JPS5857487B2 - チタン含有フエライト系ステンレス鋼の表面性状を改善する方法 - Google Patents

チタン含有フエライト系ステンレス鋼の表面性状を改善する方法

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JPS5857487B2
JPS5857487B2 JP51050892A JP5089276A JPS5857487B2 JP S5857487 B2 JPS5857487 B2 JP S5857487B2 JP 51050892 A JP51050892 A JP 51050892A JP 5089276 A JP5089276 A JP 5089276A JP S5857487 B2 JPS5857487 B2 JP S5857487B2
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titanium
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nitride
stainless steel
ferritic stainless
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JP51050892A
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茂昭 丸橋
守弘 長谷川
孝行 重谷
広 藤本
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
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Nisshin Steel Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はチタン含有フェライト系ステンレス鋼特有の問
題であるチタンストリーク疵の発生を防止する方法に係
るもので、チタン含有量およびAl/Ti値をコントロ
ールすることによって材質面からチタンストリーク発生
原因を除去し、以ってその表面性状を改善する方法に関
するものである。
一般に、チタン含有ステンレス鋼を製造する場合にチタ
ンストリーク疵の発生が大きな問題となっている。
この発生原因を考察すると次の2つの窒化物クラスター
生成機構が起因であると考えられる。
第1は、Tiは極めて活性な金属であるため、添加時に
おいて溶鋼中のNと反応し、また溶鋼の注入時において
は大気中のN2と反応して窒化物を生成し、この生成し
た窒化物が例えば鋳型自溶鋼中において比重差により浮
上しようとするさいに相互に凝集し合ってクラスター化
する。
第2は、鋳型注入以前にすでに溶鋼内に存在していたチ
タン窒化物が、溶鋼とのぬれ性が悪いがため、溶鋼注入
時の注入ノズル通過のさいにノズル内壁に付着し、この
付着現象により凝集してクラスター化する。
この付着クラスターはノズル内を流れる溶鋼流によって
しばしば部分的にノズル内壁より剥離して注入流により
鋳型内にもち込まれる。
この鋳型内の相互の凝集とノズル部での付着凝集という
2つの機構によって生成した窒化物クラスターは、鋳型
内において溶鋼より浮上分離しようとするが、溶鋼の凝
固が進行するため浮上に必要な時間が与えられず、しば
しば鋼塊内部または表面に捕捉される。
鋼塊表面に捕捉された窒化物クラスターは、その構成粒
子たる窒化物の融点が3223℃と極めて高いがため、
可塑性はなく従って鋼塊の圧延時において線状に並ぶの
みである。
すなわち、冷延板の表面において線状のきす、つまりT
iミストリークを形成する。
このTiミストリークは製品の美観を損うばかりでな(
、ステンレス鋼においてその使命である耐食性にも悪影
響を与える。
特にフェライト系ステンレス鋼にとってはこのTiミス
トリークの発生による製品の品質低下が大きな問題であ
り、これの防止対策が強(望まれている。
本発明はこのチタン含有フェライト系ステンレス鋼に現
れるTiミストリーク発生を防止することを目的として
なされたもので、その発生原因を造塊迄の工程において
除去しようとするものである。
この目的のため、前記のような窒化物クラスター生成機
構とTi含有量ならびに非金属介在物形態との関連性に
ついて種々検討した結果、鋼中のTi含有量を0.45
%以下に抑えることにより注入時におけるTi窒化物ク
ラスターの生成を著しく軽減できること、ならびにAl
/Ti値が0.08〜0.15となるようにAI含有量
をコントロールすることによりノズルへのTi窒化物の
付着を防止し得ることを知見し、従ってこれらに起因す
る鋼板のTiミストリークを減少し得ることカを判明し
たのである。
すなわち、本発明は、チタン含有フェライト系ステンレ
ス鋼を製造するにさいし、チタン含有量を0.45%以
下に制限することによって鋼塊製造時におけるチタン窒
化物クラスターの生成を抑制しかつAl/Ti値が0.
08〜0.15となるようにアルミニウム含有量をコン
トロールすることによって注入ノズル部へのチタン系非
金属介在物の付着を防止することを特徴とするチタン含
有フェライト系ステンレス鋼の表面性状を改善する方法
を提供する。
本方法を適用するに好適な鋼種としては、Si<:0.
50%、Mn(0,50%、p(o、o4o%、S<:
0.010%、Cr ;17.50〜20.005%、
MO; 1.7〜2.3暗、T’ i /C+N> 1
01C+N<300 p p mのフェライト系ステン
レス鋼があり、本発明の目的達成のため、このフェライ
ト系ステンレス鋼に対してTi≦o、45yに制限し、
A I /’r i@ヲ0.08〜0.15]範囲トシ
カツAI<;:0.08%とするものである。
従って本発明はまた、5i(0,50%、Mn(0,5
0%、p<o、o4oH1s−po、otoHlCr;
17.50〜2o、ooHlMo ; 1.7〜2.3
96’、T’i/C+N乏10、C+N<;:300
