JPS5855182B2 - ネツカソセイジユシソセイブツ - Google Patents

ネツカソセイジユシソセイブツ

Info

Publication number
JPS5855182B2
JPS5855182B2 JP7715974A JP7715974A JPS5855182B2 JP S5855182 B2 JPS5855182 B2 JP S5855182B2 JP 7715974 A JP7715974 A JP 7715974A JP 7715974 A JP7715974 A JP 7715974A JP S5855182 B2 JPS5855182 B2 JP S5855182B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
graft copolymer
parts
weight
polymerization
graft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP7715974A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS516248A (ja
Inventor
敬美 結城
宏美 新居
任男 神谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Polytec Co
Original Assignee
Mitsubishi Monsanto Chemical Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Monsanto Chemical Co filed Critical Mitsubishi Monsanto Chemical Co
Priority to JP7715974A priority Critical patent/JPS5855182B2/ja
Publication of JPS516248A publication Critical patent/JPS516248A/ja
Publication of JPS5855182B2 publication Critical patent/JPS5855182B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
更に詳しくは、乳化重合法によったグラフト率の高いグ
ラフト共重合体(4)、乳化重合法によったグラフト率
の低いクラフト共重合体(B)及び塊状懸濁重合法によ
って得られたグラフト共重合体(C)をき有し、耐衝撃
性等の機械的性質、成形加工性に優れ、外観の優れた成
形品が得られる熱可塑性樹脂組成物に関するものである
合成ゴム又は天然ゴム等のゴム質重合体に、ビニル芳香
族化合物単量体とアクリル系化合物単量体との単量体混
合物をグラフト重合させて、耐衝撃性熱可塑性樹脂組成
物を製造する方法については、既に多くの方法が知られ
ている。
その代表的な方法は、ゴム質重合体の存在下に、ビニル
芳香族化合物としてのスチレン、アクリル系化合物とし
てのアクリロニトリル等を乳化重合法でグラフト重合す
る方法である。
この方法によると、ゴム質重合体の含有率の高い樹脂組
成物や、ゴム質重合体の粒径の小さいものを製造するこ
とができるが、ゴム質重合体の粒径が小さくなりすぎて
、ゴム添加効果(ゴム質重合体を加えたことによる耐衝
撃性及び伸ひ等の改良)を充分に向上させることができ
ないという欠点があった。
ゴム質重合体を含有するグラフト重合体では、その生成
分であるゴム質重合体の粒径の大きさが、極めて重要な
因子であり、ゴム質重合体の粒径が小さすぎると、生成
重合体を使用した成形品の光沢は優れたものとなるが、
ゴム添加効果が低下し1、耐衝撃性を向上させるために
は、ゴム含有量を高くしなければならず、コスト高にな
り経済的に不利である。
このような問題を解決する方法として、種々の方法が提
案されている。
例えは、特公昭423112号公報に記載の方法では、
ゴム質重合体の粒径を肥大化させる処理を施してからグ
ラフト重合を行ない、生成重合体の衝撃強度を向上させ
ているし、特公昭42−10615号公報には、粒径の
比較的大きいゴム質重合体をグラフト基体としてグラフ
ト重合する方法が記載されている。
しかしながら、このような大粒径ゴム質重合体の存在下
に行なうグラフト反応は、グラフト重合時のエマルジョ
ンの機械的安定性が悪く、重合中凝固物が発生し易いと
いう問題がある。
特公昭4210615号公報に記載の方法では、有機ハ
イドロパーオキサイド系開始剤と特定の活性剤との組合
せよりなる重合開始系を採用することによって、この問
