JPS59142289A

JPS59142289A - 石炭の脱灰法

Info

Publication number: JPS59142289A
Application number: JP1628683A
Authority: JP
Inventors: Hirobumi Yoshikawa; 博文吉川; Tadaaki Mizoguchi; 忠昭溝口; Nobue Tejima; 手嶋　信江
Original assignee: Babcock Hitachi KK
Current assignee: Mitsubishi Power Ltd
Priority date: 1983-02-04
Filing date: 1983-02-04
Publication date: 1984-08-15

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】本発明は石炭の脱灰法に係り、特に石炭粒子の凝集を防
止して脱灰率を向上させる方法に関するものである。

石油価格の高騰に伴って、石油から石炭への燃料の転換
が進められつつあるが、石炭を燃料として用いる場合、
その含有灰分が問題となる。ずなわち、石炭中の灰分は
、燃焼時のスラッギングやファウリングといった問題だ
けでなく、発電所の立地条件によっては燃焼灰の処理を
いかに行なうかといった問題も起きてくる。

これらの問題を解決するため、石炭の脱灰法の研究が進
められているが、これには大きく分けて物理的方法と化
学的方法がある。物理的方法で灰分を除去しようとする
場合には、炭分と天分との単体分離、すなわち微粉砕が
必要となる。しかし、炭分と灰分の単体分離を行っても
、炭分粒子と灰分粒子が再び凝集（異種凝集といわれる
）すると、もはや高い脱灰率を期待することができなく
なる。

すなわち、石炭を粉砕した後の粒径が小さいほど炭分と
天分の分離度がよ（なるが、粉砕時に分離された粒子も
分散性が悪化して再び凝集すると脱灰率も低下してしま
う。特に石炭中に含まれる灰分は、大部分がカオリン等
の粘土質であり、粉砕されると容易に粒径数μｍの微細
粒子となるため、上記の異種凝集が極めて起こりやすく
なる。

これを防止するため、石炭の粉砕番湿式で行なうと、石
炭粒子の表面酸化が抑制され、また生ずる粒子間に水が
介在するために炭分粒子と灰分粒子の異種凝集の程度が
著しく低下することが知られている。しかし、湿式法に
よって粉砕しても、なお３０〜５０％程度の灰分が炭分
に随伴するという問題が残っている。

一方、分散剤（リン酸塩など）を用いて炭分と灰分の分
散を改善する方法が行われているが、この方法では分散
剤によって粒子表面が親水性になり、脱灰方法、たとえ
ば炭分表面が疎水性であることを利用して分離する浮遊
選鉱法を用いることができなくなる。そこで、表面性状
を変えずに粒子の分散性をよくする方法の開発が望まれ
ていた。

本発明の目的は、上記した従来技術の欠点をなくし、石
炭粒子と天分粒子の分散性をよくして脱灰率を向上させ
る石炭の脱灰法を提案することにある。

上記目的を達成するため、本発明者らは、分散剤等によ
り石炭粒子の表面性状を変えることな（、粒子の分散性
を向上させる方法を鋭意研究し、本発明に到達したもの
である。すなわち、本発明は、液中に石炭粒子を分散さ
せて脱灰する際に、該石炭粒子に超音波を照射すること
を特徴とする。

本発明において、液中に石炭粒子を分散させて脱灰する
方法としては、浮遊選鉱法、重液分離法など、石炭粒子
を水のような分散媒中に分散させて炭分と灰分とに分離
するものであればいずれも適用可能である。原料の石炭
粒子は湿式粉砕によって得ることが好ましく、このよう
にすれば表面酸化が防止され、粒子の凝集をより少なく
することができる。

本発明において、石炭粒子の分散液（スラリ）に照射す
る超音波としては１６キロ号イクル以上の振動数のもの
が好ましい。なお、超音波照射装置　＜発振器）は公知
のものが使用される。

