JPS5856302Y2 - チヨウバン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、門扉のヒンジ装置に関する。

従来の門扉のヒンジ装置は、水平方向に螺挿された調整
ねじの端部に門扉を枢着して調整ねじの進退によって門
扉を水平方向に移動させ、あるいは、水平な長孔に挿通
されたボルトによって門扉を支持してボルトの長孔に沿
った移動によって門扉を水平方向に移動させるものであ
った。

しかし、これらの従来例では門扉を上下方向に移動調整
できず、また、門扉を取り付けたままの状態では、水平
方向調整も不可能または極めて困難であった。

さらに上下方向調整可能な従来例として、上方部に横方
向の透孔を有する支軸を固定軸受に回動自在に嵌合し、
扉体を回動自在に支えるピン受よりネジを施こした支杆
を横方向に突設し、該支杆を前記支軸の透孔内に挿入し
、ナツトを以って支軸と支杆を固着し、該支杆をナツト
締めして軸受に定着した扉の取付装置（実開昭４８−６
０３３４号）も有ったが、この従来例においても扉を取
り外さなければ扉の上下方向、水平方向の調整移動を行
うことはできない。

この考案は、このような従来の問題点を解消すべく創案
されたもので、上下方向および水平方向に門扉を容易に
移動調整し得るヒンジ装置を提供することを目的とする
。

この考案に係る門扉のヒンジ装置の一実施例を図面に基
づいて説明する。

第１図〜第３図において、ヒンジ装置は門柱３に埋設さ
れたアンカ４にビス５によって固定された固定側取付具
１を有し、この固定側取付具１の先端部上面・には軸２
が上方に突設されている。

固定側取付具１にはこの軸２において可動側取付具６の
基端部が水平方向揺動可能に枢着されている。

可動側取付具６はその両端方向についての中央部、で二
分割され、両分割部分はボルト８によって相互に連結さ
れている。

ボルト８の長手方向についての中央部にはスパナ掛９が
形成され、ボルト８に形成された雄ねじはスパナ掛９を
境に相互に逆ねじとされている。

従ってボルト８を回転させれば可動側取付具６の両分割
部分は相互接近離間し、またボルト８の回転はスパナ掛
９にスパナを掛けることによって容易に行うことができ
る。

さらに可動側取付具６には固定ねじ１０が螺挿され、固
定ねじ１０はその締め込みによってボルト８に当接して
ボルト８の回転を阻止する。

ここに門扉７は可動側取付具６の先端部に取り付けられ
、従ってボルト８の回転によって門扉７の水平方向に移
動調整されるとともに、固定ねじ１０の締め込みによっ
て門扉７の水平方向位置決めが行われる。

このようにボルト８は、いわゆるターンバックルとされ
て両分割部分に回転を与えることなく両分割部分を接近
離間させ得るので、門扉７をヒンジ装置に取り付けた状
態での水平方向移動調整およびその微調整が可能である
。

門扉７は、その縦框１１において可動側取付具６の先端
部に上下方向移動可能に嵌合され、門扉７の上下方向移
動調整を容易に行い得るようになっている。

可動側取付具６には、縦框１１を一ヒ下方向に案内し得
る嵌合溝が形成され、一方、縦框１１にはこの嵌合溝内
に嵌入し得る突部が形成されている。

この突部は一部の突片によって構成され、各突片はその
先端において他の突片方向に折曲されている。

従って面突片間には入口が狭められた溝１２か゛形成さ
れることになる。

この溝１２内には、突片先端間隔すなわち溝１２の入口
幅よりも幅広のねじ持１３が収納され、このねじ持１３
には可動側取付具６の先端部に挿通されたビス１４が螺
合されている。

