JPS5855168B2 - ポリアミドイミド樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

ポリアミドイミド樹脂組成物およびその製造方法

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JPS5855168B2
JPS5855168B2 JP56178289A JP17828981A JPS5855168B2 JP S5855168 B2 JPS5855168 B2 JP S5855168B2 JP 56178289 A JP56178289 A JP 56178289A JP 17828981 A JP17828981 A JP 17828981A JP S5855168 B2 JPS5855168 B2 JP S5855168B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規なポリアミドイミド樹脂組成物およびその
製造方法に関する。
電気機器に用いられる有機絶縁材料としては、絶縁電線
、塗料、フィルム、積層板、含浸樹脂、接着剤等用いら
れる形態によっても異なるが、フェノール樹脂、ポリビ
ニルホルマール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹
脂、エポキシ樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリアミ
ドイミド樹脂、ポリイミド樹脂等が一般に多用されてい
る。
近年、省資源、省エネルギーの必要性と周辺機器の小型
化、軽量化に伴ない電気機器自体の高性能化、小型化が
進められているため、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミ
ド樹脂等の耐熱性の優れた有機材料の重要性が増加して
いる。
絶縁塗料の分野においても、従来比較的実用的な耐熱性
、機械特性、電気特性、経済性のバランスが取れていた
ため多用されていたポリエステル樹脂塗料に代って、こ
れより耐熱性の向上したボッエステルイミド、ポリアミ
ドイミド、ポリイミド等のイミド基含有樹脂塗料の使用
が近年増加している。
イミド基含有樹脂の中ではポリアミドイミド樹脂が耐熱
性、機械特性、電気特性、化学特性のバランスが最もよ
いものとして知られている。
しかし従来の芳香族ポリアミドイミド樹脂は、高価格な
N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド等
の有機極性溶剤にしか溶解しないため、樹脂塗料の価格
が高くなる難点があった。
更に、有機極性溶剤は吸湿性が強いため、これを溶剤と
した塗料は保管や使用時の管理が困難であるという難点
も有していた。
このため絶縁電線の分野では、耐熱性を犠性にしてフェ
ノール、クレゾール、キシレノール等の比較的安価なフ
ェノール系溶剤に溶解するようにしたポリエステルイミ
ド樹脂塗料を使用した絶縁電線や、ポリエステル樹脂、
ポリエステルイミド樹脂塗料を下層に、ポリアミドイミ
ド樹脂塗料を上層に塗布焼付けた二重被覆線が主に使用
されるようになってきているが、ポリアミドイミド樹脂
塗料を使用した絶縁電線はど各特性のバランスが取れて
いないため現在の電気機器の諸要求を満足するに至って
いない。
そこで原材料に、アミノ酸、ラクタム等を使用すること
により一部脂肪族変性を行なった有機溶剤に対する溶解
性のすぐれたポリアミドイミド樹脂の提案6゛≦数多く
なされている(例えば特公昭56−17374、特公昭
56−22330、特公昭56−34210)。
しかしラクタムを用いた場合のように、メチレン鎖が分
子内に導入される脂肪族変性を行なうと耐熱性、特に絶
縁電線とした時の耐熱軟化温度が芳香族ポリアミドイミ
ド樹脂と比較して劣っており、総合的なバランスの取れ
た樹脂が得られていないのが実情である。
本発明者は溶解性の優れたポリアミドイミド樹脂組成物
を開発すべく鋭意検討を続けた結果、従来耐熱性樹脂の
材料としては殆んど顧みられなかったクエン酸を使用す
ることにより、従来の芳香族ポリアミドイミド樹脂より
も耐熱軟化特性に優れ、更に有機溶剤に対する溶解性も
著るしく向上したポリアミドイミド樹脂組成物が得られ
ることを見出した。
本発明はかかる知見に基づきなされたもので、クエン酸
を含むトリカルボン酸および/又はその誘導体とジイソ
シアネートおよび/又はその誘導体とを反応させて成る
ことを特徴とするポリアミドイミド樹脂組成物およびそ
