JPS59106565A - 吸水性ポリエステル繊維の製造法 - Google Patents

吸水性ポリエステル繊維の製造法

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JPS59106565A
JPS59106565A JP21556082A JP21556082A JPS59106565A JP S59106565 A JPS59106565 A JP S59106565A JP 21556082 A JP21556082 A JP 21556082A JP 21556082 A JP21556082 A JP 21556082A JP S59106565 A JPS59106565 A JP S59106565A
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JP
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polyester
spinning
water absorption
fiber
water
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JP21556082A
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飯室 弘之
鈴木 東義
和田 脩
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は吸水性ポリエステル繊維の製造法に関する。更
に、!¥:細には、特殊な微細孔と繊維長さ方向の繊度
斑を有し、木綿様の風合と木綿に優るとも劣らない優れ
た吸水性を呈するポリエステル繊維の製造法に関する。
ポリエステルは多くの優れた特性を有するがゆえに合成
繊維として広く使用されている。しかしながら、ポリエ
ステル繊維は疎水性であるため、木綿、麻などの天然繊
維に比較して吸水性、吸湿性が著しく劣る欠点があり、
吸水性。
吸湿性が要求される分野での使用が制限されている。
従来より、この欠点を改良すべく、親水性化合、物を共
重合する方法、親水性化合物を配合する方法等が試みら
れてきたが、いずれも充分な効果は得られていない。ま
た、ポリエステル繊維表面に親水性樹脂の皮膜を形成さ
せる方法が種り提案されているが、これらの方法では繊
維表面の親水性樹脂皮膜が洗濯等によって容易に脱落し
、耐久性が不充分であり、その上抱水率や湿潤知覚限界
(湿ったと感じ得る抱水率)を高める効果は何ら奏せら
れない。
−万、ポリエステル繊維の表面圧凹凸状の吸水孔を付与
して吸水性、吸湿性を向上させる方法として、ポリアル
キレングリコール又はポリアルキレングリコールと有機
スルホン酸塩を配合せしめたポリエステル繊維をアルカ
リ水溶液で処理して繊維表面に繊維軸方向に配列した皺
状の微細孔を形成する方法1周期律表第U族元素の無機
化合物、酸化銅、アルミナ、酸化トリウム、酸化第2錫
、リン酸チタン、酸化ジルコニウム、ケイ素を含有する
無機化合物の如き不活性無機物質の微粒子を配合せしめ
たポリエステル繊維をアルカリカ、溶液で処理して無機
微粒子を溶出させることによって微細孔を形成する方法
等が提案されている。更に、上記の無機微粒子を配合し
たポリエステル繊維を仮撚加工した後アルカリ溶解処理
することによって吸水性ポリエステル繊維を得る方法が
提案されている。
しかしながら、これらの方法によって得られるポリエス
テル繊維は、繊維の表面のみに浅い微細孔が形成される
にすぎないために、その吸水性、吸湿性は不充分であり
、1だ、嵩高性付与のため仮撚加工を施した場合、繊維
間空隙の増大に対応して抱水率の向上は見られるものの
未だ不光分であり、その上該加工によって円形断面繊維
が主として六角形の断面に変形してシャリ味の強い風合
となり、例えば脂層とした時に肌?さす等の欠点のため
、スポーノウ山アや白衣用途での実用に耐えない。
ポリエステル繊維[9細孔を付与することによって吸水
性を向上させる改善法として、本発明者は特開昭56−
20612号公報、特開昭57−11212号公報、特
開昭57−139516号公報で開示したような繊維内
部から繊維表面まで連通した微細孔を多数形成せしめた
ポリエステル繊維を提案したが、このようなポリエステ
ル繊維によれば抱水率や湿潤知覚限界が著しく向上する
ものの、木綿の吸水能に比較して未だ劣ることは否めな
い。
他方、2つの異なった速度で移動する繊維形成性重合体
の浴融物を紡糸目位の表面近くで合流融着させ、冷却後
巻取って得た繊度斑を有する自己捲縮糸が向上した水分
輸送性と水分法有能をもつことが、特開昭55−844
09号公報で示されている。しかしながら、この方法に
よって得られたポリエステル繊維の吸水能の向上効果は
、単なる繊維間空隙の増大に伴なう抱水率の向上効果妃
過ぎず、その抱水率水準は通常のポリエステル仮撚加工
糸を若干上回る程度であって木綿には到底及ばず、その
上風合が粗硬感を呈して肌ざわりが好ましくなく、更に
木綿特有の不透明感やダル(1ull )な光沢に欠け
る。
このように、従来、木綿に匹敵する吸水性能を呈すると
共に木綿様の風合、外観、肌ざわシを有するポリエステ
ル繊維はまったく得られていなかった。
本発明者は、ポリエステル繊維が本来もっているイージ
ーケア性等の優れた特性を保持しつつ、木綿に匹敵する
優れた吸水性能と木綿様の風合、外観、肌ざわりを併せ
有するポリエステル繊維を提供せんとして鋭意検討を重
