において使用される防水パツキン台座
の改良に関するものである。

周知の如く、従来よりのこの種防水性の要求される軽量
形鋼工事等における外壁面、あるいは小波張りや角波張
り屋根のグラスライト張り工事等において使用されてき
たパツキン台座の形成用材としては、専らフェルトを主
材とするパツキン台座が一般的に使用されてきたが、こ
の種のパツキン材は何れも釘等の止着具の頭で強固に押
圧圧縮され、相当緻密なものとされるものの、この種材
質がもともと備えている毛細管現象自体を完全に消滅さ
せることは不可能な上、弾力性に乏しく、シかも経時的
変化に伴う材質の劣化が甚だしい関係上、日時の経過と
共にその防水性は急激に低下し、使用に耐え得なくなる
という致命的な欠陥は避は得られないところとされてき
たが、数年前よりこれが改良は強く要望され、種々の改
良考案がなされ、天然ゴムや合成ゴム、合成樹脂等で倒
椀状に形威されたパツキン台座も案出され、そのうちの
数種は実用化に至っているものもあるが、未だ満足すべ
きものは得られない現状にあった。

そこで、本考案は、先ずパツキン材として、弾力性があ
って水気密性に優れ、しかも経時的変化の少ない特質を
備えている天然ゴム、合成ゴム、あるいは合成樹脂等で
形成したやや固めの弾性材を用い、次にこれに特殊な構
成を附与することによって、その使用時には共同して二
重の水密、あるいは気密保持用部分を形威し得る如くな
すと共に、その接圧部分の圧接圧力は常時所定の圧接圧
力を保ち得る如くなし、さらにその所要位置には、その
使用時に防水効果をより一層助長するコーキング材を装
填保持せしめておき、これによってこの種在来品では避
は得られなかった上述の如き致命的な欠陥をよりよく一
掃せしめ、真に社会的要望に応え得る作用効果を長期間
にわたって持続し、半永久的に使用し得る防水パツキン
台座の提供を可能ならしめたもので、以下本考案を図示
の実施例によって詳細に説明することとする。

図において、Ａは本考案になるコーキング材を備えた防
水パツキン台座にして、これは防水パツキン台座部Ｂと
防水効果助長用に供するパテ、モルトプレーン等の如き
コーキング材Ｃとよりなる。

しかして、防水パツキン台座部Ｂは、天然ゴム。

合成ゴム、あるいは合成樹脂等で形成したやや固めの弾
性材を用い、施工面Ｘに対して倒椀状を呈する１なる袖
壁部の頂部は、外部方向に向っては長目なるも、内部方
向に向っては短目の膨出部により一連の２なるボス状部
となし、該ボス状部２の中央部には、止着具である釘１
０を水気密約に挿通せしめるために、釘１０の打込み方
向にみて先細にして、しかも釘１０の径よりはやや小径
となるようになされた５なる打込み用孔を穿設し、倒椀
状の袖壁部１の下辺周縁部６と短目な膨出部４の下面８
を施工面Ｘとの水気密保持用圧接部となし、長目の膨出
部３の上面７を釘１０の頭部１１との水気密保持用圧接
面部となしたものである。

また、使用時に防水効果を助長せしめるコーキング材Ｃ
は、防水パツキン台座部Ｂのボス状部２に施された打込
み用孔５内に装填保持せしめられたモルトプレーン９に
て構成されている。

なお、この実施例においては、よりよき防水効果を望み
、膨出部４の下面８を球面状に凹入させ、また膨出部３
の上面７の周縁は面取りしアールが付けられており、そ
の他自動供給用に供するため、各コーキング材を備えた
防水パツキン台座Ａは狭小な連接片１２によって接続せ
しめられている。

叙述の如き構成よりなる本考案のコーキング材を備えた
防水パツキン台座Ａの使用にあたっては、防水パツキン
台座部Ｂにおける倒椀状の袖壁部１の下辺周縁部６をグ
ラスライト張り工事等の施工面Ｘに当接させ、コーキン
グ材Ｃを構成するコーキング材としてのモルトプレーン
９が装填保持せしめられている打込み用孔５を通して釘
１０を打込めば、コーキング材を備えた防水パツキン台
座Ａは第２図の１９０に示したような順序を経て最終的
にはハに示したような状態となって施工面Ｘに止着せし
められるのであるが、先ず釘１０の打込み当初は、イに
示す如く、コーキング材Ｃであるモルトプレーン９の一
部は、釘１０の打込み方向にみて先細にして、しかも釘
１０の径よりはやや小径となるように形成された打込み
用孔５のテーパー状内壁面の抵抗によって、ボス状部２
の上面７方向へと押し出され、続いて口に示したように
、釘１０の先端部が施工面Ｘに打ち込まれるようになっ
たときには、モルトプレーン９の一部は打込み用孔５の
内壁面と釘１０の外壁面との間で強圧された状態で一部
は残留せしめられるも、大部分はボス状部２の下面８と
施工面Ｘとの間に押し出され、この押し出された一部は
釘１０の先端部によって、この先端部が施工面Ｘ部に施
した釘１０の止着（Ｌ１３内へと圧入される一方、防水
パツキン台座部Ｂの袖壁部１の下辺周縁部６は外方へと
押し広げられながら施工面Ｘへの圧接圧力は増大せしめ
られる。

