JPS5931851A - 回転式圧縮機のベ−ン - Google Patents

回転式圧縮機のベ−ン

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JPS5931851A
JPS5931851A JP13920382A JP13920382A JPS5931851A JP S5931851 A JPS5931851 A JP S5931851A JP 13920382 A JP13920382 A JP 13920382A JP 13920382 A JP13920382 A JP 13920382A JP S5931851 A JPS5931851 A JP S5931851A
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JP
Japan
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vane
alloy
iron
sintered
sintered alloy
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Pending
Application number
JP13920382A
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English (en)
Inventor
Genkichi Umeba
梅葉 源吉
Michiyoshi Matsuzaki
松崎 道義
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Nippon Piston Ring Co Ltd
Original Assignee
Nippon Piston Ring Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は冷凍機等に用いられる圧縮機、特に回転式圧縮
機のべ一ンに関するものである。
回転式圧縮機には回転するロータにベーンを嵌装し、ベ
ーンの飛出しにより作動室を形成する方式の所謂ベーン
型圧縮機と称されるものと、ハウジング内を偏心してロ
ータが回転し、ハウジングに嵌装されたベーンがロータ
と摺接する揺動ロータ型圧縮機とがあるが、いずれもベ
ーンとロータ又はハウジングとの摩耗対策が重要な課題
である。
ここで第1図に示す如き揺動ロータ型圧縮機を例にとり
説明すると、7リンダ2に摺動可能にベー73が嵌装さ
れ、図示しない電動機等により駆動されるクランク軸5
によってロータ4がシリンダ2内で偏心回転される。ベ
ーン3はバネ又は圧縮機回路の吐出圧力などによってベ
ーン背面34側から押され、ベーン先端31はロータ外
周41に圧接される。同時にクランク軸5とロータ4と
は相互に回転自在であり、ベーン先端31とロータ外周
41とは摺り、転がりの混在した摺動条件となっている
一方圧縮機は冷媒圧縮機に代表される如く、上記のベー
ン・ロータ間等の摺動部分潤滑に必要な潤滑油は、作動
流体具体的には冷媒や圧縮機内に構成された潤滑油回路
を用いて供給されるものである。しかしながら潤滑油回
路の作動動力源は圧縮機回路の回転力又は圧縮機の吐出
圧力によるものであり、又圧縮機の作動流体による潤滑
も作動流体温度が適度に上昇して後に機能を果たすもの
であって、いずれにしても圧縮機の始動直後では充分な
潤滑を行いうる状態にない。さらに圧縮機、特に冷媒圧
縮機は断続運転されるのが通常であるため、圧縮機始動
直後での潤滑不足は圧縮機の摺動部分、特に最も摺動条
件の苛酷であるベーンとロータ間において摩耗を著しく
する原因となる。
従ってベーン3とロータ4には特別な耐摩耗性材料を用
いる必要があるが、ベーン3にはロータ4との摺動面の