ねた結果1、II〈べきことに、前記した特開昭56−
20612号公報、特開昭57−11212号公報、特
開昭57−139516号公報において開示されるよう
な吸水孔形成剤を配合せしめたポリエステルを用いて、
前記特開昭55−84409号公報で開示される方法で
紡糸して製造したポリエステル潜在捲縮糸をアルカリ水
溶液で処理することによって特殊な吸水孔と繊度斑を有
する自己捲縮性ホIJエステル繊維が得られ、このよう
にして得られたポリエステル繊維が木綿KI&るとも劣
らない格段に向上した吸水性能を呈すると共に、不透明
感、ダルな光沢、柔らかな肌ざわり等の如き木綿様の外
観、風合、肌ざわりを呈するようKなシ、上記目的を達
成できることを見出した。この吸水性能の向上効果等は
吸水孔形成剤として前記不活性無機物質の微粒子等を用
いた場合にも認められた。本発明はこれらの知見に基づ
いて更に検討して完成したものである。
即ち、本発明は大口径の吐出孔とこれに隣接する小口径
の吐出孔とからなる一対の紡糸孔から、ポリニスデルを
異なる流速で溶融吐出j〜だ後合流融着せしめ、冷却後
巻取って繊度斑を有するポリエステル繊維を製造するに
当り、少なくとも大口径の吐出孔から吐出されるポリエ
ステルに吸水孔形成剤を含有せしめ且つ紡糸後アルカリ
化合物の水溶液で減量処理することを特徴とする吸水性
ポリエステル繊維の製造法である。
本発明でいうポリエステルは、テレフタル酸を主たる酸
成分とし、少なくとも1種のグリコール、好ましくはエ
チレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメ
チレンクリコール。
ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール
から選ばれた少なくとも1種のアルキレングリコールを
主たるグリコール成分とするポリエステルを主たる対象
とする。
また、テレフタル酸成分の一部を他の二官能性カルボン
酸成分で置換えたポリエステルであってもよく、及び/
又はグリコール成分の一部を主成分以外の上記グリコー
ル若しくは他のジオール成分で置換えたポリニスナルで
あってもよい。
ここで使用されるテレフタル酸以外の二官能性カルボン
酸としては、例えばイソフタル酸。
ナフタリンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジ
フェノキシエタンジカルボン酸、β−ヒドロキ゛ジェト
キシ安息香酸、p−オキシ゛安息香酸、5−ナトリウム
スルホイソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1.4
−シクロヘキサンジカルボン酸の如き芳香族、脂肪族、
脂環族の二官能性カルボン酸をあげることができる。ま
た、上記グリコール以外のジオール化合物としては例え
ばシクロヘキサン−1,4−ジメタツール、ネオヘンチ
ルクリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールSの
如き脂肪族、脂環族。
芳香族のジオール化合物及びポリオキシアルキレングリ
コール等をあげることができる。
更にポリエステルが実質的に線状である範囲(通常1モ
ル係以下)でトリメリット酸、ピロメリット酸の如きポ
リカルボン酸、グリセリン。
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールの如き
ポリオールが共重合されていても差支えない。
かかるポリエステルは任意の方法によって合成したもの
でよい。例えばポリエチレンテレフタレートについて説
明すれば、通常、テレフタル酸とエチレングリコールと
を直接エステル化反応させるか、テレフタル酸ジメチル
の如きテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレン
グリコールとをエステル交換反応させるか又はテレフタ
ル酸とエチレンオキサイドとを反応させるかしてテレフ
タル酸の、グリコールエステル及び/又はその低重合体
を生成させる第1段階の反応と、第1段階の反応生成物
を減圧下加熱して所望の重合度になるまで重縮合反応さ
せる第2段階の反応によって製造される。
本発明において使用する吸水孔形成剤は、吸水孔形成剤
をポリエステルに配合せしめることによって、最終的に
アルカリ減量処理されたポリエステル繊維の表面および
/又は内部に微細孔を形成させることができ、こうする
ことによって後述する測定法で求めた抱水率を実質的に
向上し得るものであれば特に制限する必要はないが、な
かでもアルカリ減量処理によってポリエステル繊維の内
部から表面まで連通した微細孔を形成し得るものが吸水
孔形成剤として特に好ましい。その一つとして下記一般
式(1)で表わされる有機スルホン酸化合物を共重合し
た変性ポリエステルをあげることができる。
X−A−Y     ・・・・・・(1)505M’ 式中、Aは3価の芳香族基又は脂肪族炭化水素基であシ
、なかでも芳香族基が好ましい。Mlは金属又は水素原
子であシ、特にアルカリ金属又はアルカリ土類金属が好
ましい。Xはエステル形成性官能基であり、その具体例
としてはo        o         O−
0(−OHt−)5モO+CH2$OH,−0モO+ 
OH2−)−5% OHll (但し、Rは低級アルキル基又はフェニル基。
a及びdは1以上の整数、bは2以上の整数である)等
をあげることができる。YはXと同−若しくは異なるエ
ステル形成性官能基又は水素原子を示し、なかでもエス
