JPS5941660B2 - 塩化ビニリデン系樹脂水分散体組成物 - Google Patents
塩化ビニリデン系樹脂水分散体組成物Info
- Publication number
- JPS5941660B2 JPS5941660B2 JP55151685A JP15168580A JPS5941660B2 JP S5941660 B2 JPS5941660 B2 JP S5941660B2 JP 55151685 A JP55151685 A JP 55151685A JP 15168580 A JP15168580 A JP 15168580A JP S5941660 B2 JPS5941660 B2 JP S5941660B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vinylidene chloride
- methacrylic acid
- parts
- chloride resin
- mol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D127/00—Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers
- C09D127/02—Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
- C09D127/04—Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment containing chlorine atoms
- C09D127/08—Homopolymers or copolymers of vinylidene chloride
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F214/00—Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen
- C08F214/02—Monomers containing chlorine
- C08F214/04—Monomers containing two carbon atoms
- C08F214/08—Vinylidene chloride
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、良好な接着性、良好な印刷性を有すると共に
、ガス(特に酸素)及び水蒸気の遮断性にすぐれ、かつ
沸騰水処理に対してすぐれた耐性を有する塗膜を形成し
得る塩化ビニリデン系樹脂水分散体に関するものである
。
、ガス(特に酸素)及び水蒸気の遮断性にすぐれ、かつ
沸騰水処理に対してすぐれた耐性を有する塗膜を形成し
得る塩化ビニリデン系樹脂水分散体に関するものである
。
塩化ビニリデン系樹脂の水分散体は、ポリプロピレン、
ポリエステル、ナイロン等のプラスチックフィルムに直
接又はアンカーコーティング剤を塗布した上にコーティ
ングされ、そのガス及び水蒸気の遮断性を著しく向上せ
しめるために重用される。
ポリエステル、ナイロン等のプラスチックフィルムに直
接又はアンカーコーティング剤を塗布した上にコーティ
ングされ、そのガス及び水蒸気の遮断性を著しく向上せ
しめるために重用される。
この水分散体に対しては、基体フィルムと接着性の良い
塗膜を形成することが求められ、又形成された塗膜の印
刷性や他のフィルムとのラミネート性の良いこと等が求
められるが、最も強く求められる性質は、この形成され
た塗膜のガス及び水蒸気に対する遮断性がすぐれている
ことである。
塗膜を形成することが求められ、又形成された塗膜の印
刷性や他のフィルムとのラミネート性の良いこと等が求
められるが、最も強く求められる性質は、この形成され
た塗膜のガス及び水蒸気に対する遮断性がすぐれている
ことである。
このようなコーティングフィルムは、食品包装用として
用いられるが、食品の種類によつては、包装後沸騰水に
通して内容物を殺菌する必要が生じる。従つて、この時
沸騰水処理によつて塗膜の透明性が失われたり(ポール
白化と呼ばれる)、ガス遮断性が低下しないことも、重
要となる。本発明者らは、上記諸要求を満足する塩化ビ
