JPS5910831B2 - 脱水洗濯機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は脱水洗濯機に関するもので、振動系の支持装置
を改良することにより、アンバランス負荷による脱水起
動時の振動系の異常な振れおよび制動時の慣性力による
振動系の異常な振れを減少させることを目的とするもの
である。

従来の脱水洗濯機の振動系の支持装置は、第４図に示す
ような構造によりなされていた。

すなわち、防振スプリング３１を内装した緩衝管３２の
内壁部と支持棒３３のキャップ３４とを摺動させること
により摩擦減衰させる防振具３５を振動系を構成する基
板３６の球面ブラケット３７に球面体３８を介して取付
け、かつこれらを外筐３９の上方より前記支持棒２３を
介して懸垂支持するようにしていた。

このような支持構造によれば、振動系が上下に振動した
場合は、前記防振スプリング３１および緩衝管３２等に
より摩擦減衰されるだめ、振動は小さくなり、かつ外筐
３９への振動伝達も少なくてすむが、アンバランス負荷
による脱水起動時およびアンバランス負荷の状態で高速
で回転させた後、制動を行なった場合は、振動系は水平
方向の大きな力を受ける。

この時、振動系は前述したように懸垂支持しているため
、平面的な振れに対する減衰がほとんどなされず、その
結果振動系の振れは異常に犬き〈なり、やがて外筐３９
の内壁に激しく当ることになる。

また脱水起動時においては、外槽４０内に回転自在に装
備した洗濯兼脱水槽の回転数は少なク、シたがって、こ
の時に洗濯兼脱水槽内の洗濯物がアンバランス状態にあ
ると、洗濯兼脱水槽を除く振動系の回転と洗濯兼脱水槽
の回転とが同調された状態になり、その結果前記洗濯兼
脱水槽の回転がスピードアップせず、すなわち起動性能
が悪いため、モータ自身にも大変な負担をかけるという
欠点があった。

本発明は上記従来の問題点を解決するだめになされたも
ので、以下本発明の実施例を添付図面にもとづいて説明
する。

図において、１は外槽２内に回転自在に装備された洗濯
兼脱水槽、３は洗濯兼脱水槽１内に投入された洗濯物で
ある。

４は前記外槽２の底部に配設した基板で、この基板４の
下面には、動力伝達機構部５、排水弁６およびモータ７
を支持するブラケット８等を取付けている。

まだ前記基板４の外周部には複数個の保持板９を固着し
ている。

ここで前記した部品１〜８等を総称して振動系と言う。

１０は前記振動系を内蔵した外筐で、この外筐１０の上
方にはパネル部１１を配設し、かつ内部下方にはコーナ
一部に支持板１２を配設し、そしてこの支持板１２の下
面には脚１３を固着している。

１４は防振スプリング１５の外周部に緩衝管１６を挿設
した複数からなる減衰装置で、この減衰装置１４は前記
保持板９に上端が固着されている。

１７は前記減衰装置１４と同じ構造を有する減衰装置で
、この減衰装置１７の防振スプリング１８は前記減衰装
置１４の防振スプリング１５よりもバネ定数を犬とし、
かつ緩衝管１９においても前記減衰装置１４の緩衝管１
６よりも摩擦減衰が犬と々るようにしている。

これは振動系を支持する位置が減衰装置１４と１７とで
は異なるためであり、また最下部で支持する減衰装置１
７の方が振動系の最上端までの距離が大きく、かつ根元
での小さな変位が前記最上端では大きくなるため、とれ
を防ぐために、前述したように減衰装置１４と１７とに
特性の違いを設けたものである。

２０は複数個の独立した弾性材よりなる管材または棒材
２０ａ，２０ｂ，２０ｃ，２０ｄを螺旋形状とすること
により構成されたサスペンション、２１は前記サスペン
ション２０の上端に配設され、かつ複数個の座面２２を
形成した環状リング、２３はサスペンション２０の下端
に配設され、かつ複数個の座面２４を形成した環状リン
グで、この環状リング２３および前記環状リング２１は
螺旋形状をした複数個の管材または棒材２０ａ，２０ｂ
，２０ｃ ，２０ｄの上下端に結合されている。

そしてこの管材まだは棒材２０ａ，２０ｂ，２０ｃ ，
２０ｄのそれぞれの下端と下方の環状リング２３とが結
合した箇所をそれぞれａ，ｂ，ｃ，ｄとし、かつそれぞ
れの上端と上方の環状リング２１とが結合した箇所を前
記結合箇所ａ，ｂ，ｃ，ｄと相対応させて八Ｂ，Ｃ，Ｄ
とする。