考慮のみならず、ベーン側面32の考慮も払う必要があ
る。このベーン側面32はシリンダ2と摺動するが、シ
リンダに設けたベーン溝23内に摩耗粉や、作動流体に
含まれる微粒子等の異物が介在、し易く、かつベーン3
自体がロータ4の回転方向側にロータ4によって強く押
されるため、シリンダ2とベーン側面32とのアブレー
ジヨン摩耗を生じ易い。
かかる摩耗に対して通常はベーンに耐摩耗性材料として
合金鋳鉄、焼結合金が用いられ、さらに焼入れや軟窒化
等の熱処理、メッキや溶射等の表面被覆を全面又は部分
的に設けて使用される。近年では高価な原料を多く要し
、切削取代も多い合金鋳鉄に対して、成形性が優れかつ
相対的に安価であり、さらに焼結空孔という潤滑油保持
性を有する焼結合金を用いることが通常である。この焼
結合金としては、パーライト基地中に炭化物粒子を分散
させた鉄系焼結合金が主である。その理由として圧縮機
では作動温度が場合により150℃前後まで上がるため
、ベーン自体の熱膨張率をシリンダと同程度とすること
が圧縮機でのベーンによるシール機能及びベーンとサイ
ドハウジングとのクリアランス設定上不可欠であって、
鋳鉄又は鉄系焼結合金が用いられるシリンダとほぼ同程
度の熱膨張率を有する鉄系焼結合金が適することと、ベ
ーン強度、耐摩耗性条件を満たすことが上げられる。ベ
ーン強度は前記した如くベーンがロータによって回転方
向に押され、又ベーン溝に潤滑油等の液体が満たされた
場合にベーンの移動が阻止される等、ベーンに強い曲げ
や圧縮力が生じることに起因し、カーボン材料では容易
に折損するのに対し、パーライト基地組織の鉄系焼結合
金では充分な強度が得られるものである。又耐摩耗性と
しては通常はOr、  W、  V、 Mo、  B、
 Nb等の炭化物粒子をパーライト基地中に分散させる
ことによって高硬度の炭化物粒子と潤滑油保持性に優れ
る焼結空孔の相乗効果によって達成されるものである。
しかしながら、この焼結合金製ベーンも相対的・に潤滑
条件が良好で、かつ摺動条件下にあるベーン側面につい
ては、さほど摩耗の問題は生じない。
しかし、始動直後において無潤滑条件に近く、かつすべ
り、転がりの混合条件にあるベーン先端部では、潤滑不
足に起因するスカッフィング、高負荷運動でのピッチン
グが生じる。スカッフィングの発生理由としては先に記
した始動直後の潤滑悪条件の他に焼結空孔内に保持され
るはずの潤滑油が圧縮機停止によって圧縮機内の作動流
体と共に流出することがあり、さらに焼結合金が前記し
た如きパーライト基地組織中に硬質炭化物粒子の分散し
た材料であって、主として合金鋳鉄又は鉄系焼結合金か
らなるロータ材料との材質的差異が少なく金属間融着を
生じ易いことがある。ピッチングの発生理由としては焼
結合金が多孔質であることによって構造的に疲労強度が
低く高面圧での転がり条件に不向きである理由による。
そこでベーン先端のみに特別な耐摩耗処理、例えばめっ
きや溶射の被覆をするベーンがあるが、焼結合金へのめ
つき被覆は焼結合金に特別な前処理を要し、溶射被覆は
焼結合金との結合強度が得難い点で問題がある。又焼入
れや軟窒化等の硬化熱処理を施したものでは前者は耐ス
カッフィングの効果に乏しく、後者は耐スカッフィング
、ピッチングの効果は向上されるものの、処理時間が多
大であるばかりか、多孔質である焼結合金では軟窒化層
が過大に形成され易く、その場合にベーン自体の脆化が
生じる。
特殊な方法として焼結合金の表面緻密化、硬化手段に転
造又は鍛造を用いる機械的手段や、グレージングと称さ
れる再溶融手段が用いられることもあるが、前者は設備
及び工程数が多大となり、後者は焼結合金に適用された
経験に乏しく再溶融に伴うブローホーノペ収縮が未解決
であり、実用に致っていない。
本発明は上記の回転式圧縮機のベーン、特に焼結合金製