ニリデン系樹脂水分散体を得るために鋭意研究の結果、
本発明をなすに至つた。即ち、本発明は、塩化ビニリデ
ン、メタクリル酸メチル、メタクリロニトリル、及びメ
タクリル酸を乳化共重合して得られる水分散体であつて
、該水分散体は、水分散体の固形分に対して87〜93
モル紮の塩化ビニリデンユニットを含有し、1×10−
4〜3×10−4モル/y固形分のメタクリル酸ユニッ
トを含有し、かつこの全メタクリル酸ユニットのうち、
その60重量、以下で1.3X10−4モル/ワ固形分
以下の量しか、石規定の水酸化ナトリウム水渚液で滴定
されるメタクリル酸ユニツトを含まないことを特徴とす
る塩化ビニリデン系樹脂水分散体組成物に関するもので
ある。
用いられるが、食品の種類によつては、包装後沸騰水に
通して内容物を殺菌する必要が生じる。従つて、この時
沸騰水処理によつて塗膜の透明性が失われたり(ポール
白化と呼ばれる)、ガス遮断性が低下しないことも、重
要となる。本発明者らは、上記諸要求を満足する塩化ビ
ニリデン系樹脂水分散体を得るために鋭意研究の結果、
本発明をなすに至つた。即ち、本発明は、塩化ビニリデ
ン、メタクリル酸メチル、メタクリロニトリル、及びメ
タクリル酸を乳化共重合して得られる水分散体であつて
、該水分散体は、水分散体の固形分に対して87〜93
モル紮の塩化ビニリデンユニットを含有し、1×10−
4〜3×10−4モル/y固形分のメタクリル酸ユニッ
トを含有し、かつこの全メタクリル酸ユニットのうち、
その60重量、以下で1.3X10−4モル/ワ固形分
以下の量しか、石規定の水酸化ナトリウム水渚液で滴定
されるメタクリル酸ユニツトを含まないことを特徴とす
る塩化ビニリデン系樹脂水分散体組成物に関するもので
ある。
本発明の塩化ビニリデン系樹脂の水分散体中の塩化ビニ
リデンユニツトの含有量は水分散体中の樹脂分に対して
87モル?以上93モルZO以下が適当である。87モ
ル?より低いと、水分散体から形成される塗膜のガス及
び水蒸気の遮断性が悪くなり、93モル?を越えると水
分散体が経時により凝固しやすくなると共に、透明な連
続反膜ができにくくなるからである。
リデンユニツトの含有量は水分散体中の樹脂分に対して
87モル?以上93モルZO以下が適当である。87モ
ル?より低いと、水分散体から形成される塗膜のガス及
び水蒸気の遮断性が悪くなり、93モル?を越えると水
分散体が経時により凝固しやすくなると共に、透明な連
続反膜ができにくくなるからである。
本発明の塩化ビニリデン系樹脂の水分散体中のメタクリ
ル酸ユニツトの全量は、水分散体のコーテイングにより
形成される塗膜と基材フイルム又はアンカーコート剤塗
膜(併せて基体と呼ぶ)との接着性、コーテイング塗膜
への印刷インクの接着性を良好なものとするためには、
水分散体の固形分19に対して、1X10−4モル以上
必要であり、3X10−4モルあれば十分な接着性を与
える。
ル酸ユニツトの全量は、水分散体のコーテイングにより
形成される塗膜と基材フイルム又はアンカーコート剤塗
膜(併せて基体と呼ぶ)との接着性、コーテイング塗膜
への印刷インクの接着性を良好なものとするためには、
水分散体の固形分19に対して、1X10−4モル以上
必要であり、3X10−4モルあれば十分な接着性を与
える。
しかし水分散体により形成される塗膜のガス及び水蒸気
遮断性及び沸騰水処理に対する耐性の望ましい値は、水
分散体中でのメタクリル酸ユニツトの存在分布をある特
定の値に保つた場合にのみ得られる。すなわち、後に詳
述する方法で水分散体を直接届規定の水酸化ナトリウム
水溶液で滴定した場合(びタクリル酸ユニツトのうち、
分散粒子に埋没するもの等を除き、分散媒(水)に接し
て存在するか、水相中に存在するもののみしか滴定され
ないので、その値は水分散体中のメタクリル酸ユニツト
の存在分布を示す一つの尺度となる。この値が1.3X
10−4モル/9固形分以下であつて、かつ前記全メタ
クリル酸ユニツト量の60%以下である場合に限つての
み、沸騰水処理に対する耐性が満足すべき値となる。本
発明の塩化ビニリデン系樹脂水分散体中には、メタクリ
ル酸以外の共重合単量体ユニツトとしてメタクリル酸メ
チルとメタクリロニトリルが含まれる。
遮断性及び沸騰水処理に対する耐性の望ましい値は、水
分散体中でのメタクリル酸ユニツトの存在分布をある特
