JP2506815B2 - 脱水洗濯機の防振装置 - Google Patents

脱水洗濯機の防振装置

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JP2506815B2 JP62220701A JP22070187A JP2506815B2 JP 2506815 B2 JP2506815 B2 JP 2506815B2 JP 62220701 A JP62220701 A JP 62220701A JP 22070187 A JP22070187 A JP 22070187A JP 2506815 B2 JP2506815 B2 JP 2506815B2
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  • Main Body Construction Of Washing Machines And Laundry Dryers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、衣類等の洗濯、脱水を行う脱水洗濯機の防
振装置に関するものである。
従来の技術 第7図に従来の脱水洗濯機の構成を示す。図におて、
1は脱水洗濯機の本体、2は周壁に複数の脱水孔3を形
成した洗濯兼脱水槽、4は洗濯兼脱水槽2を内部に回転
自在に配設した洗濯受槽、5は本体1の上部コーナーに
懸架した防振機構で、洗濯受槽4を懸垂支持している。
6は剛体で造られた支脚で、本体1の底部の4箇所に固
着されており、うち1個は高さの調節が可能で、洗濯機
の設置時にその高さを調節して床面と支脚6の間のガタ
つきをなくするようになっている。
上記の構成の脱水洗濯機は、洗濯兼脱水槽2の中の被
脱水物に偏りがあると、洗濯兼脱水槽2の回転時にアン
バランス振動が発生し、洗濯受槽4を水平、垂直に振動
させる。これに対し、防振機構5はその振動をできるだ
け本体1に伝えないように洗濯受槽4を防振支持してい
る。このように、本体1に対する防振には十分な配慮が
なされているため、設置されている床面の剛性が十分に
ある場合には脱水時の振動は殆ど気にならないのである
が、床面の剛性が低い場合には、洗濯兼脱水槽2が定常
回転数に達するまでの脱水起動中の洗濯受槽4の振動に
より、本体1も激しく振動することがある。これは、床
面のバネ性と本体1の質量の間で共振状態ができ、この
共振周波数と洗濯兼脱水槽2の回転数が一致するため
で、床面の剛性が低下するとそのバネ性が弱くなり、使
用回転数領域まで本体との共振周波数が下ってくること
に起因する。このような場合には、床面と支脚6の間に
ゴム等の弾性体で造られたシートを敷くことにより共振
周波数を更に下げ、振動力が小さくなる低い回転数で共
振させ、共振時の本体1の振動をできるだけ小さくする
ようにして解決している。
発明が解決しようとする問題点 上記のように、従来の剛性の支脚を有する脱水洗濯機
では、床面の剛性が高い場合には床と本体間の共振周波
数は十分に高く、その値は使用回転数領域外であるので
問題はないが、床面の剛性が低くなると、床面と本体間
の共振周波数が下がり、その値は使用回転数の領域に入
ってくる。そして、振動エネルギーの大きい、比較的回
転数の高いところで共振すると本体が激しく振動し、と
きには洗濯機自体が移動するということもある。しか
し、ゴムシート等の弾性体を支脚と床面の間に敷いて共
振周波数を下げると比較的低い回転数で共振し、振動エ
ネルギーが小さくなって洗濯機が移動するというような
ことは防止できるが、振動振幅は大きいので本体が大き
く揺れて、場合によっては本体が周囲の壁等に当たって
大きな音を発生したり、本体や壁等に傷をつけたりする
ことがある。このように、従来の脱水洗濯機では、床面
の剛性の高低によって床面と本体とが共振し、本体が大
きく振動することがあるという問題点があった。
本発明は、このような従来の問題点を解決し、床面の
剛性の如何にかかわらず本体が大きく振動することのな
い脱水洗濯機の防振装置を提供することを目的とするも
のである。
問題点を解決するための手段 上記の目的を達成するために本発明は、洗濯兼脱水槽
と、これを内装する本体と、この本体を支承する支脚と
を備え、前記支脚は前記本体底部に固着された複数の固
定脚と、床面に接された可動脚とからなり、前記固定脚
及び可動脚にはその長手方向に凹凸に設けて凹凸接合と
するとともに、前記固定脚の下面と前記可動脚との間に
弾性体を設ける構成としたものである。
作用 上記の構成により、床面と本体間で共振が発生した場
合には可動脚と固定脚が摺動し、そのときに発生する摩
擦力によって共振時の振動を減衰させ、床面の剛性の如
何にかかわらず本体の振動を小さくすることができるの
であ。
実施例 以下、本発明の一実施例を第1図から第4図により説
明する。なお、従来例のものと同一の部材については同
一番号を付し、その説明を省略する。
第1図において、10は本体1の底部に固着された複数
の固定脚で、ポリプロピレン等の樹脂で造られている。
11は可動脚で、固定脚10の外周面にかん合し、上下方向
に摺動自在となっている。12はゴム、金属、合成樹脂等
のバネ性を有する部材で構成された弾性体で、固定脚10
の下面と可動脚11の内底面の間に介在されている。14は