テル形成性官能基であることが好ましい。かかる有機ス
ルホン酸化合物のなかでも特に好ましい具体例として3
.5−ジ(カルボメトキシ)ベンゼンスルホン酸Na(
又はK ) 、 3.7−ジ(カルボメトキシ)ナフタ
レン−1−スルホン酸Na(又はK ) 、 2.5−
ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンスルホン酸Na(
父はK)等をあげることができる。
かかる有機スルホン酸化合物を共重合した変性ポリエス
テルを製造するには、前述したポリエステルの合成が完
了する以前の任意の段階、好ましくは第1段階の反応が
終了する以前の任意の段階で有機スルホン酸化合物を添
加すればよい。この際有機スルホン酸化合物の使用量は
、変性ポリエステルを構成するテレフタル酸を主とする
二官能性カルボン酸成分(有機スルホン酸成分を除<)
K対して2〜16モル係となる範囲の量が好ましい。こ
の変性ポリエステルのポリエステルに対する混合量は、
ポリエステル100重量部に対して変性ポリエステル5
〜100重量部となる割合が好ましい。
また、繊維の内部から表面まで連通した微細孔を形成し
得る吸水孔形成剤としては、上記変性ポリエステル以外
にも、下記一般式(n)、(III)又は(R’)で表
わされるリン化合物又はスルホン酸化合物も好ましくあ
げることができる。
(0)。
1 vo −p−oM2−・−・目(II)式中、Mtは金
属であり、特にアルカリ金属。
アルカリ土類金属I M nl/2+ 001/’l又
はZn+/2  が好ましく、なかでもL i + N
a + K+ Ca +/l + Mg+/lが特に好
ましい。mはO又は1である。■は一価の有機基であり
、具体的にはアルキル基、アリール基、アルキルアリー
ル基、アラルキル基又はeOHtio)−R” (但し
、R“は水素原子、アルキル基又はフェニル基、tは2
以上の整数、pは1以上の整数)等が好ましい。2は−
OH,−OV’。
−OMj父は一価の有機基であり、1は上記Vの定義と
同様であって、γとVとは同一でも異なっていてもよく
、Msは上記M2の定義と同様であって、M3とMtと
は同一でも異なっていてもよい。
また−価の有機基としては、上記Vにおける有機基の定
義と同様であって、■と同一でも異なっていてもよい。
かかるリン化合物の好ましい具体例としてはリン酸モノ
メチルジNa、リン酸ジメチルモノNa。
す/酸モノフェニルジに、リン酸モノメチルモノMg、
リン酸モノメチルモノMn、ポリオキシエチレン(XO
Sモル付加)ラウリルエーテルホスフェートに塩(但し
、Fi05モル付加とは、エチレンオキサイド5モル付
加を意味し、以下同様の意味を示す)、ポリオキシエチ
レン(ZOSモル付加)ラウリルエーテルホスフェート
Mg塩。
ポリオキシエチレン(xo s oモル付加)メチルエ
ーテルホスフェートNa塩、亜すン酸モノエチルジに、
亜すン酸ジフェニルモノNa、ポリオキシエチレン(E
Os oモル付加)メチルエーテルホスファイトジNa
、フェニルホスホン酸モノメチルモノNa、ノニルベン
ゼンホスホン酸モノメチルモノに、フェニルホスフィン
酸モノメヂルモノNa等をあげることができる。
505M’ 式中、M4及びM$は金属であり、M4としては特にア
ルカリ金属、アルカリ土類金属+ Mrl+/l 。
00+/!又はZ n+/lが好ましく、なかでもLi
 、 Na 。
K+ Cat/l + Mg+/l  が特に好ましい
。M5としては特にアルカリ金属又はアルカリ土類金属
が好ましく、なかでもLi、 Na、 K、 C!at
/l、 Mg+/2が特に好ましく、M4及びM++は
同一でも異なっていてもよい。nは1又は2である。W
は水素原子又はエステル形成性官能基であり、エステル
形成性官能基としては〜C!OOR”’(但し、R”は
水素原子。
炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基)父は−co
モO(CHt f OH(但し、tは2以上の整数。
pは1以上の整数)等が好ましい。
かかるスルホン酸化合物の好ましい具体例としては3−
カルボメトキシベンゼンスルホン酸Na−5−カルボン
酸Na13−カルボメトキシベンゼンスルホン酸Na−
5−カルボン酸に、a−カルボメトキシベンゼンスルホ
ン酸K −5−カルボン酸に、3−ととaキシエトキシ
カルボニルベンゼンスルホン酸Na−5−カルボン酸N
a。
3−カルボキシベンゼンスルホン酸Na−5−カルボン
酸Na、3−ヒドロキシエトキシカルボニルベンゼンス
ルホン酸IJa−5−カルボン酸Mg1Δ。
ベンゼンスルホン酸Na −3,5−シ(カルボン酸N
a)、ベンゼンスルホン酸Ha−a、s−ジ(カルボン
酸M gl/! )等をあげることができる。
B−3OsM6・・・・・(■) 式中、Bは炭素数3〜3oのアルキル基又は炭素数7〜
40のアリール基若しくはアルキルアリール基であり、
Bがアルキル基又はアルキルアリール基であるときは、
直鎖状又は分岐した側鎖を有してもよい。M6はアルカ
リ金属又はアルカリ土類金属であり、特にNa、Kが好
ましい。かかるスルホン酸化合物は単一の化合物である
必要はなく、例えば各種のアルキル基又はアルキルアリ
ール基を有するスルホン酸化合物の混合物であってもよ
い。
このようなスルホン酸化合物の好ましい具体例としては
ステアリルスルホン酸Na、オクチルスルホン酸Na、
ドデシルスルホン酸Na、炭素数の平均が14であるア
