JPS5918100Y2 - 内燃機関における燃料タンクの取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、内燃機関における燃料タンクの取付構造の改
良に関するものである。

従来の燃料タンクは、シリンダヘッド上面との間に鉄板
を介設して取付けられていたため、シリンダヘッドから
発生する振動あるいは高熱が十分減衰あるいは遮熱され
ることなく燃料タンクに伝わるという不具合があった。

又、前記鉄板は冷却フィンの上端部に対して強く当接さ
れるという取付構造になっていないため、鉄板によるフ
ィン振動の抑止効果を期待し得す、従って防音効果を期
待できなかった。

更に、鉄板とフィン上端部との間には若干の隙間が発生
するため、冷却風が該隙間を素通りして、フィンの冷却
効果が十分に得られないという問題もあった。

本考案は、上記問題点に鑑み、シリンダヘッドと燃料タ
ンクとの間に、ゴム状の耐熱弾性体を冷却フィン上端部
に対して圧接する如くして介設して、シリンダヘッドか
ら燃料タンクへ伝達される振動と高熱とを遮断するよう
にするとともに、シリンダヘッド上面と燃料タンク下面
との間に流通する冷却風が冷却フィン間に可及的に多く
集まるようにし、更に冷却フィン上端の振動をも未然に
防止し、以って、断熱、防振効果に優れ且つシリンダヘ
ッドの冷却効果を向上せしめ得る燃料タンクの取付構造
を提供することを目的とするものである。

以下、添付の図面を参照して本考案の実施例にかかる内
燃機関における燃料タンクの取付構造を説明する。

第１図において、符号１は機関本体、２は燃料タンク、
３はシリンダ、４はシリンダヘッド、５はピストンをそ
れぞれ示している。

前記シリンダ３の周側およびシリンダヘッド４上面には
、多数の冷却フィン６が立設されている。

又、前記シリンダヘッド４上面には、燃料タンク２を取
付けるための４個の突起７，７・・・・・・が一体に突
設されている（第２図参照）。

該各突起７，７・・・・・・は、前記冷却フィン６．６
・・・・・・の上端より符号ｋ（第３図参照）で示す寸
法だけ低位となる平坦上面８，８・・・・・・を有して
いる。

各突起７，７・・・・・・には植込ボルト９，９・・・
・・・がそれそ゛れ固着されている。

前記突起７，７・・・・・・上には、シリンダヘッド４
上面の略全面を覆うゴム状の耐熱弾性板１０が前記植込
ボルト９，９・・・・・・とナツト１１．１１・・・・
・・とによって固着されている。

なお、前記耐熱弾性板１０の下面１０ ａは、冷却フィ
ン６上端と突起７の平坦上面８との寸法差に分だけ、冷
却フィン６．６・・・・・・間にくい込む如く圧接され
る。

即ち、冷却フィン６．６・・・・・・間のみを冷却風通
路としている。

一方、燃料タンク２の取付部材１２．１２・・・・・・
の端部は、前記耐熱弾性板１０上において植込ポルＩ・
９．９・・・・・・とナラｌ−１１，１１・・・・・・
とによって締着されている。

即ち、燃料タンク２は、その取付部材１２、１２・・・
・・・とシリンダヘッド４との間に耐熱弾性板１０を介
設することによって、シリンダヘッド４からの振動およ
び高熱に対して防振および断熱構造とされる。

図面中、符号１３は耐熱弾性板１０と植込ボルト９との
間に介装されるブツシュ、１４および１５は取付部材１
２の他端を燃料タンク２底部に固着するためのボルトお
よびナツト、１６は点火栓である。

続いて、本考案の内燃機関における燃料タンクの取付構
造の効果を以下に列記する。

即ち、本考案によれば、 （１）シリンダヘッド４上面に形成された突起７゜７・
・・・・・にシリンダヘッド４側の冷却フィン６゜６・
・・・・・の上端間を覆う如く展延するゴム状の耐熱弾
性板１０を介して燃料タンク２の取付部材１２を固着す
るようにしたので、前記耐熱弾性板１０によってシリン
ダヘッド４からの振動および高熱が燃料タンクに殆んど
伝達されなくなり、防振、断熱効果に優れた燃料タンク
取付構造となる、 （２）前記突起７，７・・・・・・の平坦上面８，８・
・・・・・を冷却フィン６．６・・・・・・の上端より
低位となし、前記耐熱弾性板１０を前記平坦上面８，８
・・・・・・に対して押圧する如くして取付けたので、
冷却フィン６．６・・・・・・の上端部は耐熱弾性板１
０下面にくい込むこととなり、冷却フィン６．６・・・
・・・の上端部の振動が吸収されることによる防音効果
を期待し得る、 （３）耐熱弾性板１０は冷却フィン６．６・・・・・・
上端部に圧接されることとなって、冷却フィン６．６・
・・・・・間のみが冷却風通路となるので、冷却フィン
６．６・・・・・・に対する冷却風風量を可及的に多く
することができ、シリンダヘッド４の冷却効果を向上せ
しめることができる、 等の実用的な効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の実施例にかかる内燃機関の１部縦断
側面図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図、第３図は、第
１図の内燃機関における燃料タンク取付時の要部断面図
である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多数の冷却フィン６．６・・・・・・を立設したシリン
   ダヘッド４上面に、前記各冷却フィン６．６・・・・・
   ・の各上端より低位となる平坦上面８，８・・・・・・
   をそれぞれ有する突起７，７・・・・・・を設けるとと
   もに、該各突起７，７・・・・・・上方には、前記冷却
   フィン６゜６・・・・・・の上端間を覆う如く展延する
   ゴム状の耐熱弾性板１０を配設し、更に該耐熱弾性板１
   ０の上方に燃料タンク２を配設し且つ該燃料タンク２の
   取付部材１２．１２・・・・・・を、前記各突起７，７
   ・・・・・・の平坦上面８，８・・・・・・に対して前
   記耐熱弾性板１０を押圧する如くして固着したことを特
   徴とする内燃機関における燃料タンクの取付構造。