次に本発明を、浮遊選鉱法を例にとり、図面によりさら
に詳細に説明する。第１図は、本発明の脱灰法に用いる
装置の系統図である。

図において、石炭または石炭と水の混合物は、管路１か
ら粉砕機２に導入され、所定の粒度に粉砕された後、必
要に応じて水供給管３から水が加えられ、石炭−水スラ
リとされる。次にこのスラリは、管路４を通じて超音波
照射装置５に導入され、超音波照射により石炭粒子が炭
分と灰分に分離され、管路６からデンバー型分離槽７に
供給される。分離槽底部のガス供給管８から槽内に空気
またはその他のガスが供給され、さらに必要に応じて気
泡を微細化するための起泡剤、および炭分表面をより疎
水化するための捕取剤が、そのまままたは供給ガスとと
もに、加熱または加熱せずに管路８もしくは９から供給
される。上記起泡剤としては、酢酸などのカルボン酸、
高級アルコール、高級脂肪酸エステル等、また捕取剤と
しては、ケロシン、ヘンゼン、クレゾール、トルエン、
ジクロヘキサン等が好適である。分離槽７において気泡
とともに浮上してきた炭分リンチな粒子は、槽上部の炭
分回収管路１０から回収され、一方、灰分リンチな粒子
は分離塔底部の灰分排出管路１１から除去される。

以上、浮遊選鉱法により本発明を説明したが、本発明は
、重液分離法などの物理的脱灰法においても同様に適用
可能である。また、超音波発振器を分離槽内に設置し、
超音波を照射しながら脱灰することも有効である。

以下、具体例により発明を説明する。

実施例工３２メソシユ以下に粉砕したタロン炭（灰分３３％）５
０ｇに水１００ｇを加え小型ボールミルで３０分粉砕し
、２．００メツシュパス９９％とした。これに起泡剤と
して酢酸を水に対して１，０００ｐｐｍ、捕取剤として
灯油を石炭に対して８０ｐｐｍ添加し、浮遊選鉱法で脱
灰したところ、炭分回収率９０％時の脱灰率は７４％で
あった。これに対し、同じ石炭−水スラリに超音波を２
０分かけて粒子の分散性を良くした後、浮遊選鉱法で同
一条件で脱灰したところ、炭分回収率９０％時の脱灰率
は７８％であった。

実施例２実施例１に記載した従来方法で調整したタロン炭−水ス
ラリを１力月放置した後、同じ条件で脱灰したところ、
炭分回収率９０％時の脱灰率は７２％であった。これに
対し、上記と同し石炭−水スラリに超音波を２０分照射
した後、実施例１と同じ方法で脱灰したところ、炭分回
収率９０％時の脱灰率は７８％であった。

実施例３ワンボ炭（灰分１１％）について実施例１に記載した同
一条件で脱灰したところ、超音波を照射しない場合、炭
分回収率９０％時の脱灰率は６１％であったが、超音波
を２０分照射した場合、脱灰率は６６％となった。

上述のように、本発明によれば、石炭粒子の分散液（ス
ラリ）に超音波を照射することにより、石炭粒子の表面
性状を変化させることなく、粒子の分散性を改善し、脱
灰時に炭分リンチな粒子に灰分リンチな粒子が随伴する
ことなく、脱灰率を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に用いる石炭脱灰法の装置系統図であ
る。２・・・粉砕機、３・・・水供給管、５・・・超音波照
射装置、７・・・分離槽、８・・・ガス供給管、１０・
・・炭分回収管路、１１・・・灰分排出管路。代理人　　弁理士　　川　北　武　長

Claims

【特許請求の範囲】（１）液中に石炭粒子を分散させて脱灰する際に、該石
炭粒子に超音波を照射することを特徴とする石炭の脱灰
法。（２、特許請求の範囲第１項において、超音波が１６キ
ロサイクル以上の振動数を有するものであることを特徴
とする石炭の脱灰法。（３）特許請求の範囲第１項において、石炭の脱灰が浮
遊選鉱法により行われることを特徴とする石炭の脱灰法
。