JPS5929219B2 - 水産練製品の製造法 - Google Patents

水産練製品の製造法

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JPS5929219B2
JPS5929219B2 JP52029917A JP2991777A JPS5929219B2 JP S5929219 B2 JPS5929219 B2 JP S5929219B2 JP 52029917 A JP52029917 A JP 52029917A JP 2991777 A JP2991777 A JP 2991777A JP S5929219 B2 JPS5929219 B2 JP S5929219B2
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Japan
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JP52029917A
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郁雄 長門
務 永富
弘 花本
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Nissui Corp
Original Assignee
Nippon Suisan Kaisha Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、刺身風の食感を有する新規な水産練製品の製
造法に関する。
昨今沿岸国が相次いで漁業専管水域200海里を設定し
、海の囲い込みが世界の大勢となり、我国にとって他国
の漁業専管水域内での漁業の実施は著しく困難となりつ
つある。
従って我国の遠洋漁業は大きな制限を受け、漁獲物の減
少、たとえば刺身に用いられるマグロ、タイ、ヒラメ、
コウィカ等の高級魚介類の漁獲量の減少は避けられず、
刺身の値段の高騰が予想される。
そこで本発明者らは、多獲魚、大衆角、沿岸魚を用いて
、高級魚介類の刺身より安価で刺身の代りに、ワサビ醤
油やショウガ醤油につげて食べるに適した新規な刺身風
水産練製品の製造法を提供することを目的として種々検
討した結果、新規な坐り工程と通常より低い加熱温度で
蛋白質を凝固させることにより、保水性向上や足を強く
するためなどに通常用いる澱粉を添加することなく、多
量の添加水を保持し、純白で光沢があり、しかもプリプ
リとした弾力性のある滑らかな食感を有する製品を製造
しうろことを見出し、本発明に到達した。
従って本発明の水産練製品の製造法は、白身魚の肉又は
すり身100部に対して氷水又は冷水70〜120部と
食塩を添加し、混練して均一なペースト状としたのち容
器に充填し、湿度80係以上の雰囲気で、三段坐り工程
、即ち (1)・ 30〜40℃に 1〜2時間、(2) 1
0〜15℃に10〜20時間、および(3)30〜40
℃に1〜2時間 の坐り工程を行ない、75〜85℃に加熱して蛋白質を
凝固させ、水分含量80〜85係の水産練製品を得るこ
とを特徴とするものである。
本発明によれば、水産練製品の保水性向上のために通常
使用される澱粉を添加することなく、主原料(魚肉)1
00部に対して水を70〜120部と多量に添加するに
もかかわらず、ゼリー強度300〜600g/fflの
プリプリとした弾力性のある食感を有する滑かな新規水
産練製品を安価に得ることができる。
澱粉は、僅かに加えても刺身風な食感が失われ、いわゆ
る練り物の食感がでてき、またその量が多く、かつ保存
期間が長くなると澱粉が老化してボッボッになるので、
澱粉を添加しないことが本発明の特徴の一つである。
本発明の練製品(水分含量80〜85チ、食塩含量1〜
2係)は、多量の水分を含むものであるが豆腐様の柔ら
かなものではなく、かなり弾力があり、むしろ刺身やコ
ンニャクに近い食感のものであり、ワサビ醤油、ショウ
ガ醤油等を付けて食しても、また鍋物、吸物等の具とし
ても美味なものである。
なお水分含量が85係より多いと柔かくなりすぎ、80
係より少ないとカマボッ風になり目的とする刺身様の製
品とはならない。
本発明に用いる白身魚の肉又はすり身としては鮮度良好