題の解決をはかつているが、なお充分であるとは言い得
ない。
また、グラフト重合遂行の際に生成した凝固物が最終生
成物中に混入すると、この生成物を使用して得られる押
出シート等の成形品表面に、これが未可塑化粒子として
魚の目状にあられれたりして、成形品の外観を損う。
これを防ぐためには、グラフト重合終了時にこれら凝固
物を沢過して除けばよいのであるが、製造工程が繁雑と
なり、工業的に行うには不利である。
このような問題を解決する方法として 特公昭45−3
3305号公報に記載されているように、コム質重合体
として粒径0.1μ以上のものと粒径0.1μ以下のも
のを組合せる方法が提案されているが、大粒径のゴム質
重合体成分の粒径は、必ずしも充分な大きさではなく、
組成物の耐衝撃性と加工性の均衡は必ずしも充分ではな
い。
また、特公昭45−25381号公報、特公昭46−2
1943号公報、特公昭46−23145号公報、特公
昭46−41466号公報などに、小粒径ゴム質重合体
に単量体をグラフトさせたグラフト重合体と、例えば塊
状−懸濁二段重合法による大粒径ゴム質重合体に単量体
をグラフトさせたグラフト重合体をブレンドする方法が
記載されている。
しかし、このようなブレンド方法によると、塊状−懸濁
二段重合法によるグラフト重合体の割合を比較的多くし
なければならない。
この塊状−懸濁二段重合法による方法は、重合速度が遅
く、ゴム質重合体の含有率の高いものが製造できず、ま
た重合操作が乳化重合法による場合に較べ複雑になると
いう不利がある。
このため塊状−懸濁二段重合法によるクラフト重合体成
分の多い上記方法は、経済的に不利である。
更に、特公昭46−18255号公報及び特公昭48−
36949号公報には、乳化重合法によって製造したグ
ラフト率の異なる二種のグラフト共重合体を混合して均
衡のとれた樹脂組成物とする方法が記載されている。
しかしながらこれらの方法は、ゴム質重合体の粒子径が
比較的小さく、製品の衝撃強度を適正に保つためには、
低グラフト共重合体に由来するゴム質重合体の量を比較
的多くし、かつ、最終組成物中のゴム質重合体含有量を
多くする必要があり、ゴム添加効果が低下し不利であり
、この組成物から得られる成形品の表面光沢が改良され
ないという欠点があった。
本発明者等は、かかる事情に鑑み、耐衝撃性と成形加工
性との均衡がとれ、かつ外観の優れた成形品の得られる
熱可塑性樹脂組成物につき鋭意検討した結果、乳化重合
法によって製造したグラフト率の異なる二種のグラフト
共重合体を特定の割合とし、これに塊状−懸濁二段重合
法によって製造したゴム粒径の大きい少量のグラフト共
重合体を配合した少くとも三成分の樹脂組成物が、前記
のごとき諸欠点が排除されたものとなることを見出し、
本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、平均粒径0,05〜0.3μの
ゴム質重合体100重量部を含む乳化液中に、ビニル芳
香族化合物単量体とアクリル系化合物単量体とよりなる
単量体混合物100〜200重量部を加えて重合させる
ことにより得られるグラフト率60〜130%のグラフ
ト共重合体(4)、上記ゴム質重合体100重量部を含
む乳化液にビニル芳香族化合物単量体とアクリル系化合
物単量体とよりなる単量体混合物20〜80重量部を加
えて重合させることにより得られるグラフト率10〜4
0%のグラフト共重合体(B)、ゴム質重合体■ト20
重量部をビニル芳香族化合物単量体とアクリル系化合物
単量体とよりなる単量体混合物90〜80重量部に溶解
し、モノマーの重合率が15〜45重量係になるまで塊
状重合した後、これを懸濁重合に移して重合を実質的に
完成させて得られた重合体であり、かつ、この重合体中
に分散したゴム弾性体の平均粒径が0.7〜2.0μで
あるグラフト共重合体(C)とを、最終的に得られる組
成物中の全ゴム質重合体のうち、2〜8重量係がグラフ
ト共重合体(C)より由来し、残余のゴム質重合体を〔
グラフト共重合体(4)に由来するゴム質重合体〕対〔
グラフト共重合体(B)に由来するゴム質重合体〕が5
0対50〜70対30の範囲になるように配合してなる
ことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物に存する。
以下、本発明を理解し易くするために、詳細に説明する
(1)グラフト共重合体(4) グラフト共重合体(5)の製造に用いられるコム質重合
体は、ラテックス状のものであって、平均粒径が0.0
5〜0.3μの範囲のものである。
ゴム質重合体は、ポリブタジェン、ブタジェンを50重
量係以上含むブタジェンと他の共重合性単量体との共重
合体を含むラテックス状のものがあげられる。
ブタジェンと共重合させるために使用できる単量体とし
