JPS588702B2 - 塩化ビニリデン系ラテツクスの製造方法 - Google Patents

塩化ビニリデン系ラテツクスの製造方法

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JPS588702B2
JPS588702B2 JP54081809A JP8180979A JPS588702B2 JP S588702 B2 JPS588702 B2 JP S588702B2 JP 54081809 A JP54081809 A JP 54081809A JP 8180979 A JP8180979 A JP 8180979A JP S588702 B2 JPS588702 B2 JP S588702B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はヒートシール部の耐ボイル白化性が優れ、高い
バリャー性を有する塗膜を与え、且つ良好な高速塗工性
及び保存性を有する塩化ビニリデン系ラテックスの製造
方法に関する。
従来、塩化ビニリデン系ラテックスを塗布した各種プラ
スチックスフイルムはその高いガスバリャー性により主
に食品包装用に使用されている。
その場合、通常塩化ビニリデン系樹脂塗膜同志の間で、
或いは塩化ビニリデン系樹脂塗膜の上にポリエチレン、
エチレン共重合体、ポリプロピレン等のポリオレフイン
フイルムをラミネートしたフイルムが使用される場合に
はラミネートポリオレフインフイルム同志の間でヒート
シールが行なわれ、内容物を封入密封する。
更に内容物が酸敗し易い物である場合にはその包装体を
ヒートシールで密封した後、直ちに殺菌のために熱水中
でボイル処理をする。
この場合ヒートシール部分の一旦溶融したポリ塩化ビニ
リデン系樹脂塗膜が再結晶する以前に水中でボイルされ
るため塗膜が水を吸収して白化するという現象(ボイル
白化)がしばしば発生し、商品外観を損うと共に、内容
物の価値をも下落させ経済的損失が生ずる不利益があっ
た。
このため塩化ビニリデン系ラテックス塗布フイルムの使
用範囲は制限を受けていたのである。
かかるシール部におけるボイル白化を防ぐには、ヒート
シール時融解した塩化ビニリデン系樹脂のボイル時にお
ける結晶化を促進させることが考えられた。
その対策の1つとして、例えば特公昭49−33113
号があげられる。
即ち、ラテックス粒子中心部の塩化ビニリデンが高含有
量である重合体が結晶核となり、ラテックスの塗工成膜
後に結晶核の誘発作用を受けて急速に結晶に成長する様
な適正な塩化ピニリデン樹脂部分を結晶核の周囲に、乳
化重合法で付加調製することが記載されている。
しかしこの方法では同一粒子内に結晶核剤が存在するた
め結晶化が速すぎ、ラテックスの保存時に既に結晶化が
進行し使用時に成膜性が低下する。
ラテックスは少なくとも3ケ月程度の保存性が望まれる
のでこの方法は好ましくない。
又、一般の無機核剤の添加は生成塗膜の透明性、バリャ
ー性、成膜性を害する。
本発明者等は、塩化ビニリデン系ラテックス塗膜のヒー
トシール部のボイル白化性を塗工性、成膜性、ガスバリ
ャー性等を損わずに改良するために鋭意研究した結果本
発明に到達した。
本発明はヒートシール温度に加熱されても融解しない、
高融点の塩化ビニリデン系重合体の少量を塗膜の主成分
の塩化ビニリテン系重合体にラテックス状態で混合し、
塩化ビニリデン系ラテックス塗膜中に均一に存在させた
場合、高融点重合体が結晶核剤として顕著に作用しヒー
トシール後、直ちにボイル処理を行なってもボイル処理
の加熱で急激に結晶化させることができ、ヒートシール
部の耐ボイル白化件の改良に極めて有効であることを見
出したことに基づくものである。
即ち本発明は、塩化ビニリデン88〜94重量%と共重
合可能な少なくとも1種の単量体6〜12重量%とから
なる共重合体(B)100重量部を含有するラテックス
に対して、塩化ビニリデン96〜100重量%と共重合
可能な少なくとも1種の単量体0〜4重量%とからなる
重合体(A)0.3〜20重量部を含有するラテックス
をラテックス状態で混合することを特徴とする塩化ビニ
