JPS6058023B2 - 立体模様布材 - Google Patents

立体模様布材

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JPS6058023B2
JPS6058023B2 JP10274480A JP10274480A JPS6058023B2 JP S6058023 B2 JPS6058023 B2 JP S6058023B2 JP 10274480 A JP10274480 A JP 10274480A JP 10274480 A JP10274480 A JP 10274480A JP S6058023 B2 JPS6058023 B2 JP S6058023B2
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foam
fabric
pattern
pbd
fibers
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  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Decoration Of Textiles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、高周波による誘電加熱法を利用して、布面に
エンボス加工を施こしたもので、深い彫りと柄の微細な
部分も明確に表現された模様とを有する立体模様布材に
関するものである。
近年、市場ではレザーや合成皮革のようなプラスチック
に近い外観と風合とを有するものと、織物、編物の如く
布地の外観風合を有するものとの中間的な、あるいは両
者の性質を兼ね備えたような新素材の出現が希求されて
いる。本発明の目的とするところは、市場のニーズに対
応すべく新素材を提供することにある。
椅子やソフアー、ベッド等の家具類、壁装材、カーペッ
ト、カーテンなどのインテリア、カバン、袋物、小物入
れその他の身廻り品等の雑貨類あるいは乗物のシート等
には、天然あるいは合成皮革やレザーおよび繊維製品が
極めて多様な形態で用いられている。
そして、これらに趣味的、実利的な装飾性を持たせて商
品価値、使用価値を高めるためには、柄や色彩とともに
その表面の凹凸模様が大きな役割を果している。この凹
凸模様を施こすことはレザーやプラスチック製品の場合
極めて容易であり、天然皮革もエンボスロールや焼き鏝
あるいは打ち込みにより深い彫りのある任意形状の模様
を施こすことができる。
しかし、布その他繊維製品の場合、その感触と風合を残
こしたまま彫刻的な深い彫りのある任意形状の凹凸模様
を施こすことは容易ではない。J−般に、布面に凹凸模
様を施こすには、1組織や糸遣い張力の差などを利用し
て布そのものに凹凸を施こすもののほか、2エンボス加
工、模様剪毛、フロック加工等仕上げまたは加工による
もの、3刺繍、パツチングワークのように他の糸や布で
凹凸を施こすもの、および4キルテイングのようにパッ
ト材の弾力と縫い込みを合わせたものに大別される。こ
のうち、パイル物やフロック加工によるものを除いては
、任意形状の明確な凹凸を布面に表わすには、エンボス
加工のほか刺繍やパツチングワークないしキルテイング
によるしかないが、後Ξ者は一品製作的でこまかな模様
になるほど手間がかかり大量生産に向かず高価なものと
なる。一方、エンボス加工は、布地を自由に選択でき且
つ凹凸の比較的大きい任意形状の立体模様を布面に施こ
すことができるが、糸の復元力やまわりの糸に規制され
て輪部がぼけやすいので微細な凹凸模様は表わしにくい
し、布厚以上の深い凹凸では凸部が中空となつて視覚的
な凹凸にとどまるものである。
しかも、天然繊維の場合は樹脂加工、熱可塑性合成繊維
の場合はヒートセットが主として用いられるが、樹脂や