の製造方法を提供しようとするものである。
本発明に使用するクエン酸は結晶水を有するものでも有
しないものでも使用することができるが、ジイソシアネ
ートおよび/又はその誘導体との反応が脱水を伴なう反
応であるので、反応効率の面から結晶水を有しない無水
クエン酸を使用することが好ましい。
クエン酸を除いたトリカルボン酸および/又はその誘導
体は、例えば式(1) 、 (II)で示される芳香族
トリカルボン酸、芳香族トリカルボン酸エステル、芳香
族トリカルボン酸無水物等が単独又は混合物で用いられ
る。
(但しX−−CH2−1−CO−−8O2C(CH3)
2−1−0− ) l) 一般的には、耐熱性、高い反応性、経済性等の見地より
トリメリット酸無水物が好適である。
なおイミド結合比率を多くシ、耐熱性を上げる目的でト
リカルボン酸の一部をピロメリット酸無水物、3 、3
’、 4 、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無
水物、ブタンテトラカルボン酸等のテトラカルボン酸、
又はその誘導体で置換することも可能である。
逆に多成分系の特性のバランス面よりアミド結合を増加
させたい場合には、テレフタル酸、イソフタル酸、シュ
ウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸等の芳香族又は
脂肪族二塩基酸をトリカルボン酸の一部として使用する
こともできる。
トリカルボン酸および/又はその誘導体中に占めるクエ
ン酸の比率は、有機溶剤に対する溶解性から5モル%以
上必要である。
5モル%未満であると有機溶剤、特にフェノール系溶剤
に対する溶解性が低下し、実用的な樹脂組成物を得るこ
とができない。
クエン酸の比率が高くなると有機溶剤に対する溶解性が
増えるため、本発明の樹脂組成物が用いられる形態1こ
応じてクエン酸の比率は上記範囲内で任意に変えること
ができる。
本発明に使用するジイソシアネートおよび/又はその誘
導体としては、脂肪族、脂環族、芳香族のいずれのジイ
ソシアネートおよび/又はその誘導体でも使用可能であ
る。
適当なジイソシアネートとしては、エチレンジイソシア
ネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレ
ンジイソシアネー ト、ペンクメチレンジイソシアネー
ト、ヘプタメチレンジイソシアネート、ヘプタメチレン
ジイソシアネート、オククメチレンジイソシアネート、
ノナメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシ
アネート、トリメチルへキサメチレンジイソシアネート
、モルフォリンジイソシアネート、シクロヘキサンジイ
ソシアネート、3゜9−ビス(3−イソシアン酸プロピ
ル)、2 、4゜8.10.テトラオキサスピロ〔5・
5〕ウンデカン等の脂肪族、脂環族ジイソシアネート類
、4゜4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、44
′ジフエニルエーテルジイソシアネート、44′ジフエ
ニルプロパンジイソシアネート、44′ジフエニルスル
ホンジイソシアネート、33′ジフエニルスルホンジイ
ソシアネート、44′ジフエニルスルフイツトジイソシ
アネート、3゜3′−ジメチル−4,4′−ジフェニル
メタンジイソシアネート、3,3′−ジクロロ−4,4
′−ジフェニルメタンジイソシアネート、3.3’−ジ
メチル4.4′−ビスフェニルジイソシアネート、3゜
3−ジメトキシ−4,4′−ビスフエニルジイソシアネ
ート、4,4′−ビスフェニルジイソシアネート、m−
フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシ
アネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6
−1−リレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソ
シアネート、p−キシリレンジイソシアネート等の芳香
族ジイソシアネート類があり、これらは単独又は混合し
て使用できる。
またジイソシアネートのイソシアネート基をフェノール
、クレゾール、キシレノール等と付加反応させた安定化
ジイソシアネート誘導体も使用することができる。
ジイソシアネート又は/およびその誘導体の一部を4
、4’ 、 4”−1−リイソシアネートートリフェニ
ルメタン、2,2’、5,5’−テトライソシアネート
−4,4′−ジメチルジフェニルメタン等の3価以上の
