JP2018069557A - 刻印を有する成形体と刻印を有する成形体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維層と発泡樹脂層の積層体から賦形される成形体の繊維層表面に明瞭な刻印を有する成形体の提供を目的とする。【解決手段】色を互いに異ならせた繊維層21と発泡樹脂層25からなる積層体31が賦形された成形体10において、繊維層21には刻印を構成する凸部15を設け、刻印を構成する凸部15では、繊維層21の繊維間に発泡樹脂層25を侵入させて発泡樹脂層25の色を付与し、刻印を構成する凸部15の色と該刻印を構成する凸部15の周辺の色とを異ならせ、それによって刻印を明瞭なものにした。【選択図】図3

Description

本発明は、表面にテーキン(丁金)とも称される刻印を有する成形体と刻印を有する成形体の製造方法に関する。
従来、樹脂成形体の表面に記号や番号などの刻印(テーキンとも称される)を形成する方法として、ロゴマーク等を表す凹凸を彫り込んだ金型に非鉄金属シートを配置して熱可塑性樹脂を射出成形することにより、ロゴマーク等を成形体の非鉄金属シート表面に転写する方法がある(特許文献1)。
しかし、ロゴマーク等を表す凹凸を彫り込んだ金型に非鉄金属シートを配置して熱可塑性樹脂を射出成形する方法にあっては、金型に配置する非鉄金属シートが、射出成形時の溶融樹脂の浸透しない材質に限られ、液体の浸透し易いファブリックなどの繊維素材では良好な製品が得られない問題がある。また、ファブリックの表面は繊維による微細な凹凸が存在するため、ロゴマーク等を表す凹凸を形成してもぼやけ不鮮明なものになる。
また、ブロー成形金型の型面に凹凸表示形成キャビティを設け、パリソンと凹凸表示形成キャビティの間に繊維シートを配置してブロー成形することにより、パリソンから形成した基材の表面に繊維シートを貼着すると共に、繊維シートの表面に凹凸表示形成キャビティによる凹凸表示部を形成し、該凹凸表示部の凸部と凹部とで繊維シートが基材に埋没する度合い差を生じさせて凹凸表示を顕示させる方法がある(特許文献2)。
しかし、パリソンをブロー成形する際に繊維シートの表面に凹凸表示部を形成する方法では、凸部と凹部とで繊維シートが基材に埋没する度合い差を大きくするのが難しく、凹凸表示が不鮮明になりやすい問題がある。また、繊維層の目付重量が大きくなると、凹部と凸部の区別が曖昧となり、特に目付重量が100g/m以上になると凹凸表示が不鮮明となる問題がある。
特開平08−263172号公報 特開2010−36370号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、繊維層と発泡樹脂層の積層体から賦形される成形体の繊維層表面に明瞭な刻印を有する成形体と明瞭な刻印を有する成形体の製造方法の提供を目的とする。
請求項1の発明は、繊維層と発泡樹脂層の積層体から賦形された成形体において、前記繊維層と前記発泡樹脂層の色が異なり、前記繊維層には刻印を構成する凸部が設けられ、前記凸部は、前記繊維層の繊維間に前記発泡樹脂層が侵入して該発泡樹脂層の色が付与されており、前記刻印を構成する凸部の色と該凸部周辺の色が異なっていることを特徴とする刻印を有する成形体に係る。
請求項2の発明は、繊維層と発泡樹脂層が積層された積層体を加熱し、型面に密着させて型面形状に賦形する成形体の製造方法において、前記積層体は前記繊維層と前記発泡樹脂層を互いの色が異なるものとし、前記金型の型面には刻印形成用凹部を設け、前記加熱した積層体を前記繊維層が前記型面を向くようにして前記型面に密着させ、前記刻印形成用凹部では前記積層体を型面に押し付け、前記刻印形成用凹部の形状に前記繊維層を変形させると共に、前記発泡樹脂層を前記刻印形成用凹部の前記繊維層の繊維間に侵入させて前記刻印形成用凹部の前記繊維層に前記発泡樹脂層の色を付与し、前記発泡樹脂層の色が付与された繊維層の部分からなる刻印を構成する凸部を前記刻印形成用凹部で形成することにより、前記刻印を構成する凸部の色と該凸部の周辺の色とを異ならせることを特徴とする刻印を有する成形体の製造方法に係る。
