JPH0427807Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ストローを包装したストロー包装体
に関するものである。

従来のストローを包装した包装体は例えば第１
図に示すようなものである。つまり底面１が平面
状をなし上面２がストロー４に沿つた形に膨みを
有する形状をなし縁部３において底面１と上面２
とがシールされて一体になつた構造をなしてい
る。

このような従来のストロー包装体を、例えば飲
料容器にそえて飲料を販売する場合、包装体を飲
料容器に接着等の手段にて付着せしめることがあ
る。その際、前記のような従来の包装体は、通常
底面１に接着剤を塗つて接着することになる。つ
まり常に特定（片側）の面に接着剤を塗つて接着
する必要があり、包装体を容器に接着する際の作
業性がよくない。

またこのストロー包装体を形成するためには、
第２図に示すようなストロー保持部材５の凹溝６
に沿つて上面を形成する合成樹脂製フイルム２を
配置した上でストロー４を凹溝６内に位置せし
め、底面を形成する合成樹脂製フイルム１を被せ
てから縁部の両フイルムを溶着等にて一体として
から不要部分を切断して形成する。したがつてス
トローが第１図のように直線状のものはよいが、
伸縮自在の二重ストローのような２段式ストロー
等のように単純な直線状でない棒状体の場合、次
のような欠点を生ずる。

例えば２段式ストローは、第３図に示すような
もので小径の内筒１０ａが大径の外筒１０ｂ内に
挿入されていて伸縮自在になつたものである。そ
のために１０ｃにて示す部分には段差が生ずるこ
とになる。このような２段式ストローを第２図に
示す保持部材５を用いた従来方法にて形成した従
来の包装体では、前記の段差１０ｃを有するため
に、この部分より先に出ている小径の内筒１０ａ
が包装用のフイルムとストローと密着せずに空隙
を有するものとなる欠点もある。

本考案は、以上述べたような従来のものの欠点
を除去するためのもので、底面側も若干膨んだ形
状即ち両面共に膨んだ形状をしたもので、それに
よつて飲料容器等に接着する際にいずれの側に接
着剤を塗布して接着してもよいように一部平坦に
して接着の際の作業性を良くしたストロー包装体
を提供することを目的とするものである。

本考案は、上下両面共に膨みを有する形状とす
ると共に少なくともいずれか一方の面に段部を設
けることによつて２段式ストローにてもストロー
に密着した状態に包装されたストロー包装体も可
能にするものである。

以下図示する一実施例にもとづいて本考案のス
トロー包装体の詳細な内容を説明する。第４図は
本考案のストロー包装体で２段式ストローを包装
した時の実施例の断面図であつてそのうちＡは縦
断面図、Ｂは横断面図〔ＡにおけるＢ−Ｂ線に沿
つて切断した断面図〕である。これらの図におい
て１０は第３図に示すものと同じ形状の２段式ス
トロー、１１は合成樹脂製フイルム等の上部包装
膜でストロー１０に沿つて膨みを有すると共に２
段式ストロー１０の小径の内筒１０ａと大径の外
筒１０ｂの段差に応じた段部１１ａを有してい
る。１２は合成樹脂製フイルム等の下部包装膜で
下方に若干膨みを有する形状をなしている。１３
は上部包装膜１１と下部包装膜１２をそれらの縁
部において熱溶着等の手段にてシールした横シー
ル部、１４は同様に縦シール部である。

このような構造のストロー包装体は、上下いず
れの方向にも膨みを有していてしかもその一部が
平坦になつているので、これを飲料容器等に付着
せしめる場合、上部包装膜１１の上面又は下部包
装膜１２の下面のいずれでも融着もしくは接着剤
を塗布して接着してもよく、付着の際の作業性が
よい。このことは包装膜の平坦部、膨らみのいず
れで付着するにしても奏する効果である。

又２段式ストローの包装に際しては、図示する
ように段部１１ａを有する形状にすれば包装膜が
ストロー１０とほとんどの外周面において密着す
る形状となるので望ましい。

上記の段部１１ａは、図示するようなテーパー
状に限らず上面に対して下方に直角に屈折した形
状でもよい。また下部包装膜１２にもストロー１
０の形状に応じた段部を設けてもよい。尚この段
部は一本のストロー等の単純な直線形状のストロ
ーを包装したストロー包装体の場合は設ける必要
がない。なお本願における上，下の語は便宜上の
表現であり、要は片方と相対する片方を意味する
ことは勿論である。なお底面が平坦な従来の包装
体において例えば２段式ストロー等を包装する場
合も、この段部を設ける考えを適用すればストロ
ーのほとんどの部分が包装膜に密着した包装体が
得られる。

次に上述の本考案の包装体の製法について説明
する。第５図は包装体製造の際に使用するストロ
ー保持部材の断面図でＡは縦断面図、ＢはＡにお
けるＢ−Ｂ線断面図である。この保持部材１５
は、図面に示すように凹溝１６を有し、この凹溝
１６の底面は１６ａと１６ｂの間にテーパー面１
６ｃを設けて段差をつけた形状にしてある。第６
図のようにこの保持部材１５の凹溝１６の内面に
沿つて上部包装膜１１を配置する。更に２段式ス
トロー１０を凹溝１６の底面１６ａの側に小径の
内筒１０ａが位置するようにおき、上方に下部包
装膜１２をかぶせ、最後に保持部材１５の凹溝１
６の周囲において上下包装膜１１，１２を熱溶着
にて一体にシールする。以上のようにして本考案
のストロー包装体は形成される。

上記のストロー包装体の製法にて用いられる保
持部材１５の凹溝１６に形成されたテーパー面１
６ｃの傾斜角θは適宜な値に選べばよい。またテ
ーパー面ではなくθ＝90°の段部にしてもよい。
いずれにしろこのθの値により第４図に示すスト
ロー包装体の段部１１ａの形状が決められる。し
かし底面１１ａと１１ｂの段差ｄの値は、小径の
内筒１０ａと大径の外筒１０ｂの径の差等により
適切な値にすることが望ましい。

又、２段式ストローの包装体において上下の両
包装膜共に段部を形成するためには、前記の方法
において更に上方より段部を有する押圧部材にて
押圧するかエアーによつて包装膜をストローに密
着させるようにすればよい。

以上説明したように本考案のストローは、上下
両方向に膨れた形状で夫々一部が平坦になつてい
るので、飲料容器等の容器に接着せしめる場合、
上下いずれの面に接着剤を塗つて接着してもよく
極めて便利であり、作業性が向上する。また２段
式棒状体のように単純な直線状でないストローに
対しては段部を有する包装体にすればストロー表
面に密着した包装体になし得るので好ましい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のストロー包装体の斜視図、第２
図は第１図の包装体の製法において用いられるス
トロー保持部材の断面図、第３図は２段式ストロ
ーの断面図、第４図は本考案の一実施例の断面
図、第５図は実施例の包装体の製法にて用いられ
るストロー保持部材の断面図、第６図は第５図に
示す保持部材を用いて上記実施例の包装体を製造
する際のストロー、保持部材等を示す断面図であ
る。 １０……２段式ストロー、１１……上部包装
膜、１２……下部包装膜。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ストローを包装する上部包装膜と下部包装膜が
   共に一部平坦部を持つ膨らみを有し両膜を縁部に
   シールした飲料容器への接着用ストロー包装体。