JPS59157385A - 全面に光沢のある凹凸模様を有する合成皮革及びその製造方法 - Google Patents

全面に光沢のある凹凸模様を有する合成皮革及びその製造方法

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JPS59157385A
JPS59157385A JP3249983A JP3249983A JPS59157385A JP S59157385 A JPS59157385 A JP S59157385A JP 3249983 A JP3249983 A JP 3249983A JP 3249983 A JP3249983 A JP 3249983A JP S59157385 A JPS59157385 A JP S59157385A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、表層に編織布を用い、明瞭な立体模様と、凸
部或いは全体に織目編目を幾分残した坪やかなぬめり感
、ウニ・ノド感のある光沢を併せ持った新規な合成皮革
に関する。更に詳しくは、天然皮革の銀面層に相当する
表層が、モダクリル繊維よりなる毛羽立らが少ないか全
く無し)編織布(編物や織物)からなり且つ深い凹凸を
有し、皮革の網状層に相当する基層が熱成形可能な合成
樹脂の軟質発泡体で構成され、しかも表面の凸部が織目
編目を残した状態で平滑化された光沢面であり、表層が
基層に食い込んで形成される凹部が織目編目を幾分残し
た状態或いは完全にフィルム状に平滑化された光沢面で
ある凹凸模様を有する合成皮革に関する。 従来、衣類
、家具類、壁装材、インチリヤ、乗物のシート、鞄・袋
物、靴等の素材として、天然或いは合成皮革やレザー及
び繊維製品が極めて多様な形態で用いられている。ただ
これらの素材にも時代の流れにより流行り廃りがあり、
合成皮革のように技術の進歩に伴って次々新しい素材が
提供され古いものにとってかわることがある一方、レザ
ーやエナメル調合成皮菫で代表される光沢を有するフィ
ルム表面の外観・風合が好まれる時代と、布地表面の編
織組織の外観・風合が好まれる時代が交互に繰り返され
てきている。
殊に近年はこの流行の回転が早くなり、しかもより新規
なものが好まれる傾向にある。例えばスェード調合成皮
革、ジャガード織布地、シンプルで光沢があり軽量なタ
フタ、布地表面をオイルコートするか透明乃至半透明の
ボリウレクンフイルムを薄手の布にダイレクトコート或
いは張り合わせたもの等は、布地面とフィルム面の中間
的要素をもつ素材として好んで用いられている。特に布
面にコートしたり張り合わしたものは、下地の編織物の
組織や色合がフィルム層を通して表面に現れ、近年の衣
料や袋物の感覚にもマツチしたものとして好評を博して
きた。しかし、これらは根本的には布や合成皮革の従来
技術から逸脱した累月とは言い難い。また立体感も出に
<<、布に前辺って凹凸を与えていてもラミネート時に
戻ってしまうし、シュライナー加工で艶出ししてもムラ
ができたり後工程で戻ってしまい変化に冨んだものは得
に<<、又多用されて最近多分に飽きられつつあり、新
たな素材の提供が切望されている。
そこで本発明者は、上記新素材開発の観点から種々試作
研究を続け、天然皮革を目指す従来の合成皮革とはその
構成特に表層において全く異なり、その外観・風合がス
キン面と布地面の両面を備えた新規な合成皮革を開発し
た。この合成皮革は、モダクリル繊維よりなる編織布で
あって表面に毛羽立ちがないように毛羽処理を施したも
のを表層とし、熱可塑性合成樹脂の軟質発泡体を基層と
するフオームラミネートの布面側に、凸部が布地面、凹
部がスキン様の平滑面であるエンボス模様を施したもの
で、モダクリル合皮とでも称すべきものである。そして
毛羽処理により温雅な光沢のある深くて鮮明な立体模様
が得られ、従来の合成皮革と繊維桔地の両方の外観風合
と独特な感触・物性を有するものである。
ところで、この合成皮革は凸部が布地面四部がスキン面
という面白い性質を有しているが、凸部にはスキン面の
如き光沢がないことから一部ユーザーには受は入れ難い
欠点があった。そごで本発明者は、上記合成皮革の布地
表面に薄い透明な塗料層(例えばウレタンフオーム)を
施して全体に光沢と深みのある透明感を持たせた合成皮
革を開発した。しかし、これは塗料層が厚すぎたりする
とその持味が薄れて、単に布に樹脂をコー1〜した従来