ては、スチレン、αメチルスチレン ビニルトルエン等
のビニル芳香族化合物、アクリル酸、メタアクリル酸お
よびそのメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、1−
ブチルエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル等のビニルシアン化合物があげられる。
このほかポリイソプレン、ポリクロロプレン エチレン
−プロピレン−ジエンモノマーの三元共重合体等のラテ
ックスも使用できる。
本発明方法におけるラテックス状のゴム質重合体重合体
の平均粒径は、重量平均にもとづいている。
重量平均粒子径は、電子顕微鏡写真法によって容易に測
定できる。
グラフト共重合体(4)では、平均粒径が0.05〜0
.3μの範囲のゴム質重合体を用いる。
平均粒径が0.05μ以下であると、グラフト共重合体
(4)のゴム添加効果が低下し不利であるし、0.3μ
以上であるとグラフト重合途中で凝固物が生成するので
好ましくない。
グラフト共重合体(4)は、上記ゴム質重合体を100
重量部含む乳化液に、ビニル芳香族化合物単量体とアク
リル系化合物単量体とよりなる単量体混合物100〜2
00重量部を加えて乳化重合法によってグラフト重合さ
せてグラフト率60〜130係のものとする。
本発明方法においてグラフト率は次のようにして求めた
値である。
即ち、室温でアセトン中においてグラフト重合体の可溶
性部分を抽出し、残ったアセトン不溶部分の重量を測定
し、この重量とグラフト重合体の製造に使用されたゴム
質重合体との差を、ゴム質重合体に化学的に結合した単
量体の重量として、次式より算出したものである。
グラフト率 グラフト率は、コム質重合体に対する単量体混合物の添
加割合によって最も影響をうける。
グラフト共重合体(4)のグラフト率が60%以下にな
ると、最終的に得られる樹脂組成物の衝撃強さが低下し
、かつ外観のすぐれた成形品が得られないので好ましく
ない。
他方、グラフト率が130係を超えると、最終的に得ら
れる樹脂組成物の成形加工性が悪くなり、衝撃強度も低
下するので好ましくない。
グラフト成分となるビニル芳香族化合物単量体としては
、スチレン、α−メチルスチレンビニルトルエン、クロ
ルスチレンなトカアリ、アクリル系化合物単量体として
は、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリ
ル酸、メタアクリル酸およびそのメチル、エチル、プロ
ピル、n−ブチル、■−ブチルエステル等がある。
単量体混合物は2種に限らず、多種類の単量体の混合物
であってもよい。
グラフト共重合体(4)は乳化重合法によって製造する
この際に使用される重合開始剤としては、過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩が用いられるし、
更に有機ハイドロパーオキサイド鉄塩などの酸化−還元
(レドックス)系開始剤を用いることができる。
この乳化重合を行なう際に使用しうる乳化剤は、脂肪酸
のアルカリ金属塩、不均化ロジン酸のアルカリ金属塩、
高級アルキル硫酸エステルのアルカリ金属塩などのビニ
ル単量体の乳化重合に通常用いられる乳化剤であれは、
特に制限なく使用できる。
更に、乳化重合を行なう際に、メルカプタン類、テンベ
ン類、ハロゲン化物等の重合調節剤を少量使用すること
もできる。
これら重合開始剤、乳化剤、重合調節剤等を重合系に添
加するときは、一時に添加してもよいし、多数回に分割
してもよく、また、連続的に添加する等いずれの方法に
よってもよい。
(2)グラフト共重合体(B) グラフト共重合体(B)の製造に用いられるコム質重合
体は、グラフト共重合体(A)の製造に用いられるもの
と同じ範囲の中から選ばれる。
グラフト共重合体(B)は、このゴム質重合体100重
量部を含む乳化液に、ビニル芳香族化合物単量体とアク
リル系化合物単量体とよりなる単量体混合物20〜80
重量部を加えて乳化重合法によってグラフト重合させた
グラフト率10〜40%のものとする。
グラフト共重合体(B)のグラフト率が10%以下にな
ると最終的に得られる樹脂組成物の衝撃強度が低下する
ばかりでなく、外観の優れた成形品が得られないので好
ましくない。
逆にグラフト率が40%を超えると、最終的に得られる
樹脂組成物の成形加工性が悪化するので好ましくない。
グラフト成分となるビニル芳香族化合物単量体及びアク
リル系化合物単量体は、グラフト共重合体(4)の製造
の際に使用されるものと同じである。
グラフト共重合体(B)は乳化重合法によって製造する
が、この際使用される重合開始剤、乳化剤、重合調節剤