ベーンの改良に関するものであり、耐スカッフィング性
、耐ピツチング性、耐アブレージヨン性に優れると同時
に強度及び生産性にも優れるベーンを目的とする。
かかる本発明の要旨とするところは特許請求の範囲に記
載した如く下記6つの構成要件によりなるベーンにある
■ べ−ノ本体を形成する第1部材とベーン先端を形成
する第2部材とによりなる。
■ 第1部材は成分重量%にて00.5〜4.0チ、(
Or、 W、  V、  B、 Mo、 Nb)の炭化
物形成元素の1種又は2種以上を合計で1.0〜20チ
、(Cu。
Mo、 Co、 Ni)の基地強化元素を1種又は2種
合計で0.3〜15.0%、残実質的にFeよりなる鉄
系焼結合金である。
■ 第1部材は基地組織中に5.0〜30容積チの微細
炭化物粒子が分散しかつ0.5〜20容積チの焼結空孔
を有する鉄系焼結合金である。
■ 第2部材は成分重量%で01.0〜4.0チ、(P
、  B、 81)の1種又は2種以上を合計で0.1
5〜5.0チ、残実質的にFeよりなる鉄系焼結合金の
少なくともベーン先端が再溶融冷却されて得られた鉄系
合金である。
■ 第2部材の再外融冷却して得ら°れた組織がマルテ
ンサイト基地中に炭化物の分散した合金層を有し実質的
に空孔が存在しない。
■ 第1部材と第2部材とが冶金学的に結合されている
かかる本発明の回転式圧縮機用ベー7につき実施例に従
い以下詳細に説明する。
第2図は本発明ベーンの第1実施例断面図を示すもので
あり、ベーン3はベーン本体及びベーン側面32を形成
する第1部材6と、ベーン先端31を形成する第2部材
7との複合材にて形成される。
第1部材6、第2部材7はいずれも粉末冶金法にて形成
されるもので、第1部材を形成する粉末混合粉と第2部
材を形成する粉末混合粉を同一金型に二層に充填し、圧
縮成形後に同一温度、同一時間にて焼結される。この圧
縮成形方法としては従来公知の製法によって製作される
ものであり、例えば第1部材を形成する粉末を第、1下
ノくンチ、上バンチにて予め圧縮成形した後、このこと
によって作られた圧粉成形体をダイ上面まで上げ、次い
で第2下パンチを下げて第2部材を形成する粉末・を充
填後にこの第2部材を形成する粉末と前記圧粉成形体と
を同時に第1下ノくンチ、第2下ノくンチ、第1上パン
チ、第2上パンチにて圧縮成形することによって得られ
る。このようにして得られた第1部材と第2部材とによ
シなる複合ベーンは圧縮成形及び焼結が共に行なわれる
ために第1部材、第2部材間の結合が焼結と同時に冶金
学的に達成されるもので極めて強い結合が得られる。
さらに本発明においては上記の如くして得られた複合焼
結ベーンのベーン先端31側の第2部材7に再溶融冷却
部8を設ける。この再溶融冷却部8は少なくとも10’
V//ca以上のエネルギ密度を有する熱源によって加
熱し溶融後、ベーン自体の熱容量によって急冷されるこ
とによって得られるもので、具体的には、TIGアーク
、プラズマアーク、電子ビーム、レーザビームが用いら
れる。
かかる再溶融冷却手段はグレージングと称されるもので
小物鋳物部品のチルド化や、特別に高硬度の表面を得る
羊膜として鋼や非鉄金属に用いられる他、高炭素鉄系焼
結合金のチルド化手段としても用いら些る技術であるが
、再溶融する材料に2よってブローホールを生じ易い他
、材料の相変化に伴う収縮率が大きく、特に焼結合金の
如く空孔を有する材料では著しい収縮をおこす。
本発明においてはかかるグレージング層8の高硬度であ
り耐スカッフィング、耐ピツチング性に優れる利点を生
かし、さらにグレージングに伴う種々の問題を解決する
ものである。
まず本発明第1部材であるベーン本体及びベーン側面を
形成する第1部材としては、強度及び耐アブレージヨン
摩耗性に強いことが必要である。
そのために、本発明にあっては成分重量係がC! 0.