床面で、可動脚11と直接接している。第2図は固定脚10
と可動脚11のかん合の一例を示す平面断面図で、固定脚
10、可動脚11にはそれぞれ凹凸の溝13が刻設され、かん
合時の両者間の接触面積を多くしている。第3図、第4
図は他の実施例を示す図で、第3図は固定脚10の内周面
に可動脚11がかん合している例であ。また、第4図は固
定脚10の側面に丸みを持たせ、固定脚10と可動脚11が滑
らかに摺動する構成としたものである。そして、固定脚
10の下面と可動脚11との間には、それぞれ弾性体12を介
在させている。
次に、この構成における作用について説明する。
脱水時に洗濯兼脱水槽2の中に被脱水物が偏って入っ
ていると、脱水起動時に洗濯受槽4が大きく振れ回る。
この場合に、床面14の剛性が低いと床面14と本体1との
間で共振が生じ、本体1が激しく振動する。
このとき振動モードの代表的なものは第5図に示した
形である。この図から明らかなように、本体1の振動に
伴って支脚6は上下方向に大きく振動している。
本発明においては、この支脚6を床面14に接触する可
動脚11と本体1に固着した固定脚10とで構成している。
この構成により、脱水起動時には固定脚10が可動脚11に
摩擦摺動し、この摩擦力が振動の減衰力として働いて共
振時の本体1の振動を小さくし、洗濯兼脱水槽2の回転
を速やかに定常回転数に立ち上げるようにしている。
ここで、弾性体12の作用について説明する。
弾性体12は、可動脚11と固定脚10の相対振幅を吸収す
る機能を果たすもので、もし、弾性体12が無ければ、本
体1の共振時に可動脚11は固定脚10とともに上下方向に
振動し、可動脚11が床面14から浮き上がってしまう。
この弾性体12の機能を第6図で説明する。第6図
(a)は洗濯機の自重が加わらない状態(脱水時の振動
が上向きに発生した一瞬の状態)での可動脚11、固定脚
10、弾性体12の位置及び状態を示している。この状態の
ときに洗濯機の自重が加わると、弾性体12は変形して、
図(b)の状態に圧縮される。この状態から更に下方向
に振動による力が加わると、弾性体は更に圧縮されて、
図(c)の状態になる。この状態のときに上方向に振動
による力が働くと、状態は図(c)から図(b)へ、更
に図(a)へと移行するが、この移行時に、可動脚11と
固定脚10との間に働く摩擦力で可動脚11は床面14から浮
こうとするが、弾性体12は圧縮された状態にあるので、
その弾性力で可動脚11を床面14に押し付ける作用をし、
可動脚11の床面14からの浮き上がりを抑止している。
この一連の作用をもたらすためには、予想される本体
の振動振幅以上に洗濯機の自重で圧縮されるように弾性
体12の弾性力を設定すればよく、これにより、本体1の
振動による可動脚11の床面14からの浮き上がりは抑止さ
れ、固定脚10と可動脚11間での摩擦減衰力を得ることが
できる。
以上のように本発明の脱水洗濯機の防振装置は、固定
脚の下面と可動脚との間に介在させた弾性体によって可
動脚の床面からの浮き上がりを抑止し、固定脚と可動脚
の摩擦力によって脱水時の共振による本体の振動を小さ
くするもので、簡単な構成で目的を達成することができ
るものである。
発明の効果 本発明は、洗濯兼脱水槽と、これを内装する本体と、
この本体を支承する支脚とを備え、前記支脚は前記本体
底部に固着された複数の固定脚と、床面に接された可動
脚とからなり、前記固定脚及び可動脚にはその長手方向
に凹凸に設けて凹凸接合とするとともに、前記固定脚の
下面と前記可動脚との間に弾性体を設ける構成としたの
で、脱水起動時に洗濯受槽の回転数が床面と本体間の共
振点を通過する際、固定脚と可動脚が相対運動をし、こ
のときの摩擦力により本体振動を効果的に減衰させるこ
とができ、床面の剛性の如何にかかわらず本体の振動を
小さくすることができ、防振効果の高い脱水洗濯機の防
振装置となるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の脱水洗濯機の防振装置の一実施例を示
す要部側断面図、第2図は同要部の平面断面図、第3図
及び第4図は同脱水洗濯機の防振装置の他の実施例を示
す側断面図、第5図は脱水洗濯機の振動モードを示す
図、第6図は本発明の脱水洗濯機の防振装置の動作を説
明するための概念図、第7図は従来の脱水洗濯機を示す
構成図である。 1……本体、2……洗濯兼脱水槽、10……固定脚、11…
…可動脚、12……弾性体、14……床面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−140866(JP,A) 実開 昭59−184791(JP,U) 実公 昭57−57239(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗濯兼脱水槽と、これを内装する本体と、
    この本体を支承する支脚とを備え、前記支脚は前記本体
    底部に固着された複数の固定脚と、床面に接された可動
    脚とからなり、前記固定脚及び可動脚にはその長手方向
    に凹凸を設けて凹凸接合とするとともに、前記固定脚の
    下面と前記可動脚との間に弾性体を設けた脱水洗濯機の
    防振装置。
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