定の値に保つた場合にのみ得られる。すなわち、後に詳
述する方法で水分散体を直接届規定の水酸化ナトリウム
水溶液で滴定した場合(びタクリル酸ユニツトのうち、
分散粒子に埋没するもの等を除き、分散媒(水)に接し
て存在するか、水相中に存在するもののみしか滴定され
ないので、その値は水分散体中のメタクリル酸ユニツト
の存在分布を示す一つの尺度となる。この値が1.3X
10−4モル/9固形分以下であつて、かつ前記全メタ
クリル酸ユニツト量の60%以下である場合に限つての
み、沸騰水処理に対する耐性が満足すべき値となる。本
発明の塩化ビニリデン系樹脂水分散体中には、メタクリ
ル酸以外の共重合単量体ユニツトとしてメタクリル酸メ
チルとメタクリロニトリルが含まれる。
両者のいずれが欠けても目標とする沸騰水処理後の高度
な酸素遮断性が得られない。本発明の塩化ビニリデン系
樹脂水分散性の調製に用いる乳化剤、重合開始剤、界面
活性剤等々の種類は本発明の思想からして特に限定しな
いが、水分散体から生成させた塗膜中に残存してガス及
び水蒸気遮断性、及び沸騰水処理に対する耐性の劣化を
招くので、その使用量は可能な限り少量であることが好
ましく、乳化重合に引続き透析処理を施すことで可能な
限り除去するのが更に好ましい〜 次に、本発明の実施例に用いる測定値について説明する
。
な酸素遮断性が得られない。本発明の塩化ビニリデン系
樹脂水分散性の調製に用いる乳化剤、重合開始剤、界面
活性剤等々の種類は本発明の思想からして特に限定しな
いが、水分散体から生成させた塗膜中に残存してガス及
び水蒸気遮断性、及び沸騰水処理に対する耐性の劣化を
招くので、その使用量は可能な限り少量であることが好
ましく、乳化重合に引続き透析処理を施すことで可能な
限り除去するのが更に好ましい〜 次に、本発明の実施例に用いる測定値について説明する
。
(イ).塩素含有量
塩化ビニリデン系樹脂水分散体の樹脂分中の塩化ビニリ
デン・ユニツトの含量は、塩素含有量の測定から求めた
。
デン・ユニツトの含量は、塩素含有量の測定から求めた
。
すなわち、温メタノール中、高速撹拌にて塩化ビニリデ
ン系樹脂水分散体のコロイド状態を破壊して得た沈澱物
を沢別洗浄乾燥したものを試料とし、概ねJlS672
2に記載のシエーニガ一(Sch7)Niger)の酸
素フラスコ燃焼法によつた。
ン系樹脂水分散体のコロイド状態を破壊して得た沈澱物
を沢別洗浄乾燥したものを試料とし、概ねJlS672
2に記載のシエーニガ一(Sch7)Niger)の酸
素フラスコ燃焼法によつた。
(ロ).窒素含有量
塩化ビニリデン系樹脂水分散体の樹脂分中のメタクリロ
ニトリル・ユニツトの含量は、窒素含有量の測定から求
めた。
ニトリル・ユニツトの含量は、窒素含有量の測定から求
めた。
すなわち、(イ)と同一の試料の一部をとつて、ミクロ
ゲルタール法によつた。(ハ).固形分 塩化ビニリデン系樹脂水分散体を精秤したアルミ箔皿に
約19精秤し、120℃に保つた熱風循環乾燥器中に3
0分間置いた後の重量との差より求めた。
ゲルタール法によつた。(ハ).固形分 塩化ビニリデン系樹脂水分散体を精秤したアルミ箔皿に
約19精秤し、120℃に保つた熱風循環乾燥器中に3
0分間置いた後の重量との差より求めた。
(ニ).カルボキシル基の定量
電導度測定器E365Bメトローム
(MetrOhITl差用い、所定の方法で電導度滴定
により求めた。
により求めた。
試料の調製と滴定の方法は下記によつた。(滴定A)水
分散体中のカルボキシル基量ジメチルホルムアミド10
09中に約19の精秤した塩化ビニリデン系樹脂水分散
体を溶解せしめ、酢酸コバルトの吊規定ジメチルホルム
アミド溶液を用いて滴定した。
分散体中のカルボキシル基量ジメチルホルムアミド10
09中に約19の精秤した塩化ビニリデン系樹脂水分散
体を溶解せしめ、酢酸コバルトの吊規定ジメチルホルム
アミド溶液を用いて滴定した。
(滴定B)NaOH検出力ルボキシル基量約2gの精秤
した塩化ビニリデン系樹脂水分散体を、脱イオン水11
0m1にて稀釈し、V2O規定水酸化ナトリウム水溶液
にて滴定した。
した塩化ビニリデン系樹脂水分散体を、脱イオン水11
0m1にて稀釈し、V2O規定水酸化ナトリウム水溶液
にて滴定した。
(ホ).塗エフイルムの作成コロナ放電処理を施した延
伸ポリプロピレンフイルム又はポリエステルフイルムに