5〜4.0%、(Or、  W、 Mo、  B、 N
b、  V)の炭化物形成元素の1種又は2種以上を合
計で1.0〜20係、さらに(Cu、 Mo、 Co、
 Ni)の基地強化元素を1種又は2種以上を合計で0
.3〜15.0%、残害質的にFeよりなる。さらに基
地組織中に5.0〜3゜容積係の微細炭化物粒子が分散
し、かつ0.5〜2゜容積係の焼結空孔を有する鉄系焼
結合金である。この焼結合金は、パーライト又はベイナ
イト基地組織中に炭化物と空孔が分散することによって
高硬度である炭化物粒子と潤滑油保持性に優れる焼結空
孔の相乗効果をもってベーン側面での耐アブレージヨン
性を向上しうるものである。そのために基地強化元素、
例えば(!r、 Mo、 co、 Niを微少含むFe
粉をベースとして、炭化物形成元素である(Cr。
w、  V、  B、 Mo、 Nb)の1種又は2種
を多量に含む鉄合金粉末を加えさらに(1!u、 MO
,Co、 Niの基地と固溶し基地を強化する粉末と、
基地を調整し、かつ炭化物の析出に寄与するC粉を混合
して焼結されることによって得られるものである。この
ようにして得られた炭化物量は容積係で5.0%未満で
は耐アブレージヨン性に劣り、一方30%超では炭化物
量が粗大となり、かつ基地強度が低下するため炭化物の
脱落と脱落に伴う摩耗進行がある。
従って、炭化物量は5.0〜30%の範囲で選択される
。又焼結空孔量については容積係にて0.5チ未満では
必要な潤滑油保持性に不足するばかりでなく、これ以上
の密度の焼結合金を得るには鍛造等の機械的手段や液相
焼結等の特別な材料、焼結温度が必要である。一方20
係を超えると焼結空孔過多によるベーン強度の低化が著
しいものであって0.5〜20チで選択される必要があ
る。又かかる焼結空孔量にする手段としては、基地組織
を形成するベース鉄粉又は鉄合金粉にはアトマイズ粉末
を使用し、炭化物形成元素を含む鉄合金粉にも一250
メツシュないしアトマイズ粉末を用いることが好ましい
かかる炭化物粒子と焼結空孔の分散した組織を有する鉄
系焼結合金の成分限定理由については、重量%にてC!
0.5%未満では基地組織のフェライト量が過大となシ
耐摩耗性が劣るばかりか、炭化物量が過少となるもので
あり、一方C4,0%超では基地のセメンタイト量が過
多となって脆化する他、炭化物量が粗大、かつ過多とな
る。従って05〜4.0%で選択される。又炭化物形成
元素である(Or、  W、  V、  B、 MO,
Nb)についてはこれらの元素が高硬度で微細な炭化物
を形成するために選ばれたもので、1種又は2種以上の
合計で1.0%未満であると炭化物量が不足し20.0
%超では炭・化物が粗大かつ過多となるため1.0〜2
. O,O%で選択される0(Cu、 Mo、 Co、
 Ni)については基地に固溶し基地強化に寄与する元
素であり、1種又は2種以上合計で0.3未満ではその
効果がなく、15.0%超ではそれ以上の強度向上効果
が得られないものであり、0.3〜15.0%で選択さ
れる。
さらにより好ましくは01.0〜3.0%、Crl、Q
〜20係、NiO,3〜2.5チ、CuQ、 5〜2.
5 %、残実質的にFeよりなる鉄系焼結合金が用いら
れる。
Cについては前記した如き理由によるが、Orは炭化物
形成元素として微細かつ基地との結合性も優れるため用
いるもので1.0チ未満では炭化物量が過少、20%超
では炭化物過多となる。又Niについては基地強度の向
上に寄与し0.3%未満ではその効果がなく2.5%超
では効果のそれ以上の向上がない。Cuも基地強度の向
上に寄与するもので0.5チ未満では効果がなく、2.