熱の影響で凹部と凸部で風合や物性に差を生じる欠点も
ある。本発明は、上記欠点を解消すべくなされたもので
、エンボス加工とキルテイングの考え方に立脚し、皮革
やプラスチック製品の如く凹凸がはつきりした彫刻的で
微細部分も明確に表われる任意形状の凹凸模様と、布製
品独特の風合感触とを併せ持つた新規な素材を提供する
ものである。
即ち、本発明布材は、第1図に示す如きポリアクリル系
繊維よりなる布地1の裏面に、1,2−ポリブタジエン
樹脂単独またはこれを一成分とするポリマーブレンド物
の発泡体2(以下11,2−PBD発泡体ョとする)を
ラミネートしたいわゆるフォームラミネート(フオーム
バツクス)3に、高周波による誘電加熱法を利用して、
第2図に示す如く輪部がはつきりした彫刻的な陥凹部4
により、微細な部分にいたるまで明確に表われるエンボ
ス模様を施こした立体模様布材5てある。尚、図中6は
ラミネート接着剤層てある。この陥凹部4においては、
1,2−PBD発泡体2は、加熱金型に従つて軟化して
圧縮され、底部では極めて薄層のフィルム状態を呈して
いる。
また、布地1を構成するポリアクリル系繊維は軟化乃至
溶融して1,2−PBD発泡体2に沿つて延展変形する
とともに底部では一部薄層のフィルム状を呈している。
しかし、高周波加熱によるため他の部分は何らの変化も
うけず、表面は布地のまま残り、1,2−PBD発泡体
ももとの状態のままクッション作用を有し、しかもその
境界が極めて明確に表われる。ここに、高周波による誘
電加熱とは、誘電体(絶縁体)を高周波の電場におくと
交番電場の作用て誘電体の有極性分子が回転、振動して
分子相互間に摩擦熱を生じる誘電体損失による加熱方式
であり、自己発熱のため短時間に内部まで均一に加熱さ
れる特徴がある。
そして、この発熱量W(Watt/Sec)は、平行板
電極の面積S(c!i)、電極間距離d(Crn)、周
波数f(c/Sec)、電圧■(v)、誘電体の誘電率
ε、誘電正接Tanδとするとw=七・S−fを・ε−
Tanδ刈012で表わされ、印加する高周波の周波数
や電圧および印加時間によつて発熱状態を自由に調整で
きる。
しかも誘電体は総じて熱の不良導体であるため電極板の
形状によつては局部的な集中加熱が可能となる。ただ、
この加熱方式は分子の振動、回転によるものであるため
有極性高分子物質にしか利用できず、誘電正接の大きい
ポリ塩化ビニル(60Hzで0.01〜0.15)、ナ
イロン(60Hzで0.04〜0.07)等の熱可塑性
プラスチックの成形時の予備加熱、加圧ロールや金型と
組み合わせた高周波ミシンや高周波ウエルダーによるフ
ィルムや板状体の溶着に利用されている。一方、本発明
に用いる1,2−PBD発泡体2は、誘電正接が0.0
025(60Hz)とポリ塩化ビニルなどと比べると小
さいが、高周波ウエルダー加工の不可能なポリエチレン
(60Hzにて0.0005)よりは大きく、高周波に
よる若干の加熱昇温は可能である。
更に、この1,2−PBD発泡体2は有極性ポリマーを
ブレンドして誘電正接を増大させることがてきるととも
に、以下述べる特性の故に軟化乃至溶融時に加圧により
エンボス加工が可能である。即ち、この1,2−PBD
発泡体2は、1,2ーポリブタジエン樹脂またはこれを
一成分とするポリマーブレンド物を、その発泡前に、例
えば紫外線架橋法によつてゲル分率が10〜75%(煮
沸トルエン1時間後のゲル分率)の範囲内となるように
前架橋し、次いで発泡剤分解法等によつて発泡させたも
のであつて、組成および発泡倍率をかえることによつて
半硬質乃至軟質の独立または連続気泡を有する発泡体と
することができる。
そして弾力性に富み、永久伸び、圧縮永久歪の極めて少
ない復元性の良いゴム的挙動を有し、且つ軽くて柔かく
暖かい触惑を備えている。しかも、上述の如く部分架橋
体であるため熱可塑性をとどめており、加熱により軟化
