JPS6169946A

JPS6169946A - 動弁系摺動部材とその製造方法

Info

Publication number: JPS6169946A
Application number: JP19314084A
Authority: JP
Inventors: Tetsuya Suganuma; 菅沼　徹哉; Akira Manabe; 明真鍋
Original assignee: Toyota Motor Corp
Current assignee: Toyota Motor Corp
Priority date: 1984-09-13
Filing date: 1984-09-13
Publication date: 1986-04-10

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野この発明は、摺動部位に耐摩耗材料を接合してなる動弁
系摺動部材に関するものである。

従来の技術例えばバルブリフター、ロッカーアーム等のよ・　うな
内燃磯閏の動弁系部材には極めて高い耐摩耗性が要求さ
れる。そのため従来は熱処理によって硬度を高めた鋼材
や、鋳鉄が用いられ、要求特性が厳しくなるにつれ、動
弁系部材の虐動部位のみに焼結合金を鋳包む等によって
接合したものが用いられている。

発明が解決しようとする問題点しかし、以上の従来の動弁系摺動部材では、未だ耐摩耗
性が十分ではなく、更に厳しい使用条件に適合し得る動
弁系摺動部材が要望されていた。

また、特に鋼材や鋳鉄を用いる場合、材料選定の自由度
が小さく、他方焼結合金を用いる場合は製造工程が複雑
化し、高コストであるという問題もあった。

この発明は以上の従来の事情に鑑みてなされたものであ
って、材料選定の自由度が高く、かつ高宮度で十分な１
１１４１ｇ！耗性を有し、しかも製造コストの低い動弁
系摺動部材を提供することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段すなわちこの出願の第１発明の動弁系摺動部材は、鉄系
基材上でＭＯ／　６．０〜３０％、３ｉ１０，１〜１．
５％、Ｍｎ　／　０．１〜１．５％、Ｃ／１．５〜３．
５％、残部Ｆｅおよび２％以下の不純物からなる合金粉
末の圧粉体または予備焼結体を焼結して、マトリックス
に平均粒径１〜５０声で硬さがＨｖ６００〜１８００で
ある硬質相が面積率５〜８０％で均一に分散されてなる
焼結合金であって、Ｍｏ／６．０〜３０％、Ｓ　ｉ　／
　０．１〜１．５％、Ｍｎ１０．１〜１．５％、Ｃ／１
．５〜３．５％、残部Ｆｅ及び２％以下の不純物から゛
なる焼結合金が、鉄系基材に一体に融接されていること
を特徴とするものであり、この出願の第２発明の動弁系
摺動部材の製造方法は、Ｍｏ／６．０〜３０％、Ｓｉ／
０．１〜１．５％、Ｍｎ１０．１〜１．５％、Ｃ／１．
５〜３．５％、残部Ｆｅおよび２％以下の不純物からな
る合金粉末の圧粉体または予ＷＩｇＡ結体からなる耐摩
耗部素材を鉄系基材上に設置し、その鉄系基材上に設置
された耐摩耗部素材を液相率が２０〜８０％となるよう
に液相発生温度以上まで局部加熱し、その後急冷凝固さ
せることを特徴とするものである。

発明の詳細な説明以下にこの発明をさらに具体的に説明する。

第１に、この出願の第１発明の動弁系摺動部材は、マト
リックスに平均粒径１〜５０戸で硬さがＨｖ　６００〜
１８００である硬質相が面積率５〜８０％で均一に分散
された焼結合金が、鉄系基材に一体に融接されてなる。

マトリックスに硬質相が均一に分散された焼結合金とす
るのは、耐スカッフィング性等の耐摩耗性を確保するた
めである。また、その硬質相の平均粒径は１〜５０声と
するのが好ましい。１−未満では耐摩耗性が不足し、５
０戸を越えると相手攻撃性が過大となるからである。し
かし、更に好ましくは１０〜４５声とするのが良く、最
も望ましくは１５〜４０Ｆとするのが良い。さらにその
硬質相の硬さはＨｖ　６００〜１８００とするのが好ま
しい、Ｈｖ　６００未満では耐摩耗性が不足し、Ｈｖ１
８００を越えると相手攻撃性が急増するからである。加
えて、その硬質相の分布量は面積率で５〜８０％とする
のが好ましい。面積率が５％未満では耐摩耗性が不足し
、８０％を越えると相手攻撃性が急増するからである。