、フ0ライマ(東洋インキ、EL22O,アンカーコー
ト剤と同じ)を、塗工量0.29/d程度となるよう塗
布乾燥し、塩化ビニリデン系樹脂水分散体をメイヤーロ
ツドを用いて塗布し、熱風循環乾燥器中100℃、30
秒にて乾燥した。
伸ポリプロピレンフイルム又はポリエステルフイルムに
、フ0ライマ(東洋インキ、EL22O,アンカーコー
ト剤と同じ)を、塗工量0.29/d程度となるよう塗
布乾燥し、塩化ビニリデン系樹脂水分散体をメイヤーロ
ツドを用いて塗布し、熱風循環乾燥器中100℃、30
秒にて乾燥した。
塗工量は59/M2を目標とした。(へ).基体への接
着性 塗エフイルム作成後直ちに粘着テープ(ニチバンセロテ
ープ12mm幅つを塗工面にはりつけ、急速にひきはが
した。
着性 塗エフイルム作成後直ちに粘着テープ(ニチバンセロテ
ープ12mm幅つを塗工面にはりつけ、急速にひきはが
した。
塗膜が粘着テープの側へはぎとられていかないものを良
、そうでないものを不良と判定した。(ト).印刷イン
ク接着性 塗エフイルム作成後60℃の恒温室中に24時間放置の
後、GNCインクの白(東洋イン弔をメイヤバ一で塗布
し、60℃にて60秒乾燥し、粘着テープ(上述)をは
りつけ、急速にひきはがした。
、そうでないものを不良と判定した。(ト).印刷イン
ク接着性 塗エフイルム作成後60℃の恒温室中に24時間放置の
後、GNCインクの白(東洋イン弔をメイヤバ一で塗布
し、60℃にて60秒乾燥し、粘着テープ(上述)をは
りつけ、急速にひきはがした。
インタが剥離せずに残存した面積を目視で判定し百分率
で表示した。(1).酸素透過率 延伸ポリプロピレン(22μ)を用い、上述(ホ)項に
よつて作成した塗エフイルムを、室温で相対湿度100
%に2日間放置した後、又は佛騰水処理(後述)を施し
た塗エフイルムにあつては沸騰水処理後直ちに、0X−
TRANlOO(MOdernCOntrOl)を用い
、20℃、相対湿度100%にて測定した。
で表示した。(1).酸素透過率 延伸ポリプロピレン(22μ)を用い、上述(ホ)項に
よつて作成した塗エフイルムを、室温で相対湿度100
%に2日間放置した後、又は佛騰水処理(後述)を施し
た塗エフイルムにあつては沸騰水処理後直ちに、0X−
TRANlOO(MOdernCOntrOl)を用い
、20℃、相対湿度100%にて測定した。
塗布量59/M2での値である。(り).水蒸気透過率
延伸ポリエステル(12μ)を用い、上述(ホ)項によ
つて作成した塗エフイルムについて、JISZO2O8
に準拠して測定した。
つて作成した塗エフイルムについて、JISZO2O8
に準拠して測定した。
塗布量59/M2での値である。このJIS法は40℃
にて相対湿度は90%と言う高温高湿の条件下で行なわ
れることから、水分散体塗膜の如き水分の影響を受け易
い試料にあつては、水蒸気透過率の大小はとりもなおさ
ず塗膜耐水性を示す一つの尺度とみなすことができる。
(2).沸騰水処理 おだやかに沸騰し温度計の指示が95乃至100℃を示
す沸騰水中に、ガーゼで包んだ塗エフイルムを30分間
浸した後、済紙の間にはさみ塗エフイルム表面の水滴を
吸い取つた。
にて相対湿度は90%と言う高温高湿の条件下で行なわ
れることから、水分散体塗膜の如き水分の影響を受け易
い試料にあつては、水蒸気透過率の大小はとりもなおさ
ず塗膜耐水性を示す一つの尺度とみなすことができる。
(2).沸騰水処理 おだやかに沸騰し温度計の指示が95乃至100℃を示
す沸騰水中に、ガーゼで包んだ塗エフイルムを30分間
浸した後、済紙の間にはさみ塗エフイルム表面の水滴を
吸い取つた。
以下に実施例を示す。実施例中、特に断わらない限り、
部及び?は重量表示である。実施例 1 塩化ビニリデン92,74部、メタクリル酸メチル5.
93部、メタクリロニトリル1.33部(合計100部
)に対しメタクリル酸1.99部を加えた単量体プレミ
ツクスを調合し、そのうちの1070を、予め調合して
おいた脱イオン水90部、ドデシルベンゼンスルホン酸
ソーダ0.08部、過硫酸ソーダ0.05部からなる水
相プレミツクス中に添加し、密封かきまぜ下に55℃に
保ち重合を進行させた。
部及び?は重量表示である。実施例 1 塩化ビニリデン92,74部、メタクリル酸メチル5.
93部、メタクリロニトリル1.33部(合計100部
