JPS5928395B2 - エラスタ−ゼの精製法 - Google Patents
エラスタ−ゼの精製法Info
- Publication number
- JPS5928395B2 JPS5928395B2 JP19834381A JP19834381A JPS5928395B2 JP S5928395 B2 JPS5928395 B2 JP S5928395B2 JP 19834381 A JP19834381 A JP 19834381A JP 19834381 A JP19834381 A JP 19834381A JP S5928395 B2 JPS5928395 B2 JP S5928395B2
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- Japan
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- elastase
- antibody
- solution
- insoluble
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- Expired
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- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はエラスターゼの精製方法に関する。
エラスターゼは生体内に広く見出され、特に豚の膵臓中
にその含有量は高い。
にその含有量は高い。
またエラスターゼは血管等の結合組織に存在する不溶性
価タンパク質であるエラスチンを分解する唯一の酵素で
あり、動脈硬化の発症進展及び組織障害に関与すると考
えられ、近年注目されている。
価タンパク質であるエラスチンを分解する唯一の酵素で
あり、動脈硬化の発症進展及び組織障害に関与すると考
えられ、近年注目されている。
エラスターゼの精製法としては従来硫安分画の後、得ら
れるオイグロプリン画分をさらに結晶化する方法、陽イ
オン交換体及び陰イオン交換体を用いたイオン交換クロ
マト等があるが、これらの方法はエラスターゼと夾雑蛋
白との分離、除去が困難であり特異性に欠け、また時間
、労力を要するという欠点を有し、工業的に適した方法
とは思われない。
れるオイグロプリン画分をさらに結晶化する方法、陽イ
オン交換体及び陰イオン交換体を用いたイオン交換クロ
マト等があるが、これらの方法はエラスターゼと夾雑蛋
白との分離、除去が困難であり特異性に欠け、また時間
、労力を要するという欠点を有し、工業的に適した方法
とは思われない。
本発明は抗原−抗体反応の特異性を利用することにより
、従来方法における欠点を回避、克服し、高純度のエラ
スターゼを高収率に取得するエラスターゼの精製法に関
する。
、従来方法における欠点を回避、克服し、高純度のエラ
スターゼを高収率に取得するエラスターゼの精製法に関
する。
本発明においてはまず目的とする純度のエラスターゼを
動物に免疫することによって得た抗体を不溶性担体と化
学的に共有結合させて、不溶型エラスターゼ抗体を調製
する。
動物に免疫することによって得た抗体を不溶性担体と化
学的に共有結合させて、不溶型エラスターゼ抗体を調製
する。
担体としては不活性であり、疎であり、不溶性である担
体、例えばアガロース、デキストラン、ポリアクリルア
ミド、ガラスピーズ等を用いることができ、先の抗体と
は公知の方法で化学的に共有結合させて不溶型エラスタ
ーゼ抗体を調製する。
体、例えばアガロース、デキストラン、ポリアクリルア
ミド、ガラスピーズ等を用いることができ、先の抗体と
は公知の方法で化学的に共有結合させて不溶型エラスタ
ーゼ抗体を調製する。
このような不溶型エラスターゼ抗体に粗製エラスターゼ
溶液を適用することにより、上記抗体にエラスターゼを
特異的に吸着せしめたのち、その吸着物を洗浄すること
により不純物を完全に除去し、ついでアルカリ溶液によ
りエラスターゼを溶離することによって高純度なエラス
ターゼを高収率で得ることができるものである。
溶液を適用することにより、上記抗体にエラスターゼを
特異的に吸着せしめたのち、その吸着物を洗浄すること
により不純物を完全に除去し、ついでアルカリ溶液によ
りエラスターゼを溶離することによって高純度なエラス
ターゼを高収率で得ることができるものである。
本発明によって得られるエラスターゼの純度は原料とし
て用いる粗製エラスターゼ溶液の純度の良し悪しに関係
なく用いた不溶型エラスターゼ抗体の特異性に依存する
。
て用いる粗製エラスターゼ溶液の純度の良し悪しに関係
なく用いた不溶型エラスターゼ抗体の特異性に依存する
。
なお、エラスターゼはアルカリ性側では安定であり、本
発明に用いる溶出液例えば0.2 MN a 2 C0
3溶液(pHi 1.0−11.5 )中では25℃、
3時間処理後も97%以上の活性を残存することが明ら
かになった。