しかし、更に望ましくは面積率で１５〜１０％とするの
が良く、最も好ましくは２５〜６０％とするのが良い。

第２にこの出願の第１発明の動弁系摺動部材は、ＭＯ／
６．０〜３０％、Ｓｔ　／　０．１〜１．５％、Ｍｎ１
０．１〜１．５％、Ｃ／１．５〜３．５％、残部Ｆｅ及
び２％以下の不純物からなる焼結合金が鉄系基材に一体
に融接されている。

ＭＯはマトリックスに固溶してマトリックスを強化する
。また、炭化物を形成して耐摩耗性を向上させるが、比
較的に丸い形状で分布するため、相手攻撃性が少ないと
いう特色がある。そのため６．０〜３０％添加される。

６．０％未満では効果が少なく、逆に３０％を越えると
炭化物が凝集して組人化し、相手攻撃性が増すので好ま
しくない。しかし更に好ましくは８．０〜２５％が良く
、最も好ましくは１０〜２０％とするのが良い。

Ｓｌはマトリックスに固溶させてマトリックスを１化す
るために０．１〜１．５％添加される。０．１％未満で
は添加の効果は認められず、１　、５　％を越えて添加
するとマトリックスにフェライトが増加して硬度を下げ
るので好ましくない。しかし、さらに好ましくは０．２
〜１．３％添加するのが良く、最も望ましくは０．５〜
１．０％添加するのが良い。

Ｍ　ｎも同様にマトリックスに固溶してマトリックスを
強化し、その目的で０．１〜１．５ｏ６添加される。０
．１％未満では添加の効果はなく、１．５％を越えて添
加するとマトリックスに残留オーステナイトが増加して
酒度が但下し好ましくない。しかし、さらに分ましくは
０．２〜１．３％添加するのが良く、最も好ましくは０
，５〜１．０％添加するのが良い。

尚１以上のＳｌおよびＭｎは規整合金の原料となる合金
粉末に含まれることにより、焼結時の液相中の脱酸効果
を示し、原料粉末のり点を下げて低融点の液相を形成す
る効果も示す。

Ｃはマトリックスを強化しまた他の合金元素の炭化物形
成による耐摩耗性の向上に寄与する。さらに、焼結前の
合金粉末の融点を下げて、焼結時の低融点液相を確保す
るのに遍当印必要とされ、以上の理由から１．５〜３．
５９６添加される。１．５％未満では添加による効果が
充分得られず、３．５％を越えると炭化物が粗大化する
のみならず、焼結合金のマトリックスに黒鉛が必要以上
に残留し、その残留した黒鉛が絹長く連なり、耐チッピ
ング性および耐摩耗性に悪影響を及ぼし好ましくない。

しかし、ざらに好ま−しくは１．８〜３．２％添加する
のが良く、最も好ましくは２．０〜３６０％添加するの
が良い。

尚、鉄系基材としては、普通炭素鋼や高炭素特殊鋼等を
用いることができる。

さて、以上の第１発明の焼結合金は、残留気孔率が２％
以下で、見掛硬さがＨｖ４５０〜１０００であるのが好
ましい。

焼結合金の残留気孔率を２％以下とするのは、気孔率が
２％を越えると、得られる動弁系層動部材の摺動部が動
弁系の高面圧条件下にざらされた場合、摺動部にチッピ
ングを生じやすく不都合なためである。しかし、更に好
ましくは気孔率を１．８％以下とするのが良り、最も望
ましくは気孔率を１．５％以下とするのが良い。