なグチ、エソ、ハモ、ヒラメ、カレイ、助宗等の落し身
、精肉、生すり身、あるいはこれらの品質良好な無塩冷
凍すり身等があげられる。
本発明により練製品を製造するには、まず前記原料10
0部に氷水又は15℃以下の冷水70〜120部と食塩
を添加し、混練して均一なペーストを得るが、たとえば
前記原料を0〜15℃、好ましくは3〜7°Cの雰囲気
下捕潰機、サイレットカッターなどで2〜3分間荒すす
し、次に最終製品の食塩含量が1〜2係になるように食
塩を加え、塩ずつを7〜8分間行ない塩溶性蛋白質を充
分溶出させたのち、所望によりグルタミン酸ソーダ、イ
ノシン酸等の調味料を適当量加えて本ずつを5〜10分
間行ない、適宜の時期たとえば本ずり終了1〜2分前に
一回で短期間に、あるいは荒ずり、塩ずり、本ずりの各
時に分けて、原料100部に対して70〜120部の氷
水又は15℃以下の冷水を添加する。
前者の水の一回添加によれば練肉中の気泡が除去されて
後で脱泡工程を行なう必要がなく、また徐々に添加する
方法によれば、魚肉の抱水が容易に行なわれる。
次いで得られたペーストを容器に充填し、温度30〜4
0°C1湿度80チ以上の雰囲気に1〜2時間、温度1
0〜15℃、湿度80チ以上の雰囲気に10〜20時間
、更に温度30〜40℃、湿度80係以上の雰囲気に1
〜2時間放置して坐りを行なう。
坐りの条件を第1段のみとした場合は、得られる製品は
軟らかすぎて豆腐様となり、両店えがなく、また2段で
も弾力不足でプリプリとした食感か弱く、滑かさに欠け
る。
また雰囲気の湿度は、坐り工程で表面が乾燥すると、極
端な場合は表面が硬くなり、また瑞々しさが失われるな
ど刺身の食感が消失するので、坐り工程でその表面を乾
燥させないために80係以上に保たれる。
なお土佐風カツオのタタキの如く魚肉の表面を炙った後
刺身にする特殊な例もあるが、一般には表面が乾燥して
一部硬くなった魚肉は刺身としては失格である。
坐り工程終了後75〜85℃、好ましくは80〜85℃
に煮熟、蒸煮等により加熱して蛋白質を凝固させたのち
冷却することにより、製品を得る。
凝固温度がこれより高いと刺身風練製品としては品質良
好なものは得られず、これより低いと酵素の失活が不充
分となり品質の劣化を来たす虞れがある。
上記製品は、製造工程の適宜の時期に、適宜の手段によ
り整形、包装、製品化されうる。
たとえば坐り工程前のペーストを型に入れ、坐り工程後
切断等により整形し、加熱凝固後所望により防腐剤液た
とえば1%ソルビン酸液に約30秒〜1分間漬け、要す
れば遠心分離により脱水し、トレーに詰め、包装し、製
品とする方法、整形後トレーに詰め、煮沸殺菌冷却水を
注加し、密封し、加熱し、冷却して製品となす方法、坐
り工程前のペーストをトレーに詰め、密封後三段坐りを
行ない、加熱し、冷却して製品となす方法などがある。
以下例により本発明を更に詳細に説明する。
試験例 原料として工船無塩冷凍助宗すり身(水分74係)を用
い、 常法によるカマポコの製造に際し、添加する水を原料1
00部に対して120部加えて製造した無澱粉カマボ…
N、 空ずり後原料100部に対して添加水140部を加え均
一に混和後食塩等を加えて均一なペーストとし、容器に
充填密封し、30℃の温浴に40分間浸漬して坐り工程
を行なったのち90℃で40分間加熱して蛋白質を凝固
させ、次いで冷却した製品(B)、 前半の工程はすり身100部に対して氷水120部を用
いた以外は、後記実施例1と同様で、坐り工程(1)終
了後85℃で40分間煮熟して蛋白質を加熱凝固した製
品(C)、 前半の工程はすり身100部に対して氷水120部を用
いた以外は、後記実施例1と同様で、坐り工程(1)お
よび(2)終了後85℃で40分間煮熟して蛋白質を加
熱凝固した製品(D)、 すり身100部に対して氷水120部を用いた以外は、
後記実施例1と同様にして得られた本発明品[F])、 すり身100部に対して氷水120部を用いた以外は、
後記実施例1と同様に行ない三段坐り終了後85℃で4
0分間煮熟し、次いでto o o rpmで1分間遠
心分離後包装して10°Cで5日間保存した本発明品に
)について、その品質を調べた結果を下記表に示す。
なおゼリー強度は、開田式ゼリー強度計(5mm径のプ
ランジャー使用)により測定した。