請求項3の発明は、請求項2において、前記積層体は、前記繊維層の目付が120〜700g/mであり、前記発泡樹脂層は、独立気泡構造からなることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、成形体の繊維層に形成された刻印を構成する凸部の繊維間に、繊維層とは異なる色の発泡樹脂層が侵入して発泡樹脂層の色が付与されているため、刻印部分が周囲とは異なる色で構成されて明瞭なものになる。
請求項2及び請求項3の発明によれば、成形体の繊維層表面に周囲とは異なる色の凸部で構成される明瞭な刻印を有する成形体を得ることできる。
本発明の一実施例に係る成形体を示す斜視図である。 図1の2−2断面図である。 図2のA部拡大図である。 成形体の製造時における積層体と金型を示す断面図である。 成形体の製造時における閉型状態を示す断面図である。
図1乃至図3に示す実施例の成形体10は、自動車用ダクトとして用いられる。自動車用ダクトは、自動車のエアコン装置で温調された空気を車室内に誘導するために車体に取り付けられる。
前記ダクト用の成形体10は、空気の流通路11を内部に有する筒状からなり、複数(本実施例では2つ)の分割成形体10A、10Bが接合されたものである。
前記分割成形体10A、10Bは、筒状体を長さ方向(空気流通方向)Lに沿って分割した樋形状の本体部11A、11Bと、前記本体部11A、11Bの径方向(長さ方向Lと直交する方向)Dの両端から外方に突出形成されたフランジ部13A、13Bを有し、前記フランジ部13A、13Bで、溶着等により接合されている。一方の分割成形体13Aのフランジ部13Aの外面に、文字や記号等からなる刻印(テーキン・丁金)を構成する凸部15が形成されている。
前記分割成形体10A、10Bは、繊維層21と発泡樹脂層25の積層体31から、前記繊維層21を外層とし、前記発泡樹脂層25を内層として真空成形やブロー成形、圧空成形等によって賦形されている。前記積層体31の繊維層21と前記発泡樹脂層25は、ホットメルト接着剤、加熱による溶着などで接着一体化されている。
前記繊維層21は、熱可塑性樹脂繊維を含む不織布で構成されている。熱可塑性樹脂繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどを挙げることができる。熱可塑性樹脂繊維は、前記分割成形体10A、10Bの成形温度よりも高い融点を有するものが好ましい。また熱可塑性樹脂繊維は、一種類に限られず複数種類の組合せであってもよい。また低融点繊維を混入させたものや、いわゆる芯鞘構造の繊維を用いてもよい。前記不織布の目付量は、120〜700g/m、より好ましくは400〜550g/mである。
前記発泡樹脂層25は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系フォームや、ポリウレタンフォームなどの発泡体を用いることができる。前記発泡樹脂層25は、独立気泡構造の発泡体が好ましい。独立気泡構造の発泡体とすることにより、ダクト内の空気の流通を良好にできると共に、後述する刻印を構成する凸部15の形成が良好になる。また、発泡樹脂層にオレフィン系フォームを用いる場合、発泡樹脂層を積層体の内側の層として相対向するように向い合せにすることで、熱溶着して接着された成形体を得ることができる。
前記発泡樹脂層25は、本来的には前記積層体30の賦形時における該積層体30の軟化状態で、前記繊維層21よりも硬度の高いものが好ましい。その目安として具体的には、23℃における賦形前の、前記繊維層21の日本ゴム協会標準規格SRIS 0101に準拠したアスカーC硬度が5〜14であり、かつ前記発泡樹脂層25のアスカーC硬度(SRIS 0101)が16〜30であれば、刻印に際して、発泡樹脂層25の押圧力が繊維層21に伝わり、好ましい。前記発泡樹脂層25は、前記繊維層21とは異なる色で構成されている。例えば、前記繊維層21を灰色、前記発泡樹脂層25を黒色とする。なお、異なる色は、同系色で濃淡の異なるものや、明度の異なるものなど、相違を識別可能なものを含む。