は、グラフト共重合体(A)の製造の際に使用されるも
のと同じであり、添加方法も同様であってよい。
(3)グラフト共重合体(0 グラフト共重合体(C)の製造に用いられるゴム質重合
体は、グラフト共重合体(Nの製造に用いられるゴム質
重合体と同種であって、ラテックス状でない固形状のも
のである。
グラフト共重合体(C)は、このゴム質重合体10〜2
0重量部をビニル芳香族化合物単量体とアクリル系化合
物単量体とよりなる単量体混合物90〜80重量部に溶
解し、塊状−懸濁二段重合法によって製造する。
ビニル芳香族化合物単量体とアクリル系化合物単量体は
、グラフト共重合体(AJの製造の際に使用されるもの
と同じである。
クラブト共重合体(C)中のゴム質重合体の量が20重
量部以上であると、塊状重合時の粘度が極めて高くなり
工業的操作が困難となり好ましくない。
上記ゴム質重合体を単量体混合物に溶解し、これにラジ
カル発生型重合開始剤を加えて、モノマーの15〜45
重量係が重合体へ転化するまで塊状重合を行ない、懸濁
剤を含有する水溶液中に懸濁させて重合が実質的に完結
するまで重合する。
ここで塊状重合から懸濁重合への転換期を、重合系のモ
ノマーの重合体への転化率を15%以下とすると、溶解
したゴム質重合体のミクロ分散が好ましく行なわれず、
最終樹脂組成物より得られる成形品の表面の艶、きめ等
の外観を損い、また転化率が45%以上となると塊状重
合系の粘度が著しく高くなり工業的操業が困難となるた
けでなく、ミクロ分散が進みすぎて最終樹脂組成物の衝
撃強度が劣るなどの欠点を有する。
ミクロ分散したゴム質重合体の平均ね径は、0.7〜2
.0μの範囲に含まれるものでなけれはならない。
重合体への転化率が低い段階で懸濁重合系に移すとゴム
質重合体の粒子径は大きくなり遂に高い転化率の段階で
懸濁重合系に移すと粒子径は小さくなる傾向にある。
従って上記範囲内においてのみ本発明の目的が達成され
る。
(4)配合割合 本発明方法においては、上記グラフト共重合体(4)、
グラフト共重合体(B)及びグラフト共重合体<aを種
々の方法でフレンドする。
本発明の目的にかなう配合割合は、最終的に得られる樹
脂組成物中に含まれるゴム質重合体(この場合は、ゴム
質重合体にグラフト重合した成分を訝まない)のうち、
2〜8重量係がグラフト共重合体(C)より由来し、残
余のゴム質重合体がクラフト共重合体(起及びグラフト
共重合体(B)より由来するように配合する。
グラフト共重合体(C)より由来するゴム質重合体の量
が上記範囲より少ないと、最終的に得られる樹脂組成物
の衝撃強度が低下し、本発明の目的が達成されない。
逆に、上記範囲より多いと、得られる成形品の表面光沢
が改良されないはかりでなく、生産性の悪い成分が多く
なるので最終製品のコスト高となり経済的にも不利益と
なり好ましくない。
残余のゴム質重合体は、〔グラフト共重合体(A)に由
来するゴム質共重合体〕対〔グラフ[・共重合体(B)
に由来するゴム質重合体〕の割合が50対50〜70対
30の範囲になるように配合する。
グラフト共重合体(4)に由来するゴム質共重合体の割
合が上記範囲より少ない場合は、表面外観の優れた成形
品が得られず、逆に上記範囲より多い場合は得られる樹
脂組吸物の成形加工性が悪くなり、衝撃強度も低下する
ので好ましくない。
以−ヒ説明したごとく、本発明では乳化重合法によった
グラフト率の高いグラフト共重合体(A)と、乳化重合
法によったグラフト率の低いグラフト共重合体(B)と
、塊状−懸濁二段重合法によって得られたグラフト共重
合体(C)とを配合するか、各グラフト共重合体には、
クラフトさせるために使用したビニル芳香族化合物単量
体及びアクリル系化合物単量体とが共重合した未グラフ
ト共重合体成分をも含有17、これが樹脂組成物()つ
マトリックスとなる。
このマトリックス成分の割合か少ないときは、別途の工
程で製造したビニル芳香族化合物単量体とアクリル系化
合物単量体との共重合体を配合して、最終樹脂組成物中
のゴム質重合体の割合を低下させることもてきる。
そのほか必要に応じて、一般に使用されている滑剤、可
塑剤、着色剤、安定剤等の各種助剤を配合することがで
きるのは勿論である。
本発明に係る樹脂組成物は次のような特徴を有し、その
工業的利用価値は極めて犬である。
′1)本発明においては大粒径ゴム質重合体は塊状懸濁
重合法によるグラフト共重合体によって供給することが
でき、従来のように大粒径ゴム質重合体ラテックスを用
いる必要かなく、乳化重合法によるグラフト共重合体の
製造が容易である。
(2)従来の乳化重合法によるグラフト共重合体と塊状
−懸濁重合法によるグラフト共重合体よりなる樹脂組吸
物は、生産性の悪い塊状−懸濁重合法によるグラフト共
