JPS588624Y2 - 車両用荷箱のヒンジ構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はトラック等の車両用荷箱のヒンジ構造の改良
に関するものである。

従来のトラックの荷箱のヒンジ構造は第１図に示すよう
になっていた。

即ち第１図ａに示すように、車両荷箱の煽戸側板（図示
していないが、第２図の側板１に相当する）にヒンジメ
ール２の長辺２ａを固定し、この長辺２ａを図示のよう
に上下２箇所で折曲げながら下方に延長し、これを丸く
折り返して下端にヒンジピン挿通部２ｂを形成し、該ヒ
ンジピン挿通部２ｂの他端をさらに上方に延長して短辺
２ｃを形成し、この短辺２ｃを長辺２ａに溶接してヒン
ジメール２を構成していた。

そしてさらに煽戸のロアレール３はアウタパネル４とイ
ンナパネル５とから構成されているが、そのアウタパネ
ル４の下面にヒンジメール挿通孔６を設け、このヒンジ
メール挿通孔６にヒンジメール２を挿通して上記挿通孔
６の周囲とヒンジメール２の相当する箇所とを溶接固定
していた。

また第１図すに示すものでは、煽戸側板に固定したヒン
ジメール２の長辺２ａを真直下方に延長し、これを上記
と逆方向に折シ返して下端にヒンジピン挿通部２ｂを形
威し、さらにその他端を上方に延長して短辺２ｃを形成
し、この短辺２ｃを長辺２ａに溶接してヒンジメール２
を構成していた占そしてアウタパネル４とインナパネル
５とが一体に形成されているロアレール３の下面にヒン
ジメール挿通孔６を形成し、これにヒンジメール２を挿
通して上記挿通孔６の周囲とヒンジメール２の相当する
箇所とを溶接固定していた。

しかるにこのような従来のヒンジ構造では、煽戸を開閉
する時等に外部から力が加わると両者の溶接部付近のヒ
ンジメール２あるいはロアレール３が簡単に変形してし
１い、耐久性に乏しいという欠点があった。

この考案はこのような従来のものの欠点を解消するため
になされたもので、ヒンジの強度、剛性アップを図り、
ヒンジの変形を防止するようにした車両用荷箱のヒンジ
構造を提供することを目的としている。

以下この考案の一実施例を図について説明する。

第２図ないし第４図はこの考案の一実施例による車両用
荷箱のヒンジ構造を示し、図において、１は車両荷箱の
煽戸側板であり、との煽戸側板１にヒンジメール２の長
辺２ａを固定し、との長辺２ａを図示のように上下２箇
所で折り曲げながら下方に延長し、これを丸く折り返し
て下端にヒンジピン挿通部２ｂを形成し、該ヒンジピン
挿通部２ｂの他端をさらに上方に延長して短辺２ｃを形
成し、ヒンジピン挿通部２ｂの上部と上記短辺２ｃの上
端とで上記長辺２ａと短辺２ｃとを両溶接部間に空隙７
を設けて溶接し、ヒンジメール２を構成する。

そして渣た煽戸のロアレール３のアウタパネル４の下面
にヒンジメール挿通孔６を設け、このヒンジメール挿通
孔６にヒンジメール２の長辺２ａと短辺２ｃとで形成し
た空隙７部を位置させ、上記ヒンジメール挿通孔６潤囲
と上記ヒンジメール２とを溶接する。

そして車両の車体パネル８にヒンジフィメール９をボル
ト１０により固着し、このヒンジフィメール９とヒンジ
メール２のヒンジピン挿通部２ｂにヒンジピン１１を挿
通し、煽戸が車体に対し回動できるようにする。

なお図中５はロアレール３のインナパネル、１２は車両
荷箱のフロアである。

捷た第５図は第１図すの従来構造に対応する本考案の他
の実施例を示す。

即ち煽戸側板１に固定したヒンジメール２の長辺２ａを
真直に下方に延長し、これを上記実施例と逆方向に折り
返して下端にヒンジピン挿通部２ｂを形成し、該ヒンジ
ピン挿通部２ｂの他端をさらに上方に延長して短辺２ｃ
を形成し、との短辺２ｃを図示のように略く字状に折り
曲げ、ヒンジピン挿通部２ｂの上部と短辺２ｃの上端と
で長辺２ａと短辺２ｃとを両溶接部間に空隙７を設けて
溶接する。

そして第６図に示すように、アウタパネル４とインナパ
ネル５とが一体に形成されたロアレール３の下面にヒン
ジメール挿通孔６を形成し、このヒンジメール挿通孔６
にヒンジメール２の空隙７部を位置させ、ヒンジメール
挿通孔６潤囲とヒンジメール２とを溶接する。

このような上記２つの実施例のヒンジ構造によれば、ヒ
ンジメール２はそれ自身の長辺２ａと短辺２ｃとで３角
形を構成しているので、ヒンジの強度、剛性がアップし
、ヒンジの変形が防止される。

以上のように、この考案によれば、車両用荷箱の煽戸に
取付けられるヒンジメールの長辺を煽戸側板に固定して
下方に延長し、これを折り返してヒンジピン挿通部およ
び短個を形成し、上記長辺と短辺とをヒンジピン挿通部
上部と短辺の上端とで両溶接部間に空隙を介して溶接す
るとともに、煽戸下面にヒンジメール挿通孔を設け、該
ヒンジメール挿通孔に空隙部を位置させ、ヒンジメール
挿通孔周囲とヒンジメールとを溶接することにより、ヒ
ンジメールの強度、剛性をアップして耐久性を向上でき
る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ、ｂはともに従来の車両用荷箱のヒンジ構造の
例を示す図、第２図はこの考案の一実施例によるヒンジ
構造の断面斜視図、第３図は上記実施例の断面図、第４
図は上記実施例のヒンジメールの斜視図、第５図および
第６図は本考案の他の実施例のヒンジメールの斜視図も
・よびヒンジ構造の断面図である。 １・・・煽戸側板、２・・・ヒンジメール、２ａ・・・
長辺、２ｂ・・・ヒンジピン挿通部、２ｃ・・・短辺、
３・・・ロアレール、６・・・ヒンジピン挿通孔、７・
・・空隙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両用荷箱の煽戸側板にヒンジメールの長辺を固定し、
   該ヒンジメールの長辺を下方に延長しこれを折り返して
   下端に位置するヒンジピン挿通部会よびこれに連続する
   短辺を形成し、上記ヒンジピン挿通部の上部と上記短辺
   の上端とで上記長辺と短辺とを周溶接部間に空隙を設け
   て溶接し、煽戸のロアレールの下面にヒンジメール挿通
   孔を形成し、該ヒンジメール挿通孔に上記ヒンジメール
   の空隙部を位置させ、上記ヒンジメール挿通孔周囲と上
   記ヒンジメールとを溶接したことを特徴とする車両用荷
   箱のヒンジ構造。