JPS589679B2 - 抗生物質の製造法 - Google Patents
抗生物質の製造法Info
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- JPS589679B2 JPS589679B2 JP2008077A JP2008077A JPS589679B2 JP S589679 B2 JPS589679 B2 JP S589679B2 JP 2008077 A JP2008077 A JP 2008077A JP 2008077 A JP2008077 A JP 2008077A JP S589679 B2 JPS589679 B2 JP S589679B2
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- JP
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- streptomyces
- acid
- strain
- culture
- clavalanic
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、新菌種ストレプトミセス・カツラハマヌスを
用いる次式で示されるクラバラン酸(I)の製造法に関
するものである。
用いる次式で示されるクラバラン酸(I)の製造法に関
するものである。
クラバラン酸は、(I)式で示される化合物であって、
ごく最近コールらによって、ストレプトミセス・クラバ
リゲルス( Streptomyces clavu−
1igerus )の培養物から単離され(コー−ルら
;公開特許公報特開昭50−142789およびジャー
ナル・オブ・アンテイバイオテイツクス,第29巻,6
68頁,1976年に記載)、β−ラクタマーゼ阻害物
質として注目されている化合物である。
ごく最近コールらによって、ストレプトミセス・クラバ
リゲルス( Streptomyces clavu−
1igerus )の培養物から単離され(コー−ルら
;公開特許公報特開昭50−142789およびジャー
ナル・オブ・アンテイバイオテイツクス,第29巻,6
68頁,1976年に記載)、β−ラクタマーゼ阻害物
質として注目されている化合物である。
本物質は、それ自身、ダラム陽性および陰性菌に対し、
抗菌活性を有し、感染症の治療に用いられうる他、その
β−ラクタマーゼ阻害作用を利用して、ペニシリンやセ
ファロスポリン類と併用スることによって、ペニシリン
やセファロスポリン類の抗菌活性を増大させることがで
きる。
抗菌活性を有し、感染症の治療に用いられうる他、その
β−ラクタマーゼ阻害作用を利用して、ペニシリンやセ
ファロスポリン類と併用スることによって、ペニシリン
やセファロスポリン類の抗菌活性を増大させることがで
きる。
また、本化合物は、新しい半合成β−ラクタム化合物の
出発原料となりうろことも予想され、極めて重要な化合
物である。
出発原料となりうろことも予想され、極めて重要な化合
物である。
しかるに、その生産は、ストレプトミセス・クラバリゲ
ルスの1菌株NRRL3585について知られているに
すぎず、その生成量も、工業的に必ずしも十分なもので
はない。
ルスの1菌株NRRL3585について知られているに
すぎず、その生成量も、工業的に必ずしも十分なもので
はない。
本発明者らは、新規なβ−ラクタム抗生物質を生産する
微生物を得る目的で鋭意スクリーニングを続けている過
程で、高知市の土壌より分離された1菌株T−272株
が、極めて著量のβ−ラクタム化合物を生産することを
見出し、そのβ−ラクタム化合物を結晶として単離し、
その理化学的性状を調べたところ、本化合物は、クラバ
ラン酸(I)と全く一致することが明らかになった。
微生物を得る目的で鋭意スクリーニングを続けている過
程で、高知市の土壌より分離された1菌株T−272株
が、極めて著量のβ−ラクタム化合物を生産することを
見出し、そのβ−ラクタム化合物を結晶として単離し、
その理化学的性状を調べたところ、本化合物は、クラバ