重合体の割合を多くしなけれは、加工性、耐衝撃性及び
成形表の外観の均衡のとれたものとすることができず不
利であったが、本発明の組成物においては、塊状−懸濁
重合法によるグラフト共重合体の割合を少なくしても
均衡のとれたものとすることができるる。
(3)本発明の組成物においては少粒径ゴム質重合体と
大粒径ゴム質重合体とが好ましい割合で配合されており
、かつ、小粒径ゴム質重合体成分はグラフト率が好適に
組合せられているので、ゴム質重合体の粒径が相互に異
なるグラフト共重合体の組み合せ、又は、グラフト率が
相互に異なるグラフト共重合体の組み合せによる樹脂組
成物の場合よりも、成形加工性、耐衝撃性に優れ、かつ
、得られる成形品の光沢等外観の均衡のとれた製品が得
られる。
以下、本発明の態様を実施例により詳細に説明するが、
本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定
されるものではない。
実施例 1〜3 (1)クラフト共重合体(4) (イ)ゴム質重合体ラテックスの製造 攪拌装置、加熱装置及び原料添加配管を有しているステ
ンレス製のオートクレーブに、ブタジェン
93 部 (重量部、以下同じ) アクリロニトリル ドデシルメルカプクン ピロリン酸ナトリウム アルキルナフクレンスルホン酸 ナトリウムホルムアルデヒド 縮合物 高級脂肪酸ナトリウム 1.25//過硫酸カリ
ウム 0.15 //脱イオン水
110 〃 7 〃 0.2 tt 2 tt 2 〃 を仕込み、60℃で窒素気、ALTて反応させた。
重合反応途中3時間目と8時間目に、それぞれ1部の高
級脂肪酸ナトリウムを重合系に添加した。
12時間反応を継続した後、4却して反応を終了させた
転化率は98%以上であり、得られたゴム質重合体ラテ
ックス中の固形分は48%であった。
また、ゴム質重合体の平均粒径は0.17μ、ゲル含量
は90係であった。
(ロ)グラフト共重合体の製造 攪拌装置、加熱装置及び原料添加配管を有するステンレ
ス製オートクレーブに、上記(イ)に記載の方法で製造
したゴム質重合体を100重量部(固形分)含むラテッ
クス、高級脂肪酸ナトリウム0.6部及び脱イオン水3
80部(ラテックス中の水をも含む)を仕込み、オート
クレーブ内温を80℃に昇温した。
このオートクレーブは、この温度で攪拌しながら窒素雰
囲気下に保ちつつ、これに スチレン 140 部アクリロニト
リル 60 〃テルペン混合物
1.511よりなる単量体混合物と、 過硫酸カリウム 1.5部脱イオン水
30 〃 とよりなる重合用開始剤水溶液との添加を開始し、両者
とも3時間を要して連続的に添加した。
これらの添加終了後、オートクレーブ内盛を80°Cに
保持して、更に30分間反応を続け、重合を完結した。
得られたグラフト共重合体ラテックスに酸化防止剤を少
量加え、更に、4%硫酸マグネシュウム溶液に注き凝固
した。
得られた湿潤樹脂粉末を充分に洗滌し、脱水、乾燥し、
クラフト共重合体(A−1)の粉末を得た。
このグラフト共重合体(A−1)は、33.3単量体の
ゴム質重合体を含んでおり、グラフト率は約120係で
あった。
なお、本明細書において、ゴム質重合体の含有率は次の
式に基づいて算出した。
ゴム質重合体含有率− ゴム固形分重量/(コム固形分重量子 使用した単量体の重 量−回収した単量体 の重量) (2)グラフト共重合体(B) グラフト共重合体(4)の製造において用いたと同じオ
ートクレーブに前記(1)の(イ)に記載の方法で得ら
れたゴム質重合体を100重量部(固形分)含むラテッ
クス、高級脂肪酸ナトリウム0.6部及び脱イオン水3
80部(ラテックス中の水をも含む)を仕込み、オート
クレーブ内温を80°Cに昇温した。
この温度で攪拌しながら窒素雰囲気下とし、このオート
クレーブにスチレン 42 部 アクリロニトリル 18 〃テルペン混合
物 0.6部よりなる単量体混合物と、 過硫酸カリウム 0.6部脱イオン水
11 〃 とよりなる重合開始剤水溶液との添加を開始し、両者と
も1時間を要して連続的に添加した。
添加終了後、オートクレーブ内温を80℃に保持して、
更に30分間反応を続け、重合を完結した。
得られたグラフト共重合体(B)(B−1)のラテック
スは、前記(1)の(ロ)に記載の場合と同様にして後
処理した。
このグラフト共重合体(B−1)は、625重量%のゴ
ム質重合体を含んでおり、グラフト率は約30%であっ
た。
(3)グラフト共重合体(C) オートクレーブに、スチレン2250部、アクリロニト
リル810部及びポリブタジェンゴム51.0部を仕込
んで窒素気流下内温を60°Cに昇温しで攪拌しつつこ
の温度に3時間保持し、ゴムを単量体混合物に充分に分
散させた。
続いてこの溶液に、ジー第3−ブチルパーオキシド0.