ルキルスルホン酸Naの混合物、ドデシルベンゼンスル
ホン酸Na等をあげることができる。
上記リン化合物及びスルホン酸化合物は任意の方法で製
造される。例えばリン酸モノメチルジNa  はリン酸
トリメチル、リン酸ジメチル又はリン酸モノメチルと酢
酸ナトリウムとをグリコール中で加熱反応させることに
よって容易に製造され、またポリエステル合成時に各々
全添加しポリエステル反応系中で反応させて製造するこ
ともできる。また、ベンゼンスルホン酸Na−3,5−
ジ(カルボン酸Mgl/x)は例えば3,5−ジ(カル
ボキシ)ベンゼンスルホン酸Naと酢酸マグネシウム又
は水酸化マグネシウムとをグリコール又は水中で加熱反
応させることによって容易に製造できる。
上記リン化合物又はスルホン酸化合物のポリエステルへ
の添加時期はポリエステルを繊維に溶融紡糸する紡糸工
程が終了する以前の任意の段階でよく、例えばポリエス
テルの原料中に混合しても、ポリエステルの合成中に混
合しても、また合成終了後から溶融紡糸するまでの間に
混合してもよい。
上記一般式(Il)で表わされるリン化合物又は一般式
(厘)で表わされるスルホン酸化合物の配合量は、添加
すべきポリエステルを構成する酸成分に対して0.3〜
15モル−〇範囲が適当でアリ、0.5〜5モル−〇範
囲が好寸しく、一般式(W)で表わされるスルホン酸化
合物のポリエステルへの配合量は、ポリエステル100
重量部当り、0.8〜15重量部の範囲が適当であり、
特に5重量部以下の範囲が好ましい。
更釦、本発明において用いる吸水孔形成剤としては、上
記したもの以外に繊維表面のみに微細孔−を形成する吸
水孔形成剤として下記の不活性無機微粒子を使用するこ
とができる。ここでいう不活性無機微粒子とはポリエス
テル合成反応を阻害せず、ポリエステル合成時に極端な
着色をもたらすことのない、ポリエステルに実質的に不
溶性の無機微粒子を意味し、かかる無機微粒子の中で含
ケイ素無機微粒子0周期律表第■族金属の酸化物及び/
又はその塩類からなる無機微粒子、酸化アルミニウム、
酸化銅、酸化第2錫、酸化トリウム及び酸化ジルコニウ
ムの微粒子が吸水孔形成剤として好ましい。
上記含ケイ素無機微粒子とは、酸化ケイ素として20重
量%以上のケイ素を含有する無機微粒子であり、具体的
には天然に産する原石を粉砕したもの、合成して得られ
るもの及びその表面処理したものを問わず、例えばマイ
カ、タルク、カオリン、ガラス粉末、硅酸ジルコニウム
酸化ケイ素などをあげることができる。
また、上記第■族金属の酸化物及び/又はその塩類から
なる無機微粒子は周期律表第■族元素であるBe、 M
g、 Ca、 Sr、 Ba、 Zn、 ca  の酸
化物、硫化物、炭酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、
ピロリン酸塩、ポリリン酸塩、亜リン酸塩及びチタン酸
塩から選ぶことができ、好ましい具体例としては酸化ぺ
IJ IJウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウ、ム
、酸化ストロンチウム。
酸化バリウム、酸化亜鉛等の酸化物、硫化カルシウム、
硫化ストロンチウム、硫化バリウム。
硫化亜鉛等の硫化物、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、炭酸亜鉛、炭
酸カドミウム等の炭酸塩、硫酸マグネシウム、硫酸カル
シウム、硫酸ストロンヂウム、硫酸バリウム等の硫酸塩
、亜硫酸マグネシウム、亜硫酸カルシウム、亜硫酸スト
ロンチウム、亜硫酸バリウム等の亜硫酸塩、リン酸マグ
ネシウム、リン酸カルシウム、リン酸ストロンチウム、
リン酸バリウム、リン酸亜鉛等のリン酸塩、ピロリン酸
マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、ビロリン酸スト
ロンチウム。
ビロリン酸バリウム、ビロリン酸亜鉛等のピロリン酸塩
、ポリリン酸カルシウム等のポリリン酸塩、亜リン酸マ
グネシウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸ストロンチ
ウム、亜すン酸ノ(リウム、亜リン酸亜鉛等の亜リン酸
塩及びチタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チ
タン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸亜
鉛等のチタン酸塩等をあげることができる。
これらの中で酸化マグネシウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、
炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム・炭酸バリウム、
リン酸カルシウム、亜リン酸カルシウム、ピロリン酸カ
ルシウム、ポリリン酸カルシウム、チタン酸マグネシウ
ム、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸
亜鉛が特に好ましい。
かかる不活性無機微粒子は溶融紡糸工程でのE砂の目詰
シ又は糸切れ等のトラブルを防止するため自然沈降法、
遠心分離法、風篩分級法等一般に良く知られた方法で分
級し、粗大粒子を除いて、好ましくは平均粒径7μ以下
、特に好ましくは5μ以下に粒度調整したものを使用す
る。ここで平均粒径とは測定した全粒子の50重量−の
点にある粒子の「等価球形直径」を意味する。「等価球