リデン系ラテックスの製造方法である。
本発明の大きな特徴は、該共重合体(A)をラテックス
及び塗膜の品質を損うことなく該共重合体(B)のラテ
ックスに、ラテックス状で混合することにある。
本発明においてラテックス中では、結晶核剤として作用
する共重合体(a)と塗膜の主成分である共重合体(B
)とは別々の粒子で存在するため、共重合体(B)の結
晶化は起らず、ラテックスを長期間保存してもその成膜
性は損なわれることがない。
また、本発明のラテックス混合物がプラスチックス等の
基材に塗布される場合、ラテックス粒子は相互融着して
成膜されるが、この段階では温度が低いので共重合体(
a)粒子の塗膜の結晶化速度を速める効果はそう大きく
はなく、得られる塗膜の性質は高塩化ビニリデン含量の
共重合体(a)を混合しない共重合体(B)単独の塗膜
の場合と殆んど変らない。
しかし混合ラテックス塗膜がヒートシールという加熱に
より熱融解した時にのみ、融解せずに残存している高融
点の重合体(a)の粒子が結晶核となり、非結晶にある
塩化ビニリデン共重合体(B)の結晶化速度を極めて有
効に促進するのである。
即ち、第1図について更に説明すると、第1図は本発明
ラテックス塗膜を170℃で3秒間1.5kg/cm2
加圧下でヒートシール温度に加熱した後、直ちに95℃
の熱水中に浸漬した場合における熱水浸漬時間と塗膜加
熱部分の結晶化度及び曇価との関係を示したものである
第1図において、赤外線吸収スペクトルの884cL−
1での吸光度は塩化ビニリテン共重合体の結晶相に帰属
されるものであり、1407cL−1での吸光度は結晶
化により変らないものであり、その吸光度比D884c
m−1/D1407cL−1は試料厚みに関係なく、結
晶化度に比例する値である。
第1図から明らかの様に本発明の高融点を有する共重合
体囚ラテックスと共重合体(B)ラテックスを混合した
ラテックス(実施例2のラテックス)を曲線1で示した
が、結晶化度即ちD884cr−1/D1407Cr−
1比はヒートシール温度に加熱後直ちに熱水に浸漬して
も数分以内で高結晶化度を示し、且つ殆んど曇価が増加
せず白化しない。
しかし高融点を示す共重合体(A)ラテックスを混合し
ない共重合体(B)ラテックス単独のラテックス(比較
例1のラテックス)を曲線2で示したが、この場合はヒ
ートシール温度に加熱した部分の結晶化が遅いことを示
しており、95℃の熱水浸漬時間約4分で曇価が増加し
、白化し始める。
本発明の共重合体(A)は通常の塩化ビニリデン系ラテ
ックス塗布フイルムのヒートシール温度150〜170
℃程度の温度で融解しない高融点をもつことが必要であ
る。
この様なものとしてK.Okuda:J.Polyme
r Science A2、1749(1964)に示
される如き塩化ビニリデン96〜100重量%を含有す
るポリマーがある。
塩化ビニリデンが96重量%以下では融点が低くなるた
め結晶核剤として作用せず、ヒートシール部のボイル白
化の改良には有効でない。
共重合体(A)の共重合成分としては、塩化ビニリデン
と共重合し得る単量体であれば何でもよいが、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロビル、ア
クリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸メ
チル、アクリロニトリル、塩化ビニル、酢酸ビニル、ア
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等から選ばれた少
なくとも1種以上の単量体が好ましい。
これらの単量体は0〜4重量%用いられる。
この高融点を有する共重合体(A)は通常の乳化重合法
で製造できる。
ラテックス粒子径は特に限定されないが、ヒートシール
部のボイル白化の改良に有効な結晶核剤として、同一添
加量の場合にラテツクス粒子数が多い方が好ましいため
、小粒子径となる様に通常の乳化重合より乳化剤量を多
目に使用し、ラテックス粒子径を1000人以下にする
ことが好ましい。
特に500人にすることがより好ましい。
共重合体人をラテックス状で混合する添加量は固型分換