発明に用いる溶出液例えば0.2 MN a 2 C0
3溶液(pHi 1.0−11.5 )中では25℃、
3時間処理後も97%以上の活性を残存することが明ら
かになった。
また、本発明で用いるアルカリ性溶液は不溶性担体−抗
体結合に何ら影響を与えず、pH8付近の適当な緩衝液
で再生することにより半永久的にくり返し使用が可能で
あり、その吸着容量、活性回収率及び純度に変化はない
。
体結合に何ら影響を与えず、pH8付近の適当な緩衝液
で再生することにより半永久的にくり返し使用が可能で
あり、その吸着容量、活性回収率及び純度に変化はない
。
さらには、その溶離剤は安価でその後の脱塩及び廃乗が
非常に容易である。
非常に容易である。
以上の点より不溶型エラスターゼ抗体による溶離剤とし
てアルカリ性溶液を用いるエラスターゼの精製法は従来
方法に比して非常に優れているといえる。
てアルカリ性溶液を用いるエラスターゼの精製法は従来
方法に比して非常に優れているといえる。
次に、実施例を挙げて本発明を説明するが本発明はこれ
に限定されるものではない。
に限定されるものではない。
実施例 1
豚膵臓原末1009を冷水10100Oに懸濁し、約2
時間撹拌抽出し5000回転10分間遠沈してエラスタ
ーゼ抽出液を得た。
時間撹拌抽出し5000回転10分間遠沈してエラスタ
ーゼ抽出液を得た。
この抽出液を抗エラスターゼ抗体を固定化したセファロ
ース(5epharose ) 4 Bカラム(500
rIll)に流下し、吸着させた後0.15MNaC1
!を含む0.1 MTr i sHC11緩衝液pH7
,5で洗浄後0、2 M N a 2 COs溶液で溶
出し、これをセファデックスG−25により脱塩後、凍
結乾燥する。
ース(5epharose ) 4 Bカラム(500
rIll)に流下し、吸着させた後0.15MNaC1
!を含む0.1 MTr i sHC11緩衝液pH7
,5で洗浄後0、2 M N a 2 COs溶液で溶
出し、これをセファデックスG−25により脱塩後、凍
結乾燥する。
この処理なよりエラスターゼ比活性は11500単位/
9、又活性回収率は96.5%であった。
9、又活性回収率は96.5%であった。
実施例 2
豚膵臓原末1009から実施例1と同様の操作によって
得た抽出液を抗エラスターゼ抗体を固定化したセファロ
ース4Bカラム(500ml)に流下し、吸着させた後
0.15MNaClを含む0.1MIJン酸塩緩衝液、
pH8,0で洗浄後0.1Mグリシン−NaOH緩衝液
、I)Hll、5により溶出し、これをセファデックス
(5ephadex) G −25により脱塩後、凍結
乾燥する。
得た抽出液を抗エラスターゼ抗体を固定化したセファロ
ース4Bカラム(500ml)に流下し、吸着させた後
0.15MNaClを含む0.1MIJン酸塩緩衝液、
pH8,0で洗浄後0.1Mグリシン−NaOH緩衝液
、I)Hll、5により溶出し、これをセファデックス
(5ephadex) G −25により脱塩後、凍結
乾燥する。
この処理によってエラスターゼ比活性は11000単位
/9、又活性回収率は86.0%であった。
/9、又活性回収率は86.0%であった。
実施例 3
豚生膵臓5009をミンチ、水1500mlを加え自己
消化させて抽出する。
消化させて抽出する。
この抽出液を濾過して濾液を得た。
この抽出液を抗エラスターゼ抗体を固定化したセファロ
ース4Bカラム(500ml)に流下し、吸着させた後
、0.15MNaCAを含む0.1Mリン酸塩緩衝液、
p H8,0で洗浄後、0.2MNa2 C03溶液で
溶出し、これをセファデックスG−25により脱塩後凍
結乾燥する。
ース4Bカラム(500ml)に流下し、吸着させた後
、0.15MNaCAを含む0.1Mリン酸塩緩衝液、
p H8,0で洗浄後、0.2MNa2 C03溶液で
溶出し、これをセファデックスG−25により脱塩後凍
結乾燥する。
この処理によりエラスターゼ比活性は1ooo。
単位/9又活性回収率は84.0%であった。
実施例 4
粗製エラスターゼ溶液200m1を抗エラスターゼ抗体
を固定チ賎たガラスピーズのカラム(200ml)に流
下し、拘着させた後、0.15MNaClを含む0.1
MTris−HCl緩衝液、p H7,5で洗浄後、
0.2 MN a2 C03溶液で溶出し、これをセフ
ァデックスG−25により脱塩後凍結乾燥する。
を固定チ賎たガラスピーズのカラム(200ml)に流
下し、拘着させた後、0.15MNaClを含む0.1
MTris−HCl緩衝液、p H7,5で洗浄後、
0.2 MN a2 C03溶液で溶出し、これをセフ
ァデックスG−25により脱塩後凍結乾燥する。
この処理によりエラスターゼ比活性は11000単位/
、9、又活性回収率は8.7%であった。
、9、又活性回収率は8.7%であった。
抗体作製例
白色家兎に対し、抗原である精製エラスターゼをアジュ
バントとともに免疫注射し、数回の追加免疫の後全採血
し、抗エラスターゼ抗血清を得る。
