JPS5920435B2 - 高窒素Cr−Niオ−ステナイト鋼被覆ア−ク溶接棒 - Google Patents

高窒素Cr−Niオ−ステナイト鋼被覆ア−ク溶接棒

Info

Publication number
JPS5920435B2
JPS5920435B2 JP11337476A JP11337476A JPS5920435B2 JP S5920435 B2 JPS5920435 B2 JP S5920435B2 JP 11337476 A JP11337476 A JP 11337476A JP 11337476 A JP11337476 A JP 11337476A JP S5920435 B2 JPS5920435 B2 JP S5920435B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core wire
coating material
welding
austenitic steel
high nitrogen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP11337476A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5337554A (en
Inventor
徹 野田
司郎 青木
良平 熊谷
六郎 藤本
久雄 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP11337476A priority Critical patent/JPS5920435B2/ja
Publication of JPS5337554A publication Critical patent/JPS5337554A/ja
Publication of JPS5920435B2 publication Critical patent/JPS5920435B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nonmetallic Welding Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高窒素Cr−Niオーステナイト鋼被覆アーク
溶接棒に係ヤ、特にN添加Cr−Niオーステナイト鋼
の溶接に際し、高窒素なるが故に被覆アーク溶接金属に
ブローホール発生の問題が生じ、このブローホールの発
生を防止することを目的とした高窒素Cr−Niオース
テナイト鋼被覆アーク溶接棒に関するものである。
従来、Cr−Niオーステナイト鋼に対し、Nが強力な
オーステナイト形成元素であることを利用してNiを節
約した経済的な鋼種の開発を目的として、Nの添加の研
究が進められていたが、最近はCr−Niオーステナイ
ト鋼の常温での機械的性質、耐熱特性および耐食性等の
諸性質におよぼすNの影響を調べる研究が盛んとなつた
結果Nがこれらの性能をはるかに向上させる有効な合金
元素であることが明らかとなり、かかる高窒素Cr一N
iオーステナイト鋼が世界的に実用化される機運にある
現在、実用化されている鋼種の例を上げると、高強度ス
テンレス鋼(O、2N−18Cr−8Niλ耐熱鋼(O
、25M−O、IC−2Si−24Cに−13Ni−O
、8Mo)および耐孔食ステンレス鋼(O、35N−2
5Cr−13Ni−O、8Mo)などがある。
しかし、高窒素Cr−Niオーステナイト鋼をさらに普
及させる上での問題点は特に溶接棒にあり、高窒素なる
が故に溶接金属にプロ−ホールの発生傾向が非常に強い
。すなわち母材と同一成分の高窒素オーステナイト鋼を
溶接棒の心線とし、従来・ から圧倒的に多く市販され
ている溶接棒の被覆剤、すなわち主成分がルチール、石
灰石、螢石のライム・チタニヤ系を単に塗装した溶接棒
では溶接金属において高窒素なるが故にプロ−ホール発
生傾向が強く、特に上向姿勢溶接に於いてはなはだし、
く、補修率が非常に高くなる。したがつてこれに対処
するためには母材と同一成分の棒を溶加材としたTIG
溶接にたよらざるを得ないが、かかる手段は溶接能率が
非常に低いという欠点がある。
本発明者らは、最近このようなCr−Niオーステナイ
ト鋼に対するN添加に関連して、かかる高窒素Cr−N
iオーステナイト鋼用溶接材料の公開公報、特開昭50
−80941をさらに発展させ、高窒素なるが故に溶接
金属中にブローホールが発生し易い欠点を解決し、溶接
金属の耐ブローホール性を向上せしめ、補修溶接による
手直し率を低減させることにより溶接能率を向上させる
手段につき種々検討を重ねた結果、溶接棒の心線に大部
分のNを添加し、適正な脱酸剤を適量添加すること、被
覆剤の組成卦よび全水分量の限界値を規制すること、の
