JPS5924872B2 - 揺動選別装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、主として米の大規模乾燥・貯蔵施設などに用
いられる揺動選別装置に関するものである。

一般にこの種の選別装置は、複数の揺動選別板を傾斜さ
せて多段状に配設して構成されており、籾摺機からの籾
摺米を各選別板の傾斜上端側に受け、各粒相互および選
別板との摩擦あるいは各粒の比重を利用してこれを選別
し、傾斜下端側から通常玄米、玄米と籾との混合米、籾
の３種類に分類吐出させ、玄米は米選機に、籾は籾摺機
に、さらに混合米は再び揺動選別装置にそれぞれ搬送な
らびに還元されるようになつている。

ところが、揺動選別装置では、特に選別作業開始直後、
あるいは作業終了直前のように、選別板上を流れる被選
別粒である籾摺米の量が少ない場合には、各粒は選別板
あるいは相互の干渉の程度が少なくなり、選別に必要な
反転回数が得られず、選別機能が低下する。この結果、
混合米の量が増え、選別装置への還元ならびに各粒の還
元回数が多くなつて還元用エレベータを詰まらせたり、
あるいは損傷粒が増えるなどの欠陥があつた。本発明は
かかる事情に鑑みなされたもので、その目的とするとこ
ろは、上記した作業終了直前時における被選別粒の流量
減少の際に、被選別粒を単一選別板にのみ供給するよう
にして選別機能が低下しないようにした揺動選別装置を
提供するにある。

この目的のため本発明の装置は、選別板の被選別粒供給
側に、供給装置からの被選別粒の供給量が所定量以下に
なつたとき、被選別粒を選別板のいずれか１つにのみ選
択的に供給する制御シャッターを設け、またこのシャッ
ターの作動時、選別板の傾斜下端側に臨む受口の１つに
収受される被選別粒を他の受口に案内し、所定時間経過
後、元の位置に復帰する案内部材を設けたことを特徴と
するものである。

以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。

図において、符号１は揺動選別装置を構成する複数の選
別板で、枠体２に多段状に配設され、全体に一方に傾斜
され、かつこの傾斜方向に直交する方向にも傾斜させら
れていて、傾斜方向に適宜揺動するよう揺動装置３上に
装着されている。

そして上記選別板１の傾斜上端側には、被選別粒の分配
装置４が設けられ、この分配装置４の上方にホツパ一５
が設けられている。上記分配装置４内の分配通路６内に
は、軸７を介して基端部を軸支された制御シヤツタ一８
が配設されていて、上記軸７はピニオン９、ラツクｑを
介してソレノイドＳＯＬ，に連結され、このソレノイド
ＳＯＬ，により上記シヤツタ一８は分配通路６を全開状
態にし、被選別粒を各選別板１に分配する第１位置Ａと
、分配通路６を閉鎖し、被選別粒を単一の選別板１（実
施例では最上部の選別板）にのみ供給する第２位置Ｂと
に切替制御される。また、上記ホツパ一５にはレベルス
イツチＳが取り付けられていて、ホツパ一５内の玄米一
籾混合米の量が所定高さ以下になると、これを検知した
レベルスイツチＳから信号が発せられ、ソレノイドＳＯ
Ｌ，を作動させるようになつている。また一方、選別板
１の傾斜端側には、第２図に示すように区画板１９，１
９が設けられ、その下方に位置して第２図で左から右に
選別板１の横幅方向に玄米用吐出口１０、玄米一籾混合
米吐出口１１、籾用吐出口１２が順に配設され、さらに
上記各吐出口の下部に対向して分類吐出される被選別粒
をそれぞれ受け取る取出口１０′，１Ｖ，１２′が仕切
壁１３，１４で区画されて形成されている。