)に対しメタクリル酸1.99部を加えた単量体プレミ
ツクスを調合し、そのうちの1070を、予め調合して
おいた脱イオン水90部、ドデシルベンゼンスルホン酸
ソーダ0.08部、過硫酸ソーダ0.05部からなる水
相プレミツクス中に添加し、密封かきまぜ下に55℃に
保ち重合を進行させた。
ラウリル硫酸ソーダ0.65部の水溶液を追加添加し、
単量体プレミツクスの残部(すなわち90%)と過硫酸
ソーダの稀薄水溶液を連続添加した。この間終始55゜
Cに保ち、かきまぜを続行し反応を進行させた。重合が
十分進んだ時点で反応容器を開け、ラウリル硫酸ソーダ
を更に添加し、得られた水分散体の表面張力を20℃で
42dyne/Crllとなるようにした。この後水蒸
気ストリツピングによつて未反応モノマーを除去し、セ
ルロース系半透膜を用い透析処理を施した。得られた塩
化ビニリデン系樹脂水分散体の組成及びコーテイング塗
膜の性能を、後の実施例及び比較例と共に第1表に示す
。実施例 2 単量体プレミツクスの組成を、塩化ビニリデン93.3
5部、メタクリル酸メチル3.98部、メタクリロニト
リル2.67部、及びメタクリル酸2.01部とする他
は実施例1と全く同様とした。
単量体プレミツクスの残部(すなわち90%)と過硫酸
ソーダの稀薄水溶液を連続添加した。この間終始55゜
Cに保ち、かきまぜを続行し反応を進行させた。重合が
十分進んだ時点で反応容器を開け、ラウリル硫酸ソーダ
を更に添加し、得られた水分散体の表面張力を20℃で
42dyne/Crllとなるようにした。この後水蒸
気ストリツピングによつて未反応モノマーを除去し、セ
ルロース系半透膜を用い透析処理を施した。得られた塩
化ビニリデン系樹脂水分散体の組成及びコーテイング塗
膜の性能を、後の実施例及び比較例と共に第1表に示す
。実施例 2 単量体プレミツクスの組成を、塩化ビニリデン93.3
5部、メタクリル酸メチル3.98部、メタクリロニト
リル2.67部、及びメタクリル酸2.01部とする他
は実施例1と全く同様とした。
実施例 3単量体プレミツクスの組成を、塩化ビニリデ
ン93,96部、メタクリル酸メチル2.01部、メタ
クリロニトリル4.03部、及びメタクリル酸2.03
部とする他は実施例1と全く同様とした。
ン93,96部、メタクリル酸メチル2.01部、メタ
クリロニトリル4.03部、及びメタクリル酸2.03
部とする他は実施例1と全く同様とした。
比較例 1単量体プレミツクスの組成を、塩化ビニリデ
ン92.14部、メタクリル酸メチル7.86部、及び
メタクリル酸1.98部とする他は実施例1と全く同様
とした。
ン92.14部、メタクリル酸メチル7.86部、及び
メタクリル酸1.98部とする他は実施例1と全く同様
とした。
比較例 2
単量体プレミツクスの組成を、塩化ビニリデン94,5
9部、メタクリロニトリル5.41部、及びメタクリル
酸2.03部とする他は実施例1と全く同様とした。
9部、メタクリロニトリル5.41部、及びメタクリル
酸2.03部とする他は実施例1と全く同様とした。
以上の実施例1,2,3、及び比較例1,2の単量体仕
込み組成において、塩化ビニリデンは90.3モル70
、メタクリル酸は2.2モルeにてほぼ一定であり、残
りの7.5モル?をメタクリル酸メチルとメタクリロニ
トリルに振り分けたものである。
込み組成において、塩化ビニリデンは90.3モル70
、メタクリル酸は2.2モルeにてほぼ一定であり、残
りの7.5モル?をメタクリル酸メチルとメタクリロニ
トリルに振り分けたものである。
第1表の沸騰水処理後の酸素透過率に示されるごとく、
メタクリル酸メチル又はメタクリロニトリルのいずれか
を欠いて三元組成としたものは、目標値を下回ることが
できないが、本発明の四元組成にあつては大幅に目標値
を下回る低い透過率(すなわち高度の遮断性)を示して
いる。水蒸気透過率は耐水性の尺度としてはより穏和な
条件のもとによるものであり、良否の差はそれほど大き
くないが、そこでもなお同様に本発明の四元組成は、比
較例の三元組成よりすぐれることが明示されている。比
較例 3 単量体プレミツクスの組成を、塩化ビニリデン94.2
4部、メタクリル酸メチル3.45部、メタクリロニト
リル2.31部、メタクリル酸3.06部とする他は実
施例1と全く同様とした。
メタクリル酸メチル又はメタクリロニトリルのいずれか
