JPH0544509Y2 -

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【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は、刈払機等の小形携帯動力作業機に使
用される空冷２サイクルガソリンエンジン等の内
燃機関の排気マフラー部断熱構造に関する。

［従来の技術］内燃機関の作動中は、高温の排気が、内燃機関
を構成するシリンダの排気口から排気マフラーを
介して外部へ排出される。

したがつて、排気マフラーは高温となり、コン
パクトにまとめられた内燃機関本体、燃料タンク
等を逆に加熱することになる。

従来は、前記本体、燃料タンク等の過熱を防止
するため、排気マフラーと内燃機関本体との間に
断熱板を設けていた。

そして、該断熱板の固定は、シリンダの排気口
部においては、断熱板及び排気マフラーをボルト
により共締めして内燃機関本体側に固定し、他の
部分においては、エンジンの振動による断熱板の
バタツキが生じないように、リベツト等で機体カ
バーに固定する等していた。

［考案が解決しようとする課題］前記断熱板のバタツキ防止のためのリベツト等
による固定は、実際の製作作業において、余計な
部材と手数を要するものであつた。

本考案は、製作に手数を要せず、振動による断
熱板のバタツキを容易かつ確実に防止できる断熱
構造を提供することを目的とするものである。

［課題を解決するための手段］本考案は、前記目的を達成するため、内燃機関
本体に断熱板を介して取付けられる排気マフラー
適位置に、前記本体に固定される支持金具が突設
され、該支持金具が断熱板に設けた適合孔を貫通
して前記本体に固定された構成としたものであ
る。

［作用］前記構成の本考案によれば、断熱板のバタツキ
を防止するため、断熱板をリベツト等で固定する
手数を省くことができる。

すなわち、排気マフラーの内燃機関本体側側面
に突設した支持金具を、断熱板に設けた適合孔を
通して内燃機関本体に固定すれば、排気マフラー
の固定とともに、断熱板が内燃機関本体と排気マ
フラー間に挟持された状態で固定されたるのであ
る。

すなわち、改めてリベツト等により断熱板を固
定する必要がなく、製作に手数を要しないととも
に、断熱板のバタツキが確実に防止されるもので
ある。

［実施例］以下に本考案の一実施例を図面について詳細に
説明する。

第１図において、ａは内燃機関の一例としての
空冷２サイクルガソリンエンジンの本体、ｂは縦
長の大形排気マフラー、ｃは燃料タンクである。

前記エンジン本体ａは、シリンダ１、クランク
室２、ピストン３、クランク軸４及び点火プラグ
５等で構成され、前記シリンダ１部には、気化器
及びエアークリーナ（図示せず）に連通する吸気
口６、前記排気マフラーｂが連結される排気口７
が形成されている。

また、本考案では、前記排気マフラーｂの前記
エンジン本体ａ側側面の下方に取付用ボルト挿通
孔８を有する支持金具９が予め突設される。

図中１０は、排気マフラーカバーであり、エン
ジンカバー１１側に固定されている。

前記構成において、前記エンジン本体ａ、さら
には前記燃料タンクｃと排気マフラーｂ間に適宜
のガスケツト材よりなる断熱板１２が設けられ、
排気マフラーｂの熱がエンジン本体ａ、燃料タン
クｃ側へ伝わらないように仕切壁を構成してい
る。

第２図には本考案の断熱板１２の一例が示され
ている。

図中１３は前記エンジン本体ａの排気口７と適
合する適合口、１４は前記エンジン本体ａ側に排
気マフラーｂとともに断熱板を共締めする為のボ
ルト挿通孔である。

さらに本考案では、前記断熱板１２の前記適合
口１３の下方部に、前記排気マフラーｂのエンジ
ン本体ａ側側面に設けた前記支持金具９が締り嵌
め状に貫通する適合孔１５が設けられる。

また、図面実施例では断熱板１２の下端が少し
排気マフラーｂ側に折曲げられて折曲げ部１６が
構成されている。この折曲げ部１６は、第１図に
示すごとく、前記排気マフラーカバー１０を取付
ける際に、該排気マフラーカバー１０内に嵌め込
まれて折曲げられ、ガタツキ防止及び断熱・導風
効果を高めるものである。

なお、上端においては排気マフラーカバー１０
との間に〓間１７を設けて、冷却風を導入可能に
せしめれば一層好適である。

前記構成の断熱板１２は第１図に示すごとく、
シリンダン１の排気口７部においては、排気マフ
ラーｂとともに、エンジン本体ａ側に図示しない
ボルトによつて共締めされる。

そして、下方の適合孔１５には排気マフラーｂ
のエンジン側側面に突設された支持金具９が貫通
され、該支持金具９が、先端部に設けられた取付
孔８に挿通されたボルトによりエンジン本体ａ側
に固定されるものである。

その結果、断熱板１２が同時に二個所で固定さ
れ、更にリベツト等を用いて止める必要はない。

［考案の効果］本考案によれば、製作に手数を要せず、内燃機
関の振動による断熱板のバタツキを容易かつ確実
に防止できる等の効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は要部縦断面図、第２図は断熱板の斜視図であ
る。ａ……内燃機関本体、ｂ……排気マフラー、９
……支持金具、１２……断熱板、１５……適合
穴。

【実用新案登録請求の範囲】