品と同様のものになってしまう。また、前記合成皮革は
布地とフィルムの両方の性質を有するとは言っても、そ
れらが凹凸に従ってモザイク状に配置されているに過ぎ
ない。
そこで本発明者は更に研究を続け、上記モダクリル合皮
を基礎として、全体が布地とフィルムの両性質を渾然一
体として備えた合成皮革を開発した。また、本発明の合
成皮革は加工方法によっては凸部のみを織目編目を残し
た穏やかな滑り感の有る光沢仕上げとし、四部は完全な
フィルム状とすることも出来る。 以下、本発明を図面
に示す実施例に基づいて詳細に説明する。
第1図及び第2図は、本発明に係る合成皮革(1)の−
例を示す。これは第3図(第2図と同様イ装置に於ける
断面した部分拡大斜視図)に示す素材合 ′成皮革00
)を更に加熱加圧して表面全体を織目編目をのこした状
態で平滑化したものである。
まずこの素材合成皮革001は、ポリアクリル系繊維、
特に商品名「カネカロン」 (鐘ケ淵化学工業@製) 
、rダイネル」 (ユニオンカー)くイド@製)等で知
られるモダクリル繊維よりなる朱子組織の布地(2)を
表層とし、1.2−ポリブタジェン樹脂単独またはこれ
を一成分とするポリマーブレンド物の発泡体(3)り以
下[2−PBD発泡体」とする)を基層とするフオーム
ラミムード(フォームノ\゛・ノクス)(4)の布面側
に、凸部(a)が布ttti面、開会1り(b)が平滑
面(スキン面)であるエンボス模様を施したものである
。尚図中(5)は両省(2)・(3)を接着する接着剤
層、(6)は補強裏打材としてのメ1ノヤス布地、(7
)は両者(3)・(6)を接着する接着剤層である。ま
た、凹部(b)は高周波による誘電fil]p%を利用
して形成され、該部分の1.2−PBD発泡体は加熱金
型に従って軟化圧縮され、深度分だけ未発泡の1.2−
PBD樹脂に近づいた状態となる。
一方モダクリル繊維は同じく加熱金型によって軟化乃至
一部溶融し、1..2−PBD発泡体に沿って延展変形
するとともに、底部では表面が薄層のフィルム状を呈し
ている。しかし、加圧されない他の部分(凸部(a))
はなんら変化を受けず、表面は布地のまま残り、1.2
−PBD発泡体も元の状態を保ったままクッション作用
を有し、しかも凸部(a)と凹部(b)の境界が明確に
表れる。
更に、モダクリル繊維は一般にステーブル状のもので布
面に毛羽立ちが見られるが、この合成皮革0ωは毛羽処
理して毛1羽が無いか少ない状態にすることにより、ス
キン面の平滑さ及び凹凸模様の輪郭をより明確にしてい
る。毛羽処理としては、糸や布の段階で毛焼きにより毛
羽を除去するのが最も好まL7い。
又布地としては、下地の樹脂が目剥き状態になることを
防ぎ、且つ平滑さ、柔らかさとフレキシビリティを与え
るため、ブロードや朱子など地合が比較的密で他藩であ
り、且つ布面が平で変化の少ない組織から成るものか好
ましい。尚、素材にモダクリル繊維を用いるのは、ナイ
ロン、テトロンなど他の合成繊維に比べて熱成形性に極
めて優れていること、及び誘電加熱が容易に行われるこ
とによる。そしてエンボス加工の適温は80〜160℃
であるが、140℃以上ではエンボス面が溶融硬化によ
り硬くなり、変色して風合・外観も悪くなる。従って1
40℃以下、特に100〜130℃が最適で、この場合
四部(b)は平滑化されながらも元の布地の柔らかさを
とどめている。
従って、表層とエンボスにより一体化される基層の軟質
発泡体の熱成形温度も又、80〜160℃のものである
ことが必要で、とくに100〜130℃のものであれば
最適である。この観点から軟質発泡体としては、前述の
L2−PBD発泡体のほか、熱可塑性ポリウレタンエラ
ストマー発泡体、部分架橋エチレン−酢酸ビニル共重合
体の発泡体、軟質(一部架橋)ポリ塩化ビニル発泡体、
その他の熱可塑性エラストマー発泡体が用いられる。
尚、本発明において樹脂層が軟質発泡体に限定されるの
は、低モジユラス体で伸縮性弾力性に冨み、布地の風合
を損なわずドレープ性のある合成皮革を得るためである
。そして、本発明においでは凹の部分が圧縮されて密度
を増し′ζ硬くなる。
そのため比較的高倍率(5〜20(gi)の発泡体が必
要である。特に、深いエンボス模様を得るにはシー]−
を厚くしなければならず、重量軽減のためにも本発明に
おける樹脂層は発泡体であることが必用十分条件である
。尚、発泡体の厚みは発泡倍率にもよるが0.6〜2.
