JPS587664B2 - 塩化ビニリデン系ラテツクスの製造方法 - Google Patents

塩化ビニリデン系ラテツクスの製造方法

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JPS587664B2
JPS587664B2 JP54131392A JP13139279A JPS587664B2 JP S587664 B2 JPS587664 B2 JP S587664B2 JP 54131392 A JP54131392 A JP 54131392A JP 13139279 A JP13139279 A JP 13139279A JP S587664 B2 JPS587664 B2 JP S587664B2
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    • C08F214/08Vinylidene chloride
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はヒートシール性、耐プロツキング性およびガス
バリャー性に優れた塩化ビニリデン系ラテックスの製造
方法に関するものである。
塩化ビニリデン系ラテックスを塗工したポリプロピレン
フイルム、ポリエチレンテレフタレートフイルム、ポリ
アミドフイルム、セロファンあるいは紙等はそのガスバ
リャー性が優れていることlにより、食品包装分野に大
量に使用されている。
またこれらの塩化ビニリデン系ラテックス塗エフイルム
は自動製袋あるいは自動充填包装に使用するため、ヒー
トシール性、耐プロツキング性および滑り性等の加工機
械への優れた適性が要求される。
尚、自動包装機械による高速度の包装には比較的剛性の
大きな2軸延伸プロピレンフイルムが良好な適性を有し
ている。
しかし2軸延伸プロピレンフイルムは、他のフイルムに
比較して低温の約120℃で急激に収縮するため、塗工
された塩化冫ビニリデン系ラテックスの塗膜は、基材フ
イルムの2軸延伸ポリプロピレンフイルムが熱収縮を開
始する温度以下で優れたヒートシール性(以下低温ヒー
トシール性と略す)を有することが製袋加工上必要であ
る。
また、塩化ビニリデン系ラテックスの塗工時、或るいは
塗工フイルムの貯蔵時、プロツキングしないことが要求
される。
しかし、一般に低温ヒートシール性の優れた塗膜が得ら
れる塩化ビニリデン系ラテックスはラテックスの塗工時
および塗工冫フイルムの貯蔵時、充分な耐プロツキング
性が得られないという欠点を有している。
これを防止するためにプロツキング防止剤であるシリカ
粉末あるいはワックスを多量に添加するか、または塗膜
の硬さを増し、高い結晶化度にするため、高塩化iビニ
リデン含有組成の共重合体を使用する等の方法が知られ
ている。
しかし塗工フイルムの透明性が損なわれるとか、低温ヒ
ートシール性が劣化するという致命的な欠点を有してい
る。
低温ヒートシール性と耐プロツキング性の両方の性質を
満足させ得る塩化ビニリデン系ラテックスの塗膜を得る
ことは極めて困難であった。
しかし、本発明者らは低温ヒートシール性と耐プロツキ
ング性及びガスバリャー性に優れた塗膜が得られる塩化
ビニリデン系ラテックスの製造方法について鋭意検討し
た結果、本発明に到達した。
本発面ば、塗膜の充分に低いヒートシール開始温度(塩
化ビニリデン共重合体塗膜面同志を合わせて、熱板によ
り1.0kg/cm2、1秒間ヒートシールした時に5
0g/15mm巾の接着強度を示す下限の温度)を有す
る塩化ビニリデン系共重合体ラテックスに結晶核剤とな
る塩化ビニリデン含量の高い共重合体ラテックスを混合
することによるラテックスの製造方法である。
本発明を詳細に説明すると、低温ヒートシール性を塗エ
フイルムに付与する基本となる塩化ビニリデン共重合体
は塩化ビニリデン70〜85重量%、塩化ビニル10〜
28重量%、これらと共重合可能な少くとも一種の単量
体2〜20重量%とからなる単量体組成から共重合され
る。
塩化ビニリデンが70重量%以下であると、塗膜が所定
の結晶化度に達せず、耐プロツキング性およびガスバリ
ャー性が劣化する。