するが完全に溶融することはない。
それ故に、加熱加圧されると(エンボスあるいは熱成形
適性温度は80〜130℃である。)凹凸の立体模様が
ヒートセットさノれるが、その加熱加圧個所は他部と硬
さ、伸縮性、弾力性の点でほとんど差異がないことが大
きな特徴である。尚、1,2−PBD発泡体2の主たる
原料である1,2−ポリブタジエン樹脂には種々の性状
のものがあるが、本発明においては、1,2一結合が約
70%以上、分子量が10万以上、結晶化度が10〜5
0%で、20%以上のシンジオタクチツク立体規則性を
備えた熱安定性、成型性、光感応性等の良好な低結晶性
高分子量のもの(例えば日本合成ゴム(株)製の商品名
JSR..RB−81蒔)が好適に用いられる。
次に、この1,2−ポリブタジエン樹脂にブレンドされ
るポリマーとしては、相溶性があり、且つ軟化点の比較
的接近したもの、例えば酢酸ビニル−オレフィン系、ビ
ニルアルコ−ルーオレフィン系、アクリル酸エステル−
オレフィン系等のビニル共重合体のうち、酢酸ビニル等
の有極性成分を、約10rT101%以上含有したもの
が好適に用いられる。このような有極性ポリマーをブレ
ンドすると、高周波ウエルダーによるエンボス特性の良
い発泡体が得られ、エンボス処理時間の短縮を図ること
ができる。これらのうち、酢酸ビニル−オレフィン系、
特に酢酸ビニル−エチレン共重合体は最も望ましいもの
であり、該共重合体をブレンドすると、風合および高周
波ウエルダーによるエンボス特性のすこぶる良好な発泡
体が得られる。尚、上述の1,2−ポリブタジエン樹脂
に対するポリマーの配合割合は、3:7以下特に7:3
〜3:7の範囲が好ましい。有極性ポリマーが少なけれ
ば高周波ウエルダーによるエンボス特性があまり向上せ
ず、逆に多ければ発泡体の風合が低下して粘着性を帯び
るとともに、部分架橋度が不十分となり高周エンボス不
適性の問題が生じるからである。また、場合によつては
、上記有極性ポリマー以外のポリマーを更にブレンドし
て、得られる発泡体の風合等を調節するようにしてもよ
い。そのような風合調節用のポリマーとしては、相溶性
があり軟化点の比較的接近したもの、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィンが
好適に使用されるが、これらの配合割合は任意に決定す
ればよい。本発明布材は前述した如く、1,2−PBD
発泡体の表面に後述する布地をラミネートし、高周波に
よる誘電加熱を利用して布面に深い彫りと細部まて明確
な輪部を有する凹凸模様を形成したものである。
そして、このような凹凸模様は、弾力性、伸縮性に富み
布地の風合を損なわす、しかもエンボス体の凹部凸部の
風合がほとんど変わらない1,2−PBD発泡体と、微
妙な温度コントロールが可能な高周波加熱および熱成形
性に優れた布地の3点が充足されてはじめて商品価値の
あるものを製造することができるものである。しかして
、本発明に用いられる布地1としては、高周波による誘
電加熱が可能てあり、しかも繊維自体が熱成形性(ヒー
トセット性)を有する布地、換言すれば誘電正接の大き
い熱可塑性合成繊維製品であることが前提となり、ポリ
塩化ビニル、ナイロン、ポリアクリル系等の各種繊維製
品が考えられる。
一方、1,2−PBD発泡体をラミネートしたものの熱
加工性の点から、軟化温度や溶融温度が1,2−PBD
発泡体に近いものが好ましく、ポリ塩化ビニル系繊維の
如く熱成形性が乏しい場合や、ナイロン繊維の如く軟化
乃至溶融温度が高すぎる場合は加工ができない。この観
点から、ポリアクリル系、特に商品名1カネカロンョ〔
鐘ケ渕化学工業(株)製〕、1ダイネルョ〔ユニオンカ
ーバイド社(株)製〕等で知られるモダクリル繊維より
なる布地が最も好ましい。モダクリル繊維は、高周波印
加時の誘電正接(Tanδ)が比較的大きいうえ、極め
