JPS5921063Y2 - ダンプ車 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、荷台を傾動するダンプ車の荷台構造に関し
、積載物を完全に排出するようにしたものである。

ダンプ車は、荷台に土砂などを積載して運搬し、埋め立
て地で荷台を傾斜させて積荷を排出するものであるが、
荷台の排出方向後部の積荷は排出し難く、完全に積荷を
排出させるために車体を前後動させて荷台を揺り動かし
たりする。

また、荷冶全体を極端に大きく傾斜させるとダンプ車全
体のバランスが悪くなって不安定になる。

この考案は、このような不都合を解消するもので、次の
ように構成する。

すなわち、積荷排出方向前部４を車台６の端部に枢支し
後部３には伸縮シリンダー１４の先端を枢支した荷台１
の前部４底面２と後部３底面２の間を枢着し、この後部
３底面２が前部４底面２に対して所定角以上に回動する
のを阻止する回動阻止部材８を設け、荷台のダンプ時に
は、後部３底面２が前部４底面２より大きく傾斜すべく
構成する。

この考案は、このように構成することによって次のよう
な技術的作用効果を有する。

すなわち、積荷が土砂の場合には、特に排出方向前部４
の積荷が排出されても排出方向後部３の積荷が排出され
難い傾向にあるが、前記構成では、後部３底面２と前部
４底面２とを略水平にして積み込み、この荷台１の後部
３を伸縮シリンダー１４で押し上げてダンプするので、
最初は満載した積荷のために底面２が折れ曲ることかな
いが、積荷が少なくなれば、回動阻止部材８が作用する
位置まで前部４底面２と後部３底面２が折れ曲り、後部
３底面２をさらに傾斜させるので、滑り落ち難い後部３
底面２上の積荷も完全に排出させる。

このように、荷台１を大きく傾斜させてダンプ車全体を
不安定にすることなく、積荷の滑り難い後部３底面２の
みを大きく傾斜させることによって積荷の円滑な排出が
行えることになる。

次に、この考案の一実施例を図で説明する。

このダンプ車は、クローラ５からなる走行装置を設けた
車台６上の一側に原動機７を他側に荷台１を設ける。

原動機７側の上部には操縦装置や、荷台１を傾動させる
ダンプ装置を設ける。

荷台１は底面２を前後の略中央で折れ曲り可能に枢支１
１シて、それに対して各々左右の側枠（回動阻止部材）
８を起立して設け、一側には上端を枢支して下側が荷台
を傾斜させた時に開く開閉枠９を他側の原動機７側には
側枠（回動阻止部材）８と一体的に底面２に起立して後
側枠１０を設ける。

後側枠１０側の側枠（回動阻止部材）８を開閉枠９側の
側枠（回動阻止部材）８の内部に入り込ませその入り込
んだ下端角部には回動阻止部材８の回動阻止部となる傾
斜面１２を設けて、荷台を傾動させた場合にこの傾斜面
１２が底面２に接当して、前部４と後部３との底面２が
一定角度を保つようにする。

この荷台の開閉枠９側下側を車台６に枢支１３して、後
側枠１０側の下部を伸縮シリンダー１４で車台６と連結
する。

第１図の状態の荷台１に積荷を積載して、適当な場所ま
で運び、伸縮シリンダー１４を伸ばして荷台１を傾斜す
るのであるが、最初は積荷のために荷台１の底面２は折
れ曲ることばなく、積荷が少なくなるに従って底面２の
排出方向後部３が前部４より傾斜角を大きくして後部３
側の積荷を完全に排出するので゛ある。

このように、底面２を折れ曲り可能とすることによって
、伸縮シリンダー１４のストロークを長くすることなく
、後部３の底面２の傾斜角を大きくすることができる。

以上述べた如く、この考案は、ダンプ時に後部３底面２
が前部４底面２より大きく傾斜するよう構成することに
よって、積荷の排出をスムースに完全に行えるようにし
たものである。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の一実施例で、第１図は一部を断面とした
正面図、第２図は作用状態を示す一部を断面とした正面
図である。 １・・・・・・荷台、２・・・・・・底面、３・・・・
・・後部、４・・・・・・前部、６・・・・・・車台、
８・・・・・・回動阻止部材、１４・・・・・・伸縮シ
リンダー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 積荷排出方向前部を車体の端部に枢支し後部には伸縮シ
   リンダーの先端を枢支した荷台の前部底面と後部底面の
   間を枢着し、この後部底面が前部底面に対して所定角以
   上に回動するのを阻止する回動阻止部材を設け、荷台の
   ダンプ時には、後部底面が前部底面より大きく傾斜すべ
   く構成したダンプ車。