一方85重量%以上になると、塗膜の結晶化度が高くな
り過ぎてヒートシール開始温度が高くなる。
塩化ビニリデンと共重合する塩化ビニルは10〜28重
量%で、この塩化ビニルは塩化ビニリデンとの共重合体
の融点を下げ、ヒートシール開始温度を下げる.のに最
も有効な共単量体であることと、また共重合体ラテック
スの最低成膜温度を高くせず、良好なラテックスの成膜
性を得るのに有効である。
塩化ビニルがIO重量%以下では低温ヒートシール性が
劣化し、一方28重量%以上では耐プロツキング性が劣
化する。
さらに、塩化ビニリデン、塩化ビニルと共重合可能な単
量体の少なくとも一種を2〜20重量%必要とする。
この共重合可能な単量体は低温ヒートシール性および塗
膜の結晶化度の経時変化の防止を改良するために必要で
ある。
例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロビル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、
酢酸ビニル、アクリ口ニトリルおよびアクリル酸、イタ
コン酸等が使用される。
この共重合可能な単量体の種類、および量により共重合
体塗膜の結晶化度は変化する。
塗膜の結晶化度の目安としては赤外線吸収スペクトルに
よる吸光度比が用いられる。
即ち884CrIL−1〔塩化ビニリデン共重合体の結
晶に由来する吸収バンド、S , Naritaeta
l , J , P olymerSci ,、37
251(1959),lと1407crIL’ (
結晶に無関係の吸収バンド、サンプルの厚み補正のため
に使用)との吸光度比D884/1)1407が用いら
れる。
低温ヒートシール性を塗エフイルムに付与する共重合体
ラテックスとしては上述の組成のものが用いられるが、
ラテックス塗膜が40℃、24時間のエージング後、D
884/D1407の値が0.05〜0.12の範囲に
あり、且この範囲がエージング時間を48時間にしても
実質的に変らないものが本発明に特に望ましい。
塗膜の耐プロツキング性を向上するには結晶化すること
が必要である。
しかしヒートシール性、特にヒートシール開始温度は、
塩化ビニリテン共重合体塗膜の結晶化度が高くなるに従
いヒートシール開始温度が高くなる。
そのため塗膜がラテックスより成膜後40℃で24時間
で所定の結晶化度に到達しそれ以後エージングによって
この結晶化度が変らないような共重合体が望ましく、D
884/D1407が40℃、24時間後で0.05〜
0.12の範囲にあるものは結晶核剤の誘発を受け結晶
化し易い。
0.05以下のものは結晶化度が小で結晶化したとして
も耐プロツキング性が不足するし、0,12以上のもの
は結晶化度が犬すぎて低温ヒートシール性が劣る。
また40℃、24時間後でこの値に到達しないものは、
結晶核剤の作用をうけても結晶化速度が遅く好ましくな
い。
48時間内に急激にD884/D1407が上昇するも
のも低温ヒートシールが劣る。
次にこの結晶核剤として使用される塩化ビニリデン含量
の高い共重合体としては、塩化ビニリデン96〜100
重量%と共重合可能な少なくとも1種の単量体0〜4重
量%とからなる重合体である。
この高塩化ビニリデ〆重合体は重合時より結晶化を開始
しており、塗膜中に存在した場合、極めて結晶化の誘発
、促進の効果が太きいものである。
これと共重合する単量体としては、塩化ビニルを始めア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロビ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、酢酸ビニ
ル、アクリロニトリル、アクリル酸、イタコン酸等が使
用される。
第1図の曲線1は低温ヒートシール性の良好な塩化ビニ
リデン共重合体のみの塗膜の結晶化挙動を示す。
曲線3は曲線1の共重合体100重量部に高塩化ビニリ
デン重合体を3重量部添加した場合を示す。
これから本発明の共重合体組成物が極めて結晶化の促進
に有効であることが知れる。
この高塩化ビニリデン重合体は、少量で結晶核として効
果を出すためには、できるだけ微小粒子径のラテックス