そして、遂にはハに示したように、防水パツキン台座部
Ｂのボス状部２の下面８は、下面８一杯に押し広げられ
たモルトプレーン９を介して施工面Ｘに釘１０の頭部１
１によって強圧せしめられるが、この時ボス状部２の上
面７と釘１０の頭部１１゜および打込み用孔５の内壁面
と釘１０の外壁面ばかりでなく、釘１０の外壁面とその
止着孔１３の内壁面もモルトプレーン９を介して圧接止
着せしめられる。

これと同時に、防水パツキン台座部Ｂの袖壁部１の下辺
周縁部６は、施工面Ｘに対する短目な膨出部４の圧接圧
力に比例した圧力で施工面Ｘに強固に圧接せしめられ、
袖壁部１内に閉じ込められた気体圧は外気圧よりも高め
られる。

以上の記載からみて明らかなように本考案になるコーキ
ング材を備えた防水パツキン台座Ａは、前述の如く構成
され、防水性を要求されるところに使用されて上述の如
き働きをなすが故に、ａ、防水性の点では、 イ、施工面Ｘとの間では、施工面Ｘに対する圧接圧力が
釘１０等の止着具の打込みの度合によって生じ、防水効
果を助長するコーキング材を間に介在させて施工面Ｘに
圧接せしめられるボス状部２の短目な膨出部４側の下面
８との間、およびこの膨出部４の反発力に比例して施工
面Ｘに圧接せしめられる袖壁部１の下辺周縁部６との間
の二個所、すなわち防水構造部が二重に形成されるばか
りでなく、外気圧よりは高められて袖壁部１内に閉じ込
められた気圧が相乗的に作用する結果、施工面Ｘ上を流
れる雨水等の浸入は完全に防止されることとなる。

口、他方、釘１０等の止着具の打込み用孔５よりの雨水
等の浸入は、先ず打込み用孔５を釘１０等の止着具の打
込み方向にみて先細にして、しかも釘１０等の止着具の
径よりはやや小径となるように形成し、このように形成
された打込み用孔５内に防水効果を助長せしめるコーキ
ング材Ｃを装填させたことに起因するところの、釘１０
等の止着具の打込み当初に生ずる打込み用孔５の先細小
径化によるテーパー状内壁面の抵抗によってボス状部２
の上面７方向へと押し出されたコーキング材Ｃが打込ま
れた釘１０等の頭部１１．すなわち止着具の頭部とボス
状部２の上面７との圧接面間に介在せしめられた強力な
接着圧接面と、前記圧接面を圧接せしめる圧接圧力によ
って変形せしめられる先細小径化の打込み用孔５のテー
パー状内壁面と止着具の外壁面との強力な圧接を助長せ
しめるコーキング材Ｃを介装せしめての圧接面との二個
所、すなわち防水構造部が二重に形成させられることと
なる結果、当然完全に防止されることとなる。

ｂ、さらに、防水パツキン台座部Ｂの構成用材料として
は、天然ゴム、合成ゴム、合成樹脂などでやや固めに形
成した弾性材を用いることにより、その水気密性に優れ
た性質と経時的変化の少ない特質は、上記ａの効果を最
高に発揮させ、かつ半永久的に持続させることを可能な
らしめた。

などの優れた作用効果を奏し得ることとなったから、本
考案になるコーキング材を備えた防水パツキン台座は、
従来よりのこの種防水パツキン座金なり、あるいは防水
パツキン台座なりでは奏し得なかった優れた作用効果を
奏し、その避は得られなかった致命的な欠陥を悉く一掃
し、その実用性を略完全なまでに高揚せしめ得たもので
、本考案は真に社会的要望に応え得る防水パツキン台座
の提供を可能ならしめたものということができるであろ
う。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るコーキング材を備えた防水パツキン
台座の実施例の構成を示すものにして、第１図はその縦
断正面図、第２図の１９０、への各国は本考案に係るコ
ーキング材を備えた防水パツキン台座の止着順序を示し
た縦断正面図である。 Ａ：コーキング材を備えた防水パツキン台座、Ｂ：防水
パツキン台座部、Ｃ：コーキング材部、１：袖壁部、２
：ボス状部、３：長目の膨出部、４：短目の膨出部、５
：止着具の打込み用孔、６：下辺周縁部、７：膨出部３
の上面、８：膨出部４の下面、９：コーキング材Ｃとな
るモルトプレーン、１２：連接片、１０：止着具である
釘、１１：釘１０の頭部、１３：止着孔、Ｘニゲラスラ
イ）−張り工事等の施工面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 施工面に対して倒椀状を呈する天然ゴム、合成ゴム、あ
   るいは合成樹脂等によるやや固めの弾性材製袖壁部の頂
   部は、外部方向に向っては長目なるも、内部方向に向っ
   ては短目の膨出部により一連のボス状部となし、その中
   央部には、固定用釘等の止着具を水気密約に挿通せしめ
   るために、固定用釘等の打込み方向にみて先細にして、
   しかも固定用釘等の径よりはやや小径となるようになさ
   れた打込み用孔を穿設し、その内部にコーキング材を装
   填し保持せしめて威るコーキング材を備えた防水パツキ
   ン台座。