5%超では焼結合金が焼結膨張を生じる他、スカッフィ
ングを生じ易いため2.5チ以下で使用される。又この
他に原料粉末中に含まれる、Si、 Mn、  p、 
 S等の不純物元素をそれぞれ1.0係以下含んでもよ
い。
本発明にあってはかかる第1部材と組合わせるに次の第
2部材を形成する焼結合金を必要とする。
まず第2部材を形成する焼結合金には第1部材を形成す
る焼結合金と比較して、低い溶融点を有すことが必要で
ある。その理由の第1に第2部材は再溶融処理されるも
のであり、深い溶融層を得るだめには第2部材自身の熱
伝導率が高いことも条件の一つとなるが、一般に多孔質
である焼結合金は熱伝導率に劣るため、できる限り溶融
点を下げることが必要となることによる。深い溶融層を
得ても処理時間が長い場合にベーン自体が熱影響を受け
て変質するばかシか、溶融層の冷却速度が遅くなり組織
の粗大化や低硬度化の原因となる。
かかる相対的に低い溶融点と、さらに再溶融後にベーン
先端を形成する部材としての耐スカッフィング、耐ピツ
チング性に優れる組織を得るために第2部材を形成する
焼結合金は次の如くに決定される。
まず耐スカッフィング、耐ピツチング性に優れるために
は組織が緻密であることが必要であるが再溶融冷却され
ることによって焼結合金の空孔がほとんど消滅せられる
ために本発明において組織の緻密化は充分に達成せられ
る。一方再溶融冷却層は通常でHV1500以上の高硬
度となるもので、その組織は添加元素の合金化したマル
テンサイト基地組織中にFe3cを主とした炭化物が分
散した組織とすることによって組織が微細かつ強度にも
優れたものとなり、耐スカッフィング性、耐ピツチング
性にも優れたものとなる。かかる組織と先に記した相対
的に低い溶融点を達成する焼結合金として、C1,0〜
4,0チ、 (P、  B、 Si)の1種又は2種以
上を合計で0.15〜5.0チ残実質的にFeよりなる
成分重量%の焼結合金が必要である。
Cr1.0%未満では形成される炭化物量が過少となる
もので、4.0%超では炭化物量が過多となり脆化が著
しいものであり、1.0〜4.0%で選択される。(P
、B、Si)については一般に焼結合金では液相発生温
度を下げる元素として用いられるもので、焼結合金とし
て含まれた場合も溶融点を下げる効果が高く、かつFe
−C−B、Fe−0−P等の高硬度複合炭化物を形成す
るものであるが、0.05チ未満ではその効果がなく、
5.0%超では基地の脆化が著しいために0.05〜5
.0チで選択される。
さらに好ましくは力之かるC、  (P、  B、 S
i)に加えるに、微細でかつ高硬度の炭化物を成形する
と共に、基地に固溶し基地強度を向上する(Or、  
W。
V、 Ti、 Nb、 Ta、 Zr)の1種又は2種
以上を合計で0.5〜20係添加することが好ましい。
これらの元素は0.5%未満であるとその効果が得られ
ず20 %!=超では、炭化物仲粗大化のみならず冷却
速度が相対的に遅い場合は炭化物量が過大となって脆化
が著しい。
さらに好ましくは、C1,0〜4.0%であり、 (P
、 B、 Si)のうちP O,05〜1. O%、(
Or、 W。
V、 Ti、 Nb、 Ta、 Zr)  のうちOr
O,’5〜15 %、MOo、2〜5.0チ、とさらに
Ni0,3〜3.0係とすることが好ましい。Crを選
択する理由としてCr炭化物が微細でありかつ基地との
接合性が優れることがあり、C,P、Orについての限
定理由は前記した通りである。又Moは基地に固溶し強
化する効果を有し、N1は基地の強化と共にマルテンサ
イトの安定に寄与するものでそれぞれ下限値未満ではそ
の効果がなく、上限値を超えても効果の向上がないばか
りか、脆化が進行するものであり、Mo 0.1〜5.