これら相乗効果により高窒素オーステナイト鋼被覆アー
ク溶接金属の耐ブローホール性が顕著に改善されるとい
う新たな知見を得て本願発明をなしたものである。
即ち本発明は、心線が10〜30(:!)のCr、3.
5〜30%のNllO.l5〜0.50%のNを含有し
、且つ心線または被覆材の一方又は両方に心線重量比で
、0.2〜2.5%のAlまたは0.2〜5%のSiの
一方又は両方を含有し、且つ被覆材全重量に対して25
−60%の炭酸塩、10〜40%の金属弗化物の配合か
らなる被覆剤を被覆し、さらに被覆剤全水分を0.5%
以下としたことを特 二徴とする高窒素Cr−Niオー
ステナイト鋼被覆アーク溶接棒である。
以下、本発明を詳細に説明する。
先ず、本発明溶接棒と母材との組み合せによつて得られ
る溶接金属の常温卦よび高温の機械的性 3質卦よび耐
食性等を確保するために必要な合金元素}よび脱酸剤は
心線へ添加しても被覆剤へ添加してもさほど大きい違い
はない。
しかし偏析の少ない良好な溶接金属を得るために少なく
とも主成分となる合金元素のCr}よびNiの大部分は
心 3線へ添加して、被覆剤へ配合する金属類はその心
線を用いて目的とする溶着金属化学成分を得るために必
要な調整量程度の少量に留めるべきである。したがつて
本発明は、被覆剤へ配合する調整量の合金元素も考慮し
て溶着金属が偏析の少ないオ 4.ーステナイト組織を
得るために心線中にCrが10%以上、Niが3.5%
以上必要である。しかしながらCrが30%を越えると
鍜造性が劣化し、またNiが30%を越えると溶接金属
のNの溶解度が減少してブローホール発生傾向が強くな
る。したがつてCr量を10〜30%、Ni量を2.5
〜30%に制限する。また、Nは前述のごとくCr−N
i鋼に卦いて強力なオーステナイト形成元素であること
、常温の機械的性質、耐熱性卦よび耐食性等の諸性能に
対して顕著な効果を与える必須元素であるが、Nを心線
のみへ配合添加した場合、溶着金属へ移行するNの歩留
が約90%、被覆剤のみへ配合添加した場合約20%で
溶着金属が目標とするN量を得るには被覆剤中へかなり
の窒化合金粉末を配合しなければならない。
したがつて本発明はNの大部分を心線に添加する。心線
中のN量が0.15%未満では前述のような諸性能に対
して顕著な効果が得られず、また0.50%を越えると
溶接金属に}いてブローホール発生傾向が大となる。
したがつて心線のN量を0.15〜0.50%に制限す
る。その他、本発明溶接棒の合金成分として機械的性質
卦よび耐食性等の目的とする諸特性に応じて、心線又は
被覆剤の一方又は両方に心線重量比で、0.2%以下の
CllO%以下のMnl4%以下のMOl2%以下のN
b卦よび2.50!)以下のCu等を適宜選択して1種
以上含有することができる。
次に被覆剤中の炭酸塩は分解生成するCへガスによつて
水素分圧を下げ、溶接金属の耐ブローホール性を良好な
らしめる主成分として被覆吸中へ25%以上を配合する
。しかし60%を越えると溶接作業性が悪くなる。した
がつて25〜60%に制限する。な訃、ここにいう炭酸
塩とは炭酸石灰、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム卦よ
び炭酸リチウムあるいはこれらの複合添加物等を指す。
また、金属弗化物は溶接金属の水素量と酸素量を下げ、
溶接金属の耐ブローホール性を良好ならしめる主成分と
して被覆剤中へ10%以上を配合する。しかし40%を
越えると溶接作業性が劣化する。したがつて10〜40
%に制限する。な訃、ここにいう金属弗化物とは螢石、
氷晶石、弗化マグネシウム、弗化リチウム卦よび弗化ア
ルミニウムあるいはこれらの複合添加物等を指す。
その他被覆材には、溶接作業性}よび溶接棒の生産性を
良好とする目的で、又は溶接金属の合金成分の調整用の
補助成分として、20%以下の硅砂、硅灰石、カリ長石
、アルミナ、マグネシアクリンカー、ルチール、チタン
酸カリ、人造マイカ、10%以下のセリサイト、タルク
卦よび30%以下の金属粉末等の1種または2種以上を
配合することができる。さらに、脱酸剤としてAl(!
:.Siを添加すること卦よび被覆剤中の全水分量を規
制することは心線へ大部分のNを添加し、被覆剤中の炭
酸塩卦よび金属弗化物の配合量の規制とともに本発明の
主な特徴であ虱これらの相乗効果によ漫高窒素オーステ
ナイト鋼溶接金属の耐ブローホール性が顕著に改善され
ることを見いだした。
脱酸剤としてはAl,Ti,Si,Mnなどが通常用い
られるが、Al,Si以外では高窒素オーステナイト鋼
溶接金属の耐ブローホール性の改善に顕著な効果はなく
、したがつて脱酸剤としてAlとSiを添加する。
すなわち、Alは心線または被覆剤の一方又は両方に心
線重量比で、0.2%以上を添加し、且つ被覆剤全水分