ラン酸(I)と全く一致することが明らかになった。
一方、生産菌T−272株の菌学的性状について種種検
討を加えたところ、本菌はストレプトミセス属に属する
が、公知のいずれの種にも属さない新菌種の微生物であ
ることを見出し、この新菌種をストレプトミセス・カツ
ラハマヌスと命名した。
討を加えたところ、本菌はストレプトミセス属に属する
が、公知のいずれの種にも属さない新菌種の微生物であ
ることを見出し、この新菌種をストレプトミセス・カツ
ラハマヌスと命名した。
これらの知見に基づきさらに研究した結果、本発明を完
成するに至った。
成するに至った。
すなわち、本発明は、新菌種ストレプトミセス・カツラ
ハマヌスを培地に培養し、クラバラン酸を生成蓄積せし
め、培養物からクラバラン酸を採取することを特徴とす
る抗生物質の製造法である。
ハマヌスを培地に培養し、クラバラン酸を生成蓄積せし
め、培養物からクラバラン酸を採取することを特徴とす
る抗生物質の製造法である。
以下に、T−272株の分類学的諸性質を列記し、この
株がストレプトミセス属の新菌種に属するものであるこ
とを明らかにする。
株がストレプトミセス属の新菌種に属するものであるこ
とを明らかにする。
T−272株の菌学的性状
a)形態学的特徴
気菌糸は比較的長く伸長し、単軸分岐する。
その先端の形態は一般にオープンスパイラル状であるが
、培地によっては曲状またはループ状も含まれる場合が
ある。
、培地によっては曲状またはループ状も含まれる場合が
ある。
胞子鎖は10個以上の胞子よりなり、その形は、楕円体
ないし短円筒状で、大きさは0,6〜0.8X0.9〜
1.2μ,表面構造は平滑状である。
ないし短円筒状で、大きさは0,6〜0.8X0.9〜
1.2μ,表面構造は平滑状である。
鞭毛胞子,胞子のうの形成は認められない。
b)各種培地における生育状態
T−272株の各種培地における生育状態を表1に示す
。
。
C)生理的性質
1)生育温度
至適温度は25〜28℃で、37℃では生育しない。
2)生育pH
pH6〜10で生育,至適pHは8〜9o3)ゼラチン
の液化:陽性 4)デンプンの加水分解:陽性(中程度)5)脱脂牛乳
の凝固,ペプトン化:凝固せず,ペプトン化する。
の液化:陽性 4)デンプンの加水分解:陽性(中程度)5)脱脂牛乳
の凝固,ペプトン化:凝固せず,ペプトン化する。
6)硝酸塩の還元:陰性
7)メラニン様色素の生成:陰性
8)セルロースの加水分解:陰性
d)炭素源の利用性
プリドハム・ゴドリーブ寒天培地で調べた結果を表2に
示す。
示す。
e)細胞壁構成々分:L,L−ジアミノピメリン酸を含
む。
む。
注;+:利用する(発育する),−:利用せず(発育せ
ず) 以上の性状からT−272株は、まずストレプトミセス
属に属していることは明らかである。
ず) 以上の性状からT−272株は、まずストレプトミセス
属に属していることは明らかである。
ワックスマン著,ザ・アクチノミセテス( TheAc
tinomycetes)第2巻(1961年),シャ
ーリングおよびゴットリーブのISP(インターナショ
ナル・ストレプトミセス・プロジェクト( Inter
national Streptomyces Pro
ject ) )報告(インターナショナル・ジャーナ
ル・オブ・システマテイツク・バクテリオロジー( I
nternat−ional Journal of
Systematic Bacteriology)>
第18巻69頁,279頁(1968),同第19巻,
391頁(1969),同第22巻,265頁(197
2))およびバージーズ・マニュアル・オブ・デターミ
ネイティブ・バクテリオロジー( Bergey’s
Manual of DeterminativeBa
cter io1ogy)第7版(1961),第8版
(1974)およびその後報告された放線菌の新種発表
文献の中から検索すると、T−272株のように、気菌
糸が灰青色ないし灰緑色で、胞子鎖がらせん状,胞子表
面が平滑である菌種は、極めて少ないが、T−272株
とやや類似するものとしては、ストレプトミセス・アマ
