JPS588188Y2 - エア−ポツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエアーポンプによって収容体内の液体を加圧し
て吐出させるエアーポットの改良に関する。

一般に、この種エアーポットは、液体を収容した収容体
の開口した上面を閉塞するように蓋体が設けられ、この
蓋体内にはエアーポンプが装着されている。

また、上記蓋体の上面には取付孔が形成され、この取付
孔には軸体が垂設された押し体が上下動自在に設けられ
ている。

そして、押し体を押圧して下降させると、この押し体に
垂設された軸体がエアーポンプを押圧して作動させ、こ
のエアーポンプから収容体内に吐出される加圧空気によ
って、収容体内の液体を流出させるようになっている。

ところで、このような構成のエアーポットにおいては、
上記押し体を誤って押したときに、この押し体が自由に
降下してしまうと、不意に熱湯が吐出する危険性がある
。

そのため、不使用時に上記押し体を誤って押しても、こ
の押し体が上記エアーポンプを作動させることのない安
全機構が必要である。

しかしながら、従来は、安全機構を構成するために、こ
の安全機構専用の多くの部品を必要としていたため、部
品点数の増加によるコスト上昇や組立作業の煩雑化を招
くなどの欠点があった。

本考案は上記事情にもとづきなされたもので、その目的
とするところは、部品点数を増加させずに安全機構を構
成することができるようにして、コスト上昇や組立作業
の煩集化などを招くことのないようにしたエアーポット
を提供することにある。

以下、本考案の一実施例を図面にもとづいて説明する。

図中１は上面が開口した有底筒状のケースである。

このケース１の上面には、中央部分に栓２が嵌合された
給水口３を有する中蓋４がケース１の上面開口を閉塞す
るよう取着されている。

この中蓋４には外蓋５が接合するよう開閉自在に連結さ
れている。

また、中蓋４の下面側周辺部には、断面り字状をなした
リング状の押え体６が取着され、この押え体６と中蓋４
の下面とで有底筒状に形成された金属製の収容体７がそ
の上端縁を気密に挾持されてケース１内に保持されてい
る。

また、収容体７内には下部導管８が垂直に設けられ、こ
の下部導管８は上記中蓋４に形成された逆止弁機構９に
接続されている。

この逆止弁機構９には上部導管１０が一端を接続して設
けられ、その□他端は上記中蓋４に形成された注湯口１
１に臨んでいる。

また、上記外蓋５には、下面が上記栓２と密着する載置
板１２が設けられ、この載置板１２の上面にはエアーポ
ンプを形成するベローズ１３が取着されている。

このベローズ１３には、内部に第１のばね１４を収容さ
れているとともに上端には上板１５が取着されている。

さらに、外蓋５には、この上面に開放した取付四部１６
が形成されている。

この取付凹部１６の底面には、その周辺部に等間隔で等
法寸の４つの係合孔１７・・・・・・が穿設されている
とともに中心部には十文字状の規制孔１８が穿設されて
いる。

また、取付凹部１６には帽子状に成形された押し体１９
が設けられている。

すなわち、この押し体１９は、周壁下端縁に上記係合孔
１７・・・・・・と対応し、かつ係合孔１７の長さ寸法
ａよりも小さな幅寸法すの回動制御片２０・・・・・・
が延出されているとともに、土壁内面中心部には軸体２
１が垂設されている。

この軸体２１の外周面には、上記規制孔１８と対応する
断面形状となるように４つの突起２２・・・・・・が軸
体２１の下端部を除く軸方向はぼ全長に亙って突設され
ている。

そして、このように形成された押し体１９は、その回動
制御片２０・・・・・・を係合孔１７・・・・・・に、
軸体２１下端部を規制孔１８にそれぞれ嵌挿させるとと
もに、取付四部１６の底面と押し体１９の土壁内面との
間に第２のばね２３を介装し、この第２のばね２３によ
り取付凹部１６内で弾性的に保持され、かつ回転方向に
付勢されて設けられている。

したがって、押し体１９は、回動制御片２０・・・・・
・の−側端が係合孔１７・・・・・・の一端に当接して
いて、係合孔１７の長さ寸法ａと回動制御片２０の幅寸
法すとの差（ａ−ｂ）だけ上記第２のばね２３の付勢力
に抗して回転自在であり、この寸法差だけ回転させたと
きに、軸体２１に突設された突起２２・・・・・・が上
記規制孔１８を通過できる状態に位置するようになって
いる。

したがってこの状態において押し体１９を押圧すれば軸
体２１の突起２２・・・・・・が規制（Ｌ１８を通過す
るから、上記押し体１９を降下させることができる。

また、規制孔１８から突出した軸体２１の下端面には、
円板状の押圧板２４がねに２４ Ｈによって取着されて
いる。

この押圧板２４は、上記ベローズ１３の上端に設けられ
た上板１５に形成された空気吸込口２５と離間対向して
いて、押し体１９を降下させたときに、上記空気吸込口
２５を閉塞してベローズ１３を圧縮しするようになって
いる。

したがって、このとき、ベローズ１３内の空気が上記載
置板１２に穿設された第１の透孔１２ ａおよび上記栓
２に穿設された第２の透孔２ａを通過して収容体７内に
噴出し、この収容体７に収容された液体を加圧して上部
導管１０から流出させるようになっている。