を0.5%以下に制御することにより高窒素オーステナ
イト鋼溶接金属の耐ブローホール性が顕著に改善される
Alの量は多いほど効果が大きいが、2.5%を越える
と溶接金属の耐われ性が劣化する。したがつて被覆剤全
水分量を0.5%以下に制御し、且つAlを心線または
被覆剤の一方又は両方に心線重量比で、0.2〜25%
に制限する。また、Siは心線または被覆剤の一方又は
両方に心線重量比で0.2%以上を添加し、且つ被覆剤
全水分を0.5%以下に制御することにより高窒素オー
ステナイト鋼溶接金属の耐ブローホール性が顕著に改善
される。
Siの量が多いほど効果が大きいが50t)を越えると
溶接金属の耐われ性が劣化する。
したがつて被覆剤全水分量を0.5%以下に制御し、且
つSiを心線また被覆剤の一方又は両方に心線重量比で
0.2〜5%に制限する。Al}よびSiを心線または
被覆剤の一方又は両方に心線重量比でそれぞれ0.2%
以上添加し、且つ被覆剤全水分を0.5%以下に制御す
ることにより、高窒素オーステナイト鋼溶接金属の耐ブ
ローホール性が顕著に改善される。
Al}よびSiの量は多いほど効果が大きいが、Alは
2.5%を又Siは5(:Fbを越えると溶接金属の耐
われ性が劣化する。したがつて被覆剤全水分量を0.5
%以下に制御し、且つAl}よびSiを心線または被覆
剤の一方又は両方に心線重量比で、それぞれ0.2〜2
.5%}よび0.2〜5%に制限する。その他、本発明
溶接棒は、溶接金属の機械的性質、耐熱特性卦よび耐食
性などの諸性質の調整のために、Al又はSiの一方又
は両方と共に心線又は被覆材の一方又は両方に心線重量
比で、3%以下のTil3%以下のZrlO.5%以下
のCa等の脱酸剤を補助成分として1種以上適量添加す
ることもできる。以上のように本発明は、心線へ大部分
のNを添加し、被覆剤中の炭酸塩卦よび金属弗化物の適
正な配合量を規制し、脱酸剤としてAlとSiの適量の
添加と、被覆材全水分量を規制し、これらの相乗効果に
よジ高窒素オーステナイト鋼溶接金属の耐ブローホール
性が顕著に改善されることが明らかである。
ここで溶接棒の製造法について言及すると、高窒素Cr
−Ni鋼心線}よび被覆剤粉末を準備し、被覆剤粉末を
水ガラス(硅酸カリ水溶液、硅酸ソーダ水溶液)などの
バインダーで混和して、それぞれの心線へ被覆し、35
『C〜450℃で1時間以上乾燥、焼成した後、被覆剤
全水分量をASTMA3l6の方法によつて測定し、0
.5%以下に制御.されていることを確認する。
以下に本発明の実施例について述べる。
実施例 第1表に供試心線の化学成分を示す。
これらのうち記号Bは20%Cr−11%Niステンレ
ス心線であり、N含有量は0.04%で本発明外のもの
である。心線寸法は直径4.0m7!L.長さ350m
mとした。第2表にこれら心線と被覆材との組み合せに
よる溶接棒組成を示す。
第3表にこれら溶接棒の溶着金属の化学成分を示す。
第4表にこれら溶接棒による溶接金属の耐ブローホール
性試1験に用いた溶接母材の化学成分を、第5表に耐ブ
ローホール性試験結果を示す。
溶接金属の耐ブローホール性試験は板厚12mm高窒素
Cr−Niオーステナイト鋼、700のV型開先、突合
せ溶接継手を下向溶接姿勢、立向溶接姿勢}よび上向溶
接姿勢で溶接し、JISZ3lO6によるX線透過試験
によや、第1種欠陥(ブローホール}よびこれに類する
丸みを帯びた欠陥)の等級分類により行なつた。各溶接
姿勢での溶接電流は下向溶接で135(A)立向}よび
上向溶接では115(4)であり又溶接速度は下向溶接
で15〜20(Cm/Min)、立向卦よび上向溶接で
は5−10(Cwvmlin)である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 心線が10〜30%のCr,35〜30%のNi,
    0.15〜0.50%のNを含有し、且つ心線または被
    覆材の一方又は両方に心線重量比で0.2〜2.5%の
    Al又は0.2〜5%のSiの一方又は両方を含有し、
    且つ被覆材全重量に対して25〜60%の炭酸塩、10
    〜40%の金属弗化物が配合された被覆材を被覆し、さ
    らに被覆材全水分を0.5%以下としたことを特徴とす
    る高窒素Cr−Niオーステナイト鋼被覆アーク溶接棒
JP11337476A 1976-09-21 1976-09-21 高窒素Cr−Niオ−ステナイト鋼被覆ア−ク溶接棒 Expired JPS5920435B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11337476A JPS5920435B2 (ja) 1976-09-21 1976-09-21 高窒素Cr−Niオ−ステナイト鋼被覆ア−ク溶接棒