ポリイソシアネートで置き替えることもできる。
前記イソシアネート化合物の中で耐熱性、絶縁皮膜の機
械特性、経済性の点では4,4′−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、2,4−)リレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、m−キシリレンジ
イソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、4
,4−ソフェニルエーテルジイソシアネート等を単独又
は混合して使用することが特に好ましい。
クエン酸を含むトリカルボン酸および/又はその誘導体
とジイソシアネートおよび/又はその誘導体との反応に
おける反応温度および反応時間は、出発原料、溶液反応
か無溶剤反応かの反応形態でも異なるが、一般的には反
応温度が60〜350°C1反応時間が数時間から数1
0時間で行なわれる。
溶液反応の場合、用いる溶剤、出発原料仕込時の固型分
、触媒の有無等多くの要因によって影響を受けるが、カ
ルボン酸又はその誘導体とジイソシアネートとの脱炭酸
反応が約70℃付近より始まり、またこの反応で一般的
に用いられる溶剤の沸点範囲より考慮して、好ましい反
応温度の範囲は70〜250°Cである。
反応時間は極端に長くなるとイソシアネート基と溶剤、
イソシアネート基どうしの反応等の副反応を起すため好
ましくなく、数時間〜30時間が好適である。
本発明は無溶剤でも可能であり、その場合は一般に溶液
反応よりも低い温度、短かい時間で反応させることがで
きる。
しかし、目的とする高重合体の得られ易さ、樹脂組成物
の使われ方等の条件より考慮して溶液反応がより好まし
い。
溶液反応に用いられる溶剤としては、本発明の樹脂組成
物が溶解性に優れているため、多くの有機溶剤を用いる
ことができるが出発原料と反応するものは好ましくない
本発明に好適な溶剤としては、フェノール、〇−クレゾ
ール、m−クレゾール、p−クレゾール、各種のキシレ
ノール酸、各種のクロルフェノール類、ニトロベンゼン
、N−メチル−2−ピロリドン、N、N’−ジメチルホ
ルムアミド、N、N’−ジメチルアセトアミド、ヘキサ
メチルホスホルアミド、ジメチルスルホオキサイド等が
あり、これらと併用できる溶剤としてはベンゼン、トル
エン、キシレン、高沸点の芳香族炭化水素類(例えば丸
善石油製スワゾール1000、スフゾール1500日本
石油製日石ハイゾール1001日石ハイゾール150等
)、エチレングリコールモノメ千ル工−テルアセテート
等がある。
特に好ましい溶剤組成は得られる樹脂溶液の安定性、成
膜性、経済性等から、フェノール、クレゾール、キシレ
ノール等のフェノール系溶剤と高沸点の芳香族炭化水素
系溶剤の混合物である。
反応時の固型分濃度は特に制限はないが、35%未満で
は反応に長い時間を要し、副反応が起りやすくなり高重
合の樹脂組成物が得られないので35%以上とすること
がより好ましい。
インシアネートの反応に通常用いられる触媒により本発
明の反応を促進することができる。
適当な触媒の例としては、−酸化鉛、ホウ酸、ナフテン
酸鉛、亜鉛等のナフテン酸の金属塩、リン酸、ポリリン
酸、テトラブチルチタネート、トリエタノールアミンチ
タネート等の有機チタン化合物、トリエチルアミン、1
・8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7
(この酸付加物も含む)等がある。
好適な使用量は仕込時の固型分当り0.01〜5%であ
り、添加方法は、特に制限はない。
クエン酸を含むトリカルボン酸および/又はその誘導体
とジイソシアネートおよび/又はその誘導体との使用モ
ル比はほぼ1:1が好ましい。
しかしいずれか一方の10モル%以下程度の過剰は許容
される範囲である。
クエン酸を含むトリカルボン酸および/又はその誘導体
とジイソシアネートおよび/又はその誘導体とは反応開
始前に同時に仕込んでも良く、また一方を溶剤に溶解さ
せておき他方を一時に、又は数回に分けて仕込むことも
出来、特に仕込方法について制限はない。
反応は発生する炭酸ガスの発泡および反応水の潔白程度
、さらには溶液の粘度の観察で適当範囲に制御する。
本発明の樹脂組成物は必要に応じ他の樹脂をブレンドす
ることもできる。
又他の官能性化合物、例えばポリオール、ポリアミン、
ポリカルボン酸を加えて更に反応させることにより変性
ポリアミドイミド樹脂組成物を作ることができる。
本発明の樹脂組成物はクエン酸を含むトリカルボン酸お
