JPS5937459Y2 - 包装用函 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、少なくとも二つ以上；の収容函部を備えて各
収容函部毎分離可能とした包装用向の構成に関する。

従来複数の収容部を備えた包装用向として上端に連結部
を有する二重の中間壁と、夫々中間壁から互いに相反す
る方向に連なる底壁と、この底壁の一辺に連なって前記
中間壁に対向する側壁と、各々の底壁の両端に設けた側
壁と、各側壁に頂壁を介して連設された内側壁と、前記
中間壁の一端に、点対称に設けられ途中から逆方向に折
返した部分をケース側部の中間に位置させた折込み片と
、各中間壁の他端に設けた折込み片及び各側壁の両端に
設けた折込み片からなる構成のものが存した。

しかしこの種のものは前記逆方向へ折返す折込み片は、
中間を折返してその一部を単に他方白側へ越境させるに
過ぎないので、側壁の両端に設けた折込み片は、折込み
片や中間壁に設けた折込み片へ確実に連結する必要があ
ってその為組立上不便を来し、又越境した片は、他片と
連結しない為、左右のケースはがたつきを生じるし、更
に又使用時複数段に積重ねた時、上段の函を、上縁隅角
に設けた鉤形の突出片によって係止し、且底部の外れを
防止するので、函体を単独で包装した場合、これが邪魔
となる欠点を有するものであった。

又その外の包装用向も所定区割した各収容函毎に分離さ
せることは出来なく、大きな収容函から小さな収容函と
多種類の包装用向を各個に製作する必要があって管理上
不便であるし、又、全体の構成面積が増大して材料費が
嵩むと共に、組立に際しても別構成の折返し仕切り片の
装着に手数がかかり、農家等の使用者が多数組立てて使
用するときは、その組立に手数を要して使用上不便であ
るし、更に又、折返し仕切り片も盲動し易く、果実など
を安定良く収容させることも出来ないものであった。

本考案は、簡単な構成によって上記従来の欠点を解消す
ることを目的とした包装用向に関するもので、その一実
施例を図面に付き説明すれば下記の通りである。

図中１及び２は少なくとも二つ以上設けた底片、３．３
′及び４，４′は底片１，２に於ける左右両端に連設さ
せた左側壁片と右側壁片で、一方の底片１の左側壁片３
と他方の底片２の右側壁片４′とを連係させて底片１，
２を互いに連設させる。

５、５’ 、６．６’は底片１，２の前後両端に連設さ
せた前側壁片と後側壁片で、夫々の端部には内方へ折返
される折返し片７．７’、８．８’が延設されている。

９．９’ 、１０．１０’は連係させた上記左側壁片３
と右側壁片４′との前後に連設させた一対の左側芯片で
、横巾は左側壁片３及び右側壁片４′と略同−で、長さ
は前後両側壁片５．５’。

６．６′ の横巾より稍短かく、且、前後一対のうち一
方、即ち前部の左側芯片９と後部の右側芯片１０′ に
は中間部より折れ曲がって一部が隣設の収容函部側へ越
境し、隣設の前後両側壁片５又は６′の芯片部１１．１
１’ をなす様、中間に折曲げ線１２゜１２″を設けで
ある。

１３．１３’及び１４．１４’は連係させた左側壁片３
と右側壁片４′とは反対側の右側壁片４と左側壁片３′
の前後に連設させて、夫夫を前後両側壁片５．５’、
６．６’ と折返し片７゜７’、 ８．８’ との
間に内在させる一対の右側芯片と一対の左側芯片で、前
記した左側芯片９，１０及び右側芯片９ ’ 、 １０
’ と略同寸法とし、且、前後一対のうち一方、即ち
後部の右側芯片１４と前部の左側芯片１３′には、上記
越境した芯片部１１．１１’の先端と突き合わせ、該芯
片部１１．１１’の先端に形成した蟻溝状の凹部１５，
１６へ嵌着する台形状の嵌込み突片１７．１８を設け、
且、前後一対の他方、即ち左側芯片１３と右側芯片１４
′ には中間部より内方へ折れ曲がる様に折曲げ線１９
．２０を設けである。

