JPS591905Y2 - 車輌におけるチエンドライブおよびシヤフトドライブ兼用動力取出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車輌、主として自動二輪車の動力伝動系におい
て、エンジンの動力、を所謂「チェンドライブ」と「シ
ャフトドライブ）の何れにも適用して駆動車輪に伝達で
きるようにした、構造簡単な、「チェンドライブ」およ
び「シャフトドライブ」兼用動力取出装置に関するもの
である。

自動二輪車において、エンジンの動力を駆動車輪に伝動
するための動力伝動装置は、トランスミッションの出力
軸の回転力をチェン伝動機構を介して駆動車輪に伝達す
る所謂「チェンドライブ」系と、前記回転力をシャフト
伝動機構を介して駆動車輪に伝達する所謂「シャフトド
ライブ」系とが知られているが、本考案はこれら両ドラ
イブ系の何れにも適用できろようにした、車輌における
チェンドライブおよびシャフトドライブ兼用動力取出装
置を提供することを目的とするものである。

以下、図面により本考案の実施例について説明すると、
第１，２図には本考案動力取出装置を「チェンドライブ
」系に実施した場合が示され、第３図にはそれを「シャ
フトドライブ」系に実施した場合がそれぞれ示されてい
る。

第１図においてＴは図示しないエンジンの後部に連設さ
れるトランスミッションで、そのミッションケーク１内
には図示しないエンジンのクランク軸に連なる人力軸２
、および出力軸３が互いに並列して回転自在に軸架され
、それらは従来周知の歯車変速機構４を介して連動され
ており、歯車変速機構４の変速操作により、所望の変速
比をもって入力軸２の回転を出力軸３に伝達することが
できる。

前記出力軸３の外端は、ミッションケース１より外部に
突出されており、その突出端には、鎖車連結部、すなわ
ちスプライン５が刻設され、このスプライン５には駆動
鎖車６が嵌合、固定される。

そしてこの駆動鎖車６は図示しない従来公知のチェン伝
動機構を介して駆動車輪に連動される。

前記ミッションケース１の一側壁には、動力取出ロアが
開口され、この動力取出ロアは、前記変速機構４のうち
出力軸３に常時噛合される一つの歯車８の外周面へ相対
向している。

そして後述するようにミッションケース１外よりこの動
力取出ロアを通して被動歯車１２（第３図）の一部をミ
ッションケース１内に挿入することができ、これを前記
歯車８に噛合させることができる。

動力取出ロアはミッションケース１に取付ボルト２０に
よって固着される蓋体９によって閉じられる。

第１図において、エンジンの駆動により入力軸２が駆動
されると、その駆動力は歯車変速機構４を介して出力軸
３に伝達され、その外端の駆動鎖車６を駆動することが
でき、この駆動鎖車６は図示しないチェンドライブ機構
に連動させることができる。

次に第３図により本考案を「シャフトドライブ」系に実
施した場合について説明すると、前記蓋体９を取外した
後、動力取出ロアを覆うようにミッションケース１の一
側壁に補助ミッションケース１０が着脱可能に固着され
る。

この補助ミッションケース１０内には、出力軸３と平行
な第１中継軸１１が回転自在に軸架されている。

第１中継軸１１の一端部には被動歯車１２がスプライン
係合１３されており、この被動歯車１２の外周一部は、
補助ミッションケース１０に穿設した通孔１４および前
記動力取出ロアを通してミッションケース１内に挿入さ
れ前記歯車８に噛合される。

したがって出力軸３の回転力は、歯車８および被動歯車
１２を介して第１中継軸１１に伝達される。

第１中継軸１１の他端部には駆動傘歯車１５が一体に形
成され、補助ミッションケース１０には、前記第１中継
軸１１と直交する第２中継軸１７が回転自在に支承され
、この第２中継軸１７と一体の被動傘歯車１６が前記駆
動傘歯車１５に噛合されている。

第２中継軸１７の一端は補助ミッションケース１０より
外部に突出しており、そこに図示しない駆動車輪に連動
される推進軸１Ｂがスプライン係合１９されている。

そして補助ミッションケース１０をミッションケース１
に固着すれば自動的に歯車変速機構４の歯車８に、被動
歯車１２を噛合させることが可能となり出力軸３の回転
力は第１．第２中継軸１１．１７を介して推進軸１８に
伝動されて、図示しない駆動車輪を所謂シャフトドライ
ブさせることができる。

以上のように本考案によれば、トランスミッションＴの
出力軸３の、ミッションケース１外突出端に鎖車連結部
５を設け、またミッションケース１には歯車変速機構４
の一つの歯車８の外周面に相対向する動力取出ロアを開
口し、さらにこの動力取出ロアを蓋体９によって被覆で
きるようにしたので、前記出力軸３の鎖車連結部５に駆
動鎖車６を結合することにより出力軸３の回転力を駆動
鎖車６を介して取出すことができ、また動力取出ロアよ
り被動歯車１２を挿入してこれを歯車変速機構４の、一
つの歯車８に噛合させ出力軸３の回転力を被動歯車１２
を介して取出すことができ、結局「チェンドライブｊ系
、「シャフトドライブ」系の何れの動力伝達系にも適用
することかでき、動力取出装置の汎用性を高めると・も
にコストダウンに役立つものである。

また歯車変速機構４の一つの歯車８を動力取出用歯車に
兼用させることができるので、部品点数を少なくして構
造を簡単化させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置をチェンドライブ系に実施した場合
の要部縦断面図、第２図は第１図■■−ＩＩ線矢視図、
第３図は本考案装置をシャフトドライブ系に実施した場
合の要部横断面図である。 １・・・ミッションケース、２・・・入力軸、３・・・
出力軸、４・・・歯車変速機構、５・・・鎖車連結部と
してのスプライン、６・・・駆動鎖車、７・・・動力取
出口、８・・・歯車、９・・・蓋体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ミッションケース１内に、エンジンに連動される入力軸
   ２と、この入力軸２に歯車変速機構４を介して連動され
   る出力軸３とを並列軸架し、前記出力軸３のミッション
   ケース１外突出端に、駆動鎖車６を着脱自在に連結する
   ための鎖車連結部５を設け、一方前記ミッションケース
   １には、前記出力軸３に常時噛合される、前記歯車変速
   機構４の一つの歯車８の外周面に相対向する動力取出ロ
   アを開口し、さらにその動力取出ロアをミッションケー
   ス１に着脱自在に取付けられる蓋体９により被覆するよ
   うにした、車輌におけるチェンドライブおよび゛シャフ
   トドライブ兼用動力取出装置。