て熱成形性に優れている。一般に、繊維の熱成形性はP
,(プラステイシイテイ)で表わされ、1破断伸度/引
張強さ×100Jで求められるが、モダクリル繊維の場
合その値は120℃付”近で変化が著しく、常温時の約
80f8となる(表一1参照)。また、繊維を歪ませる
エネルギーをTl(タフネスインデツクス)といい、こ
れが小さければ成形時に繊維を歪ませるエネルギーが少
なくてすみ熱成形が容易であるが、モダクリル繊維の場
合、伸度が50%のTIは120℃において常温時の1
/10になる。これらの値よりモダクリル繊維は他の各
種繊維より熱成形性がはるかによいことがわかる。この
ような条iが満足さ孔−IdAi式その布地1の組織は
平織、綾織り等の伸縮性のないものでも鮮明なエンボス
加工が可能であり、一般に熱成形性のない繊維にみられ
るようなエンボス戻り現象はまつたくない。
この場合、1,2−PBD発泡体も比較的腰のあるもの
がよく、発泡倍率にして5〜15f5程度のものがこの
目的に沿う。尚、高周波加熱によるエンボス加工は、一
般にブレス板ひいては金型を被加工物の軟化点よりやや
低い温度に加熱することによリサイクルを短縮する方法
が一般にとられている。即ち、高周波による加熱はあと
わずか(例えば30℃位)・軟化点まで加圧個所を昇温
させるもので、高周波の印加を止めると昇温した温度た
け冷却により降温し、そのまましばらく(数秒程度)加
圧しておくことによりエンボス戻りを防止でき、このこ
とは高周波加熱の大きな利点である。ただ、この現象を
利用しうるためには、布地繊維が1,2−PBD発泡体
と軟化乃至溶融温度が近接していることが必要で、この
点からもモダクリル繊維を含むポリアクリル系繊維のも
のが最適である。しかして、本発明立体模様布材5は、
ポリアクリル繊維よりなる布地1の裏面に、上記の如く
適度な厚み(用途や使用個所に応じて1〜数m/m)の
1,2−PBD発泡体2をラミネート接着剤層6を介し
て一体化し、このフォームラミネート3の表面から高周
波ウエルダーに付設した金型によつて加熱加圧して、そ
の布地表面に発泡体の厚み、金型の彫りの深さに応じた
彫りの深い輪部の明瞭な凹凸状の模様を形成させるもの
である。
この場合、1,2−PBD発泡体2は、加熱加圧された
個所が軟化圧縮されて、深度分だけ未発泡の1,2−P
BD樹脂に近づいた状態となり、永久に安定した陥凹部
4・・・となる。と同時に、布地1は、それを構Ijる
繊維が軟化延展して陥凹部4・・の表層を形成する。こ
の両者1・2のうちいずれが先に軟化するかは両者の軟
化温度により決まり、このことから軟化温度の近接した
繊維の布地と1,2−PBD発泡体を用いることが望ま
しい。更に加熱温度を上げると両者は一部溶融し、特に
金型に押された陥凹部の底部はフィルム状ないしそれに
近い状態となる(第2図)。しかして、この金型面に種
々な模様を彫刻したものを用いると、第3図aに示すよ
うに、その金型の彫りの粗密広狭に応じて布面に凹凸模
様が得られる。
そして、その一部拡大断面図である第3図B,cから明
らかな如く、この陥凹部4・・・は、その周縁部分が熱
による影響をうけていないため、布地1の張りと1,2
−PBD発泡体2の弾性を失なわず、且つ極めてシャー
プな陥凹状態を示し、布地1の表面に従来想像もできな
かつた彫りの深い彫刻状の凹凸模様を表わすことができ
る。尚、この金型の彫りが密な場合には、布地1″の表
面は他の個所1よりわずかに沈んだ状態となる。そして
、この金型の彫りの形状模様によつては、布地1の表面
に刺繍模様あるいはパツチングワークを施こしたような
ものを得ることができ、また、1,2−PBD発泡体に
やや軟かいものを用いてキルテイング状の感触と外観を
与えるようにすることができる。また、このようにラミ
ネートフォーム3に微細な凹凸模様を施こすことによつ
て、そのドレーブ性を改善する効果もある。尚、上記陥