一方の前記分割成形体10Aにおけるフランジ部13Aに形成されている刻印を構成する凸部15の部分は、文字や記号などを表す凸部が前記繊維層21の屈曲により形成されており、該凸部を構成する繊維層21の繊維間に、前記繊維層21とは色の異なる前記発泡樹脂層25が侵入している。それによって、前記刻印を構成する凸部15に前記発泡樹脂層25の色が付与されて前記凸部15が周囲の繊維層21の色とは異なったものとなり、前記凸部15で構成される刻印を明瞭にできる。
前記ダクト用の成形体10は、内層の前記発泡樹脂層25によって断熱性が優れたものになり、ダクトとして使用した際に外面に結露が発生するのを抑えることができる。また、外面に結露が発生した場合、外層の前記繊維層21によって、結露の滴下を防止することができ、結露の滴下が他の装置等に害を与えることを防ぐことができる。
前記成形体10の製造方法の一例について説明する。前記成形体10の製造方法は、加熱工程と、吸着工程と、刻印形成工程とを有する。
加熱工程では、前記繊維層21と前記発泡樹脂層25とからなる二枚の積層体31、31を、図4に示すように、分割金型41A、41B間に、前記繊維層21、21が型面42A、42Bを向くようにして、前記積層体31、31の両端をクランプ等の把持具(図示せず)で保持し、所定間隔離した状態で、ヒータ等の加熱装置で加熱し、前記繊維層21及び前記発泡樹脂層25を軟化させる。前記積層体31、31の加熱温度は、前記繊維層21及び発泡樹脂層25の表面を軟化させ、賦形可能な温度にまで暖め、プレスにて接着可能とできる程度になるまで加熱する。具体的には、繊維層と発泡樹脂層の表面温度を表面温度測定用センサで確認し、温度制御しながら、繊維層の表面が210℃〜260℃、より好ましくは220℃〜240℃、発泡樹脂層の表面が80〜160℃、より好ましくは90〜150℃となるよう加熱する。
このとき、繊維層の熱可塑性樹脂の融点よりも5〜40℃程度低い温度にまで加熱することが繊維層の形状を維持しつつ軟化する点で好ましい。
また、発泡樹脂層がオレフィン系フォームの場合、発泡樹脂層の軟化点が繊維層の熱可塑性樹脂の融点よりも低いことが望ましい。発泡樹脂層は発泡されているので断熱性が高いものとなっているために内部までは熱が伝わりにくい。このため、繊維層の融点よりも発泡樹脂層の軟化点を低くすることで、より加熱効率を高めることができる。さらに、圧縮・刻印の際には、発泡樹脂層の軟化点が繊維層の融点より低いことで、繊維層の間に発泡樹脂層の溶融した樹脂が浸透していくことが可能となる。
前記分割金型41A、41Bの型面42A、42Bは、本体部用型面43A、43Bとフランジ部用型面45A、45Bとで構成されている。
前記本体部用型面43A、3Bは、前記分割成形体10A、10Bの本体部11A、11Bを賦形する型面であり、前記本体部11A、11Bに対応する形状に窪んでいる。
前記フランジ部用型面45A、45Bは、前記分割成形体10A、10Bのフランジ部13A、13Bを形成する型面であり、パーティング面とも称される。
本実施例では、一方の分割金型41Aにおけるフランジ部用型面45Aの一部に刻印形成用凹部17Aが設けられている。前記刻印形成用凹部17Aは、前記成形体10の刻印を構成する凸部15を形成する部分であり、前記凸部15と対応する凹形状に形成されている。好適には、前記凹部17Aの深さは1〜4mm、幅は1〜6mm、より好ましくは、前記凹部17Aの深さは2.6〜4mm、幅は1.4〜5mmである。なお、凹部17Aの幅(凸部の幅)は文字や記号等の線幅に相当する。
前記分割金型41A、41Bには、前記型面42A、42Bと外部を通じる吸引孔47A、47Bが形成されている。前記吸引孔47A、47Bは、金型外の真空吸引装置(図示せず)と接続されて型面42A、42Bに前記積層体31、31を吸引することができるように構成されている。