また焼結合金の見掛硬さをＨｖ４５０〜１０００とする
のは、Ｈｖ４５０未満では耐摩耗性が不足し、Ｈｖｌｏ
ｏｏを越えると相手攻撃性が増すだけでなく、被剛性が
劣り摺動部の仕上加工が困難になるからである。しかし
更に好ましくは見掛硬さをＨｖ５５０〜９５０とするの
が良く、最も望ましくはＨｖ　６００〜９５０とするの
が良い。

さて、ざらに以上の焼結合金は、その成分について第１
の観点からは、Ｃｒ　１．０〜１０％、ＷＯ９５〜１０
％、■０．１〜６．０％、Ｎｂ０．０５〜３．０％、Ｔ
　ａ　Ｏ，０５〜１．５％のうちの１種もしくは２は以
上を含むものとされることが望ましい。以下にその焼結
合金の各成分の限定理由を記す。

Ｃｒは、鉄基地に固溶して強化する他、各種形態のｃｒ
系炭化物を形成し、焼結合金の耐摩耗性を向上すること
から、１．０〜１０％添加するのが好ましい。Ｃｒが１
．０％未満ではＣｒ炭化物が不足し、Ｃｒが１０％を越
えると粗大なＣｒ炭化物が形成されて好ましくない。し
かし更に望ましくはＣｒを２．０〜８．０％とするのが
良＜、最も望ましくはＣｒを３．０〜７．０％とするの
が良い。

また、ＷもＣｒと同様の効果を有し、０．５〜１０％添
加するのが好ましい。０．５％未満では添加の効果はみ
られず、１０％を越えて添加すると粗大炭化物が生じ好
ましくない。しかし、更に好ましくはＷを１．０〜８．
０％添加するのが良く、最も望ましくは１．５〜７．５
％添加するのが良い。

ざらに■も耐摩耗性の向上に寄与し、０．１〜６．０％
添加するのが好ましい。０．１％未満では添加の効果は
なく、６．０％を越えて添加すると粗大炭化物が生じ好
ましくない。しかし、更に好ましくは０．５〜５．０％
添加するのが良く、最も好ましくは１．０〜４．５％添
加するのが良い。

加えてＮｂも耐摩耗性の向上に奇与し、０．０５〜３．
０％添加するのが好ましい。０．０５％未満では添加の
効果はなく、３．０％を越えると粗大炭化物が生じ好ま
しくない。

さらにまたＴａも耐摩耗性の向上に奇与し、０．０５〜
１．５％添加するのが好ましい。０．０５％未満では添
加の効果はなく、１．５％を越えると粗大炭化物が生じ
好ましくない。しかし、更に好ましくは０．１〜１．３
％添加するのが良り、最も好ましくは０．２〜１．０％
添加するのが良い。

以上のｃｒｌｗ、■、Ｎｂ　、　Ｔａ　！；Ｌｔべｒ同
時に添加される必要はなく、肋弁系旧動部材の仕様に応
じて１種又は２種以上添加さ、れれば良い。

さらに以上の焼結合金は、その成分について第２の観点
からは、Ｃｕ１．０〜５．０％、Ｎ　ｉ　１．０〜１０
％、Ｑｏ１．０〜２０％のうち１種もしくは２種以上を
含むのが望ましい。

Ｃｕ、Ｎｉ　％ＣＯは各々マトリックスに固溶して、マ
トリックスを強化する。また、Ｎｉ、Ｃ。

は特にマトリックスの靭性を高め、その一部はマトリッ
クスに分散する硬質相を形成する炭化物中にも固溶して
、炭化物のマトリックスに対する固着力を高める。その
理由から、Ｃｕは１．０〜５，０９６、Ｎ　ｉ　ハ１．
０〜１０％、ｃｏハ１．０〜２０％添加される。すなわ
ち、それぞれ下限値未満では添加の効果はなく、下限値
を越えて添加すると、マトリックスの組織に残留オース
テナイトが増加して硬さが低くなり、ｍ１粍性が低下す
るので好ましくない。しかし、さらに望ましくはＣｕは
１，２〜４．５％、Ｎ１は２．０〜８．０％、ｃｏは３
．０〜１８％添加されるのが良り、最も好ましくはＣｕ
は２．０〜４．０％、Ｎｉは２．５〜７．０％、Ｃｏは
４．０〜１５％添加されるのが良い。