各取出口の下端には搬送管が連結されていて、取出口１
０′に取り出された玄米は米選機等に、また取出口１Ｖ
に取り出された玄米一籾混合米は被選別粒の供給用ホツ
パ一５に、さらに取出口１２′に取り出された籾は籾摺
機にそれぞれ搬送あるいは還元される。上記取出口１０
′と１Ｖとの間の仕切壁１３には、取出口１０′に取り
出された被選別粒を取出口１１′に導く連通孔１５が形
成されていて、ここには基端を軸１６に軸支されたシヤ
ツタ一１７が設けられている。

上記軸１６はピニオン１８、ラツク１８′を介してソレ
ノイドＳＯＬ２に連結されていて、このソレノイドＳＯ
Ｌ２により上記シヤツタ一１７は連通孔１５を閉鎖する
第１位置Ｃと、取出口１０′内に取り出された被選別粒
を取出口１１′に導く第２位置Ｄとに切替え制御される
。

上記ソレノイドＳＯＬ２も、またタイマーＴを介して上
記レベルスイツチＳに連結されている。上記タイマーＴ
は常閉型で、上記レベルスイツチＳが０Ｎすると同時に
上記ソレノイドＳＯＬ２を作動させてシヤツタ一１７を
第２位置Ｄに切替え、所定時間後第１位置Ｃ１即ち元の
位置に復帰させるようにしてある。また、タイマーＴに
は、選別作業開始時の場合は、開始時から各選汎販１上
に充分な被選別粒が存在するようになるまで、あるいは
選別作業終了時の場合には、ホツパ一５内の被選別粒の
量がレベルスイツチＳ以下になつた時から各選別板１上
の被選別粒が流出してしまうまでの時間の両方を勘案し
た時間が設定される。勿論、上記タイマーＴは常開型と
し、レベルスイツチＳが０Ｎし、所定時間経過後タイマ
ーＴによつてソレノイドＳＯＬ２を０Ｎするようにして
もよい。その他、図中２０はラツク１８′に連結した引
張りばねである。このような構成にあつては、供給ホツ
パ一５に送られてくる籾摺米等の被選別粒は、分配装置
４内に入り、分配通路６内を流下する間に各選別板１毎
に適宜分配される。

そして、各選別板１上を流下する間に揺動装置３により
揺動されて漸次選別板１の幅方向に玄米、玄米一籾混合
米、籾に分離選別されてゆく。被選別粒が選別板１の傾
斜下端側に達すると、それぞれ区画板１９によつて、所
定の吐出口１０，１１，１２に玄米、玄米一籾混合米、
籾に分類されて取り出され、ここからさらに各取出口１
０′，１Ｖ，１γを経て、それぞれ玄米は米選機等に送
られ、籾は籾摺機に、玄米籾混合米は選別装置に再び還
元される。そして、作業開始直後の各選別板１，１・・
・上に充分な被選別粒が存在するようになるまでは、タ
イマーＴによつてソレノイドＳＯＬ２を作動させてラツ
ク１８′をばね２０に抗して移動し、ピニオン１８を介
してガイドシヤツタ一１７を仕切壁１３と同一平面内に
ある第１位置Ｃから、取出口１０′内に倒す第２位置Ｄ
に切替え、吐出口１０から取出口１０′側に吐出される
選別粒（即ち玄米）を、連通孔１５を通して取出口１１
′内に導き、吐出口１１から吐出される玄米一籾混合米
と共にホツパ一５に還元させる。

所定時間後、即ち、各選別板１，１・・・上に充分な被
選別粒が流下して正常な選別作用が行なわれるようにな
つたとき、タイマーＴによりソレノイドＳＯＬ２への通
電が断たれてラツク１８′がばね２０で引張られ、ピニ
オン１８を介してシヤツタ一１７が元の位置に復帰し、
吐出口１０から吐出される玄米を吐出口１Ｖに導き、正
常に戻る。作業終了直前の場合のように、選別装置にお
けるホツパ一５内の籾摺米など被選別粒のレベルが所定
以下になると、レベルスイツチＳが０Ｎし、ソレノイド
ＳＯＬｌを作動する。