吸着工程では、前記加熱した積層体31、31の外側(繊維層21、21側)に位置させた分割金型41A、41Bを、図5に示すように閉じ、前記吸引孔47A、47Bからの真空吸引によって前記積層体31、31を前記本体部用型面43A、43Bに吸着し、その状態で前記分割金型41A、41A内の前記積層体31、31間に位置させた吹き込みノズル51から、前記積層体31、31間に空気を圧入して圧空成形し、前記分割成形体10A、10Bの本体部11A、11Bを賦形する。その際、前記積層体31、31の発泡樹脂層25、25を独立気泡構造とすれば、前記真空吸引時および圧空成形時に、空気が前記積層体31、31を通過せず、前記積層体31、31を効率良く型面に吸着及び押し付けることができる。なお、前記分割金型41A、41Bに加熱手段を設けて、前記真空吸引中及び圧空成形中も前記積層体31、31を加熱するようにしてもよい。
前記分割金型41A、41Bの閉型により、前記フランジ部用型面45A、45Bでは、前記積層体31、31を挟んで押圧し、前記分割成形体10A、10Bのフランジ部13A、13Bを形成すると共に、前記フランジ部13A、13Bの発泡樹脂層25、25同士を溶着し、形成した前記フランジ部13A、13Bを接合する。
本実施例では吸着工程中に刻印形成工程が行われる。すなわち、吸着工程時の分割金型41A、41Bの閉型時に刻印形成工程が行われる。前記閉型時、軟化状態の前記積層体31、31は、前記刻印形成用凹部17Aが形成されているフランジ部用型面45Aと、該刻印形成用凹部17Aと対向する部位のフランジ部用型面45Bとで挟まれて、前記刻印形成用凹部17Aに押し付けられることにより、前記刻印形成用凹部17Aと当接する前記繊維層21が、前記刻印形成用凹部17Aに押し込まれて該凹部17Aと対応する凸部形状に屈曲変形すると共に、該凸部形状に変形した繊維層21に前記発泡樹脂層25の樹脂が侵入し、前記発泡樹脂層25の色が付与される。それにより、前記分割成形体10Aの刻印を構成する凸部15が周囲の繊維層21の色と異なる色で形成される。また、前記刻印形成用凹部17Aで前記繊維層21が前記凸部形状に屈曲変形する際に繊維間隔が拡がるため、前記凸部形状に屈曲変形した繊維層21に発泡樹脂層25が侵入し易くなる。さらに、前記発泡樹脂層25を独立気泡構造の発泡体とすることにより、前記刻印形成用凹部17Aに前記積層体31が押し付けられた際に、前記発泡樹脂層25に押圧力が効果的に加わって前記繊維層21の繊維間に侵入し易くなる。特に、加熱工程において、発泡樹脂層の表面温度を繊維層の表面温度よりも低く加熱する場合には、前記発泡樹脂層25の押圧力が効果的に維持される。
前記吸着工程によって、前記本体部11A、11Bとフランジ部13A、13Bとからなる前記分割成形体10A、10Bが、前記フランジ部13A、13Bで接合され、前記成形体10が形成される。
その後、前記分割金型41A、41Bを開き、前記フランジ部13A、13Bの外周等で不要部分を切除(トリミング)し、前記成形体10を得る。
なお、前記成形体の製造は、前記成形方法に限定されるものではなく、ブロー成形、真空成形の単独等により行ってもよい。
また、前記刻印を構成する凸部の位置は、前記成形体のフランジ部に限られるものではなく、前記本体部に設けてもよい。その場合、分割金型の本体部用型面に刻印形成用凹部を設けて成形体の賦形を行う。
さらに、前記刻印形成工程は、前記積層体を型面に吸着して賦形する工程とは別に行ってもよい。例えば、前記積層体を型面に吸着して賦形した後、刻印を形成する部位で、積層体を前記刻印形成用凹部に押圧して刻印を構成する凸部を形成すると共に、前記発泡樹脂層を前記凸部の繊維層に侵入させるようにしてもよい。
繊維層は、主な繊維層としてPET樹脂による繊維、融点250℃に、少量の低融点繊維(融点150℃)を混入させた目付量450g/m、厚み6mm、アスカーC硬度10(SRIS 0101、23℃)、灰色の不織布を用いた。また発泡樹脂層は、独立発泡構造の発泡ポリエチレン、発泡倍率30倍、密度33kg/m、軟化点90℃、厚み4.5mm、アスカーC硬度19(SRIS 0101、23℃)、黒色、株式会社イノアックコーポレーション製を用いた。アスカーC硬度は、23℃において10か所の平均値を測定した。その後、前記繊維層と前記発泡樹脂層を湿気硬化型反応性ホットメルトで接合して積層体とし、これを用いて、前記と同様にして自動車ダクト用の成形体を製造した。