0 %、Ni O,3〜5.0条の範囲で添加されるこ
とが好ましい。
尚かかる第2部材を形成する焼結合金はベース粉末にF
e−P粉末又はFe粉を用い、これにF e −Or等
の合金粉末を加え、さらにFe−MO粉、Fe−Ni粉
又はMo、 Ni粉末にC粉末、P粉末を混合して得ら
れるが、圧縮成形において充分な密度を得るには、少な
くともベース鉄粉にはアトマイズ粉末を用い又合金粉末
にも一100メツシュないしアトマイズ粉末を用いるこ
とが好ましい。
上記した第1部材と第2部材を形成する複合焼結材料は
第1部材を形成する鉄系焼結合金の焼結温度である11
50℃前後にて焼結されるが、第2部材を形成する焼結
合金の溶融点は1000℃前後まで下げられているため
にかかる焼結温度では部分的な液相が発生し、第2部材
は相対的に密度が高くされ、6〜12チ程度の焼結空孔
を有する。この第2部材が再溶融冷却されることによっ
てこの焼結空孔量分とさらに相変化に伴う収縮分があり
、約15チ前後の体積収縮が生じるが、これは鋳鉄のグ
レージング時の収縮率である約7%に比して2倍程度で
あるが、通常15〜20%の焼結空孔を有する焼結合金
の体積収縮からみると約2分の1であり、焼結合金のグ
レージングの際問題となる収縮率過大に伴う変形につい
ては少ないものである。さらに再溶融される際に生じる
焼結合金中の空孔中の気体及び材料中のガス化成分は本
発明の如き焼結合金の場合は焼結空孔がら排除され易く
、特に再溶融冷却層と母材間で生じ易いブローホールが
発生し難い。
以下本発明の実施例につき説明する。まず第1部材を形
成する焼結合金として、ar60%、N11.0係、C
1,2%、残Fθのアトマイズ粉末47チとOO,03
%、cr12%、sil、1チ以下、Po、8%以下、
Mn 0.5 %以下残Feの合金粉末−100メツシ
ユを50%、cu粉末1.0%、N1粉末0.8俤、C
粉末1.2チ、さらに潤滑剤であるステアリン酸亜鉛1
チを混合し、又第2部材を形成する焼結合金用粉末とし
てP2.0%含むアトマイズ鉄粉25チと C!r13
.0%、OO,05%、微少Si、 Mn、  Sを含
むアトマイズ鉄粉57q6、C粉末2.5%、Ni粉末
1.0%、MOC粉末10チにステアリン酸亜鉛1チを
加え混合したものを用意し、これを金型に充填し6.5
 t / crlで圧縮成形後、環元性雰囲気炉中で1
170℃、120分間焼結し複合焼結ベーンを得た。
この複合焼結ベーンをベーン先端がRo、611I+1
、厚さ4.7鴫、長さ28+o+n、巾25閣に成形し
、電圧100KV、電流80A1電極移動速度1.0 
m /iのTHGアークによりベーン先端部を再溶融し
、ベーン先端から平均深さ約0.5膿の再溶融冷却層を
得た。
以上の様にして得られたベーンは、第1部材の焼結合金
によって形成されるベーン側面の中央部硬度がHRC2
5であり、空孔率は13チ、炭化物量は15容積チであ
った。又再溶融冷却層によって形成されるベーン先端部
は硬度HV700であり、空孔はみられなかった。
かかるベーンからベーン先端部とべ一ノ側面中央部を切
り出して以下の如き摩耗試験を行った。
(1)ベーン側面中央部摩耗試験 相手材としてC3,2%、Si2.1%、Mno、8%
、Cr0.0%、MoQ、0%、Bo、02%残微少不
純物を含むFeによりなる再面硬度HRB95の鋳鉄に
よりなる内径105111111、外径135mm、肉
厚7.0 mmの円板状回転試験片を用意し、ベーン側
面中央部から切り出した1 2mm+X 18mmX 
5.Ormの本発明焼結合金の固定試験片を用意し、回
転試験片の上面と溌奉混合して用い、180−回転試験
後の試験片重量減をもって摩耗量を評価する。
試験の結果、本発明の第1部材焼結合金の摩耗量は0.
