JPS585624Y2 - バス用冷房装置の制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はバス用冷房装置の能力制御を拡大するものに関
する。

従来、補助エンジンを用いた一体型バス用冷房装置は、
その能力制御（車室内の温度制御）を前記エンジンの回
転数切換えで行なうことが多用されていた。

他の方法としては圧縮機の吸入、吐出を連通させる等の
手段があった。

しかしながらいずれの場合も動力損失が大きい欠点があ
ると同時に車室内が広いため温度制御に問題があった。

特に窓の開かない高級バスにあっては、従来窓を多少開
閉して車室内温度制御の補助をしていたようなことも全
くできなくなり、外気温度の低い時期にあっては車内温
度が冷え過ぎてしまい、運転者がスイッチをひんばんに
操作する等の欠点があった。

本考案は上述の事由に鑑み、補助エンジンで駆動される
２つのコンプレッサと、補助エンジンの回転数制御とを
必要に応じ切換えることにより、車室内の巾広い温度制
御を可能にし、しかも省動力化を計るものである。

以下本考案の実施例を図面に従い詳述する。

第１図はバスに装着された冷房装置の説明図である。

バス１には、補助エンジン２．２つのコンプレッサ３，
４、冷却器５等からなるバスクーラーユニット６が装着
されており、該ユニット６とバスの天井に装着された吹
出ダクト７．８を接続するダクト９．１０が設けられて
いる。

吹出ダクト７．８は、車室内側に向けて開口する多数の
吹出口を有するとともに該吹出口への送風は、エンジン
２により駆動される図示していない送風機により、冷却
器５を通して行なわれる。

尚、前記２つのコンプレッサ３，４は、第３図に示す如
く、コンプレッサ３，４が並列に接続され、凝縮機１１
．受液器１２、サイトグラス１３、膨張弁１４、冷却器
５が直列接続された冷凍サイクルにより構成されている
。

第２図は本考案による電気回路図である。

電源１５はメインスイッチ１６により開閉される。

切換スイッチ１７は可動接点２６によりＯＦＦ位置３、
弱位置ｂ、中位蓋Ｃ１強位置ｄに切換えられる。

該切換スイッチ１７の固定接点１８は、車内温度もしく
は冷却器５の吹出風温度を検出して断接するサーモスイ
ッチ１９と、前記冷却器５自体の温度を検出して切換る
テ゛フロストスイッチ２０を介して第１コンプレツサ３
の通電回路を形成している。

固定接点２２は、前記切換スイッチ１７の中位置で通電
されるものであり前記テ゛フロストスイッチ２０が低温
を検出して切換ったとき開くリレー２３の接点２３ ａ
と、前記冷凍サイクルの異常高圧化を検出して開く高圧
スイッチ２４を介して第２コンプレツサ４の通電回路を
形成している。

固定接点２７は、強位置で電源に接続され、エンジンの
回転数を増速させるためのソレノイド２８と第２コンプ
レツサ４の通電回路を電源に接続する接点２９ ａを有
するリレー２９が並列に接続されている。

尚、第１、第２コンプレッサ３，４は、電磁クラッチの
通電を断接することにより行なわれる。

以上の如く構成された本考案のバス用冷房装置の制御装
置は、メインスイッチ１５を閉じ、切換スイッチ１７を
弱位置すにすると、各スイッチは通常実線位置にあり、
サーモスイッチ１９、テ゛フロストスイッチ２０を介し
て第１コンプレツサ３が運転される。

このとき、エンジン回転数は低速でありしかもサーモス
イッチ１９が車内温度もしくは冷却器５の吹出風温度を
検出して第１コンプレツサ３を断接制御するから中間期
等の外気温度が比較的低い時に有効である。

また前記サーモスイッチ１９は設定温度を自由に調整で
きるものである。

切換スイッチ１７を中位置Ｃに切換えると、エンジン回
転数は低速のままで、第１、第２コンプレッサ３，４が
駆動される。

このとき第１コンプレツサ３は前述したと同様に制御さ
れ、第２コンプレツサ４は連続運転される。

切換スイッチ１７を強位置に切換えると、リレー２９に
より第２コンプレツサ４は運転され続けると同時に第１
コンプレツサ３も運転される。

さらにツレ、ノイド２８が作動し、エンジン回転数を高
速に切換える。

従って、２つのコンプレッサ３，４が高速で駆動され、
冷房装置は最大能力となる。

尚、前記弱、中、強姦切換位置のいずれにおいてもデフ
ロストスイッチ２０が冷却器５の凍結（低温）を検出す
ると第２図点線の位置に切換り、第１、第２コンプレッ
サ３，４の通電回路を開き停止させ、デフロストが完了
する温度になると復帰するよう構成されている。

以上の如く本考案においては次の如き特有の効果を奏す
るものであり実用上極めて有効な考案である。

（イ）２つのコンプレッサを必要に応じて駆動するため
、温度制御範囲が極めて拡大する。

従って、特に外気が比較的低い時期におけるエンジンの
動力損失をおさえることができる。

（ロ）車室内の温度制御はサーモスイッチが自動的に行
なうから運転者は温度制御に注意を払う必要がなくなり
安全運転をすることができる。

（ハ）特殊な構造の装置が不要で、簡単な制御装置によ
り温度制御範囲の拡大を計ることができるから安価に製
作できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はバスに取付けられた冷房装置の配置図、第２図
は本考案による電気回路図、第３図は本考案による冷凍
サイクル図である。 １：バス、２：エンジン、３：第１コンプレツサ、４：
第２コンプレツサ、５：冷却器、１７：切換スイッチ、
１９：サーモスイッチ、２０：テ゛フロストスイッチ、
２３，２９ ：リレー、２４：高圧スイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 補助エンジンにより２つのコンプレッサを駆動する一体
   型バス用冷房装置において、切換スイッチの弱、中、強
   の切換位置のいずれにも接続された、サーモスイッチを
   有する第１コンプレツサの通電回路と、前記切換スイッ
   チの中位置で接続される第２コンプレツサの通電回路と
   、前記切換スイッチの強位置で接続される補助エンジン
   の回転増速用ソレノイド通電回路と、該ソレノイドと並
   列に接続されたリレーにより前記第２コンプレツサの通
   電回路を電源に接続する回路とを有するとともに冷却器
   に設けられたテ゛フロストスイッチにより前記第１、第
   ２コンプレツサへの通電回路を断接することを特徴とす
   るバス用冷房装置の制御装置。