分割金型のフランジ形成用型面の一部には、刻印形成用凹部として「ABCD−00123」の数字及び記号と対応する深さ2.6mm、幅1.4mmの凹部を形成してある。
前記繊維層と前記発泡樹脂層とからなる二枚の積層体を各積層体の繊維層と発泡樹脂層に相対向する位置に位置するヒータにて加熱する。各積層体の繊維層側及び発泡樹脂層側の両側を表面温度測定用センサを用いて温度制御しながらヒータで加熱し、繊維層側の表面温度を220℃に、その裏面の発泡樹脂層の表面温度を100℃になるように加熱した。各積層体の各繊維層側を型面に向くようにし、各発泡樹脂層側を向い合せとなるように把持具で保持し、前記設定温度に加熱後ただちに、繊維層側から空気を吸引する真空吸引を行い各積層体を金型面にセットした。
フランジ部を有する分割金型を型締め圧力40トンのプレス機を用いて型締めし、金型の端部において各積層体間に位置する吹き込みノズルから空気を0.4MPaの圧力で圧入した。
製造した成形体は、各発泡樹脂層が熱融着されて接合し、フランジ部に刻印を構成する凸部が、高さ2mm、幅(線幅)1.4mmで形成されており、かつ凸部周囲の灰色とは異なる黒色の混ざった濃い色で形成されており、明瞭な刻印を構成していた。なお、成形体の断面を切断し、成形後の繊維層と発泡樹脂層の厚みと硬さを測定した。繊維層の厚みは2mm、発泡樹脂層は2.5mmであり、アスカーC硬度(SRIS 0101、23℃)は、繊維層が45、発泡樹脂層は30となっており、繊維層のほうが発泡樹脂層よりも硬くなっていた。
本実施例では、成形体として二つの分割成形体で構成された自動車用ダクトの例を示したが、本発明の成形体は、単独で構成されたもの、あるいは3以上の分割成形体で構成されたものでもよく、またダクト以外の物であってもよい。さらに、刻印を構成する凸部の位置は、フランジ部に限られず、本体部の一部でもよい。
10 成形体
10A、10B 分割成形体
11A、11B 本体部
13A、13B フランジ部
15 刻印を構成する凸部
21 繊維層
25 発泡樹脂層
31 積層体
41A、41B 分割金型
43A、43B 本体部用型面
45A、45B フランジ部用型面

Claims (3)

  1. 繊維層と発泡樹脂層の積層体から賦形された成形体において、
    前記繊維層と前記発泡樹脂層の色が異なり、
    前記繊維層には刻印を構成する凸部が設けられ、
    前記凸部は、前記繊維層の繊維間に前記発泡樹脂層が侵入して該発泡樹脂層の色が付与されており、
    前記刻印を構成する凸部の色と該凸部周辺の色が異なっていることを特徴とする刻印を有する成形体。
  2. 繊維層と発泡樹脂層が積層された積層体を加熱し、型面に密着させて型面形状に賦形する成形体の製造方法において、
    前記積層体は前記繊維層と前記発泡樹脂層を互いの色が異なるものとし、
    前記金型の型面には刻印形成用凹部を設け、前記加熱した積層体を前記繊維層が前記型面を向くようにして前記型面に密着させ、
    前記刻印形成用凹部では前記積層体を型面に押し付け、前記刻印形成用凹部の形状に前記繊維層を変形させると共に、前記発泡樹脂層を前記刻印形成用凹部の前記繊維層の繊維間に侵入させて前記刻印形成用凹部の前記繊維層に前記発泡樹脂層の色を付与し、前記発泡樹脂層の色が付与された繊維層の部分からなる刻印を構成する凸部を前記刻印形成用凹部で形成することにより、前記刻印を構成する凸部の色と該凸部の周辺の色とを異ならせることを特徴とする刻印を有する成形体の製造方法。
  3. 前記積層体は、前記繊維層の目付が120〜700g/mであり、
    前記発泡樹脂層は、独立気泡構造からなることを特徴とする請求項2に記載の刻印を有する成形体の製造方法。
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