19部及び第3−ブチルパーアセテート0.06部、テ
ルペン混合物2.5部を加え、100℃で攪拌しつつ窒
素雰囲気下で単量体の約30係が重合するまで塊状重合
を行った。
次いで、この部分的に重合したシロップ状物285部を
、無水硫酸ナトリウム17部を溶解した脱イオン水31
3部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ホル
ムアルデヒド縮合物(19部及び2−エチルへキシルア
クリレートとアクリル酸との共重合体からなる懸濁剤の
5係水溶液18.5部と混合した。
懸濁物を約2時間にわたって攪拌し、約135°Cまで
加熱した。
その後約3時間で内温を140℃に昇温した。
重合系に消泡剤を添加し、オートクレーブの内圧6.5
に?/cy4で凝縮器を経てゆっくり排気し、内温が1
40°Cになったときから未反応単量体のストリッピン
グを開始し、約3時間続けた。
この間本釣49部、単量体275部が回収された。
重合を終了した後懸濁物を冷却し、脱水、洗滌、乾燥し
て小球形状のビーズを回収した。
得られたグラフト共重合体(C)は、電子顕微鏡法によ
って測定したゴムの平均粒径が1.5μてあリ、ゴム質
重合体の含有率は15.5重量%であった。
(4)配合 得られた3種のグラフト共重合体(A−1゜B−1,C
)を第1表記載の割合とし、最終樹脂組成物中のゴム質
重合体の含有率を15重量量体なるように未グラフトA
S樹脂(三菱モンサント化成株製:スチレンーアクリロ
ニトリル共重合体rsAN−Cl )を配合した。
この組成物を用いて射出成形法によって試験片を作製し
、諸物性を評価した結果を第1表に示す。
以下の例においても、ゴム質重合体の割合が同率になる
ようにAs樹脂をブレッドして諸物性を測定したもので
ある。
本例及び以下の例における諸特性は次の方法によって測
定したものである。
アイゾツト耐衝撃強さ・・・・・・ASTM D−25
6引張り強さ ・・・・・・ASTM D−6
38スパイラル長さ・・・・・・直径6間の半円形断面
を有し、最長2000朋の スパイラル状の金型を用 いて成形した場合の成形 品の長さを示す。
成形品の表面光沢・・・肉眼判定、○は良好、×は不良
を意味する。
実施例 4〜5 (1)グラフト共重合体(4) 前記実施例1、(1)、(イ)項に記載した方法で製造
したゴム質重合体100重量部(固形物)を含むラテッ
クスに、高級脂肪酸ナトリウム0.6部及び脱イオン水
380部(ラテックス中の水をも含む)を仕込み、オー
トクレーブ内温を80°Cに昇温した。
このオートクレーブは、内温を80℃に保持したまま窒
素雰囲気下撹拌しつつ これに スチレン アクリロニトリル テルペン混合物 よりなる単量体混合物と、 過硫酸カリウム 1.5部脱イオン水
30// とよりなる重合開始剤水溶液との添加を開始し、両者と
も3時間を要して連続的に添加した。
添加終了後、オートクレーブ内温をso’cに保持10
5部 45 〃 1.5// し、更に30分間反応を続は重合を完結した。
得られたグラフト共重合体(A−2)のラテックスは、
先きの例と同様にして後処理した。
このグラフト共重合体(A−2)は、約40重量体のゴ
ム質重合体を含んでおり、グラフト率は約87.5%で
あった。
(2)グラフト共重合体(B) 実施例1(1×イ)項の方法で得た □。
。音シゴム質重合体(固形分) 高級脂肪酸ナトリウム 0.611脱イオン
水(ラテックス中の 380//水をも含む) をオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内温を80
°Cに昇温した。
このオートクレーブに、スチレン
14 部アクリロニトリル 6 〃
過硫酸カリウム 0.3ttを一時に
仕込み、80℃の温度で1時間反応を絖け、グラフト共
重合体(B−2)を得た。
ラテックスの後処理は、前例と同様にした。
このグラフト共重合体(B−2)は、83.3重量%の
ゴム質重合体を含んでおり、グラフト率は約15%であ
った。
(3)グラフト共重合体(C) 前記の方法で製造した。
(4)得られた3種のグラフト共重合体(A−2゜B−
2,C)を第1表記載の配合割合で配合して、先きの例
と同様にして諸特性を比較した。
結果を第1表に示す。
実施例 6〜7 (1)グラフト共重合体(4) 実施例4におけるグラフト共重合体 (A−2) (2)グラフト共重合体(B) 実施例1におけるグラフト共重合体 (B−1) (3)グラフト共重合体(C) 実施例1におけるグラフト共重合体(C)(4)配合 3種のグラフト共重合体(A−2,B−1゜C)を第1
表記載の割合で配合して、諸特性を測定した結果を第1
表に示す。