を欠いて三元組成としたものは、目標値を下回ることが
できないが、本発明の四元組成にあつては大幅に目標値
を下回る低い透過率(すなわち高度の遮断性)を示して
いる。水蒸気透過率は耐水性の尺度としてはより穏和な
条件のもとによるものであり、良否の差はそれほど大き
くないが、そこでもなお同様に本発明の四元組成は、比
較例の三元組成よりすぐれることが明示されている。比
較例 3 単量体プレミツクスの組成を、塩化ビニリデン94.2
4部、メタクリル酸メチル3.45部、メタクリロニト
リル2.31部、メタクリル酸3.06部とする他は実
施例1と全く同様とした。
この仕込み組成はモル比で言うならば、塩化ビニリデン
は90.3モル?で上述の5例に同じく、メタクリル酸
は3.3モル?で上述の5例の50%増しとなつており
、残りの6.4モル?をメタクリル酸メチルとメタクリ
ロニトリルとの間でモルで等分したものである。従つて
、実施余2のメタクリル酸量を増加せしめた場合の例と
言えよう。第1表に見るとおり、%o規定の水酸化ナト
リウムで滴定されたメタクリル酸ユニツトは全量の60
%以下ではあつたけれども、1.3X10−4モル/9
固形分を越えており、沸騰水処理後の酸素透過率は、目
標値に及ぶものではなかつた。比較例 4 単量体プレミツクスの組成を、塩化ビニリデン92.7
4部、メタクリル酸メチル5.93部、メタクリロニト
リル1.33部、アクリル酸1.68部とする以外は実
施例1と全く同様とした。
は90.3モル?で上述の5例に同じく、メタクリル酸
は3.3モル?で上述の5例の50%増しとなつており
、残りの6.4モル?をメタクリル酸メチルとメタクリ
ロニトリルとの間でモルで等分したものである。従つて
、実施余2のメタクリル酸量を増加せしめた場合の例と
言えよう。第1表に見るとおり、%o規定の水酸化ナト
リウムで滴定されたメタクリル酸ユニツトは全量の60
%以下ではあつたけれども、1.3X10−4モル/9
固形分を越えており、沸騰水処理後の酸素透過率は、目
標値に及ぶものではなかつた。比較例 4 単量体プレミツクスの組成を、塩化ビニリデン92.7
4部、メタクリル酸メチル5.93部、メタクリロニト
リル1.33部、アクリル酸1.68部とする以外は実
施例1と全く同様とした。
この例では仕込み組成をモル比で実施例1と全く同様と
した。但しメタクリル酸をアクリル酸に替えた。力ルボ
キシル基の分布が本発明の範囲を越えるものとなり、沸
騰水処理後の酸素透過率は、目標値に及ぶものではなか
つた。以上いずれの比較例にも見られるとおり、基体へ
の接着性や、印刷インクとの親和性において、カルボン
酸の導入は所望の効果をあげてはいるが、沸騰水処理後
のガス遮断性の低下と言う犠牲を免がれ得ず、接着性を
所望の水準に保つたままなお佛騰水処理への耐性を有す
る本発明の実施例に見るとおり、本発明の有効なことが
示されている。
した。但しメタクリル酸をアクリル酸に替えた。力ルボ
キシル基の分布が本発明の範囲を越えるものとなり、沸
騰水処理後の酸素透過率は、目標値に及ぶものではなか
つた。以上いずれの比較例にも見られるとおり、基体へ
の接着性や、印刷インクとの親和性において、カルボン
酸の導入は所望の効果をあげてはいるが、沸騰水処理後
のガス遮断性の低下と言う犠牲を免がれ得ず、接着性を
所望の水準に保つたままなお佛騰水処理への耐性を有す
る本発明の実施例に見るとおり、本発明の有効なことが
示されている。
Claims (1)
- 1 塩化ビニリデン、メタクリル酸メチル、メタクリロ
ニトリル、及びメタクリル酸を乳化共重合して得られる
水分散体であつて、該水分散体は、水分散体の固形分に
対して87〜93モル%の塩化ビニリデンユニットを含
有し、1×10^−^4〜3×10^−^4モル/g固
形分のメタクリル酸ユニットを含有し、かつこの全メタ
クリル酸ユニットのうち、その60重量%以下で1.3
×10^−^4モル/g固形分以下の量しか、1/20
規定の水酸化ナトリウム水溶液で滴定されるメタクリル
酸ユニットを含まないことを特徴とする塩化ビニリデン
系樹脂水分散体組成物。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55151685A JPS5941660B2 (ja) | 1980-10-29 | 1980-10-29 | 塩化ビニリデン系樹脂水分散体組成物 |