クサエンシス( Streptomyces amak
usaensie Nagatsu et al)(ジ
ャーナル・オブ・アンテイビオテイツクス( Jour
nal of Antibiotics )シリーズA
・第16巻,207頁(1963)およびストレプトミ
セス゜トサエンシス( Strepfomyces t
osaensisKoune et al ) (特許
公報特公昭49−1871)があげられる。
tinomycetes)第2巻(1961年),シャ
ーリングおよびゴットリーブのISP(インターナショ
ナル・ストレプトミセス・プロジェクト( Inter
national Streptomyces Pro
ject ) )報告(インターナショナル・ジャーナ
ル・オブ・システマテイツク・バクテリオロジー( I
nternat−ional Journal of
Systematic Bacteriology)>
第18巻69頁,279頁(1968),同第19巻,
391頁(1969),同第22巻,265頁(197
2))およびバージーズ・マニュアル・オブ・デターミ
ネイティブ・バクテリオロジー( Bergey’s
Manual of DeterminativeBa
cter io1ogy)第7版(1961),第8版
(1974)およびその後報告された放線菌の新種発表
文献の中から検索すると、T−272株のように、気菌
糸が灰青色ないし灰緑色で、胞子鎖がらせん状,胞子表
面が平滑である菌種は、極めて少ないが、T−272株
とやや類似するものとしては、ストレプトミセス・アマ
クサエンシス( Streptomyces amak
usaensie Nagatsu et al)(ジ
ャーナル・オブ・アンテイビオテイツクス( Jour
nal of Antibiotics )シリーズA
・第16巻,207頁(1963)およびストレプトミ
セス゜トサエンシス( Strepfomyces t
osaensisKoune et al ) (特許
公報特公昭49−1871)があげられる。
T−272株の性状をこれら2株の原記載と比較すると
ともに、さらにストレプトミセス・アマクサエンシス
ISP5219(IFO12835)およびストレプト
ミセス・トサエンシスFermP−601とT−272
株とを同一条件下で培養して性質を比較した。
ともに、さらにストレプトミセス・アマクサエンシス
ISP5219(IFO12835)およびストレプト
ミセス・トサエンシスFermP−601とT−272
株とを同一条件下で培養して性質を比較した。
T−272株とこれら2菌種との主な相違点を表3にま
とめた。
とめた。
これによると、ストレプトミセス・アマクサエンシスと
は、気菌糸の形態が明らかに異なり、さらに、本菌がメ
ラニン様色素を形成するのに対し、T−272株は、メ
ラニン様色素を形成しない点から明確に区別された。
は、気菌糸の形態が明らかに異なり、さらに、本菌がメ
ラニン様色素を形成するのに対し、T−272株は、メ
ラニン様色素を形成しない点から明確に区別された。
また、ストレプトミセス・トサエンシスとも、気菌糸の
形態が明らかに異ななること、および炭素源の利用性が
全く異なる点さらに、硝酸塩の還元性の点でも異なり明
らかに別種の菌種と考えられる。
形態が明らかに異ななること、および炭素源の利用性が
全く異なる点さらに、硝酸塩の還元性の点でも異なり明
らかに別種の菌種と考えられる。
さらに、従来、クラバラン酸を生産することが知られて
いるストレプトミセス・クラバリゲルスNRRL3 5
8 5 (ヒゲンス・カストナー,インターナショナ
ル・ジャーナル・オブ・システマテイツク・バクテリオ
ロジー,第21巻326頁(1971))とも比較した
が、NRRL3585株の場合には気菌糸の形態に特徴
があり、直・曲状で、短い根棒状の数個の胞子よりなる
側枝が形成される。
いるストレプトミセス・クラバリゲルスNRRL3 5
8 5 (ヒゲンス・カストナー,インターナショナ
ル・ジャーナル・オブ・システマテイツク・バクテリオ