これにより管材または棒材２０ａ ，２０ｂ ，２０ｃ
，２０ｄの下端と上端における結合位置ａ−＋Ａ，ｂ
＋Ｂ，ｃ＋Ｃ，ｄ−＋Ｄはそれぞれ第２図に示す角度α
のずれか有し、かつ角度α内で傾斜角βを有する螺旋形
状をなしている。

次にサスペンション２０と上下の減衰装置１４．１７の
関係について説明すると、上方の減衰装置１４の上端は
保持板９に固定し、かつ下端はサスペンション２０の上
方の環状リング２１に形成した座簡２４に固定している
。

また下方の減衰装置１７の上端は前記サスペンション２
０の下方の環状リング２３に形成した座面２４に固定し
、かつ下端は支持板１２に固定している。

なお、サスペンション２０は、基板４の下面に取付けた
動力伝達機構部５，排水弁６およびモータ７等を外方か
ら包囲するように設けられている。

上記構成において動作を説明すると、脱水時に振動系に
上下方向の振れが生じた場合は、サスペンション２０お
よびその上下に配設した減衰装置１４．１７の防振スプ
リング１５．１８が作用して、その振れを緩和するとと
もに、緩衝管１６，１９によってその振動を摩擦減衰さ
せるため、外筐１０−＼の振動伝達も少なくすることが
できる。

また振動系に平面的々回転力が働いた場合においては、
サスペンション２０自体はほとんどたわまず、上下に配
設した減衰装置１４．１７の防振スプリング１５．１８
がそれぞれの結合部からたわみ、この時振動系は必然的
に緩和状態で振れ出す八前記防振スプリング１５．１８
にそれぞれ挿設した緩衝管１６，１９が防振スプリング
１５，１８のたわみを摩擦減衰させるとともに、サスペ
ンション２０を構成する管材または棒材２０ａ，２０ｂ
，２０ｃ ，２０ｄの角度αにおける円弧部が伸縮する
ため、振動系の振れの大きさも常に減少させる方向に働
かせることができる。

まだサスペンション２０の上下に配設した減衰装置１４
．１７は、下方の減衰装置１７が上方の減衰装置１４よ
り摩擦減衰が犬となるように構成しているだめ、脱水回
転数が高くなった場合における振動系の振れに対する緩
和も良好になすことができるとともに、外筐１０への振
動伝達も少なくすることができるため、機体そのものの
振れも少なくすることができる。

上記実施例から明らかなように本発明によれば、基板と
支持板との間に、複数個の独立した弾性材より々る管材
または棒材を螺旋形状としてサスペンションを構成しこ
のサスペンションの各管材まだは棒材の上下端をそれぞ
れ環状リングに結合し、外槽の底部に配設された基板と
上方の環状リングの間に上方の減衰装置を設け、外筐の
内底部に取付けられた支持板と下方の環状リングの間に
下方の減衰装置を設けたので、振動系の上下振動および
平面的な振れに対しても、サスペンションおよび減衰装
置の存在により、常に減衰作用が働くだめ、アンバラン
ス負荷による脱水起動時の振動系の振れおよび制動時の
慣性力による振動系の異常な振れも効果的に防止するこ
とができるというすぐれた特長を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す脱水洗濯機の縦断面図
、第２図は同脱水洗濯機のサスペンションの取付けを示
す上面断面図、第３図は同サスペンションの取付けと減
衰装置の取付けを示す分解斜視図、第４図は従来の脱水
洗濯機の支持装置を示す一部従断面図である。 １・・・・・・洗濯兼脱水槽、２・・・・・・外槽、４
・・・・・・基板、５・・・・・・動力伝達機構部、７
・・・・・・モータ、１０・・・・・・外ｆｆ、１４，
１７・・・・・・減衰装置、２０・・・・・・サスペン
ション、２１，２３・・・・・・ｌ ＩＪ ンク。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 洗濯兼脱水槽を回転自在に内装しだ外槽と、この外
   槽の底部に配設され、かつモータ，動力伝達機構部等を
   取付けた基板と、外筐の内底部に取付けられた支持板と
   、弾性材よりなる管材まだは棒材を螺旋形状とした複数
   本のサスペンションと、これら複数本のサスペンション
   の各上端が結合された上方の環状リングと、前記複数本
   のサスペンションの各下端が結合された下方の環状リン
   グと、前記上方の環状リングと前記支持板の間に設けた
   上方の減衰装置と、前記下方の環状リングと前記支持板
   の間の設゛けた下方の減衰装置を備えた脱水洗濯機。 ２ 下方の減衰装置が上方の減衰装置よりも摩擦減衰が
   犬となるように構成した特許請求の範囲第１項記載の脱
   水洗濯務