とすることが望ましい。
すなわちラテックス粒子径としては1000Å以下、特
に500Å以下が好ましい。
これらのラテックスは乳化重合で製造され、ラテックス
状態で混合され使用される。
本発明の高塩化ビニリデン重合体は低塩化ビニリデン重
合体100重量部に対し0.5〜10重量部使用される
10重量部以上では低温でのヒートシールが困難になる
し0.5重量部以下では核剤としての効果がな《なる。
本発明は耐プロツキング性の顕著な改良効果のみに止ま
らず、ラテックスの成膜性、および塗膜の低温ヒートシ
ール性の劣化という経時変化が発生しない効果がある。
尚、結晶核剤としてはタルク、有機顔料等も塩化ビニリ
デン共重合体に対して有効であるが、塗膜の透明性を損
ったり着色したりして実用性に乏しいが、本発明の高塩
化ビニリデン重合体では、このような欠点がない。
更に本発明のラテックスはシリカ、ワックス等の添加剤
を添加して通常の塗工方法で塗工することもできる。
本発明により得られる塩化ビニリデン系ラテックスは後
述する実施例に示すように、塗工用ラテックスとして良
好な低温ヒートシール性、耐プロツキング性を有し、そ
の塗膜は良好なガスバリャー性を有し、その有用性が著
しいものである。
以下、本発明の有用性を実施例と比較例により詳細に説
明する。
以下の%、部は重量%および重量部を示す。
実施例 1 ガラス製アンプルを充分に窒素置換l一た後にを後添加
して再び45℃でさらに20時間振盪し重合した。
重合収率98.8%のラテックスが得られた。
このラテックスを(B1)とする。
このラテックスを2軸延伸ポリプロピレンフイルムに塗
布し100℃、30秒間乾燥して、約5〜6μの厚さの
塗膜を作製し、40℃24時間後、赤外線吸光度比D8
84/D14・07を測定した。
24時間後のD884/D1407は0.084であり
、48時間後のそれは0.090であった。
次に結晶核剤となる高塩化ビニリデン重合体を以下の方
法で乳化重合した。
ガラス製アンプルを充分に窒素置換した後にを仕込み、
45℃で30時間振盪し重合した。
重合収率98.8%のラテックスが得られた。
このラテツクスを(A1)とする。
ラテックスの平均粒子径は、電子顕微鏡観察の結果、約
450人であった。
次にラテックス( B1)2 2 3部(固形分100
部)にラテックス(A1)4.0部(固形分0.98部
,を混合して混合ラテックスを得た。
このラテックスに適量のシリカ、ワックス等の添加剤を
添加し、後述の試験方法により評価し、結果を第1表に
示した。
実施例 2 実施例1で得られたラテックス(B1)223部(固形
分100部)にラテックス(A1)20.4部(固形分
5.0部)を混合して、混合ラテックスを得た6実施例
3 実施例1で得られたラテックス( B1)2 2 3部
(固形分100部)にラテックス(A1)37部(固形
分9.1部)を混合して混合ラテックスを得た。
実施例 4 ガラス製アンプルを充分に窒素置換した後にを仕込み、
45℃で40時間振盪して重合した。
その後、アンプルを冷却し を後添加して再び45℃で20時間振盪して重合した。
重合収率98.5%のラテックスを得た。このラテック
スを(B2)とする。
実施例1に示した方法と同様に、塗膜の D884/D1407を測定した結果、40℃、24時
間後で0.061、48時間後には0.070であった
第1図の曲線1にその結晶化の様子をエージング時間と
吸光度比の関係で示した。
また曲線2はB2 ラテックスにワックス(ヘキストエ
マルジョンT−350)をラテックス固形分換算100
部当り2.0部添加したものについて結晶化の様子を示
した。
ラテックス(B2)224部(固形分100部)に、実
施例1で得たラテックス( A I ) 1 2.2
部(固形分3.0部)を混合して混合ラテックスを得・
た。
またこの混合ラテックスにシリカ粉末(富士デビソン社
製;商品名サイロイド266)を0.2部添加した。
実施例1と同様の方法で結晶化度を測定、結晶化の挙動
を第1図に示した。
曲線3はラテックスが成膜直後に結晶化が始まり、その
後の結晶化も著しく速い。
曲線4は、曲線3を示した組成物(固形分換算)100