ロジー,第21巻326頁(1971))とも比較した
が、NRRL3585株の場合には気菌糸の形態に特徴
があり、直・曲状で、短い根棒状の数個の胞子よりなる
側枝が形成される。
これに対して、T−272株は、オープンスパイラル状
であり、したがって全く異なる種に属することは明らか
である。
であり、したがって全く異なる種に属することは明らか
である。
以上の事実から、T−272株はストレプトミセス属の
既知菌種のいずれにも属さず、新菌種と認められ、本菌
が分離された土壌の採取地にちなんで、ストレプトミセ
ス・カツラハマヌス( S treptomyces
Katsurahamanus )と命名された。
既知菌種のいずれにも属さず、新菌種と認められ、本菌
が分離された土壌の採取地にちなんで、ストレプトミセ
ス・カツラハマヌス( S treptomyces
Katsurahamanus )と命名された。
T−272株は、財団法人発酵研究所および工業技術院
微生物工業技術研究所に、IFO−13716,FER
M−PNo−3944としてそれぞれ寄託されている。
微生物工業技術研究所に、IFO−13716,FER
M−PNo−3944としてそれぞれ寄託されている。
ストレプトミセス・カツラハマヌスの性状は、上記の通
りであるが、本発明においては、ストレプトミセス・カ
ツラハマヌスに属する株はすべて使用することができる
。
りであるが、本発明においては、ストレプトミセス・カ
ツラハマヌスに属する株はすべて使用することができる
。
また、放線菌とりわけストレプトミセス属に属する微生
物の諸性質は一定なものではなく、自然的にあるいは人
工的に容易に変異することは周知のことであり、本菌種
の場合もその例外ではなく、たとえば紫外線,エックス
線,放射線照射,薬品(例、亜硝酸ナトリウム,N−メ
チル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジンなど)処
理などの人工的変異手段で容易に変異しうるものであり
、このような変異株であっても、クラバラン酸生産能を
有するものはすべて本発明の方法に使用することができ
る。
物の諸性質は一定なものではなく、自然的にあるいは人
工的に容易に変異することは周知のことであり、本菌種
の場合もその例外ではなく、たとえば紫外線,エックス
線,放射線照射,薬品(例、亜硝酸ナトリウム,N−メ
チル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジンなど)処
理などの人工的変異手段で容易に変異しうるものであり
、このような変異株であっても、クラバラン酸生産能を
有するものはすべて本発明の方法に使用することができ
る。
本菌の培養に際しては、培地中に炭素源として、たとえ
ばグルコース,シュークロース,マルトース,スターチ
,グリセリン,デキストリン,水あめ,糖密,油脂類(
例、大豆油,オリーブ油など),アルコール類(例、エ
タノール),有機酸類(例、コハク酸,リンゴ酸など)
など菌が資化しうるものが適宜用いられる。
ばグルコース,シュークロース,マルトース,スターチ
,グリセリン,デキストリン,水あめ,糖密,油脂類(
例、大豆油,オリーブ油など),アルコール類(例、エ
タノール),有機酸類(例、コハク酸,リンゴ酸など)
など菌が資化しうるものが適宜用いられる。
窒素源としては、たとえば大豆粉,コーン・ステイープ
・リカー,綿実粉,肉エキス,ペプトン,尿素,乾燥酵
母,酵母エキス,アンモニウム塩類(例、硫酸アンモニ
ウム,塩化アンモニウムなど),硝酸塩類(例、硝酸ソ
ーダ,硝酸アンモニウムなど)などが有利に使用される
。
・リカー,綿実粉,肉エキス,ペプトン,尿素,乾燥酵
母,酵母エキス,アンモニウム塩類(例、硫酸アンモニ
ウム,塩化アンモニウムなど),硝酸塩類(例、硝酸ソ
ーダ,硝酸アンモニウムなど)などが有利に使用される
。
無機塩としては、たとえば炭酸カルシウム,塩化ナトリ
ウム,塩化カリウム,リン酸カリウム,硫酸マグネシウ
ムなどが挙げられ、さらに、菌の発育を助けクラバラン