p pm、 T i(0,45%、A I /T i値
;0.08〜0.15、A1ζ0−08%、残部鉄およ
び不可避的不純物からなる製品表面欠陥の発生を抑制し
たチタン含有フェライト系ステンレス鋼を提供する。
以下、本発明をなすに至った代表的実験結果をもとにし
て本発明を具体的に説明する。
第1図は、前記組成範囲の鋼についてTi含有量のみを
変化させ、おのおのの溶鋼を鋳型内に注入し、鋳型内よ
りサンプルをくみ出し、各サンプル内におけるTi窒化
物クラスターの生成量を調査した結果を示すものである
第1図の結果から、Ti窒化物クラスターの面積率は、
Ti含有量0.45%を境にして、これよりTi含有量
が多くなると急速に増加していることが明らかである。
すなわち、Ti窒化物クラスターに起因するTiミスト
リークを減少させるためには、Tiを0.45%以下に
抑えることが重要であることがわかる。
第2図は、Al/Ti値を変化させた場合に、ノズル内
壁へのTi窒化物クラスターの付着状況がとのように変
化するかを調べた結果を示す。
第2図において、おのおのTi含有量は0.45%以下
に抑えた条件下で、Aは注入時間4分以下で正常(付着
なし)であったもの、Bは注入時間4〜8分でやや付着
したもの、Cは注入時間8分以上で付着量大であったも
のを示す。
第2図の結果からAl/Ti値を0.08以上とするこ
とによってノズル内壁へのTi窒化物クラスターの付着
が激減していることがわかる。
第3図は第2図のAおよびCランクのものの鋳型的溶鋼
のTi窒化物クラスターの面積率を調べたもので、ノズ
ル内壁へのTi窒化物付着の少ない方が平均してクラス
ターの面積率も少なくなっていることがわかる。
従ってノズル内壁へのTi窒化物付着を防止することが
Ti窒化物クラスターの生成を防止することになり、こ
れにはAl/Ti値が0.08以上となるようにAI含
有量をコントロールすることが極めて効果的であること
がわかる。
このAI含有量をAl/Ti値0.08以上となるよう
にコントロールすることによるノズル壁へのTi窒化物
付着防止効果は、ノズル内壁にTi窒化物が付着する前
に、ノズル内壁を形成しているS i O2が溶鋼中の
A1と反応してAl2O3層を形成することが1つの理
由であろうと考えられる。
なお、本発明法においてAl/Ti値を0.15以下に
制限していることまたはAlく0.08%と限定するの
は、AI含有量をこれ以上としても、Ti窒化物のノズ
ル内壁への付着防止には特に好結果を与えないこと、さ
らにはAI含有量の増大によりAI添加時のAl2O3
クラスターの発生が多くなり、これが冷延板の表面性状
に与える悪影響が増大するためである。
以下さらに、Ti含有量を0.45%以下に制限しかつ
Al/Ti値を0.08〜0.15とした場合の効果を
比較例および実施例にもとづいて具体的に説明する。
第1表において、比較例1〜3はTi含有量が0.45
%以上でかつAl/Ti値が0.08以下である場合、
比較例4〜6はTi含有量は0.4596′以下である
がAl/Ti値が0.08以下である場合、実施例7〜
9はTi含有量が0.45%以下でかつAl/Ti値が
0.08〜0.15の本発明範囲内の鋼である場合につ
いて、各々鋼塊サンプルにおけるTi窒化物クりスター
〇生成量、製品におけるTiミストリークに起因した2
級品発生率、およびクズ発生率を調べたものである。
** 第1表の結果から、Ti含有量および
AI/Ti値が共に本発明範囲外である比較例1〜3の
場合には、Ti窒化物クラスターの面積率はそれぞれ0
.400,0.250,0.320%と太き(、これと
相対応してTiストリーク原因の2級品発生率。
クズ処理品発生率も、各々3.4. 5.2. 4.9
%および9.7. 11.5. 8.6%と多量の発生
をみている。
またTi含有量だけが本発明範囲内である比較例4〜6
の場合は、Ti窒化物クラスター面積率、Tiストリー
ク原因の2級品発生率、クズ処理品発生率ともに比較例
1〜3よりも低下傾向を示しているが、なお充分なもの
ではない。
これに対し、Ti含有量0.45%以下、AI/’I’
i値0.08〜0.15範囲内の本発明に従う鋼の実施
例7〜9では、Ti窒化物クラスター面積率が0.00
3. 0.001. 0.003腎と極めて少なくなっ
ており、これと相対応して成品歩留も、2級品発生率が
1.1.0.7. 1.5%、クズ処理発生率が2.3
. 1.7. 2.4%と格段に少なくなって、比較例
1〜3と比較すると格段に向上し、また比較例4〜6よ
りも優れた結果となっていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図はフェライト系ステンレス鋼におけるTi含有量
とTi窒化物クラスターの面積率との関係図、第2図は
A I /T i値とノズル内壁へのTi窒化物付着量
との関係図、第3図はノズル内壁へのTi窒化物の付着
がない場合(第2図のAランク)と付着が犬なる場合(
第2図Cランク)において、鋳型内情鋼くみ上げ試料中
におけるTi窒化物クラスターの面積率を調べた結果を
プロットした図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 チタン含有フェライト系ステンレス鋼を製造するに
    さいし、チタン含有量を0.45%以下に制限すること
    によって鋼塊製造時におけるチタン窒化物クラスター〇
    生成を抑制しかつAl/Ti値がO,OS〜0.15と
    なるようにアルミニウム含有量をコントロールすること
    によって注入ノズル部へのチタン系非金属介在物の付着
    を防止することを特徴とするチタン含有フェライト系ス
    テンレス鋼の表面性状を改善する方法。
JP51050892A 1976-05-06 1976-05-06 チタン含有フエライト系ステンレス鋼の表面性状を改善する方法 Expired JPS5857487B2 (ja)

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