算で共重合体(B)100重量部に対して0.3〜20
重量部で、好ましくは0.5〜10重量部、最も好まし
くは10〜30重量部である。
0.3重量部以下では結晶核剤としては少なすぎるため
ヒートシール部のボイル白化の改良には有効でなく、添
加量が20重量部以上になると塩化ビニリデン96〜1
00%を含有する共重合体(5)は高結晶性であるため
混合ラテックスの成膜性を劣化し、成膜後の塗膜のひび
割れ等が生じ、ガスバリャー性が劣化する。
また共重合体囚は熱安定性が劣るため多量に添加すると
塗膜が着色しやすくなる。
次に共重合体(B)は塩化ビニリデン88〜94重量%
と塩化ビニリデンと共重合し得る単量体との共重合物で
あり、共重合成分として何れでもよいが、特にアクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロビル、ア
クリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸メ
チル、アクリロニトリル、塩化ビニル等から選ばれた少
なくとも1種の単量体6〜12重量%と、アクリル酸、
メタアクリル酸、イタコン酸等から選ばれた少なくとも
1種の不飽和カルボン酸0〜5.0重量%が用いられ、
通常の乳化重合法で得られるコーティング用塩化ビニリ
デン系ラテックスである。
この共重合体(B)の塩化ビニリデン含有量は88〜9
4重量%の範囲が用いられ、塩化ビニリデン含有量が多
い方がバリャー性、結晶化速度の点で好ましく、塩化ビ
ニリデン含有量88重量%以上が好ましい。
しかし94重量%以上になるとラテックス状態での共重
合体(B)の結晶化速度が速くなりすぎ、ラテックスの
成膜性保存寿命が短くなる3本発明による混合ラテック
スには必要に応じてヒートシール時にその加熱で融解せ
ず、塩化ビニリデン系共重合体の結晶核剤となり得る公
知の微細な有機顔料、雲母粉末、タルク等を添加するこ
とができる。
多量の添加は塗膜の透明性が阻害され、塗膜が硬くなり
クラツクが発生し、ガスバリャー性が低下し、またラテ
ックス状でこれらが沈降分離しない様に対策が必要であ
る。
本発明により得られた塩化ビニリデン系ラテックスは、
後述する実施例に示す様にコーティング用ラテックスと
して良好な塗工性及びラテックス保存性を示し、塗膜は
高度のガスバリャー性を有し、ヒートシール後のボイル
処理におけるヒートシール部の耐ボイル白化性が極めて
すぐれ、その有用性が著しいものである。
以下本発明の有用性を実施例と比較例により詳細に説明
する。
以下の%又は部は重量%又は重量部を示す。
実施例 1 ステンレススチール製オートクレープを充分窒素置換し
た後に、 塩化ビニリデン 92.0部アクリル酸メ
チル 8.0〃アクリル酸
0.5〃脱イオン水 115.0
〃ドデシルベンゼンスルホン 0.5〃酸ナトリウ
ム 過硫酸カリウム 0.01〃亜硫酸水素ナ
トリウム 0.O05〃を仕込み、45℃で30時
間攪拌し、乳化重合した後、 過硫酸カリウム 0.02部亜硫酸水素ナ
トリウム 0.01〃脱イオン水
5.0〃をオートクレープに後添加して、更に2
0時間攪拌をし、乳化重合した。
重合収率99.8%でラテックスが得られた。
このラテックスをラテックス(B1)とした。
次に高融点を示す塩化ビニリデンを高含有する共重合体
ラテックスを以下の様に乳化重合した。
ステンレススチール製オートクレープを充分に窒素置換
した後、 塩化ビニリデン 98.0部アクリル酸メ
チル 2.0〃アクリル酸
1.0〃脱イオン水 250
部ドデシルベンゼンスルホン酸 4.0〃ナトリウム 過硫酸カリウム 0.1〃亜硫酸水素ナ
トリウム 0.05〃を仕込み、45℃で30時
間攪拌して乳化重合した。
重合収率98.8%でラテックスが得られた。このラテ
ックスをラテックス(A1)とした。
ラテックス(B1)220部(固形分100部、に対し
てラテックス(AI)3.5部(固形分1.0部)を混
合し混合ラテックスを得た。
実施例 2 実施例1のラテックス(B1)220部(固形分100
部)に実施例1のラテックス(A1)10部(固形分2
.8部)を混合し、混合ラテックスを得た。