２１．２１’及び２２．２２’は底片１，２の前後の端
部に穿設した単孔で、組立時前後両側壁片５．５’、６
．６’の折返し片７゜７’、８．８’の先端に突設した
止め片２３．２３： ２４゜２４′ を係合させる。

２５．２５’及び２６．２６’は前後両側壁片５．５’
、６．６’と折返し片７．７’、 ８゜８′との境界部
に形成した切込みによる突部で、組立てた包装用向Ａを
複数段に積重ねた際、上記底片１，２の単孔２１．２１
’ 、２２．２２’へ嵌合し、搬送時等に於ける包装用
向Ａの位置ずれ盲動を防止する。

２７は連係させた左側壁片３と右側壁片４′との境界部
に設けた切取り線で、一端から他端に亘り形成され、所
定に組立てられた包装用ｉＡの収容函部イ９ロ毎分離可
能としである。

尚、本考案に於いて、隣設の収容函部１９口へ越境させ
る左側芯片９と右側芯片１０′ との中間に夫々切取り
線２８．２９を設ける場合もあり、又、図面第６図に示
す様に上記左側芯片９と右側芯片１０′の芯片部１１，
１１’ を残して、之れを隣設の収容函部１９口への連
結用差し込み片とし、分離させた収容函部１１口を再び
連結可能とする場合もある。

更に又、本考案は図示例の二連形の外、多連の収容函部
を備えたものを形出する場合もある。

本考案に関する包装用向の一実施例は上記の様に構成さ
れているから、実施例に基づいて二つの収容函部１９口
を備えた包装用向Ａを組立てる場合は、先ず所定寸法の
底片１，２の各左右両側壁片３． ３’、 ４．４’を
上方へ折り曲げながら、互いに連係させた左側壁片３と
右側壁片４′ との連係部分（切取り線２７の部分）を
山折りさせて、左右両側壁片３，４″ を折り重ねると
共に、」―記両底片１，２の左右両側壁片３． ３’、
４．４’の前後に連設した一対の左側芯片９．１０．１
３’ 、１４’と右側芯片１３．１４．９’ 、１０″
とを互いに底片１，２側Ｉ＼折り曲げて、そのうちの前
部の左側芯片９と後部の右側芯片１０’ との中間部に
切込んだ折曲げ線１２．１２’ を外方へ折返して、そ
の先端側を隣接の収容部イ９ロ側へ夫々越境させ、隣設
の前後両側壁片５又は６の芯片部１１．１１’ をなす
様に折り曲げてから、他方の前部の右側芯片１３と後部
の左側芯片１４′ との中間を折曲げ線１９．２０より
折り重ね、更に後部の右側芯片１４と前部の左側芯片１
３′の先端に突設させた台形状の嵌込み突片１７．１８
を、上記越境した芯片部１１．１１’ の先端に形成し
た蟻溝形の凹部１５．１６を嵌め合わせて、前後に二重
の芯部を突設させた後、底片１，２の前後に連設した前
後両側壁片５． ５’、６．６’を」一方へ折り曲げ、
更に之れの折返し片７．７’、８．８’を内方へ折り曲
げながら、垂設された上記前後一対の左右両端芯片９．
９’ 、１０．１０’及び１３．１３’ 、 １４．１
４’を包む様に折返してから、この折返し片７． ７’
。

８．８′の先端に形出させた止め片２３．２３’、２４
゜２４′ を、底片１，２の粗孔２１．２１’、 ２２
．２２’へ嵌めて止め、上記連係する左右両側壁片３，
４′ により仕切られた二つの収容函部１９口を有する
包装用向Ａを組立てるもので、今この組立てられた包装
用向Ａを各収容函部イ９ロ毎に分離させるときは、左側
壁片３と右側壁片４′との連係部分に設けられた切取り
線２７に従がって左右両側壁片３゜４′ を切外せば、
夫々収容函部イ９口は分離されるものである。