0mm程度のものが好ましい。
また、布地に軟質発泡体をラミネートしたフオームラミ
ネートを布面からエンボス加工した場合、布地と軟質発
泡体が同時に成形されるので、モダクリル繊維布地の熱
成形が緩衝されて、成形の展開倍率の大きい四部と小さ
い凸部の硬さが殆ど変わらないものが得られる。更にフ
オームラミネートである実用上の大きな利点は、暖かい
感触を有し、保温性があり、鞄・袋物などの携帯品に使
用した場合軽量で使いやすいことである。
かかる条件を満足する軟質発泡体には前述の如く各種の
ものがあるが、特に1.2−ポリブタジェン樹脂または
これを一成分とするポリマーブレンド物を、その発泡前
に、例えば紫外線架橋性によってゲル分率が10〜75
%(煮沸トルエン15時間後のゲル分率)の範囲内とな
るように前架橋し、次いで発泡剤分解法によって発泡さ
せて得られる1゜2−PBD発泡体は、熱成形適性温度
が80〜130℃であり、しかもモダクリル繊維と同様
誘電加熱が可能であり最も好ましいものの一つである。
しかもその発泡倍率は広範囲にわたって自在に変えられ
、弾力性に冨み永久伸び、圧縮永久歪の極めて少ない復
元性の良いゴム的挙動を有し且つ軽量なものである。も
っとも、他の軟質発泡体を使用することも可能であり、
軟質ポリ塩化ビニル発泡体の場合は幾分市いが安価に得
られるものである。
そして、これらのフオームラミネートは、モダクリル繊
維の成形温度域80〜160℃の間で、各発泡体の軟化
点に合わせて成形すればよい。またこれらの軟質発泡体
は型造効率の点からエンドレス体であることが好ましく
、且つエンボス加工時の模様のエツジ部で亀裂を生じな
いように伸びのよいものであることが必用である。
一方、布地(2)と軟質発泡体(3)をラミネートする
接着剤としては、ウレタン系のもの、アクリル共重合体
、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル
酸共重合体等、モダクリル繊維布地と発泡体の接着性に
優れたものが好適に用いられる。また、発泡体の裏面に
接着される補強裏打材(6)は、編物のばか織物、不織
布が用いられるが、これらの裏打材は発泡体の保護及び
全体の物理的強度を向上させる目的を有するものである
。又、軟質発泡体(3)と補強裏打材(6)を接着する
接着剤も1iir記同様のものが用いられる。
ところで、第1図及び第2図に示す本発明合成皮革(1
)は、前述したとおり素材合成皮革0ωを更に瞬時に加
熱加圧処理して凸部を平滑化し、全面に穏やかでぬめり
感のある光沢を持だ−1たものである。その方法として
は、例えば第4図の如く加熱ロール(R+)とプレスロ
ール(R2)からなる艶出し装置に通して行なう。そし
て、加熱ロール(R1)の温度、加圧力(両ロール間の
クリヤランス)、加熱時間等の条件をうまく調整すると
、エンボスが戻らず様々な状態の艶が得られる。また、
加熱ロール(R1)の表面を鏡面のほか梨地仕上げして
変化を持たせることも出来る。
加熱ロール(R1)の温度は、下限がエンボス時よりか
なり高い約120℃、上限はエンボス時と同様約160
°Cで、特に135〜145℃の範囲が好ましい。加熱
ロール(R1)の温度が120℃以下の場合は、ロール
間の間隙を殆どOにして圧力を増しても凸部(A)には
あまりはっきりした光沢がでない。130〜140℃程
度の場合は半透明に近い光沢がr−yられやすい。15
0〜160℃では極めてウェット感のある光沢が得られ
るが、粗野な感じとなりやすい。160°C以上ではエ
ンボスが消滅したり表面が硬化する傾向にあり、ロール
との接触時間が長い場合も同様の現象が生しる。また、
プレスロール(R2)の温度は、常温〜160℃の範囲
を採ることができる。
