JPS5915409Y2 - コネクタ−用ピン接触子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はピンプラグや多極コネクター等に用いるピン
接触子の改良に関し、これとコードの芯線との接続をス
リーブなしで行なえるようにして部品数の削減および組
立の簡略化を図るようにしたものである。

従来のピン接触子およびこれと芯線との接続手段を第１
図に示すピンプラグａの場合を例にとり説明すると、図
においてｂはピンプラグケースで、該ケースｂは同軸コ
ードＣのシールド線ｄに圧着接続される圧着接続部ｅと
その前方に延びるキャップ部ｆとを有し、ピン接触子ｇ
はこのキャップ部ｆ内に絶縁板りおよびｉを介してこれ
と同心的に備えられている。

このピン接触子ｇは上記コードＣの芯線ｊに圧着接続さ
れるのであるが、この場合、従来のピン接触子ｇは金属
板により内部を中空にして形成されているためその内周
面と芯線ｊとの間に過大の隙間が生じ、ピン接触子ｇを
このまま圧潰するとその変形の度合が非常に大となり、
強度劣化、ソケットの挿入不能、更には接触不良等の不
具合を生じる慮れがあった。

そこで従来では芯線ｊとの接続に際しピン接触子ｇ内に
その内径とほぼ同一の外径を持つ銅製のスリーブｋを挿
入し、このスリーブｋを介しその一部ｌを圧潰して間接
的にピン接触子ｇ、芯線ｊの接続を行なうようにしてい
るが、これだとその分だけ部品数が増えてコスト高にな
るだけでなく、更にこれをピン接触子ｇ内に組込む余分
な作業を必要として能率が悪いという欠点がある。

この考案は上記のような従来の欠点を除去したピン接触
子を得んとして案出されたもので、このため第２図で示
すようにピン■を真鋳の丸棒等をもって中実に形成する
とともに、これにその一端面からコードＣ′の芯線ｊの
外径に適合した細孔２を貫設し、該細孔２内にコードＣ
′の芯線ｊを挿入して細孔２の一部３を外側から圧潰す
ることにより直かに芯線ｊとの接続を行なえるようにし
たものである。

なお、図示の実施例では上記ピンＩに後端面から細孔２
に重ねてコードＣ′の外径に適合したコード挿入孔４を
穿設し、これと細孔２とをピンＩの中間付近でテーパ一
部５を介して連続させるとともに、ピンＩの後端部外周
面にローレット加工により刻み目６を設けた例が示しで
ある。

このようにすると第１図の従来のピン接触子ｇにおける
と同しくピンＩ内にコードＣ′の先端部を挿入できるだ
けでなく、その芯線ｊをテーパー部５により案内できる
のでこれの細孔２内への挿入が容易になるとともに、刻
み目６によりピン■の後記絶縁ワッシャー７あるいは多
極コネクター１５のハウジング８等に対する固定をより
確実にすることができる等の好ましい結果を得ることが
できる。

第３図は上記のように構成したピン接触子をピンプラグ
９のセンターピンに適用した例を示し、同図イではピン
■の後部外周に絶縁ワッシャー７を固定して備えるとと
もに、該ワッシャー７を介してこれをピンプラグケース
１０のキャップ部１１内に同心的に保持せしめ、そのコ
ード挿入孔４内には同軸コードＣの内部絶縁体Ｃ′を位
置させて、その芯線ｊを細孔２内の先端部３において圧
着固定するようにした例が示されている。

なお、上記絶縁ワッシャー７は同図口で拡大して示すよ
うにピン■の挿入穴１２と、ピン■の位置決め用段部１
３を介してそれと連通ずるコード挿入穴１４とを備えて
おり、ピンＩとはモールド成形により当初から一体とな
るよう形成されている。

しかしこれは別体に形成した後、圧入あるいはカシメ等
の手段によりピン■に接合するようにしてもよい。

また第４図はこの考案のピン接触子を多極コネクター１
５のピンに応用した例を示すもので、ピンＩはその後部
を多極コネクター１５のハウジング８内に埋め込まれて
これと一体となっており、そのコード挿入孔４内には夫
々コードＣ′の先端部が挿入され、その芯線ｊは細孔２
内の先端部３において前記と同様に圧着固定されている
。

上記のようにこの考案では中実のピンに一端面からコー
ドＣ′の芯線ｊの外径に適した細孔２を貫設し、該細孔
２にコードＣ′の芯線ｊを挿入して細孔２の一部を外側
から圧潰することにより芯線ｊとの接続を行なうように
したので、ピンＩの外周の一部を軽く圧潰するだけで細
孔２内に芯線ｊを確実に接続固定することができ、芯線
ｊに対し直接に圧着しても従来のもののように接触不良
やピン■の過変形等を生じる虞れがない。

従って前記した従来のスリーブｋを省略でき、その分だ
け部品数を削減し、組立ての手間を簡略化することがで
きてコストをダウンさせ得るとともに、ピンＩと芯線ｊ
とを直接的に接続するようにしたので電気的接続の性能
を向上させることができる。

また図示実施例のようにピン■の後端面がら細（Ｌ２に
重ねてコード挿入孔４を穿設し、これと細７Ｌ２とをテ
ーパ一部５を介して連続させるようにすれば前記のよう
にピン■内にコードＣ′の先端を挿入できるだけでなく
、その芯線ｊをテーパ一部５により細孔２へ案内できる
ので芯線ｊの挿入が容易になり、更にピンＩをピンプラ
グ９のセンターピンとして用いる場合、これに絶縁ワッ
シャー７とをモールド成形等により当初がら一体にして
おけばピンプラグ９の部品数を更に削減でき、その組立
をより簡略化することも可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す断面図、第２図はこの考案の一実
施例を示す一部断面側面図、第３図は前面のものをピン
プラグに応用した使用例を示すもので、イは断面図、口
はこれに用いるワッシャーを拡大して示す一部断面側面
図、第４図は第２図のものを多極コネクターに応用した
例を示す一部を断面にした斜視図である。 ■・・・・・・ピン、２・・・・・・細孔、４・・・・
・・コード挿入孔、５・・・・・・テーパ一部、７・・
・・・・絶縁ワッシャー、８・・・・・・コネクターハ
ウジング、９・・・・・・ピンプラグ、１０・・・・・
・ピンプラグケース、１１・・・・・・キャップ部、１
５・・・・・・多極コネクター、Ｃ′・・・・・・コー
ド、ｊ・・・・・・芯線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中実のピンにその一端面からコードの芯線の外径に適合
   した細孔を、他端面からコード挿入孔を夫々穿設して両
   者をテーパ一部で連続せしめるとともにコード挿入孔穿
   設側の外周面に刻み目を設けてなり、上記細孔内にコー
   ドの芯線を、コード挿内孔内にコードを夫々挿入して細
   孔の一部を外側から圧潰することによりピンと芯線とを
   電気的に接続するようにしたことを特徴とするコネクタ
   ー用ピン接触子。