又、隣設の収容函部イ９ロ側へ越境させる左側芯片９と
右側芯片１０′ との中間に夫々切取り線２８゜２９を
設けたものの場合も、上記と全く同様に組立て、更に分
離するとき、」―配在側壁片３と右側壁片４′との連係
部分に形成した切取り線２７と、左右両側芯片９．１０
’ に設けた切取り線２８．２９とを切離して、芯片
部１１．１１’ を隣設の収容函部イ。

口へ装着した状態で収容函部１９口を分離させるもので
ある。

尚、本考案に於いて、左側壁片３と右側壁片４との連係
部分のみ切取って分離させたときは、上記越境した芯片
部１１．１１’ は収容函部１９口の一側に突出して、
之れを隣設の収容函部１９口への連結用差し込み片とし
、分離させた収容函部イ。

口を互いに結合させて複数の収容部を有する包装用向Ａ
とすることが出来る実施上の効果がある。

上記の様に本考案に関する包装用向は、少なくとも二つ
以上の底片に於ける左右両端に左側壁片と右側壁片とを
連設して、一方の底片の左側壁片と、他方の底片の右側
壁片とを連係させて両底片を連設し、且、底片の前後両
端に、内方へ折返される折返し片を延設した前側壁片と
後側壁片とを連設させると共に、上記連係させた左側壁
片と右側壁片との前後に、夫々前後両側壁片と折返し片
との間に内在する一対の左側芯片と一対の右側芯片とを
連設し、該前後一対のうち一方には中間部より折れ曲が
って一部が隣設の収容函部側へ越境し、隣設の前後両側
壁片の芯片部をなす様、中間に折曲げ曲線を設け、且、
上記連係させた左側壁片と右側壁片とは反対側の右側壁
片と左側壁片の前後に、夫々前後両側片と折返し片との
間に内在する一対の右側芯片と、一対の左側芯片とを延
設して、その前後一対のうち後部の右側芯片と、前部の
左側芯片には越境した芯片部の先端と突き合わせ、該芯
片部の先端に形成した蟻溝状の凹部へ嵌着する台形状の
嵌込み突片を設け、且左側芯片と右側芯芯片には、中間
部より折曲がる折曲げ線を設けると共に、前後両側壁片
と折返し片との境界部に、形成した包装用向の積重ね時
、上段函の底片の粗孔へ嵌まる突部を設け、更に連係し
た左側壁片と、右側壁片との境界部に切取り線を設けて
形成した各収容函部苗分離可能としたものであるから、
之れを所定に組立てた後、上記切取り線より連係された
各収容函部を分離させれば、包装用向は容易に複数化す
ることが出来るので、使用上極めて便利であるし、又、
製作上に於いでも、大小別々の包装用向を製作する必要
もない特有の効果があり、更に又、組立に際しては連係
させた左側壁片と右側壁片とが折り重なって内部に二重
の仕切り片を形成する為、組立に伴って自動的に堅牢な
仕切り片が形成されるから、その組立は極めて容易に行
へるし、又、上記展開状態に於いては余分な切取り部分
もないので、全体の面積を大巾に節減出来て材料費も嵩
むことなく、更に連係させた左側壁片と右側壁片に連設
した前後一対の左側芯片と一対の右側芯片のうち前後一
方の一部を隣設する収容部側へ越境させて、隣設の前後
両側壁片の芯片部をなす様にしたから、組立状態に於い
ては、この芯片部により収容函部の連結部前後を補強す
るので、包装用向の左右より上方又は下方へかかる荷重
に対しても芯片部が作用して強固な連結状態が得る特有
の効果もある。

更に又、組立の容易化に伴って農家等の使用者が多数組
立てても、手数を要しないから組立作業の能率向上を計
ることが出来て、然も仕切り部も盲動しなく、果実等を
安定良く収容させることが出来る特有の効果もある。