2■、相手材摩耗量は1.3■といずれも充分な耐摩耗
性を示した。
(2)ベーン先端部摩耗試験 相手材としてはC3,2、Si2.0 % Mn o、
 8 、Ni0.5Or1.2、Mo0.4残微少不純
物を含むFeの成分よりなる鋳鉄に焼入焼戻しを行ない
がたさHRO4Bなる材料から外径40m、巾10m+
の円筒状試験片を用意し、本発明ベーン先端から切り出
した、10mX 10n+mX 5.0WaRの再溶融
冷却部の固定試験片を用意した。円筒状試験片の外周面
に固定試片を設置し、300’r=p−mにて回転し荷
重25に9から5. (−1mInおきに25に9づつ
)荷重を−1−げスカッフィング発生荷重をもて〕で耐
スカッフ・イン/性を評価する。さらに同転数を100
Or・丁)・nlに下げ同一条件で鵜重を上げてピッチ
ング発生により耐ピツチング性を訂価する。
試験の結果スカッフィング発生荷重は175に9と高い
ものであり、本発明ベーンの耐スカッフィング性が高い
ことが確認された。又ピッチングの発生もみられなかっ
た。
以上の試験結果によっても示される如く本発明のベーン
は耐摩耗性、具体的にはベーン側面の耐アブレーション
性とベーン先端の耐スカッフィング性、耐ピツチング性
に優れるものであり、かつ粉末冶金法にて形成され不こ
とによる生産性の向」二と共に、再溶融冷却処理に伴う
問題を解決したものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は回転式圧縮機を示す断面図である。 第2図は本発明のベーンを示す断面図である。 付けの説明 2・・・シリンダ    3・・ベーン31・・ベーン
先端329.・ベーン側面4・・ロータ     5・
・・クランク軸6・・・第1部材    7・・・第2
部月8・・再溶融冷却部 特許出願人 日本ピストンリング株式会社

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)炭化物粒子を主とする硬質粒子が基地組織中に分
    散した鉄系焼結合金により形成され、かつ少なくともロ
    ータとの摺動面は硬化処理が施されてなる回転式圧縮機
    のベーンにおいて、 ベーン本体を形成する第1部材が、成分重量%にてC!
    0.5〜4.0%、(Or、 W、 V、  B、 M
    O,Nb)の炭化物形成元素の1種又は2種以上を合計
    で1.0〜20%、さらに(Cu、 Mo、 Co、 
    Ni)の基地強化元素を1種又は2種以上を合計で0.
    3〜15.0係、残実質的にFeよりなり、さらに基地
    組織中に5.0〜30容積チの微細炭化物粒子が分散し
    かつ0.5〜20容積係の焼結空孔を有する鉄系焼結合
    金であり、ベーン先端を形成する第2部材が、成分重量
    係でC1,0〜4.0チ、(P、  B、 Si)のう
    ち1種又は2種以上を合計で0.15〜5.0%含み残
    実質的にFeよりなる鉄系焼結合金であり、かつ少なく
    ともベーン先端が再溶融冷却されることによって得られ
    るマルテンサイト基地組織中に炭化物の分散した合金層
    を有し、実質的に空孔の存在しない鉄系合金であり、か
    つ第1部材と第2部材とが冶金学的に結合されてなる回
    転圧縮機のベーン。
  2. (2)前記第1部材を形成する鉄系焼結合金が、重量係
    にて00.5〜3゜0チ、Or2.0〜15%、Nio
    、i 〜3.0%、Our、 1〜5.0%残実質的に
    Feよシなる鉄系焼結合金であることを特徴とする特許
    許請求の範囲第1項記載の回転式圧縮機のべ一ン。
  3. (3)前記第2部材を形成する鉄系焼結合金が01、0
    〜5.0%、(P,  B, sl)の1種又は2種以
    ・上を合計で0.15〜3.0%、炭化物形成元素であ
    る(Or,  W,  V, Ti, Nb, Ta,
      Z)のうち1種又は2種以上を合計で0.5〜20
    係、残実質的にFeよりなることを特徴とする前記特許
    請求の範囲第1項記載の回転式圧縮機のべ一ン。
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