一方加熱時間は、ロールとの瞬時の接触による極短時間
例えば1秒前後でよい。加熱時間の調整は加熱ロール(
R1)の回転速度を調整して行っても良く、あるいは第
4図鎖線の如くガイドロール(R3)により素材合成皮
革00)と加熱ロール(R1)との接触長さを調整する
ことにより行ってもよい。更に加圧力の311整は、両
ロール(R1)・ (R2)間の間隙(クリヤランス)
を調整することにより行なう。
なお、第1図の場合はこのクリヤランスを殆ど0にしく
合成皮革(1)の厚みは1mm程度)、140℃程度の
温度で1秒前後処理したものである。かくすると合成皮
革θ0)は全面が加圧され、その凸部(、l)ばかなり
の加圧力をうりるが処理が短時間のため該部分の1.2
−PBD発泡体は殆ど変化せず、布地表面のモダクリル
繊維ののが一部溶融して織目編目を残した状態で平滑化
され、得られた合成皮革(1)の凸部(A)は穏やかな
ぬめり感のある光沢を呈する。この際、布地(2)に施
されている表面処理剤、撥水剤、サイジング剤(これら
は単独または複合して用いられる)が加熱により布地表
面に極薄膜(8)を形成し、ぬめり感や光沢を助長する
。また、この極薄H@ (81は合成皮革(1)の撥水
性′も良くする効果がある。尚、表面処理剤にはポリウ
レタン系のもの、サイジング剤としてはアクリル系のも
の、1分水剤としてはフッ素系、シリコン系のもの等が
ある。一方、合成皮革(1)の凹部(B)は、素材合成
皮革(10)の凹部(b、)の表面が既にスキン状乃至
フィルム状になっているため熱の影口ばあまり受けず、
逆に加圧力により一部戻り現象を生して表面全体が略同
様な外観を呈する。また一種のもめはくし作用を受け、
且つ凸部(A)のエツジが丸味を帯びるため合成皮革0
ωより柔らかな感しを与える。
次に、前記クリヤランスを例えば合成皮革00)の半分
程度とし、加熱ロール(R1)の温度を150°C、プ
レスロール(R2)の温度を室温程度にして瞬時に処理
すると、第5図に示す如く合成皮革(11の凸部(A)
ののが加熱作用を受DJて略前記例同様の状態に平〆h
化されたものが得られる。一方凹部(B)は殆ど変化上
ず元のままのスキン状乃至フィルム状の表面をしており
、四B(ζ(B)と凸部(A)は異なった外観を示す。
なお、素材合成皮革(10)の凹773や凸部を予め塗
料に依って谷lηし、山汚しておくと凹凸模様がより鮮
明に現れる。
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
〔実施例 〕
経糸40番単糸150本/インヂ、緯糸30番単糸65
イ:/・インチ(い−」”れもダルのモダクリル繊維「
力不カロン」製品)を用いて5枚朱子組織で織り1−げ
た布地(目付的160g/m)を、バーナー法で片面の
み毛焼きし、次いでカヂオン染料によりビーム染色法で
染めた後、アクリル樹脂で柔軟処理、フッ素系樹脂で撥
水処理をして、毛羽のほとんどない朱子光沢面のある布
地を得た。次いでこの布地の毛焼きしていない面と、エ
ンドレスの1.2−PBD発泡体〔商品名「カルソフ1
−」、クキロン0狼時〕 (比重0.1厚さ1mm)を
、リバースコータ方式にて二液性溶剤タイプのポリウレ
タン系接着剤を用いてラミネートした。また発泡体の他
の面に、ナイロントリコツ1〜(40d /28G )
 ’c同様の接着剤を介してラミネートして、中間層が
発泡体であるフオームラミネートを得た。
このフオームラミネートを、80℃に予備加熱しである
高周波ウエルダーのプレス上盤に固定されている金型(
比較的微細な画部分の多い所望の模様を刻設したもの)
の直下に、布面を上にして供給し、直ちにプレス盤を閉
鎖して加圧する(約30Kg / cIA ) 。同時
に13.56MIIzの高周波を発振して加圧部を12