なお以上のＣｕ、Ｎｉ、Ｃｏの各元素は、それぞれ単体
で添加してもいいが、１種もしくは２種以上の合金粉末
、例えば炭化物粉末等として用いるか、あるいその様な
合金粉末と混合して用いる方が、得られる組織の均一化
に効果的であり、また分散される！ｉ！貿相の粗大化防
止に効果的である。

さらにまた以上の焼結合金は、他の観点からは、ＰＯ９
１〜０．８％、Ｂ　ｏ、ｏｉ〜０．５％のいずれか又は
両方を含むのが望ましい。

Ｐは主として低融点液相形成効果をねらって添加され、
またマトリックスに固溶して７１〜リツクスを強化する
効果もあり、０．１〜０．８％添加される。０．１％未
満では添加の効果がなり、０．８％を越えて添加すると
逆にマトリックスが脆化して好ましくない。

ＢもＰと同様の理由で０．０１〜０．５％添加される。

Ｑ、Ｑ１％未満では添加の効果がなく、０．５％を越え
て添加しても効果の向上は望めない。

次に、この出願の第２発明の動弁系ｌ言動部付の製造方
法について、さらに詳細に説明する。

先ず、この発明の製造方法では、１ｖｌｏ　／　６．０
〜３０％、Ｓｔ　／　０．１〜１．．５％、Ｍｎ　／　
０．１〜１．５％、Ｃ／　１．５〜３．５％、残部Ｆｅ
および２％以下の不ｆｉＩｖ５からなる合金粉末の圧粉
体または予備焼結体からなる耐摩耗部素材を鉄系基材上
に設置する。

６．０％未満では効果が少なく、逆に３０％を越えると
炭化物が凝集して粗大化し、相手攻撃性が増すので好ま
しくない。しかし更に好ましくは８．０〜２５％が良く
、吐も好ましくは１０〜２０％とするのが良い。

Ｓｉはマトリックスに固溶させてマトリックスを強化す
るために０．１〜１．５％添加される。０．１％未満で
は添加の効果は認められず、１．５％を越えて添加する
とマトリックスにフェライトが増加して硬度を下げるの
で好ましくない。しかし、ざらに好ましくは０．２〜１
．３％添加するのが良く、海も望ましくは０．５〜１．
０％添加するのが良い。

Ｍｎも同様にマトリックスに固溶してマトリックスを強
化し、その目的で０．１〜１．５％添加される。０．１
％未満では添加の効果はなく、１．５％を越えて添加す
るとマトリックスに残留オーステナイトが増加して硬度
が低下し好ましくない。しかし、さらに好ましくは０．
２〜１．３％添加するのが良く、最も好ましくは０．５
〜ｉ、Ｑ％添加するのが良い。

尚、以上のＳｉおよびＭｎは、焼結時の液相中の膜層効
果を示し、また原料粉末の融点を下げて低融点の液相を
形成する効果も示す。

Ｃはマトリックスを強化しまた他の合金元素の炭化物形
成による耐ｒｓ耗性の向上に寄与する。さらに、焼結前
の合金粉末の融点を下げて、ｖｅ結時の低す点液相を確
保するのに逍当青必要とされ、以上の理由から１，５〜
３．５％添加される。１．５％未満では添加による効果
が充分得られず、３．５％を越えると炭化物が粗大化す
るのみならず、焼結合金のマトリックスに黒鉛が必要以
上に残留し、その残留した黒鉛が細長く連なり、耐チッ
ピング性および耐摩耗性に悪影亡を及ぼし好ましくない
。