部にワックス(ヘキストエマルジョンT−350)を固
形分で2.0部添加した場合を示した。
第2図には、この実施例4の混合ラテックス、固形分換
算で100部に上記のシリカ0.2部、ワックス2、0
部を添加したラテックスを両面に各々固形分で2.5y
/m塗工した2軸延伸ポリプロピレンフイルムのヒート
シール温度とヒートシール強度との関係を示した。
ラテックスを塗工した直後のヒートシール開始温度は曲
線1で示したように95℃と低いが、塗エフイルムを4
0℃、24時間でエージングすると曲線2に示したよう
になり105℃と高くなる。
しかし曲線3で示したように40℃で7日間エージング
しても、このヒートシール開始温度は殆ど変らないとい
う良好な性質を示した。
本発明の効果を説明するために、以下の比較例を作製し
た。
比較例 1 実施例1のラテックス( B1)2 2 3部(固形分
100部)にラテックス(A1)を1.6部(固形分0
.39部)を混合した混合ラテックスを得た。
比較例 2 実施例1のラテックス( B1)2 2 3部(固形分
100部)にラテックス(A1)を55部(固形分13
.5部)を混合し混合ラテックスを得た。
比較例 3 実施例4のラテックス(B2)のみ 比較例 4 実施例4のラテックス(B2)のみ、ただしワックスを
通常の試験時の2倍量の4.0部を添加した.比較例
5 以下の単量体組成で仕込み、実施例4と同様の方法で重
合した。
重合収率98.3%のラテックスを得た。
このラテックスを(B3)とする。
実施例1のラテックス(B1)で測定したと同様の方法
でラテックス(B3)の塗膜の結晶化度を測定した。
40℃、24時間のD884/D1407は0.011
、40℃、48時間後には0035になった。
このラテックス(B4)224部(固形分100部)に
実施例1で得たラテックス(A1)40部(固形分9.
8部)を混合して混合ラテックスを得た。
比較例 6 以下の単量体組成で仕込み、実施例5と同様の方法で重
合した。
重合収率99.0%のラテツク、スを得た。
このラテックスを(B4)とする。
実施例1のラテックス(B1)で測定したと同様の方法
でラテックス(B4)の塗膜結晶化度を測定した。
40℃、24時間後のD884/D1407は0.11
5、40℃、48時間後は0.154になった。
以上の本発明の実施例と比較例のラテックスの性質とし
て、ラテックス(B)の塗膜の結晶化度の測定、塗工法
、耐プロツキング性および塗膜の性質として、塩化ビニ
リデン系ラテックスを両面に塗布した2軸延伸ポリプロ
ピレンフイルムのヒートシール開始温度および酸素透過
度を測定し、その試験結果を第1表に示した。
第1表から明らかな様に本発明の製造方法による実施例
1〜4の塩化ビニリデン系ラテックスは何れも少量のプ
ロツキング防止剤の添加により、極めて良好な耐プロツ
キング性を有し、塗工性にも優れており、平滑な透明性
の良好な塗膜が得ら1れる。
またその塗膜は充分に低い低温ヒートシール性を有し、
酸素透過度も実用的に良好なレベルにあるものである。
これに対し、比較例1は実施例1と同一のラテックス(
B1)、ラテックス(A1)の混合したラテックスであ
るが、結晶核剤となるラテックス(A1)の添加量が少
なく、シリカ0.2部、ワックス2.0部のプロツキン
グ防止剤の添加量では耐プロツキング性が不良であった
一方、比較例2では比較例1とは反対に実施例1のラテ
ックス(B1)にラテックス(A1)を13.5部と多
量に添加した場合である。
耐プロツキング性は良好であったが、ヒートシール開始
温度が125℃と高くなり、実用的には使用できなくな
った。
比較例3は実施例4のラテックス(B2)のみにシリカ
0.2部、ワックス2.0部添加した場合で、耐プロツ
キング性が実施例1〜3の結晶核剤ラテックス(A1)
を添加した場合と比較し不良であった。
尚この実施例4、比較例3のラテックス(B2)にワッ
クス2.0を添加した場合の結晶化の様子を第1図の曲
線2に示した。
ワックス2.0部添加のみでは、ラテックスより乾燥成
膜直後の塗膜は結晶化を開始してないことが知れる。
比較例4は実施例4のラテックス(B2)にシリカ0.