酸の生産を促進する有機または無機の化合物(例、ビタ
ミン類,核酸塩基類,アミノ酸類など)などを適宜添加
してもよい。
ウム,塩化カリウム,リン酸カリウム,硫酸マグネシウ
ムなどが挙げられ、さらに、菌の発育を助けクラバラン
酸の生産を促進する有機または無機の化合物(例、ビタ
ミン類,核酸塩基類,アミノ酸類など)などを適宜添加
してもよい。
培養は、液状でも固状でもよく、また液状の場合、静置
あるいは振盪培養のいずれでもよいが、好気的条件下に
深部培養するのが一般に有利である。
あるいは振盪培養のいずれでもよいが、好気的条件下に
深部培養するのが一般に有利である。
又培養温度はおよそ18°〜35℃の範囲が望ましく、
培地のpHは約5〜10、好ましくは約7〜9の範囲で
、およそ24〜240時間培養するのが好ましい。
培地のpHは約5〜10、好ましくは約7〜9の範囲で
、およそ24〜240時間培養するのが好ましい。
生成したクラバラン酸の大部分は培養r液中に存在する
ので、通常培養物を遠心分離あるいは炉過して菌体を除
去した液体部分からこれを採取するのがよい。
ので、通常培養物を遠心分離あるいは炉過して菌体を除
去した液体部分からこれを採取するのがよい。
クラバラン酸の採取には、微生物の生産する代謝産物を
採取するのに通常用いられる手段が適宜に利用されうる
。
採取するのに通常用いられる手段が適宜に利用されうる
。
すなわち、イオン交換樹脂,活性炭,セルロース,シリ
カゲル,非イオン性ポーラスポリマーなどを用いるクロ
マトグラフイー,ゲル炉過法,溶媒抽出法などを組合せ
ることにより、有利に所期の目的を達することができる
。
カゲル,非イオン性ポーラスポリマーなどを用いるクロ
マトグラフイー,ゲル炉過法,溶媒抽出法などを組合せ
ることにより、有利に所期の目的を達することができる
。
なお、クラバラン酸の検出,定量には、電気泳動,薄層
クロマトグラフイーまたはペーパークロマトグラフイー
で分別後、被験菌に対する抗菌力を測定する方法、また
はβ−ラクタマーゼ阻害活性を調べる方法(コールら、
特開昭50−142789)が用いられる。
クロマトグラフイーまたはペーパークロマトグラフイー
で分別後、被験菌に対する抗菌力を測定する方法、また
はβ−ラクタマーゼ阻害活性を調べる方法(コールら、
特開昭50−142789)が用いられる。
またクラバラン酸の同定には元素分析,核磁気共鳴スペ
クトル,赤外線吸収スペクトル,紫外部吸収スペクトル
,ろ紙電気泳動および薄層クロマトグラフイーなどが用
いられる。
クトル,赤外線吸収スペクトル,紫外部吸収スペクトル
,ろ紙電気泳動および薄層クロマトグラフイーなどが用
いられる。
クラバラン酸はかかる操作を組合せることにより遊離あ
るいはその塩、たとえばナトリウム,カリウム,リチウ
ムなどのアルカリ金属塩,カルシウム,マグネシウムな
どのアルカリ士類金属塩として採取される。
るいはその塩、たとえばナトリウム,カリウム,リチウ
ムなどのアルカリ金属塩,カルシウム,マグネシウムな
どのアルカリ士類金属塩として採取される。
本発明は、前記したように、新菌種ストレプトミセス・
カツラハマヌスを用いることにより、極めて著量のクラ
バラン酸を生成蓄積せしめることができるので、工業上
有利な方法である。
カツラハマヌスを用いることにより、極めて著量のクラ
バラン酸を生成蓄積せしめることができるので、工業上
有利な方法である。
以下に実施例をもってさらに詳細に本発明の内容を説明
するが、これによって本発明が限定されるものではない
。
するが、これによって本発明が限定されるものではない
。
実施例 1
グルコース3%,コーンスターチ3%,棉実粉1%,大
豆粉0.5%,酵母エキス0.5%,ポリペプトン0.
5%,コーン・ステイープ・リカ−0.5%および炭酸
カルシウム1%からなる種培地30mlを200ml容
三角フラスコに分注、滅菌後、これにストレプトミセス
・カツラハマヌスT−272(FERM−PNo394
4)を一白金耳づつ接種し、回転式振盪培養機上で28
℃3日間培養した。
豆粉0.5%,酵母エキス0.5%,ポリペプトン0.