0°C程度に昇温しでエンボスしく2〜5秒間)、次い
で2〜5秒間金型温度(80℃)で冷却した。その後プ
レス盤を開放して、エンボスされた布地を金型のビ、チ
分だけ引出しくこの間のザイクルはエンボス模様により
異なるが、約10秒)、継続的にエンボスを繰り返し、
立体模様が鮮明で温雅な光沢を有する合成皮革を得た。
この合成皮革の凸部は、元のモダクリル繊維布地の組織
をそのまま留めるか、凸部の周辺の模様の状態によって
は組織が幾分間いた状態に変形される。また微細な模様
にエンボスされた四部は、繊維が軟化乃至半溶融状態を
得て、表面が元の組織を殆ど留めない程であり、金型の
凸部が平坦な鏡面状の場合は光沢のあるスキン状態を呈
する(第3図)。このスキン状態を呈する部分は、従来
の合成皮革や繊維布地とは外観を全く異にする特殊な合
成皮革とも言えるべきもので、平な布地表面と合わ・已
て、全体が独特の皮革に類似した風合・感触を与えるも
のである。そして、エンボスによりラミネーl−された
全体の腰が抜け、°゛ボネや”ツノ”のない、柔軟で適
度のクッション性とドレープ性を有し、軽量で温かい感
触があり、表面の耐摩耗性に(優れたものが(qられる
。面、誘電加熱が行えない他の軟質発泡体の場合には、
赤外線加熱、熱風加熱などの通常の加p45方法が採ら
れるが、いずれにしても金型に刻印された模様の繰り返
しを]−夫して絹目を消去すると、繰り返し模様の長尺
の立体模様を有する合成皮酸がjiIられ一般にこの立
体模様の凹部と凸部は同色のコントラスト 有する光沢不足と織り組織による光の乱反射のた′めに
温雅で重厚な感じを与えるものである。市場のニーズは
更にフィルム面の光の反射から受ける光沢と艶を要求す
る場合が多々あり、これに応えれば更に合成皮革として
多くのグレードを有することになる。
そのため、次いでこのエンボスされたフオームラミネー
トを第4図のロール間を通過させて表面全体に光沢を付
与させた。
即ち加熱ロール(R 、 )は直径30cm,温度14
2℃、プレスロール(R2)は直径3(1cm 、温度
130℃、ラインのスピー1=は10 m/min 、
両ロールの間隙は約200μである。このような条件で
は、凸部は布地表面のモダクリル繊維のみが一部溶融し
て織目編目を残した状態で平滑化され、凹部は加圧によ
り幾分戻り現象を生じて凹部凸部ともにほぼ同様な光沢
を呈する。また同じ条件で加熱ロール(R1)を150
℃、プレスロール(R2)を室温、ロール間隙を0.5
mm程度とした場合、凸部のみが前記同様の変化をして
光沢を生し、四部はほぼそのままフィルム状を保つ。
また、高周波加熱によりエンボスされた布面をボリウレ
クン系合成皮革に使用されるウレタン系表面処理剤で凸
部のみ塗布する、所謂”山汚し”の処理をしく着色も可
能)、同様にロール間を通過させれば、表面の引掻き、
;f耗強度などの機械強度が向上し、エナメル光沢感の
増した合成皮革が得られる。
以上詳述したように、本発明の合成皮革は、ポリアクリ
ル系繊維の一種であるモダクリル繊維製編織布(地合が
比較的密で地薄なものが好ましい)の表面を毛羽処理し
たものを表層とし、成形温度がモダクリル繊維と近似し
た熱可塑性合成樹脂の軟質発泡体を基層とするフオーム
ラミネートの布面側に、凸部が布地面、四部が平滑面(
金型のエンボス模様によっては多段になる場合もある。
)であるエンボス模様を施し、更に該フオームラミネー
トを瞬時に加熱加圧処理して、凸部或いは全体を、織目
川口を残した状態で平滑化したものである。従って、従
来のウレタンや塩化ビニル裂の合成皮革とは全く異なり
、布地とフィルムの両方が渾然−・体となった如く穏や
が、ウェソI・で且っぬめり感のある光沢を有する表面
と、高級ななめし皮にも似た独特な風合及び深くて鮮明