形直径」とは粒子と同じ容積を有する想像上の球の直径
を意味し、粒子の電子顕微鏡写真又は知常の沈降法によ
る測定から計算することができる。
不活性無機微粒子の配合量は、ポリエステル100重量
部当り0.1〜20重量部の範囲が適当であり、特に0
.3〜5重量部の範囲が好ましい。
かかる不活性無機微粒子は好ましくはグリコール、アル
コール又は水等に分散させて、重合反応が完了するまで
の任意の段階で添加することができる。
かくして得られた吸水孔形成剤を含有したポリエステル
は、大口径の吐出孔とこれに隣接する小口径の吐出孔と
からなる一対の紡糸孔から異なる流速で溶融吐出された
後、合流融着せしめられ、冷却後巻取られて潜在捲縮性
繊維とされる。
第1図は本発明の方法における紡糸孔の実施態様の一例
を示すものであり、上記ポリエステルは紡糸口金に穿設
された角度θだけ互いに傾斜対向し且つ孔径(RA、R
B)を有する一対の紡糸孔A及びBを通して溶融押出さ
れる( RA > RB)J押出された重合体流は上記
紡糸孔径の差のためそれぞれ異なった速度で移行するが
、その後第2図に示されるが如く両者は合流融着し、合
流点付近で溶融重合体流の振動が発生する。第3図はた
て軸に繊度(繊維のデニール)、よこ軸に繊維長さをと
ると、上記溶融重合体流の振動によシ訪起された繊度斑
(#l!維デニールの変動中)及び変動周期ははソ均一
である。但し、詳細には各変動の最大値Stl 、 B
tt 、 13ts・・・・、最小値Sb+ + Sb
t * Sbs・・・・、変動の周期T++Tt+Tm
、・・・・ は全く等しいものではなく、略同等である
。こうして得られる繊維は、繊度の最大値(St)部の
繊維と最小値(sb )部の繊維の熱収縮差を利用した
潜在捲縮性を有する。
第4図は本発明の方法における紡糸孔の実施態様の別の
一例を示す。Aは口径の大きい紡糸孔、Bは口径の小さ
い紡糸孔を示し、その紡糸孔直径をRA、 RB、また
紡糸孔の長さを’LA、、 LBでそれぞれ示す。また
一対の紡糸孔A及びBは角度θを形成するように傾斜し
ている。
第5図および第6図は紡糸孔の平面図であって、第5図
は一対の紡糸孔A及びBの中心線を延長した時、該中心
線が互に交差して偏心していない前記実施態様の紡糸孔
を示すものであり、第6図は隣接する一対の紡糸孔A及
びBの延長中心線が互に交差しないように偏心ilEだ
け偏心した本実施態様に基づく紡糸孔の例を示す。
第7図は、上記紡糸孔を使用して溶融ポリマーを吐出し
た場合のポリマー流の合流状態を示す側面図である。本
実施態様によれば、隣接する一対の紡糸孔A及びBの中
心が偏心するように配設されているために10径の小さ
い紡糸孔Bから吐出された流れの速いポリマー流pBは
、口径の大きい紡糸孔Aから吐出された流れの遅いポリ
マー流FA  に対し接し気味に合流するため、流れの
速い余り4−流PB  の運動エネルギーは合流時の衝
突エネルギーとして消失することなく、流れの遅いポリ
マー流FA  の回りを旋回しつつ更に下流においてF
A  と第2.第3゜第4.・・・と多数回にわたり合
流を繰り返す。
そのため本実施態様により得られた糸の断面積の変動は
前記実施態様に比較して充分大きく且つ短い周期である
ため、潜在捲縮性能が極めて高く、最終的に得られるア
ルカリ減量処理された織編物の吸水性能がより向上する
ので、より好ましい。
本実施態様においては紡糸口金に穿たれる各紡糸孔の形
状及び配置が重要であって、互に隣接する一対の紡糸孔
が、その出側が互に近接するように傾斜していると共に
、該一対の紡糸孔の中心線を延長したとき、該中心線が
互に交差しないように偏心させ、且つ下記の(1) 、
 (2)および(3)式を同時に満足するように配設さ
れているものを用いると最も好ましい結果が得られる。
上式において、 RA、 RB は隣接する一対の紡糸
孔のそれぞれの直径(ヨ) 、 LA、 LB  は隣
接する一対の紡糸孔のそれぞれの長さく麿)。
Fは隣接する一対の紡糸孔の孔間距離(M)。
θは隣接する一対の紡糸孔がなす角度(0)、 Bは隣
接する一対の紡糸孔の偏心距離(wn )をあられす。
(1)式におけるLA/ RA / LB / RBは
合流前のポリマー流の流速比に影響を及ぼすパラメータ
ーであって、流速比をある限られた範囲のものに選定し
ないと、合流板安定した旋回運動が得られない。即ちL
A / RA / LB / RB は1.5〜3.5
のものが必要であって、1.5未満の場合には、ポリマ
ー合流後の旋回運動は殆んど生ぜず、3.5を超える場
合には、旋回運動が強過ぎて紡糸断糸を誘発し有害とな
る。本発明の方法において、隣接する一対の紡糸孔から
溶融ポリマーを異った流速で吐出する手段としては、任
意の手段を採用することができるが、なかでも前述のよ
うに、紡糸孔の直径と長さを変えるのが、最も簡単で実
用的である。
θ (2)式における、F / 2 tan−は、第8図に
示した如く紡糸口金面からポリマー流の合流点までの垂
直距離に関するパラメーターであって、合流後の糸条が
安定した旋回運動を行うためには、ある限られた範囲に
限定する必要がある。
要であって、0.3未満の場合には、合流点が口金面に
近すぎるため、旋回運動する合流ボリマ−が口金面とた
びたび接触し紡糸断糸を誘発するので好ましくなく、逆
に3.0を超える場合には、合流点が口金面から遠くは
なれすぎるため旋回運動が弱く目的のものが得られない
(3)式におけるEは、第6図に示した如く、−A 対の紡糸孔の偏心距離であり、偏心量Eが一部 未満と小さい場合には、合流後の糸条は単純且つ強度の