ビス１４は可動側取付具６に対しては螺合されておらず
回動自在であるので、ビス１４を締め込む方向に回転さ
せれば、ねじ持１３は突片折曲部に当接される。

従って、ビス１４の締め込みによって突片折曲部が可動
側取付具６とねじ持１３とによって挟圧され、これによ
って門扉７の上下動が阻止される。

また門扉７を上下方向調整すべくビス１４を緩めたとき
にも、突片折曲部はねじ持１３によって保持されて、可
動側取付具６の嵌合溝から抜は出ることがなく可動側取
付具６と縦框１１とは相互分離不能である。

このように、門扉７は常に可動側取付具６の嵌合溝内に
保持された状態で上下動可能になり、あるいはその上下
動を阻止されるので、門扉７をヒンジ装置に取り付けた
ままで門扉７の上下方向調整を行い得る。

また門扉７の上下方向位置決めもビス１４の締め込みに
よって容易に行い得る。

門扉７の取り付けに際しては、まず固定側取付具１を門
柱３に埋設されているアンカ４に固定し、次いで可動側
取付具６の先端部に門扉７を嵌合する。

ここで、門扉７の水平方向および上下方向の調整を行う
。

なお、この実施例ではスパナ掛９は横断面が正八角形に
形成されてモンキレンチ、スパナあるいはプライヤなど
を多くの方向から掛合し得るようになっているか゛、第
３図に示すようにスパナ捌・９の正八角形の各辺に孔１
５を穿設しておけば、六角棒スパナ、ねじ回しあるいは
釘などの棒状体によってもボルト８を回転させることが
可能になる。

前述のとおり、この考案に係る門扉のヒンジ装置は、 ■ 基端部が枢支されて水平方向揺動可能な可動側取付
具の先端部に門扉を取り付けるとともに、可動側取付具
を両端方向について中央部で二分割し、かつ両分割部分
をいわゆるターンバックルによって相互に連結したので
、門扉をヒンジ装置に取を付けた状態で門扉の水平方向
調整およびその微調整を容易に行い得る。

■ 可動側取付具に螺挿された固定ねしによって、ター
ンバックルの回転を阻止し得るので門扉の水平方向位置
決めが容易である。

■ 門扉の縦框を上下方向移動可能かつ相互分離不能に
可動側取付具に嵌合したので、門扉をヒンジ装置に取り
付けた状態で門扉の上下方向調整を容易に行い得る。

■ 門扉の縦框に向って可動側取付具に螺挿されたビス
によって縦框の上下動を阻止し得るので門扉の上下方向
位置決めが容易である。

という優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るヒンジ装置の一実施例を示す平
面図、第２図は同実施例の正面図、第３図は同実施例の
変形例を示す要部平面図である。 １・・・・・・固定側取付具、２・・・・・・軸、３・
・・・・・門柱、４・・・・・・アンカ、５・・・・・
・ビス、６・・・・・・可動側取付具、７・・・・・・
門扉、８・・・・・・ボルト、９・・・・・・スパナ掛
、１０・・・・・・固定ねし、１１・・・・・・縦框、
１２・・・・・・溝、１３・・・・・・ねじ持、１４・
・・・・・ビス、１５・・・・・・孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 門柱に水平方向に固定側取付具を突設するとともに、こ
   の固定側取付具に鉛直な軸を設け、この軸によって可動
   側取付具をその基端部で水平方向揺動可能に枢支し、か
   つ可動側取付具の先端部を、門扉の縦框に設けられた取
   付溝に上下方向移動可能かつ相分離不能にネジ止めし、
   また可動側取付具をその両端方向略中央部で二分割する
   とともに両分割部分をボルトによって相互に連結し、こ
   のボルトの長平方向の略中央部にスパナ掛を形成すると
   ともに、このスパナ掛両側に形成されたボルトの雄ねじ
   を相互に逆ねじとして可動側取付具の各分割部分に螺合
   し、また可動側取付具には上記ボルトの回転を阻止し得
   る固定ねじを螺挿してなることを特徴とする門扉のヒン
   ジ装置。