この混合ラテックスを、後記ラテックスの塗工法に示す
方法により2軸延伸ポリプロピレンフイルムに塗布した
試料フイルムを170℃で3分間、圧力1.5kg/c
m2かげて、ヒートシール温度に加熱した後直ちに95
℃の熱水に浸漬した場合、第1図の1に示す様に、急激
に結晶化し、ヒートシール温度に加熱した部分の白化は
殆んど認められなかった。
後記の比較例1のラテックス(B1)のみからなる塗膜
の場合は、第1図の2に示す様に、熱水浸漬後4分後で
も結晶化は認められず、約7分後に結晶化が始まり、そ
の時には既に塗膜は著しく白化していた。
実施例 3 実施例1のラテックス(B1)220部(固形分100
部)に実施例1のラテックス(A1)35部(固形分1
0部)を混合し、混合ラテックスを得た。
実施例 4 ステンレススチール製オートクレープを充分窒素置換し
た後に、 塩化ビニリデン 91.0部アクリル酸
メチル 5.0〃塩化ビニル
4.0〃脱イオン水
115〃ドデシルベンゼンスルホン 0.5部
酸ナトリウム 過硫酸カリウム 0.01〃亜硫酸水素
ナトリウム 0.005〃を仕込み、45℃で3
0時間攪拌し乳化重合した後、 過硫酸カリウム 0.02部亜硫酸水
素ナトリウム 0.01〃脱イオン水
5.0〃を後添加し、更に45℃で
20時間攪拌し乳化重合した。
重合収率99.3%でラテックスが得られた。
このラテックスをラテックス(B2)とした。次に高融
点を示し、塩化ビニリデンを高含有量有する共重合体ラ
テックスを、塩化ビニリデン96.0部、アクリル酸ブ
チル4.0部(合計100部)の単量体組成である以外
は実施例1ラテックス(A1)と同様の方法で乳化重合
し、重合収率99.7%でラテックスが得られた。
このラテックスをラテックス(A2)とした。
ラテックス(B2)222部(固形分100部)に対し
、ラテックス(A2)10.5部(固形分3.0部)を
混合し、混合ラテックスを得た。
実施例 5 塩化ビニリデン92.76部、アクリル酸メチル7.2
4部及びアクリル酸0.50部(合計100.5部)の
単量体組成である以外は実施例1のラテックス(B1)
と同様の方法で乳化重合し、重合収率99.7%でラテ
ックスが得られた。
このラテックスをラテックス(B3)とした。
ラテックス(B3)220部(固形分100部)に実施
例1のラテックス(A1)35部(固形分10部)を混
合し、混合ラテックスを得た。
比較例 1〜3 本発明の効果を説明するために以下の比較例ラテックス
を作製した。
比較例1:実施例1のラテックス(B1)のみ比較例2
:実施例4のラテックス(B2)のみ比較例3:実施例
4のラテックス(B2)201部(固形分100部)に
実施例4のラテックス(A2)90部(固形分25.6
部)を混合し混合ラテックスを得た。
比較例4:ステンレススチール製オートクレープを充分
窒素置換した後に、 塩化ビニリデン 9.7部アクリル酸
メチル 0.2〃アクリル酸
0.1〃脱イオン水
16.0〃ドデシルベンゼンスルホン 0.06〃
酸ナトリウム 過硫酸カリウム 0.0016〃亜硫酸水素
ナトリウム 0.0008〃を仕込み、45℃で3
0時間攪拌し乳化重合した後、 塩化ビニリデン 92.3部アクリル酸メ
チル 7.2〃アクリル酸
0.5〃脱イオン水 88.2
〃ラウリル硫酸ナトリウム 0.665〃過硫酸カリ
ウム 0.01部亜硫酸水素ナトリウム
0.005〃を後添加し、45℃で20時間攪拌し
乳化重合した。
更に過硫酸カリウム 0,04部亜硫酸水
素ナトリウム 0.02〃脱イオン水
5.5〃を後添加し、45℃で20時間攪拌
し乳化重合した。
重合収率99.5%でラテックスが得られた。このラテ
ックスをラテックス(B4)とした。
以上の本発明の実施例と比較例のラテックスの性質とし
て、塗工性、保存成膜性(成膜件の保存寿命)、及び塗
膜の性質として塩化ビニリテツ系ラテックスを塗布した
2軸延伸ポリプロピレンフイルムのヒートシール部の耐
ポイル白化性、酸素透過度等の試験を行なった。
その結果を第1表に示した。
第1表から明らかの様に、本発明の製造方法による実施
例1〜5の塩化ピニリデン系ラテックスは何れもラテッ