小さい反復運動をするにすぎず、逆にA −を超える大きい場合には、流れの速いポリマー流が流
れの遅いポリマー流に合流しない、所謂からふり現象が
生じ、いずれも本発明の目的を達成することができない
っ 各紡糸孔の形状及び配置が上記(1) 、 (2) 、
 (3)式の条件を満足しなり場合は、たとえ紡糸液を
隣接する2つの紡糸孔から押出して合流・融着させ、1
本の繊維としても所望の潜在捲縮性が得られ難いか、又
は紡糸断糸が頻発して工業的な生産が困難である。
このような特定の紡糸孔を配設した装置を使用して前記
した吸水孔形成剤を含有するポリエステルを常法により
溶融紡糸すると、ポリマー合流以降の旋回運動のために
繊維断面積がほぼ周期的に大きく変動し、且つピーナツ
形状の断面のものが得られる。これを図で説明すると、
第9図は繊維長さに対する繊維断面積の変動を示し、実
線が本実施態様によるもの、点線が前記した実施態様に
よる断面積ノくターンを示す、第9図から明らかなよう
に本実施態様により得られた繊維は、前記した実施態様
のそれに対し、最大面積部(St)と最小面積部(sb
 )の差、即ち断面積変動がはるかに大きく、変動周期
が極めて短いため熱処理により大キく、且つきめの細か
な捲縮繊維が得られる。また第10図は本実施態様によ
る繊維断面図を示し、SAは主に直径の大きい紡糸孔A
より吐出されたポリマー流。
sB  は主に直径の小さい紡糸孔Bより吐出されたポ
リマー流から形成されたものであり、SA部と8B 部
は紡糸時のドラフトの差、冷却・凝固過程の差などのた
め、分子配向、結晶化度熱収縮率等の物性を異にするも
のである。
第11図は本発明において用いられる紡糸口金の更に別
の一例を示す断面図の一部であり、一対の異なる孔径(
Re、RD)を有する紡糸孔C0Dのほかに他の一対の
異なる孔径(RE、RF)を有する紡糸孔E、Fとから
なるものであシ、実際には上記2種の紡糸孔対が紡糸口
金Pに多数穿設iれている。ここでRH> R(3,R
y ) RD  である。かかる紡糸口金を通じ溶融紡
糸を行うと、一対の紡糸孔C,Dより吐出されたポリマ
ー流、及び他の一対の紡糸孔E、Fより吐出されたポリ
マー流は、それぞれ異なった速度で移行したのちそれぞ
れ合流・・融着しそれぞれの合流点付近で振動が発生す
る。第12図は上記紡糸孔対から紡糸し捲取られた繊維
のデニール変動を示す説明図であり、馬は紡糸孔0.D
を通じ紡糸し捲取られた繊維のデニール変動、F2は紡
糸孔0、Dよりそれぞれ孔径の大きい紡糸孔に、Fを通
じ紡糸し捲取られた繊維のデニール変動に対応する。ま
た5b(Fl)は繊維F、のデニール変動の最小値の平
均値、5t(Fl)はその最大値の平均値、T(Fl)
は変動周期を表わし、5b(Ft) 、5t(Ft)。
’r(yt)は繊維F!に於けるデニール変動最小値、
デニール変動最大値、変動周期をそれぞれ表わす。繊維
F、とF2のデニール変動を比較すると紡糸孔の孔径の
大きさに対応し5b(Fl)は81)(Fl)より小さ
く、5t(F、)も5b(Ft)より小さいため、多数
の繊維F+とFlから成る繊維の総デニール変動は最大
5t(Fz)から最小5b(Fl)までの差が飛躍的罠
大きなものとなる。また一方繊維FlとFtのデニール
変動を詳細に観察すると、各々の変動の周期T(Fl)
とT(F、)に差があること、即ちFlの変動周期に較
べF、の変動周期が長いことがわかる。
以上の如き方法で得られる繊維を熱処理すると、飛曜的
に拡大された総デニール変動と2種の変動周期の混在の
ため極めてバルキーな繊維が得られ、また織編物とし最
終的にアルカリ減量処理を施した場合極めて優れた吸自
性を呈し、極めて膨らみに富み、不透明度が高く風合い
の良好な木綿様製品が得られる。また上記のように総デ
ニール変動が極めて大きいにも拘らず本発明の紡糸調子
はすこぶる安定に保つことが出来る。
以上の説明に於いては、紡糸孔対の孔径が2種類の場合
であったが3種類以上であっても良いことは言9までも
ない。
また上述の如き良好な潜在捲縮性繊維を安定した紡糸性
のもとに得るためには隣接する一対の紡糸孔の孔径比R
e/RD及びRE / RFを1.5〜2.5の範囲内
に選ぶことが望ましい。この比が1.5未満の場合には
、紡糸孔から吐出されたポリマーが合流後、振動しなく
′なる傾向があシ、得られた繊維の潜在捲縮性が劣った
ものとなシ易い。一方、2.5を超えると、ポリマー合
流後の振動が強くなシすぎて、断糸を訪発し、紡糸安定
性がそこなわれる傾向がある。
冑、本実施態様において、紡糸孔対間で紡糸孔径を異な
らしめるということは、前述の如く、一対の紡糸孔のう
ちの孔径の大なる方の紡糸孔径及び孔径の小なる方の紡
糸孔径を、それぞれ紡糸孔対間で異ならしめること、即
ちRQとRB及びRDとRFを異ならしめることは勿論
、いずれか一方の紡糸孔径のみを異ならしめること、即
ちRQとREは同一孔径とし、RDとRIrのみを異な
らしめるかあるいはRDとRFを同一孔径とし、RQと
REのみを異ならしめることをも含むものである。
そして、この紡糸孔対間の紡糸孔孔径比、即ちRB/R
a、RF/RD  は1゜5以下となるように選定する
ことが望ましい。この比が1.5を超えると、合流融着
後のポリマー流に振動が発生しなくなる傾向があシ、所
望の潜在捲縮性が得られ難くなる。
本発明の方法において上記した潜在捲縮糸を得る手段と
しては通常の溶融紡糸・捲取υ後、必要に応じて延伸を
行ない更に弛緩熱処理を行なってもよいが、aooom