よび/又はその誘導体の使用によりフェノール系溶剤に
も極めて優れた溶解性を示し、かつ従来の有機極性溶剤
のみにしか溶解しなかった芳香族ポリアミドイミド樹脂
よりも耐熱性に優れているため、絶縁塗料以外に含浸樹
脂、積層板、フィルム、接着剤等の電気絶縁材料の用途
はもちろん、耐熱塗料、繊維又は成型樹脂の分野にも応
用でき実用し極めて有用である。
以下実施例により本発明を説明する。
美施例 l 温度計、撹拌器、冷却管、窒素導入管をつけた314ツ
ロフラスコに無水クエン酸96.19 (0,5モル)
、トリメリット酸無水物96.1 g(0,5−Eル)
、ジフェニルメタンジイソシアネート250.3g(]
、、Oモル)、m−クレゾール400gを仕込み、窒素
気流中で約1時間かけて200°Cまで昇温させた。
70°C付近より著るしい発泡が、160〜180℃に
かけて更に発泡と潔白水がみられた。
m−クレゾールの還流温度(200〜210°Oで20
時間反応を続けた。
反応中溶液は粘度の上昇がみられ、かつ透明であった。
次にクレゾール400.9を加え充分に撹拌して不揮発
分(200’CX 1.5H) 30.1%、粘度(2
50°C)62ポイズの赤褐色透明な樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を0.1 rnm厚さの銅板上に20
0℃で20分、250°Cで30分間焼付けて得られた
塗膜は充分な可撓性を有し、塗膜の赤外線吸収スペクト
ルには1780CrIL−にイミド基1650cm ’
にアミド基の吸収が各々認められた。
また得られた樹脂溶液を1.0間中の銅線上に塗布焼付
けて得られた絶縁電線の特性を第1表に示す。
実施例 2 温度計、撹拌器、冷却管、窒素導入管をつけた314ソ
ロフラスコに無水クエン酸153.7.9(0,8モル
)、トリメリット酸無水物38.4g(0,2モル)、
ジフェニルメタンジイソシアネート25.0.3 g(
1,0モル)、m−クレゾール300gを仕込み、窒素
気流中で約2時間かけて2000Cまで昇温させた。
70℃付近より著るしい発泡が、160〜200℃にか
けて発泡と同時に溜出水がみられた。
溜出水を溜去しながら210°Cで18時間反応を続け
た。
反応中溶液は透明であり、時間と共に粘度の上昇がみら
れた。
次にm−クレゾール800g、ソルベントナフサ(丸善
石油製、スワゾール# 1. OOO) 260gを加
えて充分に撹拌して不揮発分20.0%、粘度45ボイ
ズ(25℃)の赤褐色透明な樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を0.1r/Lrrt厚さの銅板上に
200°Cて20分間、250°Cで30分間焼付けて
得られた塗膜は充分な可撓性を有し、塗膜の赤外線吸収
スペクトルには1780CrrL−1にイミド基、16
50crrL−1にアミド基の吸収が各々認められた。
また得られた樹脂溶液を1.0mm中の銅線上に塗布焼
付けて得られた絶縁電線の特性を第1表に示す。
実施例 3 温度計、撹拌器、Q師管、窒素導入管をつけた314ツ
ロフラスコに無水クエン酸19.2 g(0,1モル)
、トリメリット酸無水物172.1(0,9モル)、ジ
フェニルメタンジイソシアネート250.3g(1,0
モル)、m−クレゾール400gを仕込み、窒素気流中
で約1時間かけて2000Cまで昇温させた。
70°C付近より著るしい発泡が、160〜170°C
にかけて僅かな溜出水がみられた。
クレゾールの還流温度(200−210°C)で少量の
クレゾールを潔白させながら22時間反応を続けた。
反応樹脂溶液は透明であった。
また全潔白クレゾールは100gであった。
次にm−クレゾール800gを加え充分撹拌して不揮発
分(200°CX 1.5H) 23.3%、粘度(2
5°C)55ポイズの赤褐色透明な樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を0.1 mm厚さの銅板上に200
℃で20分、2500Cで30分間焼付けて得られた塗
膜は充分な可撓性を有し、その赤外線吸収スペクトルに
は1780crn’にイミド基、1650cm−’にア
ミド基の吸収が各々認められた。
その赤外チャートを第1図に示す。
また得られた樹脂溶液を1.0mm中の銅線上に塗布焼
付けて得られた絶縁電線の特性を第1表に示す。
実施例 4 温度計、撹拌器、冷却管、窒素導入管をつけた314ソ
ロフラスコに無水クエン酸1.92.1.9(1,0モ
ル)、ジフェニルメタンジイソシアネート250.3.