実施例 1 半解凍した無塩特級冷凍助字すり身(水分74%)30
00gを摺潰機を用いて3分間空すすし、精製塩75g
を添加し、8分間塩ずつを行ない、次いでグルタミン酸
ソーダ18g、砂糖65gを徐々に添加しながら本ずつ
を8分間行なったのち、氷水3000.!9を一気に添
加し、更に2分間本すりを行なって均一な魚肉ペースト
を得た。
次いで得られたペーストを合成樹脂製トレー(200i
)に充填し、密封後湿度85係の雰囲気で下記の三段坐
りを行なった。
(1)温度30℃±1℃に1時間 (2)温度15℃±1℃に15時間 (3)温度30℃±1℃に1時間 坐り工程後85℃の湯中で40分間煮熟して蛋白質を凝
固させたのち、5℃の室温で1時間冷却して製品(水分
83.7へゼリー強度3969/crit )を得た。
実施例 2 半解凍した無塩特級冷凍助字すり身(水分72.3%)
3000 gをサイレントカッターに2分間かげ、次い
で精製塩70.9を添加して更に7分間サイレントカッ
ターにかげ、次いで7℃の冷没500 ru13、グル
タミン酸ソーダ20g1および砂糖60gを加え、更に
15分間サイレントカッターにかげ、均一な魚肉ペース
トを得た。
これを20X300X450 mmの木枠に詰め、下記
の三段坐りを行なった。
(1)温度35℃、湿度83係に90分間(2)温度1
2℃、湿度81%に18時間(3)温度35℃、湿度8
3係に 1時間坐り工程終了後20X50X150mm
の大きさに切断し、22X60刈55 mmの内容積を
有するポリプロピレン製トレーに充填し、煮沸殺菌冷却
水を注水後ポリプロピレンのラミネートフィルムで覆い
、密封シールし、82℃で45分間煮熟後冷却して製品
(水分81.6乞ゼリ一強度437 g/ff1)を得
た。
実施例 3 鮮度良好な助宗生すり身(水分780%)3000gを
用い、実施例2と同様にして製品(水分84.2係、ゼ
リー強度385g/crlL)を得た。
上記実施例1,2および3で得られた製品は、いずれも
純白できめ細かく、プリプリとしたされやかな食感を有
し、そのまま切ってワサビ醤油を付けて食しても、また
鍋物、吸物の具として用いても極めて美味であった。
実施例 4 新鮮なグチの精肉(水分71%)3000gを3分間捕
潰機で空ずりしたのち、精製塩75gを添加し、7分間
塩ずつを行ない、次いでグルタミン酸ソーダ20gおよ
び砂糖60gを徐々に添加しながら6分間本ずつを行な
うことにより、均一な魚肉ペーストとなしたのち、約5
℃の水2800gを添加して更に1分間すった。
得られたペーストを合成樹脂製トレーに充填、密封し、
下記の三段坐りを行なった。
(1)温度38℃、湿度80優に 2時間(2)温度1
0℃、湿度81係に12時間(3)温度38℃、湿度8
0係に 2時間坐り工程終了後直ちに蒸気で85℃にお
いて35分間蒸煮したのち冷却して製品(水分82.1
%。
ゼリー強度583 g/i)を得た。
この製品は純白できめ細かく、プリプリとしており、切
ってワサビ醤油で食すと刺身の様であり、美味であった

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 白身魚の肉又はすり身100部に対して氷水又は冷
    水70〜120部と食塩を添加し、混練して均一なペー
    スト状としたのち容器に充填し、湿度80髪以上の雰囲
    気で、三段坐り工程、即ち(1) 30〜40℃に
    1〜2時間、(2) 10〜15℃に10〜20時間
    、および(3)30〜40℃に 1〜2時間、 の坐り工程を行ない、75〜85℃に加熱して蛋白質を
    凝固させ、水分含量80〜85チの水産練製品を得るこ
    とを特徴とする、水産練製品の製造法。
JP52029917A 1977-03-18 1977-03-18 水産練製品の製造法 Expired JPS5929219B2 (ja)

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JPH0517684U (ja) * 1991-08-09 1993-03-05 小島プレス工業株式会社 表示装置

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