/分以上、更に好ましくは4ooom/分以上の高速で
溶融紡糸して巻取ると、分子配向及び結晶化度が高度と
なるため、繊維の最大面積部(St)と最小面積部(s
b)、また断面の大きい部分(SA)  と小さい部分
(sB)の分子配向、結晶化度の差も太きくなり、その
ため熱収縮率差も充分増大し、優れた潜在捲縮性繊維を
得ることができ、その上コスト的にも有利であるので工
業的にはより有用である、 本発明におけるポリエステル繊維の断面形状は上記第1
0図にその一例を示したが、これに限る必要はなく、断
面の大きい部分SA  と小さい部分SB  は各々中
空部を有しない中実繊維であっても、中空部を有する中
空繊維であってもよく、外形や中空部の形状は、円形で
あっても異形であってもよい。
かくして得られるポリエステル潜在捲縮糸は、必要に応
じて仮撚加工あるいは延伸同時仮撚加工を施した後、更
忙織編物にした後、製水処理。
蒸気処理、乾燥処理等の適当な処理によって捲縮を発現
させることができる。
本発明の方法において、吸水孔形成剤を含有するポリエ
ステル繊維からその一部を除去するには、紡糸後の任意
の段階においてアルカリ化金物の水溶液中で加熱するか
又はアルカリ化合物の水溶液をバンド/スチーム処理す
ることによシ容易に行なうことができる。
ここで使用するアルカリ化合物としては、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムハイ
ドロオキサイド、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等をあ
ぜることかできる。
なかでも水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが特に好ま
しい。また、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド
、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等
の如きアルカリ溶解促進剤を適宜使用することができる
。 ゛このアルカリ化合物の水溶液の処理によって溶出
除去する量は、繊維重量に対して2重積チ以上の範四に
するのが望ましい。このようにアルカリ化合物の水溶液
で処理することによって特殊な吸水孔及び微細孔を形成
せしめることができ、優れた吸水性、吸湿性を呈するよ
うになる。
なお、本発明の方法によって得られるポリエステル線維
には、任意の親水化後加工等を適宜施すことができる。
かかる親水化後加工としては、例えばテレフタル酸成分
及び/又はイノ7タル酸成分、低級アルキレングリコー
ル成分。
ポリアルキレングリコール成分の3成分又は4成分から
なるポリエステルボリエーテルプロンク2共重合体の水
性分散液又は水性溶液による処理等を好ましくあげるこ
とができる、本発明の方法になるポリエステル繊維の場
合s通toポリエステル繊維に比してかかる後加工を施
した後の初期性能及び該性能の洗濯耐久性がよシ優れた
ものになる。
本発明の方法によって得られるポリエステル繊維は木綿
に優るとも劣らない優れた吸水性能を呈すると同時に不
透明感やダルな光沢等の外観、柔らかな肌ざわり等の点
において高級綿の風合を呈し、木綿の独壇上である肌庸
、スポーツfyエア、中成、シーン、タオル等の分野へ
の進出を可能とする。
なお、本発明の方法で得られるポリエステル繊維には、
必要に応じて任意の添加剤、例えば触媒1着色防止剤、
耐熱剤、難燃剤、螢光増白剤、艶消剤、着色剤等が含ま
れていてもよい。
以下に実施例をあげて更に説明する。実施例中の部及び
チは重量部及び重量部を示し、得られるポリエステル繊
維の吸水速度及び抱水率は以下の方法で測定した。
(1)吸水速度試験法(J工5−L1018に準ず)繊
維を布帛になし、この布帛をアニオン性洗剤ザブ(花王
石鹸社製)の0.3%水溶液で家庭用電気洗濯機により
40℃で30分の洗濯を所定回数繰返し、次いで乾燥し
て得られる試料を水平和張り、試料の上1 cmの鵬さ
から水滴を1滴(0,040C) 滴下し、水が完全に
試料に吸収され反射光が観測されなくなるまでの時間を
測定する。
(11)抱水率測定法 布帛を乾燥して得られる試料を水中に30分以上浸漬し
た後家庭用電気洗濯機の脱水機で5分間脱水する。乾燥
試料の重量と脱水後の試料の重量から下記式により求め
た。
実施例1 吸水孔形成剤としてベンゼンスルホン酸Na −3,5
−ジ(カルボン酸Mg+/l)をポリマー中に1チとな
るように分散せしめた極限粘度0.64のポリエチレン
テレフタレートを作成し、とのポリマーを24対の第4
図(断面図)及び第6図(平面図)に図示した如き隣接
紡糸孔を有する口金より溶融温度290℃、吐出量37
,5 r、4にて押出し、温度28℃で湿度67チの冷
却風を30 cm 7秒の線速度で吹付けて急冷し、油
剤を付与した後4500m/分の速度で巻取った。
この時使用した紡糸口金孔の仕様は下表の通シであった
巻取糸を直接練機(日量ウォータージェットルームLW
−51屋)にかけ織密度が経27本/Cl11゜緯25
本/ C11lの平織織物とし、この織物を98℃の熱
水中で5分間熱処理して捲縮を発現させた。次いで得ら
れだ捲縮糸織物を減量率が20チになるように3チの水
酸化ナトリウム水溶液で沸騰温度にて処理した後、常法
に従って洗浄。
仕上げを行なった7゜ 得られた織物の吸水速度及び抱水率は第1表に示した通
りであった。この布帛は木綿様の風合と不透明感に富む
ダルな光沢を呈した。