9(1,0モル)、m−クレゾール500gを仕込み窒
素気流中で約1時間かけて200℃まで昇温させた。
700Cから著るしい発泡が、次いで160〜200°
Cにかけ溜出水が多くみられた。
200°Cで10時間反応を続けたところ全体の粘度が
上昇し、ゲル状を呈した。
この時点でクレゾール800gを加えて充分に撹拌して
不揮発分(200°CX 1.5H) 19.2%、粘
度31ポイズ(25°C)の赤褐色透明な樹脂溶液を得
た。
得られた樹脂溶液を0.1rnrn厚さの銅板上に20
0°Cで20分、250°Cで30分間焼付けて得られ
た塗膜は充分な可撓性を有し、その赤外線吸収スペクト
ルには1780CrE1にイミド基、1640〜168
0CIrL−1にかけブ吊−ドなアミド基の吸収が各々
認められた。
その赤外チャートを第2図に示す。
また得られた樹脂溶液を1.0關中の銅線上に塗布焼付
けて得られた絶縁電線の特性を第1表1こ示す。
実施例 5 温度計、撹拌器、冷却管、窒素導入管をつけた314ツ
ロフラスコに無水クエン酸11.5go、06モル)、
トリメリット酸無水物180.6g(0,94モル)、
ジフェニルメタンジイソシアネート87.1g(0,5
モル)、トリレンジイソシアネート87.1.9(0,
5モル)、m−クレゾール400gを仕込み窒素気流中
で約1時間かけて20.0°Cまで昇温させた。
70°C付近より著るしい発泡が、160〜170℃に
かけて僅かな溜出水がみられた。
2100Cで10時間反応を続けた。
次にm−クレゾール550gを加え充分に撹拌して不揮
発分(200°CX1.5H)25.0%、粘度(25
℃)75ポイズの赤褐色透明な樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液を0.1 mm厚さの銅板上に200
℃で20分、250℃で30分間焼付けて得られた塗膜
は充分な可撓性を有し、塗膜の赤外線吸収スペクトルに
は1780crIL’にイミド基、1650cm’にア
ミド基の吸収が各々に認められた。
また得られた樹脂溶液を1.0mm中の銅線上1こ塗布
焼付けて得られた絶縁電線の特性を第1表1と示。
す。
実施例 6 温度計、撹拌器、冷却管、窒素導入管をつけた314ソ
ロフラスコに無水クエン酸38.4.9(0,2モル)
、トリメリット酸無水物153.7.9(O,Sモル)
、ジフェニルメタンジイソシアネート262.8 g(
1,05モル)、m−クレゾール400gを仕込み窒素
気流中で約1時間かけて200℃に昇温した。
70°C付近より著るしい発泡が、160〜180°C
にかけて溜出水がみられた。
最初の著るしい発泡がみられなくなった200℃でホウ
酸4gを加え、この温度で合計7時間反応を続けた。
反応中樹脂溶液は透明であった。
次いでクレゾール350g ソルベントナフサ(丸善石
油製スワヅール#11000)330を加え充分撹拌し
て不揮発分(200°CX 1.5 H)25.2%、
粘度(25℃)82ポイズの赤褐色透明な樹脂溶液を得
た。
得られた樹脂溶液を0.1 rnm厚さの銅板上に20
0°Cで20分、2500Gで30分間焼付けて得られ
た塗膜は充分な可撓性を有し、塗膜の赤外線吸収スペク
トルには、1780ご1にイミド基、1650cm’に
アミド基の吸収が各々認められた。
また得られた樹脂溶液を1.0朋中の銅線上1こ塗布焼
付けて得られた絶縁電線の特性を第1表に示す。
実施例 7 温度計、撹拌器、冷却管、窒素導入管をつけた314ツ
ロフラスコにジフェニルメタンジイソシアネート250
.3g(1,0モル)、m−クレゾール400gを仕込
