JPS5934394B2 - 一槽式洗濯機の防振機構 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は改良された一種式洗濯機の防振機構に係る。

従来の一種式全自動洗濯機は第１図でその概観図を示す
ように、外槽１に水槽、脱水槽（洗濯兼脱水槽）、伝動
機構等を含んだ振動体２を４つの防振機構によりその外
槽１上端より懸垂する構造を採って、脱水時の防振を行
なうようにしている。

これを説明すると、外槽１の上端の凹部３には球面体４
を遊嵌し、これに下方に延びる支持シャフト５を嵌挿す
る。

支持シャフト５の下端側には球面を有すスプリングカバ
ー８が上下動自在に嵌挿し、この外周に上端部を固定さ
れる中空状のスプリングスリーブ９の内面を摩擦摺動す
るスライダー１０を支持シャフト５の下端に固定する。

そしてスプリングカバー８とスライダー１０間には支持
スプリング１１が嵌着される。

そして振動体２に固着されたアングル７には下方に向く
球面形状の凹部６を形成しておき、ここに先のスプリン
グカバー８を遊嵌する。

このような防振機構は同一の機構で４ケ所設けて懸垂し
防振を実行するわけであり、その作用は公知であるので
ここでは割愛するが、この方法によれば外槽１には非常
に大きな力が作用するものでもしこの外槽１を樹脂化す
る場合その強度をかなり考慮する必要があり実用化に問
題を残している。

そこで本発明ではこのような懸垂方式の防振処置を採ら
ず、外槽底部に防振機構を配設して振動体を浮動自在に
支持するようにした。

第２図は本発明の実施例を装備する洗濯機の概観図であ
り、ａは平面図、ｂはそのＡ−０−Ｂ切断面より見た側
方断面図である。

そしてこの一点鎖線で囲む本発明の防振機構は第３図に
拡大して示す。

尚、上側のものと同一のものは同一の符号で扱う。

外槽１の底部１′には中央部に球面形状の凹部１２を形
成する固定用基板１３を固着する。

この凹部１２には、下部に球面形状とし外周にあっては
上方に延びる部材を一体形成し、上側のスライダー１０
の役目を兼ねそなえるスプリングカバー１４を遊嵌する
。

スプリングカバー１４の中央孔１５には支持シャフト１
６を挿通しその突部１７をスプリングカバー１４の一部
に係止させると共に、ネジ山を形成する下端をワッシャ
ー１８を介してボルト１９で締め付け、従って支持シャ
フト１６とスプリングカバー１４とは一体化される。

ここで、ワッシャー１８によりスプリングカバー１４は
上方移動を規制される。

さて、このスプリングカバー１４の上端の段部２０には
支持スプリング２１の下端が、上端は中央孔２４に支持
シャフト１６を挿通するもう１つのスプリングカバー２
２の段部２３に係合し、両力バー１４ 、２２間に嵌着
される。

この上方のスプリングカバー２２の外周にはスプリング
スリーブ２５を固着し、下方のスプリングカバー１４の
外周面２６はこのスプリングスリーブ２５の内面に摩擦
当接している。

そして、このようにして組み立てられたその上方のスプ
リングカバー２２には、上記振動体２の下部に固着され
水平方向に延びるアングル２７にあって、球面形状にプ
レス加工された凹部２８を位置決めするよう第２図ａで
示すように外槽１の４隅のこの防振機構に振動体２を載
置する。

スプリングカバー２２は凹部２８に遊嵌状態にある。

次に、この凹部２８より突出する支持シャフト１６と外
槽１の隅それぞれを端部とするコイルスプリング２９が
水平に取りつけられこれで防振機構の組み立てを完了し
、振動体２は外槽１内に揺動自在に支持される。

このように構成された各ケ所の防振機構は振動体２の振
動に対して次のように動作する。

スプリングカバー２２とアングル２７の凹部２８、スプ
リングカバー１４と基板１３の凹部１２との関係にあっ
ては、各球面部の摩擦抵抗により水平方向の減衰を行な
う。

スプリングスリーブ２５の内面と摩擦当接するスプリン
グカバー１４の外周面２６は、その摩擦抵抗により上下
方向の減衰を行なって共振点の振幅を小さくする。

更に、定速時の外槽１への振動伝達の防止を支持スプリ
ング２１及びコイルスプリング２９で行なう。

これ等の動作を言い換えれば、スプリングスリーブ２５
、スプリングカバー２２は第１図従来例のスプリングス
リーブ９、スプリングカバー８と同じでよく、スプリン
グカバー１４の球面部は従来のスプリング受４の役目を
し、スプリングカバー１４の外周面２６はスライダー１
０の役目をする。

また、従来の支持スプリング１１のバネ定数をＫ、懸垂
角度をα、本発明の支持スプリング２１のバネ定数ヲに
１、コイルスプリング２９のそれをに２とし、ｋ１＝Ｋ
ＣＯ５α、 ｋ２＝Ｋｓｉｎαとなるようにすれば、こ
の実施例の防振効果は従来のものと同じになる。

これによって外槽１の周壁には従来のような強大な力が
作用せず、従って外槽の板厚を薄くするとまた樹脂化す
ることも出来る。

この場合従来別個であった上面板と外槽の一体化も可能
となるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の防振機構を説明する洗濯機の概観図、第
２図は本発明の防振機構を説明する洗濯機の外観図であ
り、ａは平面図、ｂはそのＡ−０−Ｂ切断による断面図
、第３図はその防振機構を拡大した図。 １：外槽、２：振動体（水槽、脱水槽、伝達機構等から
なる）、１３：基板、１４ニスプリングカバー、１６：
支持シャフト、２１：支持スプリング、２２ニスプリン
グカバー、２５ニスプリングスリーブ、２７：アングル
、２９：コイルスプリング゛。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １一槽式洗濯機の水槽・脱水槽・伝導機構等からなる振
   動体総体を外槽に一括支持する防振機構にあって、振動
   体側に設けたアングルと外槽底部基台側に設けた固定用
   基板との間に設けられ上記振動体を上方に附勢する担架
   手段と、該担架手段を外槽側壁側に引っ張る弾性手段と
   、上記アングル及び固定用基板と上記担架手段とを遊嵌
   状態に保持する保持手段とを備えた事を特徴としてなる
   一種式洗濯機の防振機構。