JPS5910832B2 - 脱水洗濯機の防振装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は脱水起動時に洗濯物の偏荷重により生じる外槽
の水平方向の動きをとくに効果的に吸収し、本体への衝
突を低減させることを目的とする脱水洗濯機の防振装置
に関するものである。

従来、一槽式の洗濯機においては脱水起動時に洗濯物の
偏荷重により水平方向および垂直方向の犬き々振動が生
じるため、垂直方向の振動はスプリングおよび緩衝管ゴ
ムの内壁とバネ受けの摩擦抵抗により吸収しており、ま
た水平方向の振動は支持棒の上下に設けられた球面体と
支持金具間のすべり摩擦により減衰させている。

しかＩＪ動時は洗濯兼脱水槽を内装した外槽の水平方向
への移動が充分吸収されず、同時に振り子運動が長く続
くだめに本体へ衝突したり、安全スイッチが動作し正常
な脱水作用が行われない場合があった。

本発明はこのよう々問題を解決したもので、以下一実施
例を示す図面にもとづいて説明すると、図において、１
は本体、２は数本の縦溝を有する洗濯槽兼脱水槽（以下
内槽という）、３は内槽２を内装した外槽、４は内槽２
の中央底部に設けた回転翼、５は内槽２の軸受で、これ
に洗濯，脱水の切換クラッチを設けている。

６は外槽３の底部に取付けだモータで、モータプー！Ｊ
−１、ベルト８、インペラプーリー９を介して動力伝達
が行われる。

１０は前記本体１の上部四隅に固着された上部の支持具
で、ゴム等の弾性体よりなるベローズ１１の一端が固定
されている。

前記ベローズ１１は円錐状のコイルバネ１２が埋設され
ている。

ベローズ１１の他端は外槽３を揺動支持した支持棒１３
に固定されている。

また、上部の支持具１０は上部の球面体１４を受けてい
る。

上部の球面体１４には前記支持棒１３の上端が挿通し、
ナット１５で固定されている。

１６は外槽３の下部側面に固着された下部の支持具で、
上部の支持具１０と同様に内部に円錐状のコイルバネ１
２を有するベローズ１１の一端が固定されている。

またこのベローズ１１の他端は前記支持棒１３に固定さ
れている。

下部の支持具１６は下部の球面体１７を支持し、さらに
下部の球面体１７に前記支持棒１３を挿通している。

下部の球面体１７の下部に円筒状緩衝管ゴム１８の一端
が固定され、下部の球面体１７の下部と前記支持棒１３
の下端のバネ受け２０との間にはバネ１９が設けられて
いる。

上記構成においてその動作について述べると、洗濯時に
おいて内槽２に洗濯水を入れると、その重量によって外
槽３は降下する。

この時バネ１９は圧縮され、下部の円錐状のコイルバネ
１２は伸びた状態となる。

しかし、洗濯時は回転翼４が回転し洗濯物が水流により
動くのみであるから外槽３の振動は比較的少々く充分防
振がなされる。

一方脱水時においては、内槽２の洗濯水は排水されるの
で、外槽３の重量は次第に減少する。

この減少に伴ってバネ１９はやや伸びた状態となり、脱
水の開始とともに洗濯物のアンバランスにより生じる外
槽３の振動を吸収する。

脱水時における振動は大きくは水平方向の振動と垂直方
向の振動に分けられる。

水平方向の振動に対しては上下部の球面体１４．１７と
上下部の支持具１０，１６の間の摩擦が大きいと、本体
１へのエネルギー伝達が大きくなり、不快感を与えるだ
め、上記摩擦は低い値に抑えている。

したがって洗濯物の片寄りが大きい場合には外槽３の水
平方向の振動を十分に吸収できない。

また、垂直方向の振動については緩衝管ゴム１８の内壁
とバネ受け２０の摺動のみにより振動を減衰させている
ため、内壁が削られ長期の使用に際しては問題がある。

しかし上記構成では内部に円錐状のコイルバネ１２を有
する弾性体のべローズ１１の両端を支持具１０．１６と
支持棒１３に固定することにより、起動初期の水平方向
の大きな振動を円錐状のコイルバネ１２により抑えると
同時に弾性体により早く減衰させることができる。

また、垂直方向の振動についても円錐状のコイルバネ１
２の伸縮で抑えると同時に弾性体により減衰させるため
、緩価管ゴム２０の内壁の削れを激減することができる
．したがって、球面体１ ４ ． １ ？、および円筒
状緩衝管ゴム１８とバネ受け２０の作用と相まって水平
，垂直両方向の振動を抑えると同時に長期の使用におい
ても充分な信頼性を得ることができるものである。

なお、ベローズ１１ぱ上下いずれか一方だけに設けても
効果が期待できることはあきらかである。

このように本発明は起動初期の水平方向の大きな振動を
球面体と円錐状のコイルバネにより抑えるとともに弾性
体により早く減衰させるため、外槽の本体への衝突を防
止できる。

しかも垂直方向の振動も円錐状のコイルバネの伸縮によ
り抑えると同時に弾性体により減衰させるため、実施例
のように円筒状緩衝管ゴムと並用すれば、きわめて効果
的であり、長期にわたって安定した性能が得られるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を備えた一槽式脱水洗濯機の
側断面図、第２図は同防振装置の拡大断面図である。 １・・・・・・本体、２・・・・・・内槽（洗濯槽兼脱
水槽）、３・・・・・・外槽、４・・・・・・回転翼、
１１・・・・・・ベローズ、１２・・・・・・コイルバ
ネ、１３．．．．．，支持俸。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 底部に回転翼を有する洗濯兼脱水槽と、この洗濯兼
   脱水槽を内装した外槽と、これら洗濯兼脱水槽および外
   槽を収容した本体と、外槽と本体とにそれぞれ設けた支
   持具とこれにより受けられた球面体とを介して外槽を本
   体に対して揺動自在に支持した支持棒とを備えるととも
   に、前記支持具の少なくとも一方に円錐状のコイルバネ
   を弾性体からなるベローズ内に埋設し、前記ベローズの
   一端を固定し、他端を前記支持棒に固定した脱水洗濯機
   の防振装置。 ２ 本体側および外槽側のそれぞれの支持具と支持棒に
   ベローズを設けた特許請求の範囲第１項記載の脱水洗濯
   機の防振装も