JPS593661Y2 - テレビジヨン受像機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はテレビジョン受像機に関し、特に、たとえば
ポータプルテレビにおいてバックカバーに（電源）トラ
ンスを取付ける際の構造の改良に関する。

テレビジョン受像機特にポータプルテレビにおいては、
比較的奥行きの深いバックカバーを備えるものが多く、
このバックカバーはたとえば樹脂等により形成されるこ
とが通常である。

この場合、上述のような奥行きの深いバックカバーに電
源トランスのような重量物を直接取付けると、テレビセ
ットが輸送時等に衝撃荷重を受けた場合、取付面に多大
な応力が加わり変形や破損のおそれがある。

そのために、通常は補強板金をバックカバーに固定して
補強し、その上にトランスを取付ける方法がとられてい
た。

しかしながら、上述の方法は、補強板金を必要とするた
めコスト高となるばかりでなく、補強のためのスペース
を多く必要とし、またバックカバーのかなりの範囲を覆
うため底面に取付た場合テレビセット内の空気の流通を
妨げるなどの問題があった。

この考案は、上述の問題を解決すべくなされたもので、
特にコンパクトなテレビセットに好適なトランス取付構
造を備えるテレビジョン受像機を提供することを目的と
するものである。

この考案は、バックカバーの底面にはその開口端から後
面の少なくとも近傍まで延びる所定の幅を持つ凹部が形
成され、この凹部をまたいでトランスが凹部の両側で測
定されるとともに少なくとも巻線部の一部が凹部内へ突
出されるようになされ、それによって、トランスと凹部
とによって構成される断面形状が、寸断されていない連
続的な環を構成する、テレビジョン受像機である。

以下、図面を参照してこの考案の一実施例を説明する。

第１図はこの考案の一実施例を示す分解斜視図であり、
第２図は同じくトランス取付状態の断面図である。

トランス１はコアクランパ２によってその周りを囲まれ
た状態にあり、コアクランパ２と一体的に取付板３，４
が形成される。

取付板３，４はコアクランパ２に溶接されて形成されて
もよい。

取付板３，４には側方に張り出す取付面３ａ、４ａが形
成され、巻線部５の下部５ａはこの取付面３ａ、４ａよ
り下方に突出するように設計されている。

取付面３ａ、４ａには、ねじ穴３ｂ、４ｂが設けられる
。

バックカバー６は、樹脂等から構成され、比較的奥行き
の深い容器形状を威している。

このバックカバー６の底面７には、その開口端より後面
９の近傍まで延びて所定の幅を持つ凹部８が設けられる
。

底面７の下面には複数個の脚部１０が設けられる。

なお、第２図によく示されているように、凹部８の下面
は接地面（脚部１０の底面）より若干高く位置するよう
に選ばれる。

また、凹部８を含むバックカバー６の底面７には、多数
の空気穴１１が設けられる。

底面７の凹部８が位置する両側には、取付穴１２が設け
られる。

上述のバックカバー６の底面７に対して、トランス１は
凹部８をまたぐように位置決めされる。

そして、ねじ１３を下方から取付穴１２内に挿通し、ね
１゛穴３ｂ、４ｂに螺合させることにより、トランス１
は固定される。

このとき、トランス１の巻線部５の下部５ａはちょうど
凹部８内に収納される形となる。

こうして、°トランス１と凹部８とによって構成される
断面形状は、寸断されていない連続的な環を構成する。

以上のように、この考案によれば、バックカバーの底面
に凹部を設けたこと、およびトランスの固定状態におい
てトランスと凹部とによって構成される構造がパイプ状
となることによって断面係数を大幅に増大させることが
できるので、補強板金を必要とせずにトランスを強固に
固定することができる。

また、上記パイプ状構造によって強度アップを図ること
ができるので、トランスとバックカバーとを密着させる
必要がない。

それゆえに、トランスがバックカバーと接している部分
は取付面のみであり、凹部の底部に形成された空気孔に
より、第２図に示すような空気流１４が実現され得るの
で、空気の流通が良好となり、トランスの温度上昇を有
利にすることができる。

さらに、巻線部の下部が凹部に収納される構造となるの
で、バックカバーのスペースを節約できる。

なお、上述の実施例では、凹部８が後面９の近傍まで延
びて形成されたが、これは後面９にまで延ばしてもよい
。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す分解斜視図であり、
第２図は同じくトランス取付状態の断面図である。 図において、１はトランス、３ａ、４ａは取付面、３ｂ
、４ｂはねし穴、５は巻線部、５ａは巻線部の下部、６
はバックカバー、７は底面、８は凹部、９は後面、１２
は取付穴である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 バックカバーにトランスを取付ける構造を備えるテレビ
   ジョン受像機において、 前記バックカバーの底面には、当該バックカバーの開口
   端から後面の少なくとも近傍まで延びる所定の幅を持つ
   凹部が形成され、 前記トランスは、前記凹部をまたいで当該凹部の両側で
   固定されるとともに少なくとも巻線部の一部が取付面か
   ら当該凹部内へ突出するようにされ、それによって、前
   記トランスと前記四部とによって構成される断面形状が
   、寸断されていない連続的な環を構成する、テレビジョ
   ン受像機。