比較ψIJ l〜13 (1)グラフト共重合体(3) 実施例において用いたグラフト共重合体 (A−1)、(A−2) (2)グラフト共重合体(B) 実施例において用いたグラフト共重合体 (B−1) 、 (B −2)及び次の方法に従って製
造したグラフト共重合体(B−3)。
実施例1、(へh5項の方法で得t)。
。音。ゴム質重合体(固形分) 高級脂肪酸すトリウム 0.6//脱イオ
ン水(ラテックス中の水 380//をも含む) をオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内温を80
°Cに昇温した。
このオートクレーブに、スチレン
84 部アクリロニトリル 36
〃テルペン混合物 1.32/
/よりなる単量体混合物と、 過硫酸カリウム 1.2部脱イオン
水 28.8部とよりなる重合開始
剤水溶液との添加を開始し、両者とも2時間20分を要
して連続的に添加した。
添加終了後、オートクレーブ内温を80℃に保持して、
更に30分間反応を続け、重合を完結した。
得られたグラフト共重合体ラテックスの後処理は、前例
と同様にした。
このグラフト共重合体(B−3)は、45.4単量体の
ゴム質共重合体を含んでおり、グラフト率は約50係で
あった。
(3)グラフト共重合体(C) 前記の方法で製造した。
(4)配合 上記3種のグラフト共重合体を、第2表記載の割合で配
合して、緒特性を測定した結果を第2表に示す。
第1表及び第2表より、以下のことが明らかである。
(1)グラフト共重合体(A)とグラフト共重合体(C
)との組合せよりなる樹脂組成物では、グラフト共重合
体(A)の割合が多いと成形品の表面光沢は良くなるが
、成形加工性(スパイラル長さ)は低く、耐衝撃性も低
い。
逆にグラフト共重合体(C)の割合が多くなると、耐衝
撃性、成形加工性は改良されるが、成形品の表面光沢が
悪くなり、均衡のとれた樹脂組成物とは言い難い(比較
例1〜比較例6)。
(2)グラフト共重合体(4)とグラフト共重合体(B
)との組合せよりなる樹脂組成物では、耐衝撃性が悪く
、成形加工性も良くない。
この傾向は、グラフト共重合体(4)の割合が多いと顕
著である。
逆にグラフト共重合体(B)の割合が多くなると成形加
工性は良くなるが、耐衝撃性は依然として悪く、均衡の
とれた樹脂組成物とは言い難い(比較例7〜11)。
(3)グラフト共重合体(4)グラフト共重合体(B)
及びグラフト共重合体(C)の三成分を含有する樹脂組
代物であって、配合割合が本発明の割合の範囲内にある
ものは、耐衝撃性、成形加工性及び成形品の表面外観等
の均衡がとれたものとなる(実施例1〜7)。
これに対して、同じ三成分よりなる組合せであってもグ
ラフト率又は配合割合が本発明の範囲を外れるもの(比
較例12〜13)は、これらの性質が均衡のとれたもの
ということができない。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 平均粒径0.05〜0.3μのゴム質重合体100
    重量部を含む乳化液中に、ビニル芳香族化合物単量体と
    アクリル系化合物単量体とよりなる単量体混合物100
    〜200重量部を加えて重合させることにより得られる
    グラフト率60−130%のグラフト共重合体(4)、 上記ゴム質重合体100重量部を含む乳化液にビニル芳
    香族化合物単量体とアクリル系化合物単量体とよりなる
    単量体混合物20〜80重量部を加えて重合させること
    により得られるグラフト率10〜40%のグラフト共重
    合体(B)、コム質重合体10〜20重量部をビニル芳
    香族化合物単量体とアクリル系化合物単量体とよりなる
    単量体混合物90〜80重量部に溶解し、七ツマ−の重
    合率か15〜45重量係になるまで塊状重合した後、こ
    れを懸濁重合に移して重合を実質的1・こ完結させて得
    られた重合体であり、かつ、この重合体中に分散したゴ
    ム弾性体の平均粒径が0.7〜20μであるグラフト共
    重合体(C)とを最終的に得られる組成物中の全ゴム質
    重合体のうち、2〜8重量係がグラフト共重合体(C)
    より由来し、残余のゴム質重合体を〔グラフト共重合体
    (A、)に由来するゴム質重合体〕対〔グラフト共重合
    体(B)に由来するゴム質重合体〕が50対50〜70
    対30の範囲になるように配合してなることを特徴とす
    る熱可塑性樹脂組成物。