しかし、ざらに好ましくは１．８〜３．２％添加するの
が良く、最も込ましくは２．０〜３．０％添加するのが
良い。尚、Ｃついてはグラフ１イト等の形で別に添加す
ることによって原料粉末の加熱焼結時における還元に役
立ち、また低融点液相の形成を助長する効果も認められ
る。

以上の合金粉末としては、Ｑｒ　ＳＭｏ　、Ｗ、■、Ｎ
ｂ　、Ｔａ　、Ｃ，Ｑｕ　、Ｎｉ　、Ｃｏ　、Ｓｉ　、
Ｍｎ、Ｐ、Ｂを含む、アトマイズ鉄ｎやその他の還元鉄
粉、電解鉄粉を用いることができる。また鉄系基材とし
ては、普通炭素鋼、高炭素鋼、チルド鋳鉄その他を用い
ることができる。耐摩耗部素材を鉄系基材上に設置する
にあたっては、予め所定の形状に成形した耐摩耗部素材
を、鉄系基材の所要の位置に耐摩耗部素材の形状に応じ
て形成した凹所に嵌合する等の手段を用いることができ
る。

次にこの発明では、鉄系基材上に設置された耐摩耗部素
材を液相率が２０〜８０％となるように液相発生温度以
上まで局部加熱する。液相率が２０％以上となるように
するのは、液相率が２０％未満では、得られる焼結体の
残留気孔率を２％以下にするのが困難であり、製造され
た動弁系摺動部材の摺動部が動弁系の高面圧条件下にさ
せられた場合、摺動部にチッピングを生じやすく不都合
なためである。また液相率が８０％以下となるようにす
るのは、液相率が８０％を越えると、ｌｌ液の中で偏析
が生じ易くなり、何等かの撹拌効果を加える必要が生じ
るからである。しかし、更に好ましくは液相率を３５〜
６５％とするのが良く、最も望ましくは、４０〜５５％
とするのが良い。

以上の場合、液相発生温度は用いられる合金粉末の種類
で異なり、添加元素で適当に調整することができる。

局部加熱の手段としては、目的とする動弁系摺動部材の
摺動部の大きさ、その他の仕ｖＡ８に応じて、必要な程
度に高密度にエネルギーを集中することができる熱源を
用いることができ、例えばレーザの照射、プラズマアー
クもしくはプラスマジェットによる加熱、あるいはＴＩ
Ｇ溶接トーチの応用その他の手段を適用することができ
る。

最後にこの発明の方法によれば、局部加熱された耐摩耗
部素材を急冷してｉ固きせる。冷却にあたっては、耐摩
耗部の成分および目的とする動弁系摺動部材の仕様に応
じて種々の熱処理を設計することができる。例えば、単
なる空中放冷、エアーブロー、空中放冷後油もしくは水
焼入れその他の冷却方法が可能である。また、場合によ
ってはマルクエンチ、マルテンパー等の公知の熱処理法
の適用も可能であり、さらに冷！］＠に必要に応じて耐
摩耗部に加えられる切削、研削その他の滋械加工を冷却
過程で行ない、いわゆる加工熱処理を施してもよい。

発明の実施例以下にこの発明の実施例を記す。

実施例　１第１因に示す様に、普通炭素ｍ　Ｓ　４５を切削加工し
てバルブリフト形状基材１を得た。そのバルブリフト形
状基材１の図示しないカムと接触する摺動面部２に、第
２図に示す耐摩耗部素材３と対応する形状の凹部４を形
成した。一方、第２図に示す形状の耐摩耗部素材３を次
のように作成した。

ＭＯ２０％、Ｃｒ５％、Ｃｕ３％、Ｓｉ１％、Ｍｎ０８
５％、１０１５％、残部Ｆｅおよび２％以下の不耗物か
らなる噴霧合金粉末（−１００メツシユ）に、天然黒鉛
粉末（平均粒径１０声）を内比で２．５％加え、さらに
潤滑材としてステアリン酸亜鉛を外出で０．８％添加混
合した。その混合粉末を金型ブレスで２０φｘ５ｒ＋ｍ
の形状で、密度が１３．ＯＩＪ、／ＣＦ１３となるよう
に成形し、それによって耐摩耗部素′ｔｊ３を得た。