み徐々に温度を上げ200°Cで30分間加熱反応させ
た。
内容物を一部取出し、その赤外線吸収スペクトルを測定
したところ22601’のインシアネート基の吸収が認
められず、ジイソシアネートがmクレゾールと付加反応
したことが確認された。
内温を70℃1こ下げ無水クエン酸57.6.9(0,
3モル)、トリメリット酸無水物134.5.9(0,
7モル)を仕込み窒素気流中で約1時間かけて200°
Cに昇温した。
130°C付近より徐々に発泡がみられ、150°C付
近より発泡と同時に溜出水がみられた。
210°Cで12時間反応を続けた。
次にm−クレゾール450g ソルベントナフサ(丸善
石油製スワゾール#11000)200を加え充分撹拌
して不揮発分(200°CX1.5H)24.8%、粘
度(25°C)52ポイズの赤褐色透明な樹脂溶液を得
た。
得られた樹脂溶液を0.1 FLr/L厚さの銅板上に
200℃で20分、250℃で30分間焼付けて得られ
た塗膜は充分な可撓性を有し、塗膜の赤外線吸収スペク
トルには1780cm’にイミド基、1650m1にア
ミド基の吸収が各々認められた。
また得られた樹脂溶液をlotnm中の銅線上に塗布焼
付けて得られた絶縁電線の特性を第1表に示す。
実施例 8 実施例3で得ら、れた樹脂溶液1.000g1こテトラ
ブチルチタネート5gを室温で徐々に加え充分撹拌した
この樹脂溶液を10mm中の銅線上に塗布焼付けて得ら
れた絶縁電線の特性を第1表に示す。
更に得られた絶縁電線皮膜のTGを昇温速度lO°Cz
fnin1雰囲気、空気100 ml/mlnで測定し
た結果を第3図に示す。
図中、1は実施例1の電線被膜、2は市販のポリアミド
イミドワニスを用いて製造した電線被膜を示している。
なお比較例は市販のN−メチル−2−ピロリドンを主溶
剤とするアミドイミドワニス(日立化成製HI−400
)より得られた絶縁塗膜を用いた。
実施例 9 温度計、撹拌器、冷却管、窒素導入管をつけた314ソ
ロフラスコに無水クエン酸38.4.p(0,2モル)
、トリメリット酸無水物153.79(O,Sモル)、
ジフェニルメタンジイソシアネート20 ’0.2 g
(0,8モル)、ジフェニルエーテルジイソシアネー
ト25.2 g(0,1モル)、キシリレンジイソシア
ネート1s、59(0,1モル)、mクレゾール400
gを仕込み窒素気流中で約1時間かけて200℃に昇温
した。
70℃付近より著るしい発泡が160〜180°Cにか
けて溜出水がみられた。
210°Cで15時間反応を続け、次いでm−クレゾー
ル680g、ソルベントナフサ(丸善石油製スワゾール
$11000)300を加えて充分撹拌して不揮発分(
200℃X 1.5H) 20.0%、粘度(25°C
)45ポイズの赤褐色透明な樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液をQ、 1 rnm厚さの銅板上1と
200℃で20分、250℃で30分間焼付けて得られ
た塗膜は充分な可撓性を有し、塗膜の赤外線吸収スペク
トルには1780cmrfL″にイミド基、1.650
crc1にアミド基の吸収が各々認められた。
また得られた樹脂溶液をLOrnrn中の銅綾上に塗布
焼付けて得られた絶縁電線の特性を第1表に示す。
実施例 10 温度計、撹拌器、冷却管、窒素導入管をつけた314ツ
ロフラスコに無水クエン酸96.1 g(0,5モル)
、トリメリット酸無水物96.1g(0,5モル)、ジ
フェニルメタンジイソシアネート250.351’(1
,0モル)、N−メチル−2−ピロリドン400gを仕
込み窒素気流中で約1時間かけて200°Cに昇温した