JP7715974A 1974-07-05 1974-07-05 ネツカソセイジユシソセイブツ Expired JPS5855182B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7715974A JPS5855182B2 (ja) 1974-07-05 1974-07-05 ネツカソセイジユシソセイブツ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7715974A JPS5855182B2 (ja) 1974-07-05 1974-07-05 ネツカソセイジユシソセイブツ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS516248A JPS516248A (ja) 1976-01-19
JPS5855182B2 true JPS5855182B2 (ja) 1983-12-08

Family

ID=13626002

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7715974A Expired JPS5855182B2 (ja) 1974-07-05 1974-07-05 ネツカソセイジユシソセイブツ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5855182B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4404749A1 (de) * 1994-02-15 1995-08-17 Bayer Ag ABS-Polymer-Zusammensetzungen mit gleichmäßiger matter Oberfläche

Also Published As

Publication number Publication date
JPS516248A (ja) 1976-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6595603B2 (ja) ゴム質重合体とその製造方法、グラフト共重合体及び熱可塑性樹脂組成物
JPS63264658A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
CN113544174A (zh) 制备接枝聚合物的方法
JP7199567B2 (ja) アルキルアクリレート化合物-ビニルシアン化合物-芳香族ビニル化合物グラフト共重合体、その製造方法及びそれを含む熱可塑性樹脂組成物
JP3191942B2 (ja) 高衝撃強度を有する熱可塑性樹脂の製造方法
JP2608219B2 (ja) 耐衝撃性及び光沢性熱可塑性樹脂の製造方法
JPS63245414A (ja) グラフト重合体の製造法
JPS5855182B2 (ja) ネツカソセイジユシソセイブツ
KR20020031171A (ko) 투명한 내충격성 열가소성 수지 조성물
KR100419230B1 (ko) 백색도와내충격성이우수한열가소성수지의제조방법
JP3286971B2 (ja) スチレン系共重合体、該共重合体を含有する熱可塑性樹脂組成物及びそれらの製造法
JP3177151B2 (ja) ゴム状重合体ラテックスの製造方法、それを用いたグラフト共重合体の製造方法およびグラフト共重合体を用いたabs系樹脂組成物
FR2750995A1 (fr) Composition de resine contenant du caoutchouc et composition de resine de styrene la contenant
JPS58204012A (ja) 熱可塑性成形組成物変性用グラフトゴム
KR20200111466A (ko) 그라프트 공중합체의 제조방법
JP3325411B2 (ja) 耐衝撃性高ニトリル系重合体及びその製造方法
JPS6247208B2 (ja)
US11286314B2 (en) Method for preparing conjugated diene-based polymer and method for preparing graft copolymer including the same
JP4698156B2 (ja) 色相の改善された透明熱可塑性樹脂の製造方法
JPS6211713A (ja) 熱可塑性樹脂の製造方法
JPH01259015A (ja) グラフト共重合体の製造方法
JP2854697B2 (ja) 高ニトリル系重合体組成物の製造方法
JPS601883B2 (ja) 熱可塑性樹脂の製造法
KR19980029660A (ko) 자연색상과 내충격성이 우수한 열가소성 수지 조성물의 제조방법.
JPH0436184B2 (ja)