バントとともに免疫注射し、数回の追加免疫の後全採血
し、抗エラスターゼ抗血清を得る。
この抗血清を1/3飽和硫安分画、DEAE−セルロー
スにより、抗エラスターゼ抗体を精製する。
スにより、抗エラスターゼ抗体を精製する。
抗エラスターゼ抗体固定化セファロース4Bの調製例
CNBr活性化セファロース4 B (Pharmac
iaFine Chemicals社製)100(9を
1 mMHCllにて洗浄膨潤を行ない0.5MNaC
lを含む0.1MNalHCO3緩衝液、p H8,3
中で1.59の抗エラスターゼ抗体と結合させ、室部で
2時間撹拌し、未反応の活性基をIMのエタノールアミ
ンp Hs、 oでブロッキング(2時間)する。
iaFine Chemicals社製)100(9を
1 mMHCllにて洗浄膨潤を行ない0.5MNaC
lを含む0.1MNalHCO3緩衝液、p H8,3
中で1.59の抗エラスターゼ抗体と結合させ、室部で
2時間撹拌し、未反応の活性基をIMのエタノールアミ
ンp Hs、 oでブロッキング(2時間)する。
次に上記のN a HCOs緩衝液によりブロッキング
試薬を洗浄し、抗エラスターゼ抗体固定化セファロース
4Bとする。
試薬を洗浄し、抗エラスターゼ抗体固定化セファロース
4Bとする。
この担体は0.15MNaC7を含む0.1Mリン酸塩
緩衝液p ns、 oで充分洗浄することにより再使用
が可能である。
緩衝液p ns、 oで充分洗浄することにより再使用
が可能である。
エラスターゼ活性測定法
suc Ala3−PNA(succinyl(L
−aAanine)3−p−nitroanilide
)を基質としてBiethらの方法(Biochem
、 Medicine11.350−357.197
4)に基づいて試料を0.2MTris−HCl緩衝液
、(pH8,0)2、5 mlに加え基質125mM
5uc−Ala3−PNAのN−methyl−2py
rrolidone溶液20μlを加えて25℃)’4
10nmの吸光度増加(ΔA410/m1n)を2−3
分間測定した。
−aAanine)3−p−nitroanilide
)を基質としてBiethらの方法(Biochem
、 Medicine11.350−357.197
4)に基づいて試料を0.2MTris−HCl緩衝液
、(pH8,0)2、5 mlに加え基質125mM
5uc−Ala3−PNAのN−methyl−2py
rrolidone溶液20μlを加えて25℃)’4
10nmの吸光度増加(ΔA410/m1n)を2−3
分間測定した。
エラスターゼ活性は1分間当たり1MモルのP−nit
roanilineを遊離する酵素量をIUnitとし
た。
roanilineを遊離する酵素量をIUnitとし
た。
なお、P−nitroanilineの分子吸光係数は
、1M E =8800を用いた。
、1M E =8800を用いた。
10nm
Claims (1)
- 1 不溶型エラスターゼ抗体にて粗製エラスターゼ溶液
を処理して上記抗体にエラスターゼを特異的に吸着せし
め、その吸着物を洗浄したのち、溶離剤としてpH10
以上のアルカリ性溶液を用いてエラスターゼを溶離する
ことを特徴とするエラスターゼの精製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19834381A JPS5928395B2 (ja) | 1981-12-11 | 1981-12-11 | エラスタ−ゼの精製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19834381A JPS5928395B2 (ja) | 1981-12-11 | 1981-12-11 | エラスタ−ゼの精製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58101692A JPS58101692A (ja) | 1983-06-16 |
JPS5928395B2 true JPS5928395B2 (ja) | 1984-07-12 |
Family
ID=16389537
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19834381A Expired JPS5928395B2 (ja) | 1981-12-11 | 1981-12-11 | エラスタ−ゼの精製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5928395B2 (ja) |
-
1981
- 1981-12-11 JP JP19834381A patent/JPS5928395B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58101692A (ja) | 1983-06-16 |
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