5%,コーン・ステイープ・リカ−0.5%および炭酸
カルシウム1%からなる種培地30mlを200ml容
三角フラスコに分注、滅菌後、これにストレプトミセス
・カツラハマヌスT−272(FERM−PNo394
4)を一白金耳づつ接種し、回転式振盪培養機上で28
℃3日間培養した。
この種培養物を、200ml容三角フラスコに、綿実粉
(プロフロ(Traders Oil Mill Co
.米圃製))2%,大豆粉2%および表4に示す種類お
よび量の炭素源を添加した組成の培地(pH6.5 )
3 0mlを入れ、滅菌、冷却した醗酵培地にL5m
l宛接種し、回転式振盪培養機上で28℃で培養し、5
日目に培養物を取り出し、遠心分離にて菌体を除いた上
澄液について、クラバラン酸の生成量を調べ、表4に示
す結果を得た。
(プロフロ(Traders Oil Mill Co
.米圃製))2%,大豆粉2%および表4に示す種類お
よび量の炭素源を添加した組成の培地(pH6.5 )
3 0mlを入れ、滅菌、冷却した醗酵培地にL5m
l宛接種し、回転式振盪培養機上で28℃で培養し、5
日目に培養物を取り出し、遠心分離にて菌体を除いた上
澄液について、クラバラン酸の生成量を調べ、表4に示
す結果を得た。
実施例 2
グルコース3%,コーン・スターチ3%,棉実粉1%,
大豆粉0.5%,酵母エキス0.5%,ポリペプトン0
.5%,コーン・ステイープ・リカ一〇.5%および炭
酸カルシウム1%からなる種培地500mlを2l容坂
口フラスコに分注し、滅菌後これにストレプトミセス・
カツラハマヌス T一272(微工研申請書受理番号第
3944号)の1斜面培養を接種し、往復式振盪培養機
上で28℃、3日間培養した。
大豆粉0.5%,酵母エキス0.5%,ポリペプトン0
.5%,コーン・ステイープ・リカ一〇.5%および炭
酸カルシウム1%からなる種培地500mlを2l容坂
口フラスコに分注し、滅菌後これにストレプトミセス・
カツラハマヌス T一272(微工研申請書受理番号第
3944号)の1斜面培養を接種し、往復式振盪培養機
上で28℃、3日間培養した。
別にステンレス製50l容発酵槽に、グルコース3%,
コーンスターチ3%,棉実粉1.5%および大豆粉1.
5%からなる培地(pH6.5 ) 3 0 1を仕込
み、常法により滅菌冷却した。
コーンスターチ3%,棉実粉1.5%および大豆粉1.
5%からなる培地(pH6.5 ) 3 0 1を仕込
み、常法により滅菌冷却した。
これに上記種培養液を無菌的に接種し、28℃で通気撹
拌培養(通気毎分30l,撹拌毎分280回転)した。
拌培養(通気毎分30l,撹拌毎分280回転)した。
90時間培養後、培養物をとり出し、炉過によって菌体
を除き、培養沖液257を得た。
を除き、培養沖液257を得た。
このP液中には、1150μg/rulのクラバラン酸
が含まれていた。
が含まれていた。
この沖液を強塩基性アニオン交換樹脂アンバーライト■
RA−402(ローム アンド ハース社,米国)Ct
型6lを充填したカラムに通液しクラバラン酸を吸着さ
せる。
RA−402(ローム アンド ハース社,米国)Ct
型6lを充填したカラムに通液しクラバラン酸を吸着さ
せる。
吸着後157の水で水洗し0. 5 M食塩水で溶出す
る。
る。
クラバラン酸を含む区分157を2lの活性炭カラムに
通液する。
通液する。
通液後5lの水で水洗した後7%ブタノール水で溶出し
、クラバラン酸を含む区分5l(水洗液及び溶出液)を
集め濃縮する。
、クラバラン酸を含む区分5l(水洗液及び溶出液)を
集め濃縮する。
濃縮液を3lのセルロースカラムに通し、75%プロパ
ノール水で展開し、クラバラン酸区分を濃縮する。
ノール水で展開し、クラバラン酸区分を濃縮する。
次いでこの濃縮液を1lのセファデツクスG−15(フ
ァルマシア社製)でゲル炉過精製した後、活性炭500
mlに吸着させ10%メタノール水で溶出する。
ァルマシア社製)でゲル炉過精製した後、活性炭500
mlに吸着させ10%メタノール水で溶出する。
クラバラン酸を含む区分を集め苛性ソーダ溶液でpH7
.0に中和した後、濃縮し、濃縮液にエタノールを滴下
して冷保すると結晶が析出する。
.0に中和した後、濃縮し、濃縮液にエタノールを滴下
して冷保すると結晶が析出する。
これを炉取乾燥し2.3gの結晶を得た。
この結晶母液より同様にして更に1.1gの第二結晶を
得た。
得た。
別にストレプトミセス・クラバリゲルスNRRL−35
85を用い、コールらの方法に従って調整したクバラン
酸ナトリウムとストレプトミセス・カツラハマヌスT−
272株より上述の様にして得られた結晶とを比較した
ところ、それらの抗菌スペクトル,元素分析値,赤外線
吸収スペクトル(KBrディスク,第1図参照),核磁