US06/301,806 US4535120A (en) | 1980-10-29 | 1981-09-14 | Aqueous dispersions of vinylidene chloride resins |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55151685A JPS5941660B2 (ja) | 1980-10-29 | 1980-10-29 | 塩化ビニリデン系樹脂水分散体組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5776044A JPS5776044A (en) | 1982-05-12 |
JPS5941660B2 true JPS5941660B2 (ja) | 1984-10-08 |
Family
ID=15524012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP55151685A Expired JPS5941660B2 (ja) | 1980-10-29 | 1980-10-29 | 塩化ビニリデン系樹脂水分散体組成物 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4535120A (ja) |
JP (1) | JPS5941660B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59215346A (ja) * | 1983-05-23 | 1984-12-05 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 塩化ビニリデン系ラテツクス |
WO1997039061A1 (fr) * | 1996-04-18 | 1997-10-23 | Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha | Films et materiau de revetement a excellentes caracteristiques barriere et leur procede de production |
EP0982325B2 (en) * | 1997-04-25 | 2009-03-11 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Polyvinylidene chloride latex and process for the preparation thereof |
DE60321090D1 (de) | 2002-06-26 | 2008-07-03 | Avery Dennison Corp | Längsorientierte Polymere Filme |
CN103059199B (zh) * | 2012-12-26 | 2015-12-23 | 海南聚能功能薄膜技术开发有限公司 | 水煮型专用pvdc胶乳及其制备方法和用途 |
BR112022018865A2 (pt) * | 2020-03-27 | 2022-11-22 | Asahi Chemical Ind | Dispersão em meio aquoso de copolímero de haleto de vinila e película |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE1250577B (de) * | 1959-11-28 | 1967-09-21 | tarbwerke Hoechst Aktiengesellschaft vormals Meister Lucius &. Brunmg, Frankfurt/M | Überzugsmittel zum Beschichten von Oberflachen von Korpern aus makromolekularen organischen Stoffen |
US3714106A (en) * | 1969-04-28 | 1973-01-30 | Staley Mfg Co A E | Vinylidene chloride copolymer |