なお、上記押圧板２４は、押し体１９が取付凹部１６か
ら抜出すのを防止する機能も有する。

一方、上記収容体７の下部外周面には電熱ヒータ２６が
付設され、この電熱ヒータ２６によって収容体７内の液
体が加熱されるようになっている。

なお、上記電熱ヒータ２６には、ケース１に設けられた
接続部２７に電源を接続することによって通電されるよ
うになっている。

さらに、図示しないがケース１と収容体７との間には断
熱材が充填されている。

また、図中２８はケース１に回動自在に設けられた把手
である。

つぎに、作用について説明する。

まず、不使用時においては、押し体１９が第２のばね２
３によって回転方向に付勢されその回動制御片２０・・
・・・・の−側端が係合孔１７・・・・・・の一端に当
接していることにより、軸体２１の突起２２・・・・・
・と規制孔１８との相対位置は、第４図ａに示すように
突起２２・・・・・・が規制孔１８を通過することので
きない状態となっている。

したがって、このような状態において押し体１９を不用
意に押圧しても、上記突起２２・・・・・・が取付凹部
１６の底面に当って押し体１９が降下しないから、ベロ
ーズ１３が圧縮されて収容体７内の液体が流出するとい
う危険がない。

また、使用時においては、押し体１９を第２のばね２３
に抗してその回動制御片２０・・・・・・の他側端が係
合孔１７・・・・・・の他端に当接するまで回転させる
と、軸体２１の突起２２・・・・・・と規制孔１８との
相対位置は、第４図すに示すように突起２２・・・・・
・が規制孔１８を通過することのできる状態となる。

したがって、このような状態で上記押し体１９を押圧す
れば、突起２２・・・・・・が規制孔１８を通過して押
し体１９が降下し、軸体２１の下端に取着された押圧板
２４がベローズ１３の空気吸込口２５を閉塞してこのベ
ローズ１３を圧縮するから、収容体７内に加圧空気が噴
出され、この収容体７内の液体を流出させることができ
る。

また、使用後には、押し体１９に加えた力を除去すれば
、第２のばね２３の復元力によって上昇するとともに回
転し、第４図ａに示す降下不可能な初期状態に自動的に
復帰する。

このように、本考案における安全機構は、この安全機構
を構成するためにそれ専用の部品をとくに必要としない
から、簡単な構成とすることができ、しかも作動が確実
である。

なお、上記一実施例では、収容体に電熱ヒータを付設し
たいわゆる電熱式エアーポットを挙げたが、本考案にお
けるエアーポットは、収容体がガラス製で電熱ヒータを
有しない、いわゆる魔法びんであってもなんら差し支え
ない。

また、軸体に突設される突起および取付凹部の底面に穿
設される規制孔の形状は限定されず、要は押し体を所定
角度回転させたときにのみ上記突起が規制孔を通過する
ような形状であればよい。

さらに、押し体を付勢する第２のばねを外蓋に形成され
た取付凹部に収容したが、上記第２のばねは、ベローズ
の上面に設けられた上板と軸体の下端に設けられた押圧
板との間に設けても、上記一実施例と同様の作用が得ら
れる。

なお、この場合には、第２のばねをベローズ内に収容さ
れた第１のばねよりもやわらかくする必要がある。

以上述べたように本考案は、蓋体に形成された取付凹部
に押し体を収容し、この押し体に垂設された軸体の外周
面に突起を設けるとともに、上記取付凹部の底面に押し
体を所定角度回転して押圧したときにのみ上記突起が通
過する規制孔を穿設したから、上記押し体を誤って押圧
しても、突起が規制孔を通過して押し体が降下するとい
うことがない。

すなわち、押し体を降下させるには、所定角度回転して
から押圧しなければならないから、押し体を誤って押圧
するだけでは、熱湯が不用意に流出するという危険がな
い。

また、本考案の安全機構は、エアーポットに通常用いら
れる部品の形状を改良しただけで、とくに安全機構専用
の部品を必要としないから、構成簡単にして部品点数を
増加させることがないので、製作容易にして安価である
などの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は概略的
構成を示す縦断面図、第２図は蓋体を破断して取付凹部
を示す斜視図、第３図は押し体の一部を破断して示す斜
視図、第４図ａ、ｌ）は軸体に突設された突起と規制孔
との位置関係を示す説明図である。 ４・・・・・・中蓋（蓋体）、５・・・・・・外蓋（蓋
体）、７・・・・・・収容体、１３・・・・・・ベロー
ズ（エアーポンプ）、１６・・・・・・取付凹部、１８
・・・・・・規制孔、１９・・・・・・押し体、２１・
・・・・・軸体、２２・・・・・・突起、２３・・・・
・・ばね（第２の）、２５・・・・・・空気吸込口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 液体を収容した収容体と、この収容体の開口した上面を
   閉塞するように設けられた蓋体と、この蓋体の上面に開
   放して形成された取付凹部と、この取付凹部にばねを介
   して弾性的に収容されこのばねの復元力に抗して上下動
   および回転自在な押し体と、この押し体に垂設されその
   外周面に突起が設けられた軸体と、上記取付凹部の底面
   に穿設され上記押し体を所定角度回転して押圧したとき
   にのみ上記軸体に突設された突起が通過する規制孔と、
   上記蓋体内に装着され上記押し体が降下することにより
   上記軸体の下端で空気吸込口が閉塞されて圧縮され上記
   収容体内に空気を噴出するエアーポンプとを具備したエ
   アーポット。