気共鳴スペクトル(D,20,60MHz ,第2図参
照),薄層クロマトグラフイーおよび電気泳動的挙動等
全ての理化学的性状が一致した。
85を用い、コールらの方法に従って調整したクバラン
酸ナトリウムとストレプトミセス・カツラハマヌスT−
272株より上述の様にして得られた結晶とを比較した
ところ、それらの抗菌スペクトル,元素分析値,赤外線
吸収スペクトル(KBrディスク,第1図参照),核磁
気共鳴スペクトル(D,20,60MHz ,第2図参
照),薄層クロマトグラフイーおよび電気泳動的挙動等
全ての理化学的性状が一致した。
第1図は、ストレフトミセス・カツラハマヌスT−27
2の培養物から得られたクラバラン酸ナトリウムの赤外
線吸収スペクトル(KBr法)を、第2図は、ストレプ
トミセス・カツラハマヌスT一272の培養物から得ら
れたクラバラン酸ナトリウムの核磁気共鳴スペクトル(
D20中、60MHz)を、それぞれ示す。
2の培養物から得られたクラバラン酸ナトリウムの赤外
線吸収スペクトル(KBr法)を、第2図は、ストレプ
トミセス・カツラハマヌスT一272の培養物から得ら
れたクラバラン酸ナトリウムの核磁気共鳴スペクトル(
D20中、60MHz)を、それぞれ示す。
Claims (1)
- 1 新菌種ストレプトミセス・カツラハマヌスを培地に
培養し、クラバラン酸を生成蓄積せしめ、培養物からク
ラバラン酸を採取することを特徴とする抗生物質の製造
も
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008077A JPS589679B2 (ja) | 1977-02-24 | 1977-02-24 | 抗生物質の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008077A JPS589679B2 (ja) | 1977-02-24 | 1977-02-24 | 抗生物質の製造法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13711182A Division JPS5835677B2 (ja) | 1982-08-05 | 1982-08-05 | 新菌種ストレプトミセス・カツラハマヌス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS53104796A JPS53104796A (en) | 1978-09-12 |
JPS589679B2 true JPS589679B2 (ja) | 1983-02-22 |
Family
ID=12017109
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008077A Expired JPS589679B2 (ja) | 1977-02-24 | 1977-02-24 | 抗生物質の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS589679B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2589663A1 (en) | 2011-11-04 | 2013-05-08 | LEK Pharmaceuticals d.d. | Process for production of clavulanic acid |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB9702218D0 (en) | 1997-02-04 | 1997-03-26 | Smithkline Beecham Plc | Novel product |
GB0308696D0 (en) | 2003-04-15 | 2003-05-21 | Glaxo Group Ltd | New process |
-
1977
- 1977-02-24 JP JP2008077A patent/JPS589679B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2589663A1 (en) | 2011-11-04 | 2013-05-08 | LEK Pharmaceuticals d.d. | Process for production of clavulanic acid |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS53104796A (en) | 1978-09-12 |
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