な立体模様を有した合成皮革が得られる。また、物理的
強度や防l′r5性、防水性などの表面物性も優れ、近
来の新素材探究の要望に十分応え得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明合成皮革の1例を示す平面図、第2図は
第1図におりるX−X線部分で断面した部分拡大斜視図
、第3図は第2図と同じ位置におりる素材合成皮革の断
面した部分拡大斜視図、第4図は艶出し装置の概略図、
第5図は他の実施例の断面した部分拡大斜視図である。 1・・・合成皮革 2・・・布地 3・・・1.2−PBD発泡体 4・・・フオームラミネート 5・7・・・接着剤層 6・・・補強裏打材 8・・・極薄膜

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、 モダクリル繊維よりなる編織布であって表面が毛
    羽立ちのないように毛羽処理を施すかフィラメント糸を
    用いたものを表層とし、80〜160℃の成形温度を有
    する熱可塑性合成樹脂の軟質発泡体を基層とするフオー
    ムラミネートの布面側に、凸部が織目編目を残した状態
    で平滑化された光沢面、凹部表面が織目編目を幾分残す
    か完全にフィルム状に平滑化された光沢面である凹凸模
    様を形成してなることを特徴とする、全面に光沢のある
    凹凸模様を有する合成皮革。 2、光沢面が、編織布に施した表面処理剤、撥水処理剤
    、サイジング剤の内1種又は2種以上のものの加熱によ
    り生じた極薄膜により覆われているものである特許請求
    の範囲第1項記載の全面に光沢のある凹凸模様を有する
    合成皮革。 3.80〜160℃の成形温度を有する熱可塑性合成樹
    脂の軟質発泡体と、表面に毛羽立らが少ないか全く無い
    モダクリル繊維よりなる編織布からなるフォームラミネ
    ー1〜の布面側に凸部が布地面四部が平滑面であるエン
    ボス模様を施した後、更に該フォームラミネ−1・を瞬
    時に加熱加圧処理して凸部を織目編目を残した状態で平
    滑化することを特徴とする全面に光沢のある凹凸模様を
    有する合成皮革の製造方法。 4、 エンボス模様の凸部のみを瞬時に加熱加圧処理す
    るものである特許請求の範囲第3項記載の全面に光沢の
    ある凹凸模様を有する合成皮革の製造方法。 5、表面全体を瞬時に加熱加圧処理するものである特許
    請求の範囲第3項記載の全面に光沢のある凹凸模様を有
    する合成皮革の製造方法。
JP3249983A 1983-02-28 1983-02-28 全面に光沢のある凹凸模様を有する合成皮革及びその製造方法 Granted JPS59157385A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018069557A (ja) * 2016-10-28 2018-05-10 株式会社イノアックコーポレーション 刻印を有する成形体と刻印を有する成形体の製造方法

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JP2018069557A (ja) * 2016-10-28 2018-05-10 株式会社イノアックコーポレーション 刻印を有する成形体と刻印を有する成形体の製造方法

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JPH0153398B2 (ja) 1989-11-14

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