JPH0349628Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案はベローズを圧縮操作して容器内に空気を
送り込むことにより該容器内の液体を注出させる
エアーポツトに関するものである。

（従来技術とその問題点） 従来のエアーポツトの構造について第３図及び
第４図を基に説明する。第３図及び第４図におい
て、１は容器（図示せず）の開口を閉塞する中
蓋、２は容器の内外を連通する通気路３を形成し
た中蓋２の摘子、４は蓋主体５と内面板６とによ
り外郭を構成し中蓋２の上方を被う上蓋、７は内
面板６の上面側に形成され通気路３を介して容器
内部と連通状態にある蒸気通路、８は上蓋４内に
あつて上端ボス部に吸気口９、下端ボス部に送気
口１０を夫々形成しかつ下端ボス部を蒸気通路７
内に挿入突出するベローズ、１１はベローズ８内
にあつて該ベローズ８を伸張状態に保つスプリン
グ、１２はベローズ８の吸気口９に設けた吸気
弁、１３はベローズ８の送気口１０にあつて有底
筒状をなしその底壁に第４図示の如く十文字に切
込み１４を入れて形成した常閉の逆止弁、１５は
ベローズ８を常時上方に付勢支持するスプリン
グ、１６は上蓋４の上面にあつて押圧板１７を介
しベローズ８を圧縮操作するための押釦であり、
通常は第３図ａに示す状態にあつて、容器内で発
生した蒸気は通気路３から蒸気通路７内部に入り
該通路７を経て外方に放出され、ベローズ８内へ
の侵入は逆止弁１３によつて阻止し該ベローズ８
の熱損を回避する構成となつている。そして、第
３図ｂに示すように、押釦１６を押し下げると、
先ずベローズ８全体がスプリング１５に抗して下
動し逆止弁１３が内面板６に密着して容器内部と
蒸気通路７間を遮断した後、ベローズ８はスプリ
ング１１に抗して圧縮され始め、この圧縮により
内部圧力が高まると、逆止弁１３が開き、送気口
１０から通気路３を経て容器内部に空気が送り込
まれ、その結果容器の内部圧力が高まり内部の液
体が注出路（図示せず）を介して外方に注出する
ことになる。

従来のエアーポツトの構造及び作用は以上述べ
たとおりであるが、このようなものでは、ベロー
ズ８の圧縮操作時空気圧により逆止弁１３を押し
開きながら送気することになる為、ベローズ８の
圧縮に大きな力が要求され、操作が重く、余り好
ましいものではなかつた。

（考案の目的） 本案はかかる点に鑑みてなされたもので、ベロ
ーズの下動時に逆止弁を押し開く突起を設けるこ
とにより、ベローズの圧縮に必要な力を軽減し、
操作の軽いものを提供する。

（実施例） 以下第１図及び第２図に示した本案の実施例に
ついて説明する。尚、第３図及び第４図と共通す
る部分には共通の符号を付してある。

先ず、第１図の実施例は、ベローズ８の下端ボ
ス部の先端に突起１８を設け、この突起１８の先
端を逆止弁１３に接触若しくは近接させたもので
ある。而して、この構成によれば、押釦１７を押
し下げると、先ずベローズ８が下動して逆止弁１
３が第１図ｂに示すように内面板６は密着し、さ
らに逆止弁１３は圧縮方向の力を受けて撓むこと
になり、この時突起１８によつて押し開かれる。
従つて、ベローズ８が圧縮され送気する際には逆
止弁１３は開放状態にある為、逆止弁１３を下方
に押し開く力が不要であり、ベローズ８を小さな
力で圧縮することができ、操作が軽くなる。

又、第２図の実施例では、内面板６に突起１９
を形成し、この突起１９によつて逆止弁１３を上
方に押し開くものであり、先の実施例と同様に、
小さな力でベローズ８を圧縮でき、操作が軽くな
る。

（考案の効果） 以上の如く本案の構成によれば、ベローズの圧
縮操作時に突起より逆止弁を押し開くので、従来
のようにベローズから送られる空気により逆止弁
を押し開く必要がなく、ベローズの圧縮時に必要
な力を軽減して操作を軽く行うことができ、操作
性の極めて良好なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本案エアーポツトの異なる
実施例における要部構成図であり、ａは非圧縮操
作時、ｂは圧縮操作時の状態を示す。第３図は従
来のエアーポツトを示す構成説明図であり、ａは
非圧縮操作時、ｂは圧縮操作時の状態を示す。第
４図は逆止弁を示す斜視図である。 ７……蒸気通路、８……ベローズ、１０……送
気口、１３……逆止弁、１８，１９……突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベローズを上下動自在でかつ常時上方に付勢支
   持し、該ベローズの下端に圧縮操作時に容器内に
   空気を送り込むための送気口を設け、上記容器内
   部に常時連通状態にあり上記ベローズの下動によ
   つて当該連通状態が遮断される容器内からの蒸気
   を外部へ放出する蒸気通路を設け、上記送気口に
   該容器内からの蒸気が上記ベローズ内へ侵入する
   のを防ぐ常閉の逆止弁を設けたものにおいて、上
   記ベローズの下動時に上記逆止弁に当接して該逆
   止弁を押し開く突起を備えたことを特徴とするエ
   アーポツト。