実施例2 実施例1において使用した紡糸口金を第11図に図示し
た型の紡糸口金に代え、この紡糸口金孔の仕様を下表の
ようにする以外は実施例1と同様に行なった。得られた
アルカリ減量処理後の布帛は極めてバルキーイに富み、
また第1表に示した通り極めて優れた吸水性を示した。
実施例3 実施例1において使用した紡糸口金を第4図(F!fT
面図)及び第5図(平面図)に図示した型の24対の隣
接紡糸孔をもつ紡糸口金に代え、この紡糸口金孔の仕様
を下表に示しだ通りにする以外は実施例1と同様に行な
った。得られたアルカリ減量処理布帛の吸水速度及び抱
水率は第1表に示した通りであったっ 実施例4 実施例1において吸水孔形成剤として使用したベンゼン
スルホン酸Na−3,5−ジ(カルボン酸MgI/x)
に代えて3−カルボメトキシベンゼンスルホン酸Na−
5−カルボン酸Naをポリマー甲に2多分散させて使用
する以外は実施例1と同様に行なった。
得られたアルカリ減量処理後の布帛の吸水速度及び抱水
率は第1表に示した通シであった。
この布帛はボリュウム感が豊かで、清涼感のある木綿様
風合を呈した。
実施例5 実施例1において吸水孔形成剤として使用したベンゼン
スルホン酸Na−3,s−ジ(カルボン酸MgI/、)
に代えてリン酸モノメチルジNalポリマー中にI%分
散させて用いる以外は実施例1と同様に行なった。得ら
れたアルカリ処理後の布帛の吸水性能を第1表に示した
実施例6 実施例1において吸水孔形成剤として使用したベンゼン
スルホン酸Na−3,5−ジ(カルボン酸MgI/l)
に代えて3,5−ジ(カルボメトキシ)ベンゼンスルホ
ン酸Naを10モルチ共重合させた極限粘度0.40の
ポリエチレンテレフタレートをポリマー中に10チ分散
させて用いる以外は実施例1と同様に行なった。結果は
第1表に示した通シであった。
実施例7 実施例1において吸水孔形成剤として使用したベンゼン
スルホン酸Na−3,5−ジ(カルボ/酸Mg+/l)
に代えて炭素数の平均が14であるアルキルスルホン酸
Naの混合物を1%ポリマー中に分散させて用いる以外
は実施例1と同様に行なった。結果を第1表に示したつ 実施例8 実施例1において吸水孔形成剤として使用したベンゼン
スルホン酸Na−a、s−ジ(カルボン酸Mg+/l)
に代えて平均の一次粒子径が0.6μの沈降性硫酸バリ
ウムをポリマー中に2%分散させて用いる以外は実施例
1と同様に行なった。
結果を第1表に示した。
比較例1 実施例1において使用したベンゼンスルホン酸Na−3
,5−ジ(カルボン酸Mg+/dを1チ含有したポリエ
チレンテレフタレートを用い常法に従ってxtoom/
分の紡糸速度にて紡糸し、次いで延伸して75デニール
/ 247″イラメントの丸中空断面延伸糸を得た(中
空率20チ)。
続いてこの延伸糸に仮撚シ数a 3a o T/m 、
ヒータ一温度210℃、加工速度115m/分の通常の
仮撚捲縮加工を施した。この加工糸から実施例1と同じ
織規格の平織織物を製織し、以下実施例1と同様にして
リラックス処理。アルカリ減量処理、洗浄、仕上げを行
なった。
得られた多孔性加工糸織物の吸水性能は第1表に示した
通りであった。
比較例2 実施例1において使用した吸水孔形成4Jを含有スルポ
リエチレンテレフタレートに代えて吸水孔形成剤を含有
しない通常のボ1ノエチVンテレフクレートを用いた以
外は実mf+11と1司様に行なってアルカリ減量率2
0%の自己捲縮糸織物を得た。
この布帛の吸水性能は第1fijeに示した通りであっ
た。
比較例3,4 吸水孔形成剤を含有しない通常のポリエチレンテレフタ
レートからなる仮撚加工糸織物(比較例1の場合と同一
規格)の20チアルカ1)減量品の吸水性能および木綿
金巾の吸水性歯上を比較のために測定した。結果を第1
表に示した。
【図面の簡単な説明】
第1図、第4図、第8図および第11図は本発明に用い
る紡糸孔の断面図、第2図および第7図は本発明による
紡糸孔を使用した場合の合流ポリマー流の運動の態様を
示すモデル図、第3図、第9図および第12図は本発明
における繊維長さ方向に対する繊維デニールの変動を示
す説明図、第5図および第6図は本発明に用いる紡糸孔
の平面図、第10図は本発明およって得られる繊維の断
面図の一例である。 特許出願人 帝人株式会社 第1図   第2.J 第3図 凧錐炎さ 第4図 第5図 第6図 第7図 第8図 第9図 亀碓長ざ 、8ん 第10図      竺、。 第11図 第12図 畠碓長さ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、大口径の吐出孔とこれに隣接する小口径の吐出孔と
    からなる一対の紡糸孔から、ポリエステルを異なる流速
    で溶融吐出した後合流融着せしめ、冷却後巻取って繊額
    斑を有するポリエステル繊維を製造するに当り、少なく
    とも大口径の吐出孔から吐出されるポリエステルに吸水
    孔形成剤を含有せしめ且つ紡糸後アルカリ化合物の水溶
    液で減量処理することを特徴とする吸水性ポリエステル
    繊維の製造法。 2、冷却後の巻取速度が3.ooom/分以上である特
    許請求の範囲第1項記載の吸水性ポリエステル繊維の製
    造法。
JP21556082A 1982-12-10 1982-12-10 吸水性ポリエステル繊維の製造法 Pending JPS59106565A (ja)

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