クスの塗工性、ラテックスの保存成膜性及び塗エフイル
ムの酸素透過度は実用的に良好であり、且つヒートシー
ル部の耐ボイル白化性が極めて良好であった。
これに対し、比較例1〜2の高融点を示す塩化ビニリデ
ン共重合体(A)を添加しないものはヒートシール部の
耐ボイル白化性が悪かった。
比較例3の該共重合体(A)の添加量が本発明の方法の
限定範囲上限より多い場合はラテックス塗工性、ラテッ
クス保存成膜性及びガスバリャー性を劣化したが、ヒー
トシール部の耐ボイル白化性は良かった。
しかしこれらの性質を同時に満足しなかった。
比較例4は実施例5に較べてラテックスの保存成膜性が
わるく、総合的には不良である。
尚、第1表のラテックスの性質及び塗膜の試験方法は以
下の様な方法によった。
(1)ラテックスの塗工性 2軸延伸したポリプロピレンフイルム(厚さ:20μ)
の表面酸化処理面にポリウレタン系接着剤(東洋インキ
社製、商品名オリバインEL−250)の酢酸エチル溶
液を塗布量が固形分換算で約0.3P/m2程度になる
様にメイヤーバ(R.D.Specialties社製
、商品名)で塗布し、100℃で30秒間乾燥、放冷し
た。
この接着剤塗布フイルムに表面張力を40dyne/c
m(20℃)に調整したラテックスをメイヤーバーを用
い固形分換算で約5?/m2になる様に塗布し、100
℃で30秒間乾燥、放冷した。
塗工性はその塗膜のひび割れ、表面ざらつき等の有無に
ついて両眼観察し、良否を判定した。
(2)ラテックスの保存成膜性 ラテックスを20℃の恒温槽内に保存し、上記ラテック
ス塗工性試験方法により塗工性の経時変化を測定した。
ラテックスの保存成膜性は塗膜が不透明化あるいは無数
のひび割れが発生するまでの保存寿命であり、保存寿命
が3ケ月以上のものを実用的に良と判定した。
(3)ラテックス塗エフイルムの酸素透過度ラテックス
塗工性試験と同様の方法で得られた塩化ビニリデン系ラ
テックス塗布2軸延伸ポリプロピレンフイルムを40℃
で48時間エージングを行ない、酸素透過度をモダンコ
ントロールズ(Modern Controls社製、
商品名Mocon Ox−Tran=100型)酸素透
過度測定器を用いて20℃、100%RHの条件下で測
定した。
(4)ラテックス塗エフイルムのヒートシール部の耐ポ
イル白化性 ラテックス塗工性試験と同様の方法で得られた塩化ビニ
リデン系ラテックス塗布2軸延伸ポリプロピレンフイル
ムを40℃で48時間エージングを行なった。
東洋精機社製の熱傾斜試験器を用いて、150、155
、160、165、170℃の温度で、3放間1.5k
g/cnlの圧力を掛けて、塩化ビニリデン系ラテック
ス塗膜表面を直接加熱し、直ちに95℃の熱水中に30
分間浸漬し、ヒートシール温度に加熱した部分の白化の
度合を肉眼判定及びJIS−K−6714の方法により
曇価(%)を測定した。
本試験方法では曇価約10%以下のときは肉眼観察では
白化せず透明性は良好であり、約20%以上になると明
らかに不透明になり白化した状態であった。
塩化ビニリデン系ラテックス塗エフイルムのヒートシー
ル部の耐ボイル白化性として、本試験方法での実用的に
良好な範囲は曇価15%以下であった。
【図面の簡単な説明】
第1図はヒートシール温度に加熱後、95℃の熱水浸漬
した場合における熱水浸漬時間と塗膜加熱部分の結晶化
度と曇価との関係を示し、1は本発明実施例2、2は比
較例1のラテックスの場合を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 塩化ビニリデン88〜94重量%と共重合可能な少
    なくとも1種の単量体6〜12重量%とからなる共重合
    体(B)100重量部を含有するラテックスに対して、
    塩化ビニリデン96〜100重量%と共重合可能な少な
    くとも1種の単量体0〜4重量%とからなる重合体(A
    )0.3〜20重量部を含有するラテックスをラテック
    ス状態で混合することを特徴とする塩化ビニリデン系ラ
    テックスの製造方法。
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