70°C付近より発泡がみられた。
N−メチル−2−ピロリドンの還流温度で少量のN−メ
チル−2−ピロリドンを溜去しながら12時間反応を続
けた。
次にN−メチル−2−ピロリドン450gを加えて充分
に撹拌して不揮発分(200℃X1.5H)29.5%
、粘度(25°C)60ポイズの赤褐色透明な樹脂溶液
を得た。
得られた樹脂溶液を0.1 mm厚さの銅板上に200
℃で20分、250°Cで30分間焼付けて得られた塗
膜は充分な可撓性を有し、塗膜の赤外線吸収スペクトル
には1780CrrL″にイミド基、1650d1にア
ミド基の吸収が各々認められた。
比較例 温度計、撹拌器、冷却管、窒素導入管をつけた314ツ
ロフラスコにトリメリット酸無水物192.1g(1,
0モル)、ジフェニルメタンジイソシアネート250.
3g(11−0モル)、m−クレゾール400gを仕込
み窒素気流中で約1時間かけて200℃に昇温した。
70°C付近より発泡がみられたが160℃付近よりの
溜出水はみられず、クレズールの還流温度(200−2
10°C)で溶液は不透明になり、10時間反応後も透
明Iこならなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第2図は本発明の実施例のポリアミド イミド樹脂の赤外チャート、第3図は本発明の実施例の
TG曲線である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少なくとも5モル%のクエン酸を含むトリカルボン
    酸および/又はその誘導体とジイソシアネトおよび/又
    はその誘導体とをほぼ1:lのモル比で反応させて成る
    ことを特徴とするポリアミドイミド樹脂組成物。 2 クエン酸以外のトリカルボン酸が芳香族トリカルボ
    ン酸である特許請求の範囲第1項記載のポリアミドイミ
    ド樹脂組戒物。 3 トリカルボン酸がクエン酸単独からなる特許請求の
    範囲第1項記載のポリアミドイミド樹脂組成物。 4 トリカルボン酸の誘導体がトリメリット酸無水物で
    ある特許請求の範囲第1項記載のポリアミドイミド樹脂
    組成物。 5 ジイソシアネートおよび/又はその誘導体が芳香族
    ジイソシアネートおよび/又は芳香族ジイソシアネート
    とフェノール類との付加反応生成物である安定化ジイソ
    シアネートである特許請求の範囲第1項ないし第4項の
    いずれか1項記載のポリアミドイミド樹脂組成物。 6 芳香族シイ゛ノシアネートおよび/又はその誘導体
    が4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネー1−14
    ,4−ジフェニルエーテルジイソシアネート、トリレン
    ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートおよび
    これらのジイソシアネートとフェノール類との付加反応
    生成物である安定化ジイソシアネートから選はれた1種
    又は2種以上から戒る特許請求の範囲第1項ないし第5
    項のいずれか1項記載のポリアミドイミド樹脂組成物。 7 少なくとも5モル%以上のクエン酸を含むトリカル
    ボン酸および/又はその誘導体と芳香族ジイソシアネー
    トおよび/又はその誘導体とをほぼ1:1のモル比でフ
    ェノール系溶剤中で反応させることを特徴とするポリア
    ミドイミド樹脂組成物の製造方法。
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