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11337476A JPS5920435B2 (ja) 1976-09-21 1976-09-21 高窒素Cr−Niオ−ステナイト鋼被覆ア−ク溶接棒

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5337554A JPS5337554A (en) 1978-04-06
JPS5920435B2 true JPS5920435B2 (ja) 1984-05-12

Family

ID=14610657

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11337476A Expired JPS5920435B2 (ja) 1976-09-21 1976-09-21 高窒素Cr−Niオ−ステナイト鋼被覆ア−ク溶接棒

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5920435B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6057954B2 (ja) * 1978-09-14 1985-12-17 川崎製鉄株式会社 対プライマ−耐気孔性、低水素系被覆ア−ク溶接棒
JPS58184091A (ja) * 1982-04-23 1983-10-27 Nippon Steel Corp 極低炭素鋼の被覆ア−ク溶接方法
JP2600096Y2 (ja) * 1992-06-11 1999-09-27 シーケーディ株式会社 シリンダ用リード線クランプ
JPH10286690A (ja) * 1997-04-15 1998-10-27 Nkk Corp オーステナイト系ステンレス鋼用被覆アーク溶接棒

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5337554A (en) 1978-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3476125B2 (ja) 2相ステンレス鋼溶接用フラックス入りワイヤ
JP2018130762A (ja) 二相ステンレス鋼溶接用フラックス入りワイヤ
JP3170165B2 (ja) Ni基高Cr合金用被覆アーク溶接棒
JP2002336991A (ja) 二相ステンレス鋼のサブマージアーク溶接方法
JPS5920435B2 (ja) 高窒素Cr−Niオ−ステナイト鋼被覆ア−ク溶接棒
JPH11347790A (ja) Ni基高Cr合金用被覆アーク溶接棒
JPH08252692A (ja) 高耐食高Moステンレス鋼用被覆アーク溶接棒
JP3889903B2 (ja) 高耐食オーステナイト系ステンレス鋼用フラックス入りワイヤ
JP2544611B2 (ja) 極低温鋼用被覆ア−ク溶接棒
JPH10272594A (ja) 低水素系被覆アーク溶接棒
JPS5847959B2 (ja) 低水素系被覆ア−ク溶接棒
JPS632592A (ja) 低合金耐熱鋼溶接用フラツクス入りワイヤ
JPH0335033B2 (ja)
JPS5847960B2 (ja) 低水素系被覆ア−ク溶接棒
JPH04339593A (ja) 低水素系被覆アーク溶接棒
JPH08300185A (ja) ニッケル基被覆アーク溶接棒
JPS6188999A (ja) ステンレス鋼用被覆ア−ク溶接棒
JPS63199093A (ja) ステンレス鋼被覆ア−ク溶接棒
JP3184742B2 (ja) 低水素系被覆アーク溶接棒
JPH0542390A (ja) 9Cr系鋼溶接用低水素系被覆アーク溶接棒
JP3856650B2 (ja) ステンレス鋼被覆アーク溶接棒
JPH04351290A (ja) 延性破壊抵抗特性の優れた極低温用鋼用ハステロイ系被覆アーク溶接棒
JPS6033598B2 (ja) 低水素系被覆ア−ク溶接棒
JPS5847951B2 (ja) 低合金耐熱鋼用低水素系被覆ア−ク溶接棒
JPS591514B2 (ja) Ni基被覆ア−ク溶接棒