ソレノイドＳＯＬｌの作動により、ラツクｑが引上げら
れピニオン９を介してシヤツタ一８が矢印方向に回動さ
れ、分配通路６を閉鎖し、ホツパ一５から落下する被選
別粒はこのシヤツタ一８をガイドとして、実施例では最
上部の選別板１上にのみ供給され、他の選別板１には供
給されなくなる。これと同時に、タイマーＴを介してソ
レノイドＳＯＬ２が前述と同様に作動し、ガイドシヤツ
タ一１７を第１位置Ｃから第２位置Ｄに倒し、該取出口
１０′内の被選別粒を連通孔１５を通して取出口１１′
内に導く。このようにシヤツタ一８の操作により、各選
別板１に分配したのでは不足する被選別粒を単一選別板
１上にのみ導くことにより、当該選別板１には充分な被
選別粒が供給され、的確な選別機能を発揮させることが
できる。そして、このシヤツタ一８の作動後、各選別板
１土の選別が不充分な選別粒は、シヤツタ一１７の作動
により、玄米を含まない籾と、玄米一籾の混合米とに２
分類されてそれぞれ吐出口１０，１１，１２から取出口
１Ｖ，１２′に取り出され、それぞれホツパ一５、籾摺
機に還元される。一定時間経過して、選別が充分に行な
われるようになつたとき、ソレノイドＳＯＬ２がタイマ
ーＴにより作動され、シヤツタ一１７が第１位置Ｃに復
帰して本来の３種類の分類が継続されることになる。以
上の如く本発明にあつては、選別作業の終了前のような
被選別粒の量が少なくなつて適正な選別作業が行なわれ
なくなつた場合でも、それに応じて確実な切替え操作力
相動的、かつ迅速に行なわれて、最も作業ロスのない状
態で選別調整作業を行なうことができ、従来の、選別機
能が低下して還元回数が多くなつて被選別粒を傷つけた
り、所要時間が多くなつたりするなどの不都合を回避で
きる優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す断面図、第２図は第１図
の要部の説明図である。 １・・・・・・選別板、２・・・・・・枠体、３・・・
・・・揺動装置、４・・・・・・分配装置、５・・・・
・・ホツパ一、６・・・・・・分配通路、７・・・・・
・軸、８・・・・・・シヤツタ一、９・・・−・・ピニ
オン、９ｔ・・・・・ラツク、１０，１１，１２・・・
・・・吐出口、１０′，１ｖ，１２ｔ・・・・・取出口
、１３，１４・・・・・・仕切壁、１５・・・・・・連
通孔、１６・・・・・・軸、１７・・・・・・シヤツタ
一、１８・・・・・・ピニオン、１８ｔ・・・・・ラツ
ク、１９・・・・・・区画壁、ＳＯＬｌ，ＳＯＬ２・・
・・・・ソレノイド、Ｓ・・・・・ルベルスイツチ、Ｔ
・・・・・・タイマー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数の揺動選別板を傾斜させて多段状に配設し、こ
   れら選別板の傾斜上端側に、各選別板に被選別粒を供給
   する供給装置を配設し、選別板の傾斜下端側に分類吐出
   される選別粒をそれぞれ分離収受する複数の受口を配設
   したものにおいて、上記選別板の被選別粒供給側に、供
   給装置からの被選別粒の供給量が所定量以下になつたと
   き、被選別粒を上記選別板のいずれか１つにのみ選択的
   に供給する制御シャッターを設け、上記受口に、受口の
   １つに収受される選別粒を他の受口に案内する案内部材
   を設けるとともに、この案内部材を、上記制御シャッタ
   ーが作動すると同時に他の受口に案内する側に切替え、
   所定時間経過後元の位置に復帰するように構成したこと
   を特徴とする揺動選別装置。