2部、ワックス4.0部添加したものである。
ワックスを多量に添加すると耐プロツキング性は改良さ
れたが、塗工したフイルムの平滑性が劣り、凹凸が発生
すると同時に、塗膜が不透明になり、またガスバリャー
性も劣化し実用性に乏しいものであった。
比較例5は塩化ビニリデン含有量を65%と少なくした
場合の共重合体の例で、結晶核剤を添加したが結晶化速
度が極めて遅く、耐プロツキング性が不充分であった。
またガスバリャー性も著しく劣るものであった。
一方、比較例6は比較例5と反対に塩化ビニリデンを9
0%と多くした場合の共重合体で、塗膜の結晶化度が過
度に高《なりヒートシール開始温度が135℃と高くな
り、実用性に乏しいものであった。
尚第1表のラテックスの性質および塗膜の試験方法は以
下の様な方法によった。
(1)ラテックス塗膜の赤外線吸光度比D884/D/
1 4 0 7の測定方法 2軸延伸したポリプロピレンフイルムの表面酸化処理面
に試料ラテックスの塗膜の厚さとして約5μになるよう
にメイヤーハ−(R.D.S pecialties社
製)で塗布し、100℃で30秒間乾燥し、30秒間放
冷し、直ちにポリプロピレンフイルムから塩化ビニリデ
ン共重合体塗膜をセロファンテープにより剥離し、赤外
線吸収測定用試料枠に固定し、40℃のオーブン中に保
管した。
40℃で24時間、および48時間経過後に赤外線吸収
スペクトルを測定し884cIIL−1と1407cr
rL−1の吸収度比を算出した。
(2)ラテックスの塗工性 両面を酸化処理した2軸延伸したポリプロピレンフイル
ム(厚さ20μ)を用意し、最初にその片面にポリウレ
タン系接着剤(東洋インキ社製、商品名オリバインEL
−250)の酢酸エチル溶液を塗布量が固形分換算で約
0.3? /rri’程度になるようにメイヤーバーで
塗布し100℃で30秒間乾燥し放冷した。
次にこの接着剤塗布面にプロツキング防止剤等の添加剤
を添加し表面張力を4 0 dyn /crrt (
2 0℃)に調整し試料ラテックスをメイヤーバーを用
い固形分換算で2.5?/rn’になるように塗布し1
00℃、30秒間乾燥し放冷した。
次に残った片面にも上記と同様の方法で接着剤およびラ
テックスを塗布した。
塗工性はその塗膜表面のざらつき、微小な凹凸の有無、
活字印刷面の上に置き印字の歪の有無、および透かし見
る等の透明性について肉眼観察して良否を判定した。
(3)ラテックス塗工時の耐プロツキング性幅15cI
rL,長さ50crrLの両面を表面処理した2軸延伸
プロピレンフイルムを用意し、ラテンクス塗工性試験方
法と同様にして2軸延伸プロピレンフイルムの片面およ
び両面に試料ラテックスを塗布した2種類の塗エフイル
ムを作製した。
この各々の塗エフイルムを直ちに直径1インチの表面の
滑らかなポリ塩化ビニル製パイプに張力2.5±0.2
kgで巻付け、塗エフイルムの巻き終了部はセロファン
テープで止めて40℃に4時間放置した。
その後パイプに巻付けた塗エフイルムをゆっくり巻きも
どし、そのプロツキング状態ヲ観察した。
すなわち巻きもどし時に塩化ビニリデン系ラテックス塗
膜同志あるいはポリプロピレンフイルムとの間での粘着
、あるいはポリプロピレンフイルムの表面の凹凸が塩化
ビニリデン系ラテックス塗膜面に転写されていないもの
を良と判定した。
尚、この試験に使用するラテックスにはあらかじめ、シ
リカ粉末(例えば富士デビソン社製、商品名サイロイド
266)を0.2部(ラテックス固形分100部に対し
て)およびワックス(例えばヘキストジャパン社製、商