尚、本考案は、隣設の収容函部側へ越境させる左側芯片
との中間に夫々切取り線を設けた場合は、折境した芯片
部がそのまま隣設の収容函部の芯部部を構成して堅牢な
収容函部を得ることが出来るし、又、各収容函部を分離
させるとき、連係させた左側壁片と右側壁片との切取り
と、越境した左側芯片と右側芯片の中間部からの切取り
を極めて円滑・迅速に行へるので、使用時、店頭に於い
て何等工具等を用いることなく容易に分離出来るし、然
も越境した芯片部の他片との確実な連結によって左右の
函体にがたつきを生ずることはなく、又上段の底片に設
けた単孔へ下段の上縁に設けた突部が嵌まって函体の安
定的な積重ねを可能とするし、又その突部は上縁よりわ
ずか突出するのみであるから、函体単独の包装に際して
もこれが邪魔になることもない実用上の効果を発揮する
ものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に関する包装用向の一実施例を示すもので
、第１図は展゛開図、第２図は組立状態の説明図、第３
図は組立てた状態の斜視図、第４図は仝上中央縦断正面
図、第５図は分離させた状態の斜視図である。 尚、図中１及び２は底片、３，３′及び４，４′は左側
壁片と右側壁片、５．５’、６．６’は前側壁片と後側
壁片、７．７’ 、 ８．８’は折返し片、９、９’、
１０．１０’は一対の左側芯片と一対の右側芯片、１
１．１１’は芯片部、１２．１２’ は折曲げ線、１３
、１３’ 、 １４．１４’は一対の右側芯片と一対の
左側芯片、１９．２０は折曲げ線、２７は切取り線、２
８．２９は切取り線である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 複数の収容函部を備え、且各収容函部毎分離可能とした
   下記要件からなることを特徴とする包装用向。 （ａ） 複数の底片１，２における左右両端に左側壁
   片３，３′ と右側壁片４，４″ とを連設し、且、
   一方の底片１の左側壁片３と他方の底片２の右側壁片４
   ′ とが連係されて底片１，２を互いに連設したこと。 （ｂ） 底片１，２の前後両端に前側壁片５，５′
   と後側壁片６，６′ とを連設して、この前後両側
   壁片５． ５’ 、６． ６’ には内方へ折返され
   る折返し片７． ７’、 ８． ８’ が延設しで
   あること。 （ｃ） 連係した前記左側壁片３と右側壁片４′ と
   の前後には、夫々前後両側壁片５．５’、６． ６’と
   折返し片７． ７’ 、８． ８’ との間に内在す
   る一対の左側芯片９，９′ と一対の右側芯片１０゜
   １０′ とが連設され、且、前後一対のうち一方には
   中間部より折れ曲って一部が隣設収容函部側へ越境し、
   隣設の前後両側壁片５，６の芯片部１１、１１’ を
   なす様、中間に折曲げ線１２．１２’ を設けである
   こと。 （ｄ） 前記連係した左側壁片３と右側壁片４′ と
   は反対側の右側壁片４と左側壁片３′ の前後に、夫々
   前後両側壁片５．５’、 ６．６″ と折返し片７、７
   ’ 、 ８．８’ との間に内在する一対の右側芯片
   １３．１３’ と一対の左側芯片１４．１４’ と
   を延設し、該前後一対のうち後部の右側芯片１４と前部
   の左側芯片１３′ には、越境した芯片部１１．１１
   の先端と突き合わせ、該芯片部１１．１１’ の先端
   に形成した蟻溝状の凹部１５．１６へ嵌着する台形状の
   嵌込み突片１７．１８を設け、且、左側芯片１３と右側
   芯片１４′ には中間部より折曲がる折曲げ線１９．
   ２０を設けであること。 （ｅ） 前後両側壁片５．５’ 、６．６’と折返し
   片７゜７’ 、 ８．８’との境界部に形成した包装用
   向Ａの積重ね時上段函の底片１，２の粗孔２１．２１に
   嵌まる突部２５．２５’ 、 ２６．２６’ を設けで
   あること。 （ｆ） 連係した左側壁片３と右側壁片４ との境界
   部に切取り線２７を設けて形成された各収容函部毎分離
   可能としたこと。