次に、第３図に示すように、前記ｒｒ４摩耗部素材３を
前記バルブリフト形状基材１の凹部４に嵌合した。その
状態で、耐摩耗部素材３を、図示しないＴＩＧ溶接トー
チを用いて保護雰囲気下で局部的に加熱した。加熱温度
は用いた原料粉末の液相発生温度１ス上である１１６０
℃とした。

その後加熱部をエアプローで急冷して、第４図に示すよ
うに、バルブリフト形状基材１の摺動面部２に鉄系焼結
合金３ａを融接したバルブリフタ組材５を得た。そのバ
ルブリフタ粗材５のバルブリフト形状基材１部分に熱処
理を旌し、全体を慢械加工して第５図に示すバルブリフ
タ完成品５ａを得た。

以上により得られたバルブリフタ完成品５ａを２１４気
筒ＯＨｖエンジンに装着し、加速条件で１０００ｒｐｍ
　Ｘ５００ｈｒの耐チツピング性評価試験を行なった。

実施例　２第６図および第７図に示すように、ＳＣｒ　２０鋼材を
形造して、ロッカアーム形状基材６をｔまた。

そのロッカアーム形状基材６の図示しないカムと接触す
る摺動面部７に、第８図に示す耐摩耗部素材８と対応す
る形状の四部９を形成した。

一方、第８図に示す形状の耐摩耗部素材８を次のように
して作成した。

Ｍｏ１５％、Ｗ５％、■３％、Ｎｂ１％、ＴａＯ，Ｓ％
、Ｎｉ３．０％、Ｃ０１０％、ＢＱ、１９（、，３ｉ０
．５％、Ｍｎ１．０％、Ｃ２，５％、残部Ｆｅからなる
１ＩｌＩｎ合金粉末（−１００メツシユ）に、潤滑剤を
外出で０．８％添加混合した。その混合粉末を実施例１
と同様にして成形し、それによって耐摩耗部素材８を作
成した。

次に、前記耐摩耗部素材８を前記ロッカアーム形状基材
６の凹部９に嵌合した。その状態で耐摩耗部素材１０を
、レーザービームによって保護雰囲気下で局部的に１１
８０℃まで加熱した。

その後加熱部をエアプローで急冷して、ロッカアーム形
状基材６の摺動面部７に耐摩耗部素材８が焼結してなる
鉄系焼結合金を融接したロッカアーム粗材を得た。その
ロッカアーム粗材のロッカアーム形状基材６部分に必蔓
な熱処理を施し、全体の必要部分に機械加工を施して第
９図に示すロッカアーム完成品１１を得た。

以上により得られたロッカアーム完成品１０を２２４気
筒ＯＨＣエンジンに装着して加速条件で２０００ｒｐｍ
　ｘ５００Ｈｒの耐スカツフイング性評価試験を行った
。

前述した実施例１のバルブリフタについては、耐チツピ
ング性評価試験の結果、極めて高い耐チッピング性が確
認され、また実施例２のロッカアームについても、耐ス
カツフイング性評価試験の結果、極めて高い耐スカッフ
ィング性が確認された。