品名へキストエマルジョンT−350)を添加したもの
を使用した(添加量第1表に記載)。
(4)ラテックス塗エフイルムのヒートシール開始温度 ラテックス塗工性試験方法と同様の方法で両面にラテッ
クスを塗布した2軸延伸ポリプロピレンフイルムを作製
した。
この試料フイルムを40℃で48時間エージング後、9
0℃より5℃の間隔で140℃まで熱傾斜試験機(東洋
精機製作所製)を用いて、塩化ビニリデン共重合体塗膜
面同志をlkg/cr;t、1秒間ヒートシールした。
ヒートシール5分後に、ヒートシール強度を23℃、5
0%RH雰囲気中で引張試験機(東洋ボールドウイン社
製、商品名テンシロンUTM−■)を用い3001fL
7n/分の引張速度で測定した。
そのときの引張強度50?/15mm巾を示した下限の
温度をヒートシール開始温度とした。
(5)ラテックス塗エフィルムの酸素透過度ラテックス
塗工性試験と同様の方法で両面にラテックスを塗布した
2軸延伸ポリプロピレンフイルムを作製した。
この試料フイルムを40℃で48時間エージングを行な
った後、20’C、90%RHの雰囲気中で2日間調湿
した。
この前処理を行なったフィルムを用い酸素透過度を酸素
透過度測定器(Modern Controls社製M
olon OX −Tran 1 0 0 )で20℃
、90%RHの条件下で測定した。
【図面の簡単な説明】
第1図はラテックス塗膜の40℃でのエージング時間と
結晶化の挙動を示したもので、曲線1は実施例40B2
ラテックス塗膜、曲線2はB2 ラテックスにワック
スを添加した場合、曲線3は実施例4の(B2+At)
混合ラテックス、曲線4は3に更にワックスを添加した
場合である。 第2図は実施例4ラテックス塗膜のヒートシール温度と
ヒートシール強度の関係を示したもので、曲線1はラテ
ックス塗工直後、曲線2は40゜Cで24時間エージン
グ後、曲線3は40℃で7日間エージング後のヒートシ
ール性の経時変化を示したものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 塩化ビニリデン70〜85重量%、塩化ビニル10
    〜28重量%、これらと共重合可能な少なくとも1種の
    単量体2〜20重量%からなる共重合体100重量部を
    含むラテックス、及び塩化ビニリデン96〜100重量
    %、これらと共重合可能な少なくとも1種の単量体0〜
    4重量%からなる共重合体0.5〜10重量部を含むラ
    テックスをラテックス状態で混合することを特徴とする
    塩化ビニリデン系ラテックスの製造方法。 2 塩化ビニリデン70〜85重量%、塩化ビニル10
    〜28重量%、これらと共重合可能な少なくとも1種の
    単量体2〜20重量%からなる共重合体ラテックスが該
    ラテックス塗膜の40℃、24時間後の赤外線吸光度比
    D884/D1407が0.05〜0.12の範囲にあ
    り、以後実質的に変化しないことを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の塩化ビニリデン系ラテックスの製造
    方法。
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GB2060655A (en) 1981-05-07
NL8005567A (nl) 1981-04-14
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