JPS5854346Y2 - 容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は容器の考案に係り、容器本体を分割方式によっ
て成形しこれを接合して目的の容器を得るようにしたも
のにおいてその接合強度を高め安定した接着状態を得し
めるようにしたものである。

ビールその他の飲料などを収容すべき容器としてその容
器本体を胴部中間又は肩部、底部などにおいて分割して
成形し、これを接合することは平板材の如きに対するプ
レス成形方式で量産的に容器を得しめ、しかも各容器半
休を重合して保管、運搬し得ることからその生産管理を
容易にし、結局低コストで夫々の商品の需要期に即応で
きる容器が得られるなどのメリットがあり工業的に頗る
有利である。

ところで上記のようにして得られた容器は使用に当って
分割ライン部分で各容器半休を接合させ目的の容器とす
ることとなり、この接合目的において接着剤やはぜ折り
部（２重巻締め部）或いはそれらを併用することが行わ
れているが、斯うして得られた容器本体に上記したよう
なビールなどを収容して使用した場合において長期に亙
る保管中に必ずしも安定した接着性が求められず、その
接合部での剥離ないし気密保持が困難となることがある
。

本考案は上記したような実情に鑑み検討を重ねて考案さ
れたものであって、その具体的な実施態様を添附図面に
示すものについて説明すると第１図に１例として示すよ
うな容器本体を上記の２部体として分割成形し、上部体
１と下部体２とをその分割ラインにそって形成された第
２図に示すようなフランジ部１１．１２の一方に新曲部
１３を形成し、該折曲部１３を第３図に示すように内側
に折込んで２重巻締部４として連結し、又この際その接
合端部間に接着剤３を施すことは前記した従来のものと
同様であるが、本考案においては上記した２重巻締部４
に対し容器本体の半径方向における凹凸屈曲加工５を第
４図に示す如く形成したものである。

なお上記したような凹凸屈曲加工５は第５図に示すよう
な一連のリング状として形成された屈曲加工部５ａ又は
第６図に示すように略一定間隔を採って点的に凹凸加工
部５ｂを形成したものの何れを採用してもよく、この第
６図に示すものにおいて凹凸加工部５ｂの平面的な形状
についても図示した四角形のもののみならず三角形、円
形、六角形などの任意の形状のものを採用することがで
きる。

尚、本願の容器の形状として上記したような円形状のも
のに限定されるものではなく、角形状の離体等の蓋部と
胴部との接合にも適用出来ることは勿論である。

上記したような本考案によれば分割生産方式により成形
された容器半休を２重巻締め構造により適宜に接着剤な
どを施して連結接合すると共にこのような２重巻締接合
部４に対して更に容器本体半径方向における凹凸加工部
５を形成したものであるからその接合関係を頗る強固且
つ安定化することができ、即ちその凹凸加工部５によっ
て巻締接合部が機械的且つ微細に連結結合されることに
よって長期間に亙る保管又は頻繁な荷役操作に当っても
剥離や漏洩などを生ずることのない強固な結合関係を形
成し得るものであり、しかも前記したような凹凸加工部
５は機械的加工で簡便に遠戚され、特別な資材などを必
要とせず、更には接着剤に代えて単にシール材、バッキ
ング材などを介装した場合においても好ましい上記した
ような性能が得られるのでシール剤塗布後における待ち
時間又は特別な加熱機構の如きを必要とせずに的確な接
合処理を行わせ得るなどの作用効果を有しており、実用
上その効果の大きい考案である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施態様を示すものであって、第１図は
本考案による容器全体の部分切欠側面図、第２図はその
接合部加工工程前段の状態を部分的に示した断面図、第
３図はその２重巻締加工状態の部分的断面図、第４図は
本考案による接合部の部分的断面図、第５図と第６図は
凹凸加工部の構成を部分的に夫々示した斜面図である。 然してこれらの図面において、１は容器半休たる上部体
、２はその下部体、３は接着剤、４は２重巻締部、５及
び５ａ、５ｂは凹凸加工部を示すものである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の容器半休として成形されたものを２重巻締部によ
   って接合させ容器本体を形成させるようにしたものにお
   いて、前記２重巻締部に対し上記容器本体の半径方向で
   の凹凸屈曲加工部を形成したことを特徴とする容器。