凹部4の底部は、両者1,2が薄層のフィルム状態を呈
する場合があるが、この個所はプラスチック的外観を有
し、布地1の部分と色や表面状態が異なるので、凹凸模
様を浮き出させる効果がある。更に、ラミネート接着剤
に布地1と異なる色相の色素とか感圧色素を混入してお
くと、この差をより以上に明確にすることができる。ま
た、布地1の表面に織りあるいは染めにより模様を描き
、その模様の輪部をふちどるように加圧させると、更に
表面の変化に富んだ立体模様布材を得ることができる。
尚、ラミネート接着剤としては、ポリアクリル系繊維お
よび1,2−PBD発泡体との接着性に優れたアクリル
系、あるいはウレタン系のものが好適である。以上は、
ポリアクリル系繊維よりなる布地1の裏面に1,2−P
BD発泡体2をラミネート接着したものについて述べた
が、1,2−PBD発泡体2の両面に布地1,1を接着
し、両者から加熱加圧して凹凸面を形成させるとか(第
4図)、あるいは裏面に他の繊維例えば軟化点や溶融点
の高いナイロン繊維、融点を有しないレーヨン繊維等か
らなる布地7を接着して補強するようにしてもよい。
(第5図)このような特性を備えた立体模様布材は、本
発明体の構成により新たに可能となつたものであり、従
来のボンディング、あるいはフォームラミネートの一般
的な発泡体基材であるウレタンフォームやゴムなどの弾
性体においては、該ウレタンフォームやゴムが架橋ある
いは加硫による三次元分子構造を有し、熱可塑性を失な
つたものであるため加熱により軟化せず、従つてエンボ
ス加工自体が不可能である。
また、塩化ビニル発泡体の場合高周波加熱によるエンボ
ス加工が可能であるが、三次元構造を有しないため加熱
加圧によりソリッド状になり、柔かで複雑な模様のエン
ボス体を得ようとすると温度管理が極めてむつかしく安
一定して大量に得ることは不可能であるうえ、可塑剤の
漏出や低温時の硬化の問題もあり、前記各種資材には用
いられないものである。一方、本発明立体模様布材の基
となるフォームラミネート3を、通常の加熱金型あるい
はロール.を用いて加圧した場合、表層の布地1に遮ぎ
られて1,2−PBD発泡体に十分な熱が伝わらず、エ
ンボスが不十分であるし型戻りしやすいとともに微細な
点までエンボスが入りにくい欠点がある。
逆に金型やロールを高目に加熱すると布地1の表一面が
焼けて変色したり余分な個所まで溶融して輪部が不明瞭
になり商品的価値のあるものを得ることは到底なし得な
いものである。以上述べた如く、本発明立体模様布材は
、高周波による誘電加熱の内部発熱・局部加熱の性質と
、部分架橋した誘電加熱可能な熱加工性のよい1,2−
PBD発泡体と、この1,2−PBD発泡体と軟化温度
溶融温度の接近した、しかも誘電加熱可能で熱加工性の
よいポリアクリル系繊維よりなる布地とを組み合わせ、
布面に彫りの深い彫刻状の微細模様も明確に表われる任
意形状の凹凸模様を施こしたものである。
これは、従来のレザー、合成皮革、天然皮革と繊維織物
の中間的外観、性・能を有する素材であるといえ、近年
の市場のニーズに完全にマッチしたものであることは実
に意義が深い。そして、その用途は各種バッグ類、イン
テリア、家具調度品、乗物のシート等の構成材、表装材
に広く用いられ、これらに有用ですこぶる漸新な素材を
提供するものである。更に、この立体模様布材は高周波
ウエルダーにより加工されるので、処理時間が極めて短
かくて大量生産に向くものであるとともに、発泡体の組
成や発泡倍率、用いる布地の糸や組織をかえることによ
り各種用途に最適なものを容易に得ることができるもの
である。以下、実施例を挙けて更に詳細に説明する。
実施例1シンジオタクチツク1,2−ポリブタジエン(
商品名JSR..RB−8101日本合成ゴム(株)社
製)5嘲(重量部)とエチレンー酢酸ビニル共重合体〔
商品名ウルトラセンUE634、東洋曹達(株)社製〕