発明の効果以上のようにこの出願の第１発明の動弁系摺動部材によ
れば、ＭＯ／　６．０〜３０％、Ｓｉ／０．１〜１．５
％、Ｍｎ　／　０．１〜１．５％、Ｃ／　１．５〜．１
．５％、残部Ｆｅ及び２％以下の不純物からなる焼結合
金であってマトリックスに平均粒径１〜５０声で硬ざＦ
−１ｖ　６００〜１８００の硬質相が５〜８０％の面積
率で均一に分数されてなる焼結合金が鉄系基材に一体に
融接されているので、極めて高密度で耐摩耗性の優れた
動弁系摺動部材を得ることができる。また、この出願の
第２発明の動弁系摺動部材の製造方法によれば、Ｍｏ／
６．０〜３０％、Ｓｉ／０．１〜１．５％、Ｍｎ　／　
０．１〜１．５％、Ｃ／１．５〜３．５％、残部Ｆｅ及
び２％以下の合金粉末の圧粉体または予（ｌｉｉ焼結体
からなる耐摩耗部素材を鉄系基材上で焼結して鉄系基材
に融接するので、第１発明の動弁系摺動部材を効率的に
かつ低コストに製造することができ、特に合金粉末とし
て用いられる材料の選択の幅が非常に広いという利点が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図はこの出願第２発明の一実浦例　　　代
理人の工程を示す図であり、第１図はバルブリフト形状
基材の断面図、＠２図は耐摩耗部素材の断面図、第３図
は耐Ｉ！Ｊ耗部素材をバルブリフト形状基材に組付けた
杭芯を示すＵＩ面図、第４図は耐摩耗部素材をバルブリ
フト形状基材上で焼拮させた状想を示す断面図、第５０
はバルブリフト完成品の断面図である。第６図〜第９図
はこの出願の第２発明の池の実施例の工程を示す図であ
り、第６図はロッカアーム形状基材の断面図、第７図は
第６図■−■断面図、第８図は耐摩耗部素材の斜視図、
第９図はロッカアーム完成品の斜視図である。１・・・バルブリフタ形状素材、　３・・・耐摩耗部素
材、３ａ・・・鉄系ｆＡ結金合金　５ａ・・・バルブリ
フタ完成品、　６・・・Ｏツカアーム形状素材、　８・
・・耐摩耗部素材、　１０・・・ロッカアーム完成品。トヨタ自動車株式会社

Claims

【特許請求の範囲】

（１）マトリックスに平均粒径１〜５０μｍで硬さがＨ
ｖ６００〜１８００である硬質相が面積率５〜８０％で
均一に分散されてなる焼結合金であって、Ｍｏ／６．０
〜３０％（重量比、以下同様）、Ｓｉ／０．１〜１．５
％、Ｍｎ／０．１〜１．５％、Ｃ／１．５〜３．５％、
残部Ｆｅおよび２％以下の不純物からなる焼結合金が、
鉄系基材に一体に融接されていることを特徴とする動弁
系摺動部材。
（２）Ｍｏ／６．０〜３０％、Ｓｉ／０．１〜１．５％
、Ｍｎ／０．１〜１．５％、Ｃ／１．５〜３．５％、残
部Ｆｅおよび２％以下の不純物からなる合金粉末の圧粉
体または予備焼結体からなる耐摩耗部素材を鉄系基材上
に設置し、その鉄系基材上に設置された耐摩耗部素材を
液相率が２０〜８０％となるように液相発生温度以上ま
で局部加熱し、その後急冷凝固させることを特徴とする
動弁系摺動部材の製造方法。
（３）前記焼結合金が、残留気孔率が２％以下で、見掛
硬さがＨｖ４５０〜１０００とされていることを特徴と
する特許請求の範囲第１項記載の動弁系摺動部材。
（４）前記焼結合金がＣｒ１．０〜１０％、Ｗ０．５〜
１０％、Ｖ０．１〜６．０％、Ｎｂ０．０５〜３．０％
、Ｔａ０．０５〜１．５％のうちの１種もしくは２種以
上を含むことを特徴とする特許請求の範囲第１項または
第３項記載の動弁系摺動部材。
（５）前記焼結合金が、Ｃｕ１．０〜５．０％、Ｎｉ１
．０〜１０％、Ｃｏ１．０〜２０％、のうち１種もしく
は２種以上を含むことを特徴とする特許請求の範囲第１
項もしくは第３項あるいは第４項記載の動弁系摺動部材
。
（６）前記焼結合金がＰ０．１〜０．８％、Ｂ０．０１
〜０．５％のうちいずれか又は両方を含むことを特徴と
する特許請求の範囲第１項または第３項もしくは第４項
あるいは第５項記載の動弁系摺動部材。