JPS5923403Y2 - コンデンサ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はコンデンサ、特にチョッパ回路における転流
コンデンサ等の電力用として使用されるコンデンサに関
する。

一般にコンテ゛ンサはケース内壁面に対ケース絶縁用の
絶縁紙を配装し、その中に後述のコンテ゛ンサ本体が収
納される。

コンテ゛ンサ本体が収納されたケース内には絶縁油が充
填される。

前記コンデンサ本体は普通２枚の帯状絶縁フィルムのそ
れぞれの片面にアルミ等の導電膜を付着させ、導電膜が
接触しないように前記フィルムを２枚重ねて巻芯に巻回
し、円柱体あるいは解柱体状に形成される。

また、コンテ゛ンサ本体の両端面には前記導電膜に電気
的に接続されるスパッタリング層が付着される。

このスパッタリング層にはリード線の一端を半田付し、
他端を絶縁スリーブを通してケース上に設けた端子に接
続する。

ケースには下端に半径方向外方への拡大部を設け、これ
にボルト孔を穿設して取付体への取付足としている。

上記のようにして製作すると、スパッタリング層にリー
ド線を半田付けする作業工程が必要であり、かつこの半
田付は時コンデンサ本体の絶縁フィルムが加熱されて特
性が変化するので、線径の大きいリード線を半田付けす
ることができながった。

さらに、使用時にリード線に大電流が流れることにより
、リード線自体の線径が太くないと、リード線が発熱す
るおそれがある。

この他、コンデンサの容量を増加した場合にはコンデン
サを並置して接続金具を用いて各コンテ゛ンサを並列接
続しなければならない。

このため全体の構成が大形になってしまう欠点がある。

この考案の上記の欠点を除去し、大電流の通電を可能と
するとともに容量の変更も極め七容易にできるようにし
たコンテ゛ンサを提供することを目的とする。

以下図面を参照してこの考案の一実施例を説明する。

第１図において、１はコンデンサ本体で、この本体１は
、２枚の帯状の絶縁フィルム２，３のそれぞれ同じ側の
片面にアルミ等の導電膜４，５を蒸着して巻芯６の周囲
に所望回数巻回されて形成される。

なお、導電膜４，５は絶縁フィルム２，３の幅方向端部
の互いに異なる根辺２ａ、３ａには付着されないように
形成される。

前記巻芯６は円筒状に形成され、円筒内には第２図に示
すように導電体７が充填される。

このようにして形成されたコンデンサ本体１の両端面に
はスパッタリングにより導電層８，９を付着させ、この
導電層８，９と前記導電膜４，５の幅方向端縁４ａ、５
ａとは電気的に接続される。

また、導電層９と導電体７とも電気的に接続される。

１０は前記導電体７の下端に凹設された接続用凹設端子
で、この凹設端子１０はねし込可能に形成されている。

１１は前記導電体７の上端から突設された接続用突出端
子である。

１２は絶縁テープ等からなる絶縁層で、この絶縁層１２
はコンテ゛ンサ本体１の外周を覆って吸湿等を防止する
ものである。

上記のように端子１０．１１を設けたので、大電流の通
電が可能となるとともに電流集中現象も生じないので発
熱も防止できる。

また、端子１０．１１はコンテ゛ンサ本体１を製作する
ときに一緒に形成できるので、製作が簡単である。

第３図はコンテ゛ンサの容量を増大したいときのこの考
案の他の実施例を示す断面図で、コンテ゛ンサ本体１の
上部に別のコンデンサ本体１′を積み重ねた状態を示す
。

第３図において、コンデンサ本体１と１′を積み重ねる
とき、凹設端子１０に突出端子１１をねじ込んで電気的
に導電層９と９′とを接続する。

なお、導電層８と８′とは次のようにして接続される。

導電層８，８′の上面に接続端子板１３．１３’を配設
し、この端子板１３．１３’の端部に短絡導体１４をね
し１５．１５’により螺着させる。

１６は絶縁シートで、前記コンテ゛ンサ本体１，１′を
積み重ねるときに導電層８と９′が接続されないように
するものである。

このようにしてコンデンサ本体１，１′を接続すること
により簡単にコンテ゛ンサの容量を増加できる。

以上述べたようにこの考案によれば巻芯内に導電体を設
け、この導電体に接続用端子を凹設及び突出させて設け
るようにしたので、リード線の半田付けを不要とすると
ともに特性の劣化を防止でき、しかも大電流の通電を可
能にし、また容量の変更もきわめて簡単にできる利点が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はコンテ゛ンサの形成過程の説明図、第２図はこ
の考案の一実施例を示す断面図、第３図はこの考案の他
の実施例を示す断面図である。 １．１′・・・・・・コンテ゛ンサ本体、２，３・・・
・・・絶縁フィルム、４，５・・・・・・導電膜、６・
・・・・・巻芯、７・・・・・・導電体、８，９゜８’
、９’・・・・・・導電層、１０・・・・・・接続用凹
設端子、１１・・・・・・接続用突出端子、１２・・・
・・・絶縁層、１３．１３’・・・・・・端子板、１４
・・・短絡導体、１５．１５’・・・・・・ねじ、１６
・・・・・・絶縁シート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 巻芯のまわりに帯状の絶縁フィルムが重ねて所望回数巻
   回され、かつ絶縁フィルムに導電膜が付着されるととも
   に前記絶縁フィルムの幅方向における互いに異なる端辺
   には導電膜が付着されないように形成されたコンテ゛ン
   サ本体と、この本体の軸方向の両端面に付着された前記
   導電膜に電気的に接続される導電層と、前記本体の外周
   を被覆する絶縁層と、前記巻芯内に配設され、前記導電
   層の一方に電気的に接続される導電体と、この導電体の
   一端に巻芯の軸方向に向けて導電体端面がら突設された
   突出端子と、前記導電体の他端の導電体端面から巻芯内
   に凹設され、前記突出端子に電気的及び機械的に接続可
   能な凹設端子とを備えてなるコンデンサ。