(資)部に対し、発泡剤としてアゾジカルボンアミド3
.5部、P,P′オキシビスベンゼンスルホニルヒドラ
ジド1.5部、光増感剤としてベンゾフェノン0.5部
を混合したペレットを押出機に供して厚み0.45TT
1/mのシートを連続的に押出し、このシートの両面4
5C71の距離から1kvの高圧水銀灯〔東京芝浦電(
株)社製、H4OOO/3〕にて紫外線を4分間照射し
、次いで200℃て発泡剤を分解して均一で微細な気泡
を有する比重約0.17、厚み1.2rr1/m(発泡
倍率約5倍)のエンドレスの半連続気泡シートを得た。
この発泡体の片面に、2液性溶剤タイプのポリウレタン
系接着剤をリバースコーターを用いて塗り、その上面に
、モダクリル繊維〔商品名カネカロン、鐘渕化学工業(
株)社製〕からなる布地をラミネートして乾燥した。そ
の後このフォームラミネートを80℃に昇温してある高
周波ウエルダーの金型の直下に供給し、ブレス板を閉鎖
して加圧(30kg/C7ll)し、直ちに高周波13
.56MHzを発振して(2〜5秒間)エンボスし、次
いで2〜3秒間金型温度て冷却した。その後ブレスを開
放してエンボス体を金型のピッチ分だけ送り出し(この
間のサイクルは約1@)断続的にエンボスし、同様の工
程を繰り返して凹凸模様を施こした立体模様布材を得た
。この立体模様布材は、モダクリル繊維製布地の表面に
、プラスチック様の深い彫りと金型の微細な模様も忠実
に表わした陥凹部で凹凸模様を表わし、適度のクッショ
ン性とドレープ性を有する素材である。尚、金型に刻印
された模様の繰り返しを工夫して継ぎ目を消去すると繰
り返し模様の長尺(エンドレス)の凹凸模様を有する立
体模様布材を得ることができる。実施例2シンジオタク
チツク1,2−ポリブタジエン〔商品名JSR..RB
−8101日本合成ゴム(株)社製〕10娼に対し、発
泡剤としてアゾジカルボンアミド3.5部、P,P−オ
キシビスベンゼンスルホニルヒドラジド1.5部、光増
惑剤としてベンゾフェノン0.5部を混合したペレット
を押出機に供して厚さ0.45m/mのシートを連続的
に押出し、実施例1と同様にして均一で微細な気泡を有
する比重約0.1屯厚み1.0rn/m(発泡倍率約6
倍)のエンドレスの独立気泡シートを得た。
この発泡体に実施例1と同様にしてモダクリル繊維から
なる布地をラミネートし、このフォームラミネートに実
施例1と同様にしてエンボスし凹凸模様を施こした立体
模様布材を得た。但し高周波の印加時間は4〜7秒とや
や長くした。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るフォームラミネートの模式部分断
面図、第2図は同じく立体模様布材の模式部分断面図、
第3図aは同じく立体模様布材の一例を示す表面図で、
第3図bおよびcは夫々同図a(7)A−A線およびB
−B線で切断した個所の模式断面図、第4図および第5
図は他の実施例に係る立体模様布材の模式部分断面図で
ある。 1・・・・・・布地、2・・・・・・1,2−PBD発
泡体、3・・・・・フォームラミネート、4・・・・・
・陥凹部、5・・・・・・立体模様布材、6・・・・・
・ラミネート接着剤層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリアクリル系繊維よりなる布地の裏面に、1,2
    −ポリブタジエン樹脂単独またはこれを一成分とするポ
    リマーブレンド発泡体をラミネートし、高周波による誘
    電加熱を利用して任意形状のエンボス模様を布面に施こ
    してなる立体模様布材。 2 エンボス模様は、布面の織模様あるいは染模様の輪
    郭に施こされるものである特許請求の範囲第1項記載の
    立体模様布材。
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