US3879359A (en) * | 1972-04-11 | 1975-04-22 | Dow Chemical Co | High vinylidene chloride polymer content coating resins and method of preparation |
-
1980
- 1980-10-29 JP JP55151685A patent/JPS5941660B2/ja not_active Expired
-
1981
- 1981-09-14 US US06/301,806 patent/US4535120A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US4535120A (en) | 1985-08-13 |
JPS5776044A (en) | 1982-05-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US2829069A (en) | Thermoplastic polymeric films | |
JPS6053055B2 (ja) | 塩化ビニリデン系樹脂水分散体組成 | |
JPS5941660B2 (ja) | 塩化ビニリデン系樹脂水分散体組成物 | |
US2819984A (en) | Regenerated cellulose packaging materials and process of making same | |
JPH0228278A (ja) | 平たい接合材料を製造するための貼合せ用接着剤 | |
JPS6070450A (ja) | チルゲル化性ポリマ−からなる一時バリヤ−層を含む写真要素 | |
JPS5941467B2 (ja) | コ−テイング樹脂組成物 | |
JPS5855170B2 (ja) | プラスチックス被覆用組成物 | |
US3701745A (en) | Process for preparing a coating composition of copolymeric vinylidene chloride | |
EP0015701B1 (en) | Heat sealable packaging film of a polyacrylonitrile substrate coated with a vinylidene chloride copolymer | |
JPS6112922B2 (ja) | ||
US3716511A (en) | Coating composition of an aqueous dispersion of copolymeric vinylidene chloride | |
US4446273A (en) | Aqueous dispersions of vinylidene chloride resins | |
US3374197A (en) | Vinylidene chloride copolymer composition | |
US3274298A (en) | Coating composition for composite packaging sheets | |
JPH0363586B2 (ja) | ||
JP3014467B2 (ja) | 水性分散体組成物及びそれを用いた硬化被膜ならびにその製法 | |
JPS6053054B2 (ja) | 塩化ビニリデン系樹脂水分散体 | |
US3188234A (en) | Vinylidene chloride terpolymer as a coating for regenerated cellulose film | |
RU1781229C (ru) | Способ получени пленкообразующего латекса | |
JP2016180028A (ja) | ガスバリア性樹脂組成物およびガスバリアフィルム | |
JPS6352066B2 (ja) | ||
JPH0219128B2 (ja) | ||
JP3007155B2 (ja) | 障壁樹脂被覆ラミネート | |
JP2000104020A (ja) | ガスバリア性被膜形成用組成物およびフィルム |